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しおりを挟む通信機を使うと魔力を大量に消費する。キングスネーク討伐するより体がだるい。
ロイとアクトが心配したのか上ってきた。
「シズ、どうした。キングスネークとワイバーンの解体は終わったぞ。」
とアクトが言えば
「どうした、昨夜の飲み会で疲れたか?無理したか。」
ロイが心配そうに聞いてくる。通信機のせいとは言えないよね。
「「今朝、俺たちが疲れさせすぎたか?」」
「すまない。なんか気が昂っちまってついな。」
いえいえ、ロイさんやそれは気の回しすぎです。
胡椒の販売等についても話さないといけないから、ネッドさんやモブットさん、ギースさんのところに行きましょうか。すり鉢の件もあるからリベトさんのところにも行こうか。
ネッドさん、ギースさん、モブットさんとの話し合いで今回の狩った獲物に関しての取り分については私たちは8割砦は2割を分け合うと決めた。キングスネーク1匹の皮については、砦の鎧として保管。必要時にギルドから住民に貸し出しと取り決めた。
牙による剣制作と鎧製作費用は、砦とギルドの折半とする。
次は問題の胡椒ね。みんなは胡椒と言っても、どんなものかわからないしどれだけの価値があるのかもわからないだろう。
「食堂に来てくれるかしら。そのほうが説明しやすいの。」
という私の言葉にみんなが食堂に移動してくれる。
先ほど潰した胡椒を見せる。胡椒の実をみせると、これがどうしたという表情が浮かぶ。
「この、中身が黒い粒、この黒い粒を潰したのがこれなの。見てくれる?」
モブットさんが、
「シギの実だが、これがどうした?」
「シギの実。シギの木というのがあるんだ。」
「そうだ。ここらの川近くに生えとるよ。中身は食べれないから、せいぜい冒険者が薪にしとるがな。」
えー、誰も何もしなかったの。信じられない。
「誰も中身をどうこうしようと考えなかったの?」
「食べれるもんじゃないしな。」
ネッドさん、確かにそうなんですが。
「これはね、こうするものなのよ。スイツ、肉1枚じゃない10枚切って頂戴。ステーキにするから、そのつもりで。」
スイツが10枚ステーキの大きさに肉を切って持ってきた。そこに先ほど潰した胡椒を振りかけて焼くと、まず一番にスイツが反応した。
「サトウの姉ちゃん、いい匂いがする。なんだ、これ。」
そう言いだしたころにはクロードとマッドものぞき込んできた。1枚焼き上げたので、試食させた。
モブットさん、ギースさん、ネッドさんロイにアクト、無言で食しましたね。
「サトウの姉ちゃん、俺たちも食べていいか?」
「サトウ様、私も食べてみたいですね。」
サミエル、あなたもいつの間にここにいるのですか?10枚お肉切って正解ですね。わかりました、サミエル用に1枚。別に8枚焼きます。
「サトウの嬢ちゃん、これはなんだ。」
ネッドさんが聞いてくる。
「食べたらわかるでしょう。私たちは香辛料の1つで、これを胡椒と呼んでいるわ。肉料理には欠かすことができないものなの」
「シギの実に、こんな使い方があったのか。」
「そうなんです、ギースさん。シギの実はね、使い方によっては、シギの実1粒が1粒の金と同じ価値になる可能性があるのです。売ればどれほどの金になるかわかりませんが、シギの実とわかるまでこの砦が商品を独占し儲けることができると思います。私の友人の一人、勿論”祝福の女性”と言われる人が是非とも商品の取り扱いをしたいと言ってます。」
「なあ、サトウの嬢ちゃんよ。お前さん黙って収穫してもよかったんじゃないか?」
モブットさん、正論です。儲けたい人間は他人に儲かる方法なんて絶対に教えません。教えるのは自分が儲けたあとうま味がなくなったから教えるのです。
私は、おいしものが食べたいのと、この砦が経済的に自立して生活できるようにしたいだけです。
私だけ生活するなら、今持っているお金で十分だもの。
「この砦はみんなが暮らせるように、つくたんだよ。
誰も助けない子供たちや引退した冒険者たちを暮らせるように考え、実行したギルドに賛同したから私も冒険者の人として援助したいと考えたんだよ。
ギースさんやネッドさんたちギルマスが、その前の人たちを含めたみんなの気持ちのうえに、この砦があると思ってるの。この砦が生活できない人たちのために役立つなら、それでいいと思うの。そのために砦自体がお金を持つことが必要なのよ。」
「たしかに、ここに来る人間は着の身着のままだからな。最低限の生活必需品を提供する必要があるな。」
そうでしょう、ギースさん。
「そうだな。毛布や肌着、上下の服に靴、タオルや歯ブラシ、コップなんかもいるからな。」
ネッドさんもわかるでしょう。砦に金がいること。
「モブット、お前が砦の代表をやれ。ネッドはギルマスを頼んでいいか?新しいギルド支部の設立についてはギルド本部から了承をとれている。俺は宿屋の親父と砦の金勘定するわ。一番計算できるの俺だしな。モブット、ネッド構わないか?」
「「そうなるな。頼むわ、金勘定だけは苦手だからな。」」
「サトウの嬢ちゃん、販売するのは同じ祝福の女性仲間なんだな。」
「そうよ、名前は同じサトウ。黒目黒髪の女性よ。2か月後ぐらいにここに来るから、販売に関しては私も立ち会うわ。それと1つお願いがあるの。祝福の女性の一人が王都付近で農場をしているの。そこにシギの木を1,2本譲りたいけど許可してもらえると嬉しい。」
「元々、シギの木の件はサトウの嬢ちゃんがいないと分からなかったものだ。俺は構わないぜ。」
ネッドさん、ありがとう。
「「俺たちも了解だ。今後はこの粉は胡椒と呼ぶ。お前たち全員これについては黙ってろ。一言でも漏らしたら砦から出て行ってもらうからな。いいな」」
その場にいた全員が了承しました。
シギの実を潰すための、すり鉢はリベトさんとヒルガさんに丸投げして、シギの木の移植については半蝙蝠族の人たちが飛べるので(飛ぶといってもの人の高さぐらいのレベルだそうだけど)河沿いを調べてくれるのでお願いした。そして、ルベンの街のギルドでSクラスの認定を受けるため、私たちは砦を出発した。
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