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*****更新が1日できませんでした、申し訳ございません。今日は昨日の分を含めて頑張ります*****
☆☆☆☆☆
「お祖父ちゃんがアラクネさんと一緒に暮らすの、どう思う博は。」
「アラクネさんって蜘蛛だよな、俺たちがアラクネさんの腹の中に納まるって展開なしかなありかな?」
「食われるならとっくに食われてるんじゃないのかな、俺たち。食われてないから大丈夫じゃないか。」
「お祖父ちゃんはどうして一緒に暮らそうと思ったの?」
今まで私たちの話を黙って聞いていたお祖父ちゃんがボツリボツリと話し出した。
こんな話を信じるかどうかはお前たちに任せるが聞きたいなら話すわな。
アラクネに助けられたのは森で薪を拾ってた時でな、熊の魔物だったから儂は命をあきらめたんじゃよ。
それをサクと助けてくれた。熊の魔物はアラクネの足で切られたんだ。
その時助けてくれたのがアラクネと思ったときに思い出したんだ、アラクネと自分との因縁をな。
儂とアラクネは3度会って結婚していた。今回で4度目の出会いだ。
1度目は普通の結婚をしていたのだろうな。あまり記憶にないのだが…。
2度目は1000年以上昔かもしれないが儂が貴族で流刑地に送られた時のこと。
どのような罪(ツミ)咎(トガ)で流されたか記憶にないが多分権力争いにでも負けたのであろうな。
流された流刑地で地主の娘だったのがアラクネだった。
地主本人だとて貴族階級のものと逢うことはない、ましてやその娘など本来ならば一生見ることも会うこともなかったが、初めて見た都の貴族にのぼせてしまったのは仕方ないことかもしれない。
20台後半の俺は流刑地でも、結構優雅に暮らしていたと思う。
別に働くことなどしなくてもよいのだ。
屋敷でおとなしくして籠の鳥状態で何年か過ごせばまた都に呼び戻される身であったのだよ。
アラクネにしてみれば、普段見慣れている男たちよりはるかに洗練されて、教養のありそうな貴族に身を任せれば玉の輿と考えもあったのかもしれない。
その当時の俺からすれば、都の女たちを見慣れているのだものその地で身ぎれいにしているといわれても比較できないぐらいの田舎の小娘に過ぎなかったのだ。
流刑地に流された当初は相手にもしなかった。
2年か3年すれば勢力区分は変わるものだし、父親も呼び戻すからと言ってくれていたからな。
自分の父親が2年で亡くなり実権が叔父にわたるとは思ってもいなかったが、3年に入ろうとするころに都からの便りが届いて知った俺は茫然自失となった。
都に戻れない…そう思ったとしてもおかしくないだろう。
自暴自棄になったその時、手を出してしまった。
そう愛人にしたんだ。本人も3年たち小娘という比喩がおかしい年齢となってたしな。
1年ほど側女として置いていた時、都から戻るようにと手紙が来た。
まあ田舎の女にも飽きてきたし都の女たちも恋しかったから、儂は悲しい別れを演出したさ。
都に帰って落ち着いたら迎えを出すからとかなんとか言ってな。
流刑地から都に戻るのに半年、都でそれなりの位階を得るのに1年かかった。
その間、アラクネは俺の子を産んだ。生まれた子のことを書いた手紙が届くにのに半年。
生まれた子を引き取るかどうするか考えてた時、地主から使いが来た。
アラクネが俺を訪ねて実家を出たが連絡がないからどうなっていますでしょうと問い合わせの使いが来た。
がアラクネは来ていない。
アラクネは実家を出てから1か月後から足取りがつかめないようになったみたいだ。供の二人の行方も不明だ。
女主人と供の老爺と乳母の3人だ、盗賊に襲われたか病気にでもなったか人買いにでも売られたか1000年前の時代だそんなことがあっても不思議じゃなかった。
その後、その当時の儂はアラクネと会うことはなかった。
3回目の出会いは異国の地で俺は流れ者の剣士だった。10代後半で腕も顔もそれなりに良い男だった。
儂はある国に雇われた。その当時この地域一帯は小国が群雄割拠しており、常に戦争をしていた。
俺たちのような雇われ剣士も大勢いた。
俺を雇った国も隣国と戦争していた。俺は幸運にも死なずに結構手柄を立てていった。
ある時戦いを終えて帰国した俺たちを慰労するため将軍が宴を開らいた。
勝利の美酒だ。宴のなか将軍の娘が俺を見初めたんだ。
見染められても上役の娘だ、ホイコラ待ってましたとばかり乗ることはできない。
俺だって命は惜しいわ、戦場で死ぬなら仕方ないけど平時に将軍様の娘に手をだしての処刑は遠慮したい。
勿論、将軍にも娘にも恨まれるのはごめんだ。サッサと戦場に逃げ出した。そんなことが何回かあった時、将軍の危ないところを俺が救ったんだ。
