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hari

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冒険の始まり

バレ村

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「あっこら、待てッ!!」

何十人かの人間が暮らす、決して大きくはない村ーーバレ村の大通りに、果物屋の店主ロランの怒号が響き渡る。

そんな中、村人の視線も気にせずに走り去る一人の少年。

「明日返すよ!」

少年はそう言いながらリンゴを齧ると、舞い上がる砂埃の中を駆け抜けていった。

ロランがため息をついて店番に戻ると、村人が声をかけてきた。

「ロランさん、またトーマかい?」

ロランは苦い顔で答えた。

「そうだよ。全く、あのガキは逃げ足が早くていけねぇ」

「それで、今回の『借り物』は?」

「リンゴだよ。『お返し』は、シンカのじぃさんの蔵にある汚ぇ燭台ってとこだな」

「あの子も妙な遊びを思いつくものだ。小さな物を盗っては、翌日他の村人から盗ってきた物をお返しに渡して、また繰り返し…いつからでしたっけ?」

村人はどこか楽しそうに言った。

「こないだの祭りからだ。まぁ今に飽きるだろうが…遊び相手がいなくてよっぽど寂しいのかねぇ。
何か買っていくかい?」

「ああ。
まあ元気なのはいい事さ…おっ、これにしよう」

ロランは苦笑しながら、毎度あり、と代金を受け取った。

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