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ようこそ魔法学校へ 5
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「これはひどい」
開口一番ついて出た言葉がこれだ。ボロボロの校舎、劣悪な環境、非効率的な授業。だがしかし、現状を見なければ今後を変えることはできない。と同時に、もしかして他の場所でも同じ状況なのかと危惧を抱いてしまう。いや、きっとどこも同じなのだろう。これでは他国に勉学で大差をつけられてしまうわけだ。俺がなんとかしてみせると気持ちを胸に抱き、ザザは気持ちを奮い立たせた。
ここは、中央ギルド管轄の小中高一貫の学校である。現状の授業風景を確認すべく、ザザは適当に学校にアポイントメントを取って、勝手気ままに校内を探索&授業風景の見学をしていた。しかしながら、アポイントメントを取ったとはいえ、教室の後ろにスーツ姿の男が立っていてはいつもと同じパフォーマンスを見せてくれるとは思えない。そこで、ザザは教員に対して通知をせずに、抜き打ちで廊下からこっそり見学をしているという状況である。
さて、今回ザザにはICT技術を導入し、魔法学校における授業の効率化を図るという目的も存在している。そのため、各教室の様々な教科を見学する中で、採用可能な案を探ったり考えたりすることも必要だ。早速各教科別に見ていこう。
まず、大日本帝国語の授業だ。求められる学習領域としては、思考力・判断力・表現力を養うため、話す・書く・聞く能力を勉強しているわけだ。とはいえ、当然学生がそんな目標を理解しているわけはない。教員が教えないのだから当たり前だ。
「自身が何のために勉強しているのか把握しないと、なあなあで済ませちゃうからな。講義の際にはしっかり目標を話してもらわないとな」
目の前の授業風景では小論文の作成が行われている。小論文を作成し、できた人は教員に添削してもらうようだ。だが、それでは時間がかかり過ぎる。
「それに、教員の添削技量や言語分野に関する技能に学生の成績が左右されることになるな。教員が、自分が好きな表現だけ高評価にしてしまう、というのは人間だからこそ起こり得ることだ。うーむ、Mordの文章校正機能が使えるか?確か校閲できるはずだから、学生の文章を均一に推敲させることはできそうだ。修正履歴も残るから、添削時にコメントを残すこともできるな。教員の評価の妥当性も分かるし、教員のチェック作業の負担も多少減るだろう。となると、タブレットかパソコンを導入するのはアリだな」
続いて数学の授業だ。数学といっても、いわゆる四則演算から微積分、線形代数学など多岐に渡る。それ程に多くの科目がある中で、基本的な方針として計算の方法を教えるだけの数学にICTの入り込む余地はあるのだろうか。
そもそも、学校を卒業して社会に出た者が微積分を使う機会は少ない。かつて電気の専門である電力会社に勤めていたザザですら、三角関数くらいしか使わなかった。
「社会に出ると、どっちかというとデータをグラフ化する能力の方が求められるんだよなあ。Mxcelで表のグラフ化をするのはどうだろう。公園の周りを時計方向と反時計方向に同時に出発するようないわゆる“たかしくん問題”とか、移動する点Pの様子を動的に見せることもできるけど……」
数学に応用するのはまだまだ考える余地がありそうだ。とりあえず、1人に1台関数電卓は持たせることにしよう。あれは電気工学は勿論、物理学でもバリバリ使うからな。
物理や化学の授業では、色々なシチュエーションでのICT技術導入が期待できそうだ。物理なら、物理演算システムを用いて3Dモデル上のキャラクターに実際に動作させるシミュレーションをさせてもいい。同時にプログラミング技術の向上にも繋がるだろう。流体のシミュレーションソフトは値が張りそうなので、とりあえず剛体のモデルを取っ掛かりに取り組んでもらうことにしようか。
そうそう、システムエンジニアを養成する計画もあったな。ここはいっそプログラミングの専門科目を準備して、学科横断で勉強させてみよう。
音楽の授業。パソコンを使ってデスクトップミュージック、いわゆるDTM等のインストゥルメンタル楽曲を作成する授業を思い付いた。いや、実際に曲作れなんて言われたら死ぬほど授業が嫌いになるけど、小さい内から曲作りに触れさせておいて、学年を上げながらノウハウを蓄積させるなら良いかもしれない。
美術の授業だが、色々作らせるならやはり3Dモデリングだろう。3Dプリンターがあれば、モデリングして作ったものが目の前で出来上がる楽しみだって増える。デジタルで絵を描く人がほとんどの世の中であるし、タブレット端末の導入は必須と言えるだろう。
体育の授業にICT技術を導入することはできるのだろうか。と疑問を投げる人がいるが、俺は大いにできると思っている。そもそも、体育教師なんてものは様々な競技のスペシャリストではなく、我が強いただのおっさんが担当しているのがほとんどだ。したがって、例えばYo!tubeなどを活用してアスリートの授業を見てもいいし、政府公認でアスリートが授業するシステムを作ってもいい。大筋のルールや基本的な現場指導は教員に任せ、競技に必要な細かな技術やノウハウは、専門のスペシャリストから個別に学ぶ時代だ。
外国語を学ぶのにタブレット端末は必須アイテムだ。これは他国との協力が必要になるが、語学交流として1対1で話すスピーキングの授業を導入したいと考えている。大日本帝国語は世界からすると少数言語だ。世界で戦っていける人材を育てるためにも、是非とも学生が積極的に語学を学びたいと思えるようにしなければ。
そうだな……他国の学生とボイスチャットでWinecraftでもさせてみるか。共有サーバー場でお互いに何かを作り上げるという目標があれば、協力したり話し合ったりするだろう。
