神を知る者(完結済み)

依存症🦃

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神と人(後編)

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「ここまでだけなら良い話なんだよなぁ」

「えぇ、そうですね」

サリー様も私も続きを知っている。だが、私は語るのを止めない...

「ずるいぞ!」

その声は畑ではなく家の方から聞こえてきた。

「に、兄さん」

その者は男の兄だった。

「俺の畑も同じだったんだ。俺だけじゃない他にもいる」

村には金は無いが土地は無駄に余っているので彼らのように別々に畑を持っているのも珍しく無い。

「とりあえず落ち着いて」

そう言いながら神様は男の兄に近づいた。

「うるせぇ!」

彼は吐き捨てるように言った。

「あんたに何が分かんだ!俺らの本当の苦しみをあんたは分からないだろ!」

「なんだ?」「どうした?」

兄の叫び声に釣られて村の人達が集まって来た。

「あんたがもっと早く来ていればあいつが死ななくて済んだんだ!」

「えっと.......それはどういう」

「とぼけんじゃねぇ!あんたは「やめんか!」」

兄の暴走を村長の叱咤で止める。

「お前が騒いだところで、あの子が帰ってくるわけではないだろう」

「.......」

神様はなんの事か分からない様子で2人を見る。

村長はくるりと踵を返し頭を垂れた。

「すいませんがもう一度あの力を使ってくださいませんか?」

「え、しかし.......」

神様は僅かにたじろぐ。しかし村長のは続く。

「まさかここまで貧しくなった村を助けてくださらないと?」

村長のその言葉で神様に向けての視線が鋭くなる。

「もしかして俺たちはただ死を待つことしか出来ないのか」

村人の1人がぽつりと呟いた。

それから続けざまに「おい、なんでだよ!」、「俺達には生まれたばっかりの子供がいるんだぞ」、「どうか!どうか!助けてください!」など十人十色の反応があったが全て、神様の奇跡に頼っているようだった。

「あ.....あぁ」

ここまでくると止めることが出来なかった。

「.......ます」

「え?」

「やります」

神様は了承した。

「「「「「おお!」」」」」

村長を含めた村の者たちがわざとらしく驚いたような声を出した。

『我○○が行う──────────

そして神様は再び奇跡を使った。

「おお!」

そして目の前には生き生きとした畑があった。

「では次を」

村長はさも当然かのように進めた。

「え.....まだ?」

「当たり前でしょう!たかが1人や2人の農地を変えたところで貧困は覆らないのです」

その言葉を聞き神様は何度も、何度も力を使った。その度に村の人間達は汚い笑みを浮かべていた。

神様とが消える瞬間まで



────────で、その神様は天界に緊急回収されたが、 精神的疾患をわずらっていると」

とサリー様が私の話の続きをおっしゃった。

「で、いつの間にか片付けが終わっていると」

私達の目の前には来た時にあった荷物が嘘のように消えていた。

「毎回思うけど何故そのスピードで違和感なく片付けれるんだ」

「さて何故でしょう」

私はサリー様の疑問に微笑みで返しました。
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