テラへ愛を捧ぐ

大江山 悠真

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第2章 ダンジョン

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集落になってから5年がたち、私こと神崎由紀は22才となった。
この5年間は人族にとっては大変な時期だったと思う。
武器なんて所持することも見ることもなかった私たちが力ある魔物に対抗するため血を吐く思いで訓練した。
しなけりゃ死ぬだけだしと言えばそうだけど・・・とにかく死なずに頑張れたことだけをお伝えしよう。
そんな中、風のうわさで”人族しか見つけられず、人族しか入ることが出来ないダンジョンがある。ダンジョンを制覇したものは望みが叶う。そのダンジョンは風のダンジョンと女神さまに命名された。”
風のうわさで”風のダンジョン”?
望みが叶う・・なんでも。
人族しか探せないダンジョンってどんなのよと思ったけど、入ってみたいよね。
祖父ちゃん、アラクネさん、博、幸田君に相談した。
みんなダンジョンの事は知っていたのよね。
博はダンジョンに行くことを選択しなかった。
19才になった博は現在舞子さんと一緒に暮らしている。舞子さんの側にいることを選択した。当然よね。
幸田君と剛君、アンナさん、倉橋さんは行くことを選択。
唯ちゃんは14才となり将来ルイ君と一緒になりたいと不参加を選んだ。剛君は複雑な顔してたよね。
でも風のダンジョン踏破出来るなんて決まっていないからね。
剛君は16才で水魔法と土魔法、火魔法を操る。
幸田君は23才で火魔法と土魔法が得意だ。
あとはアンナさんは風魔法と火魔法を倉橋さんは火魔法と風魔法を操る。

風のダンジョンがどこにあるかどんなものかわからないけど、このままでは先が見えないような気がして私は一か八かの賭けに出たのよ。

誰も戻ったものがいない”風のダンジョン”


その噂が博たちの耳に入ったのは私たちが出発してから半年後の事だった。




私たちの旅立ちは5月の晴れた日、国道9号線と呼ばれていた道を北方面に進む。
北方向に意味はなく、何となく風が吹く方向ということと日本海側は寒い時期歩きたくないという理由でもある。
この国道も両脇の木々が生い茂りそのうち道がなくなるかな。
歩いていても人や亜人の姿を見ることがないね~と話しながら半日が過ぎた。
歩いていたら角ウサギが突っ込んできたり、木々の中にサクランボのみがなっているのを見つけて嬉しかった。
自生しているサクランボを食べながら角ウサギを狩り今夜の夕食確保なんて思うのは私だけ?
風魔法を足に纏いながら軽やかに走っているみたいだけど周囲の状況確認は忘れないよ(キリ)
その日は、特に魔物に襲われることもなく丹波に到着。
泊まれるような建物がかろうじてあったのでそこで本日は宿泊。
丹波でも人が住んでる気配はなかった。
家の中といっても魔物は忍び寄ってくる。
夜の警備は順番にあたる。
魔物が来たらどうせ全員で戦わないと駄目だからね。
魔物除けは一応焚いているけどさ・・・初めての外泊となる私は少しドキドキ。
お外は真っ暗。薄明りなんてものもないのよ、漆黒の暗闇。
どこぞの隅から足のないお化けやアンテッドか魔物が出てきそうで見張りしてても怖い怖い。
自分の番が終わってアンナさんにバトンタッチした時どれだけホッとしたか。

翌朝、全員で川に行って顔を洗い水を汲んで沸かし朝食。
全員で行動しないと魔物に襲撃されると対処仕様がないから、個別対応はトイレだけです、ハイ。
翌日は9号線から離れ27号線沿いを進む道をとった。
その日も自生しているトマトやほうれん草のような物を収穫しながらのハイク。
ただ、何か不穏な空気が感じられる。
何かにつけられてるような見られてるような感じ、気を抜かずに移動。
野生の豚のようなものがいたので狩りました。
私たちも食べないといけないからね。
風魔法得意な倉橋さんとアンアさんが首切り担当。
解体は幸田君と剛君。
私は火炙り担当。
内臓、その他は消し炭にしましたよ。
残りは袋にいれて夕食に。
食後即移動開始。
泊まれるような場所を探して足早にかける。
移動速度をあげたら追手は撒けたかなとは倉橋さんと幸田君。
剛君は冷静に急ぎましょうと。
人の気配がしないなぁ。
アンアさんも駆け足しながら探してるけど見かけないねえって、私も~。
雨降りそうだから早く雨宿りと泊まれるところを探したい、野宿は避けたいしなと倉橋さん。
夕方山越えはしたくないので手前の廃屋で止まることに。
昔の交番?みたいなところで一泊しましたね。
向こうの山影からなにか出てきそうな雰囲気、やだなぁ。
見張り役の時って暇だからついついいらないこと考えるのよね。

翌朝は山越えに綾部の方目指して頑張ろう。
うっそうとした木々で薄暗いな。
魔物がいつ出てきてもいいよねと思うと出てきました大蛇。
大蛇って蛇の大きいのと思うでしょう。
違うのよ、上半身人間のようで皮膚がうろこ。口は耳まで裂けてのみ込む。
移動スピードはなかなかのものですわ。
下半身は魔法に強いけど上半身は炎系の魔法に弱い、口開けた中に炎の矢で射殺す出ないと毒息も吐くからね。
下半身の肉は鶏肉のような味だけど解体していない大蛇は解体しづらいよ~
そんな時火魔法が飛んできた!

あっぶない!!

うわ!!鹿?
鹿って火魔法使えるの~。
疑問符は後ですよ由紀さん。剛君冷静な突っ込みありがとう。
角がある鹿?ユニコーン?
いや、違う。鹿に額に角があるだけ・・そういえばルイ君が昔狩ってきたことがあったよね。
でもこんな大きな鹿の魔物、どうする?一度では食べきれないよ。
アンナさんがとにかく解体して食事にして食べれる量だけ持ちましょうと提案してくれた。
イヤー解体してるとき、ゴソゴソと音するから何か来たのかと警戒していると白狼が出てきた。
白狼というけど小さい犬みたいな大きさ。
お腹がすいているのか警戒したいけど空腹には負けるとばかりに鹿を見つめている。
剛君が鹿肉のきれっぱしを投げてやると嬉しそうに食べたよ。
こちらは大きな親の白狼が出てくるかとビクビクしていたが現れなかった。死んだのかな。
剛君と私が余った焼き鹿肉をあげていると近づいて食べる食べる、その小さな体にどれだけ入るんですかとばかりに食べた。
余るものがなかった。
翌日には当たり前の顔してついてくる白狼がいましたとさ。



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