キャッチボール~脳内うるさい系女子の奮闘記~

しぃ

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第11話

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第11章 
 家族四人で食卓を囲む。今日はいつもより騒がしい晩御飯となっている。
「か、彼氏ができたって聞いたけど本当なのかい?」
「ま、まあね。」
 やばい。大変なことになってきた。
「しかもイケメンなんだよ!」
 ちょっと!やめて!これ以上傷口広げたらもうお姉ちゃんこの家にいられなくなっちゃうから!
「あら杏はお姉ちゃんの彼氏を見たの?」
「うん。さっき一緒に腕組んで帰ってきたんだよ。」
 めのまえがまっくらになった。ちょっと誰か私をポケモンセンターの前まで運んでもらえませんかね。もう二度と嘘つかないので許してください神様。
 お母さんと杏がはしゃぎ始める。一方でお父さんの方を見ると遠い目をしていた。私との思い出でも振り返っているのだろうか。戻ってきてお父さん!まだ嫁に行くわけでもないんだから!ホントは嫁になんて行けるわけないんだから!
 現実に戻ってきた父は咳払いをして父親としての責務を果たそうとし、定番の台詞でこの話題を切り上げた。
「ま、まあ葵はまだ学生なんだからそのことは忘れないようにね。清いお付き合いをするんだったらお父さんは応援します。とりあえずお母さんと杏もちょっと落ち着いてご飯食べよう。杏、学校はどうなんだい?」
「つまんないかなー。」
 やっと私の話題が落ち着いた。お父さんありがとう。それにしても杏ちゃんつまんないって酷いな。
 話題は私たちの学校生活のことになり、近々ある体育祭へと移った。
「杏のが来週でお姉ちゃんのが再来週の日曜日だけどお父さんは来れるんでしょ?」
お母さんが予定を確認するとお父さんは嬉しそうに答えた。
「こんなにかわいい娘たちのがんばってる姿なんだからたとえ仕事だったとしても有給使って観にいくに決まってるでしょ。なんだよ杏、そんな顔するとお父さん傷つくんだけど。」
「まぁ今のはちょっと気持ち悪かったねー杏。」
「ちょっとお母さん!?」
 父たじたじ。うっわーお母さんもきついなー。
「私は大丈夫だよ。ギリ我慢できた。」
 しょうがないからフォローを入れておこう。
 お父さんはコップに残っていた焼酎を一気にあおり黙々とご飯を食べ始めた。
「杏、お父さんいじけちゃったから後で肩たたきでもしてご機嫌とっときなさい。」
「へーい。」
 それはお父さんが席を離れてから入れるフォローじゃないんですかねー。この二人と敵対すると大変なことになるなと胸に刻んだ一日でした。
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