開口一番ついて出た言葉がこれだ。ボロボロの校舎、劣悪な環境、非効率的な授業。だがしかし、現状を見なければ今後を変えることはできない。と同時に、もしかして他の場所でも同じ状況なのかと危惧を抱いてしまう。いや、きっとどこも同じなのだろう。これでは他国に勉学で大差をつけられてしまうわけだ。俺がなんとかしてみせると気持ちを胸に抱き、ザザは気持ちを奮い立たせた。
ここは、中央ギルド管轄の小中高一貫の学校である。現状の授業風景を確認すべく、ザザは適当に学校にアポイントメントを取って、勝手気ままに校内を探索&授業風景の見学をしていた。しかしながら、アポイントメントを取ったとはいえ、教室の後ろにスーツ姿の男が立っていてはいつもと同じパフォーマンスを見せてくれるとは思えない。そこで、ザザは教員に対して通知をせずに、抜き打ちで廊下からこっそり見学をしているという状況である。
さて、今回ザザにはICT技術を導入し、魔法学校における授業の効率化を図るという目的も存在している。そのため、各教室の様々な教科を見学する中で、採用可能な案を探ったり考えたりすることも必要だ。早速各教科別に見ていこう。
まず、大日本帝国語の授業だ。求められる学習領域としては、思考力・判断力・表現力を養うため、話す・書く・聞く能力を勉強しているわけだ。とはいえ、当然学生がそんな目標を理解しているわけはない。教員が教えないのだから当たり前だ。
「自身が何のために勉強しているのか把握しないと、なあなあで済ませちゃうからな。講義の際にはしっかり目標を話してもらわないとな」
目の前の授業風景では小論文の作成が行われている。小論文を作成し、できた人は教員に添削してもらうようだ。だが、それでは時間がかかり過ぎる。
「それに、教員の添削技量や言語分野に関する技能に学生の成績が左右されることになるな。教員が、自分が好きな表現だけ高評価にしてしまう、というのは人間だからこそ起こり得ることだ。うーむ、Mordの文章校正機能が使えるか?確か校閲できるはずだから、学生の文章を均一に推敲させることはできそうだ。修正履歴も残るから、添削時にコメントを残すこともできるな。教員の評価の妥当性も分かるし、教員のチェック作業の負担も多少減るだろう。となると、タブレットかパソコンを導入するのはアリだな」
続いて数学の授業だ。数学といっても、いわゆる四則演算から微積分、線形代数学など多岐に渡る。それ程に多くの科目がある中で、基本的な方針として計算の方法を教えるだけの数学にICTの入り込む余地はあるのだろうか。
そもそも、学校を卒業して社会に出た者が微積分を使う機会は少ない。かつて電気の専門である電力会社に勤めていたザザですら、三角関数くらいしか使わなかった。
「社会に出ると、どっちかというとデータをグラフ化する能力の方が求められるんだよなあ。Mxcelで表のグラフ化をするのはどうだろう。公園の周りを時計方向と反時計方向に同時に出発するようないわゆる“たかしくん問題”とか、移動する点Pの様子を動的に見せることもできるけど……」
数学に応用するのはまだまだ考える余地がありそうだ。とりあえず、1人に1台関数電卓は持たせることにしよう。あれは電気工学は勿論、物理学でもバリバリ使うからな。
物理や化学の授業では、色々なシチュエーションでのICT技術導入が期待できそうだ。物理なら、物理演算システムを用いて3Dモデル上のキャラクターに実際に動作させるシミュレーションをさせてもいい。同時にプログラミング技術の向上にも繋がるだろう。流体のシミュレーションソフトは値が張りそうなので、とりあえず剛体のモデルを取っ掛かりに取り組んでもらうことにしようか。
そうそう、システムエンジニアを養成する計画もあったな。ここはいっそプログラミングの専門科目を準備して、学科横断で勉強させてみよう。
音楽の授業。パソコンを使ってデスクトップミュージック、いわゆるDTM等のインストゥルメンタル楽曲を作成する授業を思い付いた。いや、実際に曲作れなんて言われたら死ぬほど授業が嫌いになるけど、小さい内から曲作りに触れさせておいて、学年を上げながらノウハウを蓄積させるなら良いかもしれない。
美術の授業だが、色々作らせるならやはり3Dモデリングだろう。3Dプリンターがあれば、モデリングして作ったものが目の前で出来上がる楽しみだって増える。デジタルで絵を描く人がほとんどの世の中であるし、タブレット端末の導入は必須と言えるだろう。
体育の授業にICT技術を導入することはできるのだろうか。と疑問を投げる人がいるが、俺は大いにできると思っている。そもそも、体育教師なんてものは様々な競技のスペシャリストではなく、我が強いただのおっさんが担当しているのがほとんどだ。したがって、例えばYo!tubeなどを活用してアスリートの授業を見てもいいし、政府公認でアスリートが授業するシステムを作ってもいい。大筋のルールや基本的な現場指導は教員に任せ、競技に必要な細かな技術やノウハウは、専門のスペシャリストから個別に学ぶ時代だ。
外国語を学ぶのにタブレット端末は必須アイテムだ。これは他国との協力が必要になるが、語学交流として1対1で話すスピーキングの授業を導入したいと考えている。大日本帝国語は世界からすると少数言語だ。世界で戦っていける人材を育てるためにも、是非とも学生が積極的に語学を学びたいと思えるようにしなければ。
そうだな……他国の学生とボイスチャットでWinecraftでもさせてみるか。共有サーバー場でお互いに何かを作り上げるという目標があれば、協力したり話し合ったりするだろう。
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