傭兵の俺が将軍の危ないところを助けたとしてもだ、普通は娘をやるなんてことはしない。
別の貴族の縁者に嫁がそうとしていた将軍の思惑に気付いた娘は、救ってくれた俺をもてなした宴で俺に媚薬を飲ませ既成事実を作って駆け落ちを仕組んだんだ。
俺は将軍の娘と乳母の手にかかり将軍の娘を誑し込んだ傭兵とならされたんだ。
どうしたか、将軍の娘だったアラクネは自分の装身具や家の財産の一部を持ち出しての家出だ。
既成事実で夫婦にならされた俺は嬉しさ半分恨み半分だったんだろうな。
アラクネが2人目の子を出産したころ、ある王国に雇われた。
腕が良い俺は1年経たない間に中隊長になった。
その頃28歳ぐらいになっていたかな、大隊長になるまであと少しというところで俺は野心を抱いていた。
いつまでも傭兵ではおられない。昇進して早く将軍となりたいと思い始めていたんだ。
その俺に懸想したのがその国の一人娘の王女だった。
王女は俺の女房になっているアラクネに金を出して俺と別れるように言ったらしい。
女房のアラクネは国を出ようとしたが俺は別れを望んだ。
俺の意思をまげて策をこらしたアラクネを許せなかったのかもしれないし俺は貴族になりたかったのかもしれない。
ましてや王族は貴族より上だ。
平民出の俺からすれば夢のような身分だ。
そして10年連れ添った女房より若くてきれいな王女にひかれたのかもしれない。
俺はアラクネを捨てた。
アラクネは二人の子供を連れて王城を出る最後に言った。
貴族の地位も名誉も貴方との恋に捨てました。この10年私なりに貴方に尽くしたつもりです。でも貴方は私を要らなかったのですね。
その後はアラクネには関係ないが俺は王女と結ばれ王となった。国を20年治めたのち捨てた息子を雇った国に滅ぼされた。
息子に殺されたことに文句は言わないが、アラクネと別れたのち俺がどれだけ後悔したか伝えれなくてな。
次に出会えたら精一杯のことをしようと思って死んだんだ。
だからアラクネが儂を助けてくれたことが信じられなかった。
アラクネがどう思うかわからないが一緒に暮らしたいというなら暮らしていきたいと今回は男の意地も見栄も関係なく、人間じゃなくてもいいんだ。
アラクネと話して一緒におれたらと思えたんでな。
お祖父ちゃんの話を只々私は聞くばかりで夜は更けた。
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「お祖父ちゃんがアラクネさんと一緒に暮らすの、どう思う博は。」
「アラクネさんって蜘蛛だよな、俺たちがアラクネさんの腹の中に納まるって展開なしかなありかな?」
「食われるならとっくに食われてるんじゃないのかな、俺たち。食われてないから大丈夫じゃないか。」
「お祖父ちゃんはどうして一緒に暮らそうと思ったの?」
今まで私たちの話を黙って聞いていたお祖父ちゃんがボツリボツリと話し出した。
こんな話を信じるかどうかはお前たちに任せるが聞きたいなら話すわな。
アラクネに助けられたのは森で薪を拾ってた時でな、熊の魔物だったから儂は命をあきらめたんじゃよ。
それをサクと助けてくれた。熊の魔物はアラクネの足で切られたんだ。
その時助けてくれたのがアラクネと思ったときに思い出したんだ、アラクネと自分との因縁をな。
儂とアラクネは3度会って結婚していた。今回で4度目の出会いだ。
1度目は普通の結婚をしていたのだろうな。あまり記憶にないのだが…。
2度目は1000年以上昔かもしれないが儂が貴族で流刑地に送られた時のこと。
どのような罪(ツミ)咎(トガ)で流されたか記憶にないが多分権力争いにでも負けたのであろうな。
流された流刑地で地主の娘だったのがアラクネだった。
地主本人だとて貴族階級のものと逢うことはない、ましてやその娘など本来ならば一生見ることも会うこともなかったが、初めて見た都の貴族にのぼせてしまったのは仕方ないことかもしれない。
20台後半の俺は流刑地でも、結構優雅に暮らしていたと思う。
別に働くことなどしなくてもよいのだ。
屋敷でおとなしくして籠の鳥状態で何年か過ごせばまた都に呼び戻される身であったのだよ。
アラクネにしてみれば、普段見慣れている男たちよりはるかに洗練されて、教養のありそうな貴族に身を任せれば玉の輿と考えもあったのかもしれない。
その当時の俺からすれば、都の女たちを見慣れているのだものその地で身ぎれいにしているといわれても比較できないぐらいの田舎の小娘に過ぎなかったのだ。
流刑地に流された当初は相手にもしなかった。
