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ペルセポにゃんとハデっちと間男

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ハーイ!私ペルセポにゃん!
冥界の女王よ。私の象徴は、水仙、柘榴、そして……蝙蝠コウモリ
私に睨まれた人間は皆地獄行きよ!よろしくね!

「ふふふ、ペルセポネの名前にはね、厨二くさい意味があるのよ。意味は「光を破壊する者」」



「または「目も眩む光」という意味もあるの」
ニッコリ、ペルセポにゃんは笑う。




そう私はペルセポネ。光を破壊する者。そして目も眩む光ーーー。



こう見えてペルセポにゃんはさらいたくなる美女なんだが……。


ハデっちとペルセポにゃんは普通に仲良い夫婦なのだけど実はどっちも浮気している。
ハデっちの浮気にペルセポにゃんは怒って、冥界の支配者の座を取り上げてしまう。
ハデっちは以来冥界の中じゃ完全にエアーな存在となる。
ペルセポにゃんはペルセポにゃんで、美青年アドニスとの関係をまだ続けていた。


「ペルセポにゃん、いいのぉ?アドニスなんて若いツバメとの関係をまだ続けてるなんて」


「誰よ!?」

後ろに立っていたのは濃紺のドレスに金のウェーブヘアを持つ妙齢の美女。

「月と暗闇の女神ヘカテーじゃん!」

ペルセポにゃんにとっては信頼できるお姉さんのような存在の女神。
ペルセポにゃんは慌てて女神を歓迎した。

「ヘカお姉さま、ようこそ!私の冥界へ♡」

「呑気ねぇ、ペルセポにゃん。ハデっちはアドニスをSATSUGAIする気でいるというのに」

「!?」

寝耳に水だ。なんだって?


「「間男絶対殺す!」嫉妬して私とヘリオスに殺害計画の全容をベラベラ喋って、うちの家中の酒を飲み干して飲んだくれて帰っていったわ」

「あの朝帰りした日か……!」

ヘカテーはペルセポにゃんに向かって、眼差しをキリッと吊り上げさせ語調強く言い放つ。

「アドニスとはお別れなさい」



間男アドニスは悩んでいた。

ペルセポにゃんと結婚したいけどハデっちが恐ろしい。


ピピピピピピ


mailだ。アドニスは震えるスマホを取り出した。


「ペルセポにゃんからだ……」


『アド、別れよ』


「なんで!?」


『このままじゃアドのためにもよくないよ
(´・ω・`)』



「そんな、ペルセポにゃん……」



『いい人見つけてほしい。私は去る。
(´・ω・`)』




「ごめんね、短い間だったけどありがとう、ペルセポにゃん……………」

読み上げながら、アドニスは立ったまま震えた。スマホを持つ指も震えている。


我に帰るとすぐさま、問いただし説得する内容のmailをペルセポにゃんに送る。


しかし……。




返ってきたのは     MAILER DAEMON     の文字。


アドニスは無情な画面を見つめたままガックリ膝をついた。



くる~♪



きっとくる~♪




「……ん?」




とおざかる♪とおざかる~♪



画面に浮かぶ文字のAの中心の三角の部分から何かが出てくる。


腕、肩、足の順に。



それは長い黒髪を垂れ下げ顔を隠した人間。



ゆらゆらとこちらに近づいて来る。



とうとう画面いっぱいに顔がーーーー。




驚いてアドニスはスマホを放り投げてしまった。



すると裏返されたスマホから、本当に人間の腕が出てきて。


実体となり現れた黒髪の人間は、顔を隠したままアドニスに忍び寄る。


数分後絶命したアドニスが、世にも恐ろしい叫び顔をして崩れ倒れていた。



画面から現れ出た黒髪の正体はハデっち。

黒髪の向こうに隠された顔は結構美青年だった。





END


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