手フェチと私

アクエリア

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「ねえ、六月さんどうすればいいと思います?」
「何が?」
「斎藤くんのことです!」
「はあ、また?」
「またってひどいですね。私は真剣なんですよ!」
「や、でもいっつもおんなじこと言ってるし…」

この人は相澤六月さん。高校に入った時から仲良くさせてもらってるんです。
そしてその六月さんは呆れたように言ってきました。
なんと失礼な…いつも違うことを相談しているというのに!
不満を露わにジイ―っと見ていると

「いつも違うって、だいたい同じようなもんでしょ?斎藤くんがかっこよすぎてつらいとか、斎藤くんが優しすぎてキュン死しそうとか変わんないでしょ…」
「いいえ全然違います!キュンキュンするのと、尊いのは全然違うんです!」
「え~あんま変わんなくない?」
まあ六月さんはわからなくてもいいです。あんまりたくさんの人に斎藤くんの魅力を知ってほしくはないので…
いやまあ、たくさんの人に斎藤くんの良さとかを知ってもらいたいんですけど、でもそれで斎藤くんが他の人のものになってしまうのは嫌というか…

「で?今度は何なの?」
おお!六月さん脱線しまくった話題を元に戻してくれました!
「そうなんです!聞いてくださいよ!今日斎藤くんとお昼ご飯をご一緒できたのですが、斎藤くん日替わり定食を頼んでいて、何が好きなのかわからなかったんです!何が好きなのかとか聞いてたんですけど、そこまで聞けてなくて…」
「あと、斎藤くんにお弁当とかも作ってみたいんですけどダメですかね…」
「いや、ご飯を一緒に食べるくらいならまだしもそんな話したことない人からお弁当もらったら怖いでしょ…」
「うう~やっぱりそうですよね…もっと仲良くなってからですよね…」
やっぱり引かれますよね…


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