2年か3年すれば勢力区分は変わるものだし、父親も呼び戻すからと言ってくれていたからな。
自分の父親が2年で亡くなり実権が叔父にわたるとは思ってもいなかったが、3年に入ろうとするころに都からの便りが届いて知った俺は茫然自失となった。
都に戻れない…そう思ったとしてもおかしくないだろう。
自暴自棄になったその時、手を出してしまった。
そう愛人にしたんだ。本人も3年たち小娘という比喩がおかしい年齢となってたしな。
1年ほど側女として置いていた時、都から戻るようにと手紙が来た。
まあ田舎の女にも飽きてきたし都の女たちも恋しかったから、儂は悲しい別れを演出したさ。
都に帰って落ち着いたら迎えを出すからとかなんとか言ってな。
流刑地から都に戻るのに半年、都でそれなりの位階を得るのに1年かかった。
その間、アラクネは俺の子を産んだ。生まれた子のことを書いた手紙が届くにのに半年。
生まれた子を引き取るかどうするか考えてた時、地主から使いが来た。
アラクネが俺を訪ねて実家を出たが連絡がないからどうなっていますでしょうと問い合わせの使いが来た。
がアラクネは来ていない。
アラクネは実家を出てから1か月後から足取りがつかめないようになったみたいだ。供の二人の行方も不明だ。
女主人と供の老爺と乳母の3人だ、盗賊に襲われたか病気にでもなったか人買いにでも売られたか1000年前の時代だそんなことがあっても不思議じゃなかった。
その後、その当時の儂はアラクネと会うことはなかった。
3回目の出会いは異国の地で俺は流れ者の剣士だった。10代後半で腕も顔もそれなりに良い男だった。
儂はある国に雇われた。その当時この地域一帯は小国が群雄割拠しており、常に戦争をしていた。
俺たちのような雇われ剣士も大勢いた。
俺を雇った国も隣国と戦争していた。俺は幸運にも死なずに結構手柄を立てていった。
ある時戦いを終えて帰国した俺たちを慰労するため将軍が宴を開らいた。
勝利の美酒だ。宴のなか将軍の娘が俺を見初めたんだ。
見染められても上役の娘だ、ホイコラ待ってましたとばかり乗ることはできない。
俺だって命は惜しいわ、戦場で死ぬなら仕方ないけど平時に将軍様の娘に手をだしての処刑は遠慮したい。
勿論、将軍にも娘にも恨まれるのはごめんだ。サッサと戦場に逃げ出した。そんなことが何回かあった時、将軍の危ないところを俺が救ったんだ。
傭兵の俺が将軍の危ないところを助けたとしてもだ、普通は娘をやるなんてことはしない。
別の貴族の縁者に嫁がそうとしていた将軍の思惑に気付いた娘は、救ってくれた俺をもてなした宴で俺に媚薬を飲ませ既成事実を作って駆け落ちを仕組んだんだ。
俺は将軍の娘と乳母の手にかかり将軍の娘を誑し込んだ傭兵とならされたんだ。
どうしたか、将軍の娘だったアラクネは自分の装身具や家の財産の一部を持ち出しての家出だ。
既成事実で夫婦にならされた俺は嬉しさ半分恨み半分だったんだろうな。
アラクネが2人目の子を出産したころ、ある王国に雇われた。
腕が良い俺は1年経たない間に中隊長になった。
その頃28歳ぐらいになっていたかな、大隊長になるまであと少しというところで俺は野心を抱いていた。
いつまでも傭兵ではおられない。昇進して早く将軍となりたいと思い始めていたんだ。
その俺に懸想したのがその国の一人娘の王女だった。
王女は俺の女房になっているアラクネに金を出して俺と別れるように言ったらしい。
女房のアラクネは国を出ようとしたが俺は別れを望んだ。
俺の意思をまげて策をこらしたアラクネを許せなかったのかもしれないし俺は貴族になりたかったのかもしれない。
ましてや王族は貴族より上だ。
平民出の俺からすれば夢のような身分だ。
そして10年連れ添った女房より若くてきれいな王女にひかれたのかもしれない。
俺はアラクネを捨てた。
アラクネは二人の子供を連れて王城を出る最後に言った。
貴族の地位も名誉も貴方との恋に捨てました。この10年私なりに貴方に尽くしたつもりです。でも貴方は私を要らなかったのですね。
その後はアラクネには関係ないが俺は王女と結ばれ王となった。国を20年治めたのち捨てた息子を雇った国に滅ぼされた。
息子に殺されたことに文句は言わないが、アラクネと別れたのち俺がどれだけ後悔したか伝えれなくてな。
次に出会えたら精一杯のことをしようと思って死んだんだ。
だからアラクネが儂を助けてくれたことが信じられなかった。
アラクネがどう思うかわからないが一緒に暮らしたいというなら暮らしていきたいと今回は男の意地も見栄も関係なく、人間じゃなくてもいいんだ。
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