8 / 22
第1章
第6.5話 青いフラミンゴ亭の天使 side??
しおりを挟む
公務の途中、フルール公爵領で休憩していた時だ。お忍びで町に出で昼食を取ろうと思い、魔法で髪と瞳の色を変え、従者と2人で観光客を装って町にいた3人組ににおすすめの店を聞くと、
「青いフラミンゴ亭はどうだ?安くてそれなりに旨い。何よりディアナちゃんがかわいい!」
「違いねぇ!!あんなに小っせぇのによく働くしなぁ。」
「昼は大体ディアナちゃん目当ての客なんじゃねぇかってくらい賑わってるぜ。」
と言うのでその『青いフラミンゴ亭』に行ってみる事にした。入ってみると確かに賑わってはいたが、午後3時近いということもあって、すぐに席に着くことが出来た。看板娘というのは誰だろうかと店内を見回すと、天使がいた。
背中の中程まであるチョコレートのような濃いブラウンのふわりとしたくせっ毛を高い位置でポニーテールにして、煌めく薄い灰色の瞳をした少女は、僕と年はそう変わらないだろうに、くるくるとよく働き、楽しそうな笑みを浮かべていた。幼い顔立ちなのに、左目の泣き黒子が大人っぽくも見えて、とても愛らしい。じっと見つめていることに気付いたのか、
「ご注文お決まりですか?」
と問うて来たので、
「ポトフとパン、ステーキを2人分。」
ぶっきらぼうに答えてしまった。しかし、少女は
「かしこまりました!!」
と笑顔で去っていった。その後ろ姿をぼーっと見ていたら、従者に
「主、気持ち悪いです。」
と言われたが、そんなことも気にならない。
「彼女がディアナなのだろうか。」
と聞くと、
「そうじゃないですか。小さいのによく働く方ですね。」
そうだろう。かわいいな。
それが僕の初恋だった。
ちなみに、この時の食事の味は覚えていない。従者曰く、美味しかったらしい。
※※※※※※※※※※
この時ディアナ(エリス)13歳。視点主は11歳です。
「青いフラミンゴ亭はどうだ?安くてそれなりに旨い。何よりディアナちゃんがかわいい!」
「違いねぇ!!あんなに小っせぇのによく働くしなぁ。」
「昼は大体ディアナちゃん目当ての客なんじゃねぇかってくらい賑わってるぜ。」
と言うのでその『青いフラミンゴ亭』に行ってみる事にした。入ってみると確かに賑わってはいたが、午後3時近いということもあって、すぐに席に着くことが出来た。看板娘というのは誰だろうかと店内を見回すと、天使がいた。
背中の中程まであるチョコレートのような濃いブラウンのふわりとしたくせっ毛を高い位置でポニーテールにして、煌めく薄い灰色の瞳をした少女は、僕と年はそう変わらないだろうに、くるくるとよく働き、楽しそうな笑みを浮かべていた。幼い顔立ちなのに、左目の泣き黒子が大人っぽくも見えて、とても愛らしい。じっと見つめていることに気付いたのか、
「ご注文お決まりですか?」
と問うて来たので、
「ポトフとパン、ステーキを2人分。」
ぶっきらぼうに答えてしまった。しかし、少女は
「かしこまりました!!」
と笑顔で去っていった。その後ろ姿をぼーっと見ていたら、従者に
「主、気持ち悪いです。」
と言われたが、そんなことも気にならない。
「彼女がディアナなのだろうか。」
と聞くと、
「そうじゃないですか。小さいのによく働く方ですね。」
そうだろう。かわいいな。
それが僕の初恋だった。
ちなみに、この時の食事の味は覚えていない。従者曰く、美味しかったらしい。
※※※※※※※※※※
この時ディアナ(エリス)13歳。視点主は11歳です。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
12
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる