テラへ愛を捧ぐ

大江山 悠真

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第2章 ダンジョン

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結局5階層は今回で6度目。
6度も同じ階層回るんかいと思うでしょうね。
普通に聞いたら私もそう思う、でもね6階層が5階層と同じような魔物が出現とは限らないの。
倉橋さんや幸田君は最悪を考えて行動してる。次の階層が魔法がききにくいゴーレムのようなものがでる階層ならば私たちは全滅するだろうと考えたみたい。
私もそのことを聞いた時正しいと思ったわけよ。
ゴーレムに囲まれてボコられて、顔も体もグチャグチャになることを考えたら・・・5階層で頑張りますとしか答えようがなかった。
まあ、そのおかげかどうかわからないけれど槍が3本手に入りましたよ。
私も1本貰えたし、アンアさんがレベル上がったのか槍先に薄っすらだけど炎を纏わすことが出来たのよ。
これをモロ受けしたのが倉橋さん。すごいよ~どうして炎が纏うのんかわからないというアンナさんに自分も出来るように教えろって、それはそれはイイ笑顔で迫ってた。
それ見た幸田君も剛君もドン引きしてアンナさんに教えてもらうのあきらめたもんね。

わたしは槍より水弾の威力をあげることを狙って魔力を限界まで使うように頑張ったんだよ。
それと剛君に聖魔法を教えてくれるようにお願いしたの。
そう剛君は聖魔法が使えるようになってたのよ、唯ちゃんも使えてたからかわからないけれど彼の魔力量が上昇したのが原因と思うの。
だから私も魔力量をあげて聖魔法が使えるように練習してるのよ。
で今日は5階層最終日です。
ケガすることなくサクサク狩れるのが目標。
5階層の角兎や一角豚は体格が大きく出現頭数が大幅に増えている(1度目の5階層よりね)ので気を抜くことなく進んでいこう。
5階層6部屋と最後の階段部屋・・・きつかった~
出現した数が150匹ほど、倒しても倒しても出てくる、一度の150匹に囲まれたわけじゃないよ、さすがにそれでは私たち全滅よね。
セーフゾーンが真ん中あたりにあって一息つけたから何とかなったけど、階段まで来た時には全員グッタリして心が折れそうだったよ。
6階層に前の階段で鑑定したら


倉橋さん:生活魔法・火魔法・風魔法・剣スキルⅠ・HP384・MP252
幸田君:生活魔法・火魔法・土魔法・錬金・HP399・MP248
剛君:生活魔法・水魔法・回復魔法・聖魔法・HP379・MP406
田中アンナ:生活魔法・火魔法・水魔法・回復魔法・MP317・MP326
神崎唯:生活魔法・土魔法・水魔法・鑑定・回復魔法・HP301・MP378

凄い!
全員大幅上昇と剣スキルや錬金?
回復魔法が3人使えるようになったんだ!すごい!
これで戦闘も楽になるよね。
幸田君の錬金って何?ときくと、どうやら剣を研いだり簡単な鉱石の分離精製が出来るようになったらしい。
これで剣やナイフを研いでもらうことが出来るようになった、便利になったね~なまくら包丁で料理しなくてもよくなったね~ってアンナさんと私は内緒で喜び合いました。


さあ6階層、なにがでるかわからないからきを付けて行こうと倉橋さんのことばで出発。
この6階層は林の階層だった。
移動する木や蔓を伸ばして拘束しようとしてきたり花が花粉の代わりに毒をまき散らしたりミツバチの20倍ほどの大きさの蜂が襲ってきたりと結構多種多様な階層。
全員がうっかり何かの木の蔓につかまったのは後から考えると冷や汗もんでしたよ。
全員が桜のような木に目を奪われて「きれいね~」なんて感傷に浸っていたのによ、その木はなんと睡眠作用のある意をまき散らしていやがりましたの。
頭がボーとなっているところに蔓が巻き付いたのでしょうけど残念でした白狼という強い味方がいたのよね。
白狼が離れていてくれたので蔓を引きちぎって助けてくれたのよ、ありがとう白狼命の、恩人よ。
あのね、そこの君。蔓ぐらいどうってことないだろうと言うなかれ植物の蔓ではなく木の蔓はゴツゴツして千切れるものではないのだよ。
しかも動く蔓と動かない蔓の区別がつかない・・・しばらくは出たとこ勝負みたいになってしまったのよね。
白狼が後ろから助けてくれたから何とかなりました・・・世話の焼ける人間よね。
区別は魔物の蔓は木からU字型にぶら下がってるのがそう。
通常の蔓は木に巻き付いてるだけ、単純な違いだけど判るまでが大変だった。
大変なのはそれだけじゃないのよ、方向がわからない。
木立に邪魔されて階段が見つからないし同じ場所を何度も迷っている気がするのは何故でしょうね。
機嫌が徐々に悪くなるアンナさん、理解できるけれど抑えて。
幸田君も一発ここらで炎をぶちかまして道を作ってもいいんじゃないかと、でもそれすると何が出てくるかわからないよー。
でもこう林立してるとわかるものもわからなくなるのは本当だし・・・たまに鉢合わせした大蜂を撃退するのも大変・・という理由で倉橋さん、幸田君、アンナさんが炎をぶち込みました。
進行方向に向かって、まあ道は作れたかなハハハ・・進行方向から大熊の1.5倍はあろうかというジャイアントベアーが大口開けて向かって来てる。
ジャイアントベアー、頭がハゲてるのや鼻の頭に火傷を負ったのもいるみたい、そりゃ怒るでしょうねぇ。
ごめんなさい、だけどやられるわけにはいけません、頑張りますよ。
剛君が戦闘のジャイアントベアーの頭部を水玉で被い溺死さすつもりだ、私は大穴を土魔法で堀り串刺しにすべく罠を急いで作りました。水玉で2頭が溺死、3頭は穴に突っ込んでくれて自らの体重で串刺しになった。
取得アイテムは爪と毛皮。
毛皮は穴の中に落ちたので拾わなかったよ。
ちょっと危ない方法だけど効率はよくて、見通しよく進んでした階段を見つけた。
うぇ、7階層も同じようなダジョンか・・・とみんなげっそりしたのだけれど、林を進むうちに同じようにこのダジョンを探索してる冒険者に出会いましたよ。
炎で道作ってるのに巻き込まれずにいてくれたことに感謝。


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