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変わる世界
ステータス
しおりを挟む晩飯を食べ終えた遥斗は自室に戻っていた。
「ステータスOPEN」
佐藤 遥斗
サトウ ハルト
Lv1
種族:人間
職業【 ⠀】
攻撃力28
防御力23
俊敏 19
器用 32
魔攻 1
魔防 1
MP 3/3
お知らせNEW
報酬 NEW
スキル【⠀ 】
装備:ジャージ
持ち物NEW
決定
(やっぱり夢じゃなかったのか.......)
普通は喜んだりするが、遥斗からしたら夢の方が良かった。凄い力を持つことができる反面、戦うような状況に陥ることが確定しているという事だ。
遥斗は、喧嘩をしていた訳でもなく、武道を習っていた訳では無いので、急激に上がっていくだろうステータスのせいで実力を見誤る可能性があった。ステータスはあくまでも基礎能力であり、技術が無い者が使ったところで隙を突かれて終わりだ。
(そもそも、まともに戦えるかどうか.......)
そして精神力はステータスの候補に無かった。
つまり本人の元々の心が、そのまま変わることなく影響される。
「他のも見てみるか」
魔攻の部分に触れてみた。すると今度は説明文が出てきた。
説明文はこう書いてあった。
この表示はお考えの通り魔法の威力を表しますが、それだけではありません。
これはスキルの性能にも関係します。
魔攻の項目に触れると、どのスキルにどれだけ分配するか選ぶ事が出来ます。
もう一度触れると説明文は閉じて変わりに『どのスキルに分配しますか?』という文字とそれよりも小さく『現在分配可能なスキルはありません』と表示された文が出てきた。
「なるほど」
(これが器用とか技術とかの代理をしてるわけか)
次に魔防に触れてみる。すると今度はさっきより短い文が出てきた。
魔法などの魔力を持った攻撃に対する抵抗力。
(『などの』ってことは、やっぱり魔法の武器があるのかな?)
次はMPに触れてみるが反応無し。
(たぶんお馴染みの意味だろうな)
次はお知らせに触れてみる。
パーン
するとクラッカーが表示され、頭の中に大きな音が鳴った。
「うわっ!」
遥斗は突然の出来事に声を出してしまった。
「遥斗~どうしたの~?」
リビングから母親が聞いてきた。
「べ、別に何もないよ」
「そう?ならいいけど」
「ふぅー」
(いきなり過ぎるだろ!)
さすがの出来事に、遥斗は若干イラついている。
そんな事は知らないと言ってるかのように画面には『おめでとう』の文字があった。
「誕生日じゃないぞ?」
そう言いながらパネルに触れると、画面が切り替わり、様々な事が書かれていた。
達成した時間『昨日』
達成した場所○○町○○ー○○
達成した条件 一体モンスターを倒すこと
達成するに当たって使用したもの『自転車』
達成報酬.....別画面にて
と似たようなものが他にもある。
「oh......疑問がやっと解けたけど、納得いかない」
(あの時ぶつかったのはモンスターだったのか?)
遥斗は何となくモヤモヤした気持ちになっていた。
(まぁいいや、次行こ)
報酬に触れてみた、そしたら今度は頭の中に声が聞こえてきた。
┈┈┈報酬で称号『無謀の勇気』を獲得しました
┈┈┈報酬でスキル『弱者の強襲』を獲得しました
┈┈┈報酬でスキル『不意打ち』を獲得しました
┈┈┈報酬でスキル『偽装』を獲得しました
┈┈┈報酬でスキル『探索』を獲得しました
┈┈┈報酬でスキル『騎乗』を獲得しました
┈┈┈称号でスキル『格上殺し』を獲得しました
「お、おお.......」
(スキル大量に来て一瞬チートかと思ったけど、使いづらっ!おまけにスキルは魔攻に依存するからたいした効果は期待できないな)
正直遥斗はこの結果で、落ち込んでいた。
(普通に考えてこれからモンスターは増えてくるだろう、いや現に増えていってる。ニュースで見た熊は明らかにおかしかった。銃が当てられないとなると、余計に俺じゃあ対応出来ないな)
「ん?」
遥斗は元の画面に戻したが持ち物を確認し忘れていたのだ。
(表示されてもなぁ)
そう思いつつ、触れた。するとまた画面が切り替わり、正方形が沢山集まっていた。
正方形に触れてみるが反応が無い
(これはもしかして)
遥斗はそう思うやいなやシャーペンをその正方形に当てた。するとシャーペンは消え当てられた正方形にはペンのマークがあった。
(やっぱりか)
マークが付いた正方形に触れてみると文字が浮かび上がった。
○○社のシャーペン黒0,5ミリシャー芯対応
この情報は、たった今消えたシャーペンの情報だ。しっかりと合っている。
かなり細かく説明されている。
しかも、スクロールして確認してみたところこの機能は限界が無い。
(これは不味いな)
─────────
「あら、遥斗この時間に出かけるの?」
「まぁ、ちょっとコンビニへいってきます」
「「「「いってらっしゃい」」」」
(なにせ、あれはスキルじゃなくて機能だからな~)
遥斗はこう予想していた。
―――後にこの世界はモンスターでごった返すだろう。
そんな状態で店が継続出来るはずが無い。
となれば、食べ物はどうする?仕入れることなんて出来ない。
しかし、確実に減っていく。需要と供給が合わなくなるはずだ。
直ぐに食料の奪い合いになるだろう。
そうなると必ずこの機能を使うことになる。
もう一度言うがこれは、スキルではなく機能だ。
全員が手に入れられるものだ。
要は入れた者勝ちだ。
まぁ、死んだ場合中に入ってた物が出てくるかどうかによって変わるが.......
(というわけで俺は有り金全部を使ってコンビニをハシゴしてるわけだ。ちなみに俺の部屋の物は全部入れてある。)
そして家に帰った時に母親にこっぴどく叱られた。
この話はフィクションです
キャラの名前、企業、団体は現実とは関係ありません
更新遅れてすいませんでした
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