怖い話集 ホラー

夜

ある夜、深夜に目が覚めた私は、部屋の明かりをつけようとした。しかし、スイッチを押しても部屋は暗いままだった。不思議に思いながら、手探りでベッドから起き上がり、廊下へ向かった。

廊下に出ると、何か足元に触れた。冷たくて湿った感触が床に広がり、私は懐中電灯を手に取って照らしてみた。すると、目の前には血まみれの足跡が広がっていた。

恐怖に身を震わせながら、私は足跡を辿っていくと、リビングルームにたどり着いた。部屋の真ん中には見知らぬ男が立っていた。彼は白いシャツに黒いズボンを着ており、全身から血が滴り落ちていた。

私は声を上げる前に彼の口が動いたのを見た。彼は何かを訴えようとしているように見えたが、私には聞き取ることができなかった。不気味な沈黙が部屋に広がり、私の背筋は凍りついた。

突然、彼の姿が消え去り、代わりに真っ暗な影が部屋を覆った。私は足がすくみ、声を上げようとしても声が出なかった。恐怖に取り憑かれたまま、私はその場に立ち尽くした。

やがて、影が私に忍び寄ってきた。冷たい息遣いと共に私の肩に触れる感触があった。私は必死で逃げようとしたが、足元の足跡が消えてしまい、私は方向を見失ってしまった。

絶望的な状況に陥った私は、ただただ恐怖に支配されながら闇の中を彷徨い続けた。その時、私はもう二度と光の中に戻ることができないことを悟ったのだった。

この話は実話ではありませんが、読んでいただいた方に少しでも恐怖を感じていただけたら幸いです。