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7 秘めたる恋と応援隊
「アデル、今のところ求婚者は5名だ。クールソン侯爵は身分は高いが父親が暴力的で、息子である当人もその気質を受け継いでいる可能性が高い。ロッキンガム公爵は英雄だがもう50才で、君は19才になったばかりだ。キサック伯爵はいい意味でも悪い意味でも空気のような存在で、生命力あふれる君とは釣り合わない。コンシダイン男爵は造船で大金を稼いだが、敵対国にも戦艦を売りさばいている危険人物だし、君がお金に困ろうと御父上や私がいるから問題ない。クラム伯爵は、腹違いの姉を愛しているのは周知の事実だ。さあ、どうする?」
私は首を振った。
「わかった。私が断りの返事をしておこう」
善人であるメイスフィールド伯爵が問題点をあげる相手であるという理由もある。それがなければ、理由に困る。だって私は、メイスフィールド伯爵……ロイに、恋焦がれてしまっているのだ。
「もう。いっそあなたが結婚したらいいのに」
ロイの伯母ゾーン公爵夫人が拗ねたように零す。
彼女は私の教育係として、メイスフィールド伯爵家に長期滞在していた。
そう、私は、メイスフィールド伯爵家で暮らしている。
メイスフィールド伯爵家には、誰からも愛されたクィンシーの面影が鏤められている。彼女の愛した家具、調度品、そして象徴するような織物。極めつけは大階段の踊り場に掲げられた等身大の肖像画。
とても太刀打ちできない。
父は太刀打ちできるようになったけれど、私は完全な負け戦だった。
「伯母上。私は37才、アデルにはおじさんすぎますよ」
「いいじゃない。アデルは可愛いし、一生懸命だし、みんなに好かれて、誰よりもあなたの後妻に相応しいと思うけど?」
「そこですよ。アデルは素晴らしい令嬢だ。あなたが教育した。それなのに中年貴族の後妻なんて、もったいない」
「でも……じゃあ、私の息子と結婚させてもらってもいいの?」
「アンブローズは未熟で、傷ついたアデルの繊細な心を癒せない」
ロイは憮然と言い放った。
「ふん。だから、あなたがいちばんアデルを理解しているのだから、アデルと再婚したらいいじゃないって言うのよ」
「アデル、気にしなくていいよ」
「アデルだってあなたが好きよ」
「ああ。私たちは強い絆で結ばれている。必ず君を幸せにする」
ロイが力強く頷いて、私に熱い微笑みを向ける。
でも、その約束された幸せは、ロイ以外の男性の妻になるという事。
「ええ、がんばるわ」
ロイはクィンシーを愛している。
だから私も、微笑みを返した。
ゾーン公爵夫人がフンと鼻を鳴らした。
私は首を振った。
「わかった。私が断りの返事をしておこう」
善人であるメイスフィールド伯爵が問題点をあげる相手であるという理由もある。それがなければ、理由に困る。だって私は、メイスフィールド伯爵……ロイに、恋焦がれてしまっているのだ。
「もう。いっそあなたが結婚したらいいのに」
ロイの伯母ゾーン公爵夫人が拗ねたように零す。
彼女は私の教育係として、メイスフィールド伯爵家に長期滞在していた。
そう、私は、メイスフィールド伯爵家で暮らしている。
メイスフィールド伯爵家には、誰からも愛されたクィンシーの面影が鏤められている。彼女の愛した家具、調度品、そして象徴するような織物。極めつけは大階段の踊り場に掲げられた等身大の肖像画。
とても太刀打ちできない。
父は太刀打ちできるようになったけれど、私は完全な負け戦だった。
「伯母上。私は37才、アデルにはおじさんすぎますよ」
「いいじゃない。アデルは可愛いし、一生懸命だし、みんなに好かれて、誰よりもあなたの後妻に相応しいと思うけど?」
「そこですよ。アデルは素晴らしい令嬢だ。あなたが教育した。それなのに中年貴族の後妻なんて、もったいない」
「でも……じゃあ、私の息子と結婚させてもらってもいいの?」
「アンブローズは未熟で、傷ついたアデルの繊細な心を癒せない」
ロイは憮然と言い放った。
「ふん。だから、あなたがいちばんアデルを理解しているのだから、アデルと再婚したらいいじゃないって言うのよ」
「アデル、気にしなくていいよ」
「アデルだってあなたが好きよ」
「ああ。私たちは強い絆で結ばれている。必ず君を幸せにする」
ロイが力強く頷いて、私に熱い微笑みを向ける。
でも、その約束された幸せは、ロイ以外の男性の妻になるという事。
「ええ、がんばるわ」
ロイはクィンシーを愛している。
だから私も、微笑みを返した。
ゾーン公爵夫人がフンと鼻を鳴らした。
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