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10月-2 かわいい子には女装をさせよ
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「ところでさぁ、俺をプロデュースするって言ったけどどうやるの?」
「あ、その件は僕がよく通っているお店があるからそれまで楽しみにしておいて」
どうやら今は詳しく話してはくれないようだ。
とりあえずお店に行くために七瀬の後をついて行く。
「………素体はかなりいいからかわいいのができると思うんだよね…」
「ん?何か言った?」
「いや、なんでもないよ」
途中で七瀬が何かボソッと呟いたような気がしたが風でよく聞こえなかったし、聞いてみたらなんかはぐらかされた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
胸の辺りまで伸びたブラウンの髪。
くっきりとした目。
淡いピンク色のくちびる。
すらっとした手足。
愛想のよい笑顔。
鏡に映るこの美少女の正体はーー
ーー俺だ。
七瀬御用達のアパレルショップ『Lambiance』
に来たまでは良かったのだが、七瀬が店員さんに事情を説明したと思ったらいきなり試着室に連れてかれ色々された挙句このような姿になってしまった。
「ね、ねぇ!! 確かにプロデュースされてるけど‼︎ 女装じゃん! これ‼︎」
「いやぁ~…ウイッグ被せただけでまさかこれほどとは…」
「やはり僕の見立ては間違ってなかった。素晴らしいよ、佐倉くん」
あ、駄目だこれ。全く話を聞いてない。
店員さんと七瀬が感嘆の声を上げている。
はぁ、とため息をつき仕方なくもう一度鏡で自分の姿をよく見てみる。
おぉ。 これは…もしかして俺、かなりかw…
「今自分のことかわいいって思ったね」
「ばっ…なっ…お、思ってねぇし」
七瀬が俺の心を先読みしてくる。
なんだあいつエスパーか?
「さて、プロデュースし終わったことだし色々決めていこうか」
「俺は納得していませんが⁉︎」
俺がそう言うやいなや俺に向かって指を指して
「まず、一人称。俺、やめようか。」
「え、え~……な、なら私で」
「よし」
「よしじゃないけどね!」
何がよしかはわからないがとりあえず第一段階はクリアらしい。
「次に、名前。 名前は…ゆうりだから……よし、ユリちゃんでいこう。はい、復唱」
「はい、私はユリちゃん。 私はユリちゃん」
契約は契約だからもう従うしかない。
七瀬は満足そうな顔をしている。
おそらく今の顔では王子様の面子は保てないだろう。
だがそんなもの知ったこっちゃねえと言わんばかりに俺の女装を強制している。
息子が女装していると知ったら家族失望するぞほんとに。
その後もいくつか会話をしてだいたいの設定が決め終わった。
「これから僕と会う時はこのセットでお願いするよ」
「はいはい、わかりましたよ。やりますよ」
俺はもう吹っ切れた。
もうこうなったらユリちゃんとして生きてやる。
そう俺が決意したとき、
「君のその姿、バレたら大変なことになるねー。僕は構わないけど」
突然のカミングアウト。
あ、と間の抜けた声がこぼれる。
そうだ。
俺は普段は佐倉優莉として生活している。
つまり女装がバレたら周囲の目がまずい。
何としてでも隠し通さなければ……!
「ねぇ、ユリ」
「な、なんだよ」
「転学しない?」
「してたまるか、人生が終わる」
「冗談、冗談」
冗談じゃないよほんとに。
こっちが真剣な時に限って……
俺を女装させた当の本人はめっちゃ楽しんでいるけどね‼︎
ふぅ、と長めのため息をつく。
「まぁ言いたいことは色々あるけど今はもういいや。疲れた。とりあえず、まぁ…なんだ……改めて秘密の友達としてよろしくな」
俺が握手しようと手のひらを出す。
「ふふっ、こちらこそ、ユリちゃん♪」
七瀬が握り返す。
そして七瀬と連絡先を交換して、店のクーポン券をもらって帰路へとついた。
七瀬との契約が始まると同時に絶対にバレてはいけない恐怖の生活がスタートしてしまった瞬間だった。
「あ、その件は僕がよく通っているお店があるからそれまで楽しみにしておいて」
どうやら今は詳しく話してはくれないようだ。
とりあえずお店に行くために七瀬の後をついて行く。
「………素体はかなりいいからかわいいのができると思うんだよね…」
「ん?何か言った?」
「いや、なんでもないよ」
途中で七瀬が何かボソッと呟いたような気がしたが風でよく聞こえなかったし、聞いてみたらなんかはぐらかされた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
胸の辺りまで伸びたブラウンの髪。
くっきりとした目。
淡いピンク色のくちびる。
すらっとした手足。
愛想のよい笑顔。
鏡に映るこの美少女の正体はーー
ーー俺だ。
七瀬御用達のアパレルショップ『Lambiance』
に来たまでは良かったのだが、七瀬が店員さんに事情を説明したと思ったらいきなり試着室に連れてかれ色々された挙句このような姿になってしまった。
「ね、ねぇ!! 確かにプロデュースされてるけど‼︎ 女装じゃん! これ‼︎」
「いやぁ~…ウイッグ被せただけでまさかこれほどとは…」
「やはり僕の見立ては間違ってなかった。素晴らしいよ、佐倉くん」
あ、駄目だこれ。全く話を聞いてない。
店員さんと七瀬が感嘆の声を上げている。
はぁ、とため息をつき仕方なくもう一度鏡で自分の姿をよく見てみる。
おぉ。 これは…もしかして俺、かなりかw…
「今自分のことかわいいって思ったね」
「ばっ…なっ…お、思ってねぇし」
七瀬が俺の心を先読みしてくる。
なんだあいつエスパーか?
「さて、プロデュースし終わったことだし色々決めていこうか」
「俺は納得していませんが⁉︎」
俺がそう言うやいなや俺に向かって指を指して
「まず、一人称。俺、やめようか。」
「え、え~……な、なら私で」
「よし」
「よしじゃないけどね!」
何がよしかはわからないがとりあえず第一段階はクリアらしい。
「次に、名前。 名前は…ゆうりだから……よし、ユリちゃんでいこう。はい、復唱」
「はい、私はユリちゃん。 私はユリちゃん」
契約は契約だからもう従うしかない。
七瀬は満足そうな顔をしている。
おそらく今の顔では王子様の面子は保てないだろう。
だがそんなもの知ったこっちゃねえと言わんばかりに俺の女装を強制している。
息子が女装していると知ったら家族失望するぞほんとに。
その後もいくつか会話をしてだいたいの設定が決め終わった。
「これから僕と会う時はこのセットでお願いするよ」
「はいはい、わかりましたよ。やりますよ」
俺はもう吹っ切れた。
もうこうなったらユリちゃんとして生きてやる。
そう俺が決意したとき、
「君のその姿、バレたら大変なことになるねー。僕は構わないけど」
突然のカミングアウト。
あ、と間の抜けた声がこぼれる。
そうだ。
俺は普段は佐倉優莉として生活している。
つまり女装がバレたら周囲の目がまずい。
何としてでも隠し通さなければ……!
「ねぇ、ユリ」
「な、なんだよ」
「転学しない?」
「してたまるか、人生が終わる」
「冗談、冗談」
冗談じゃないよほんとに。
こっちが真剣な時に限って……
俺を女装させた当の本人はめっちゃ楽しんでいるけどね‼︎
ふぅ、と長めのため息をつく。
「まぁ言いたいことは色々あるけど今はもういいや。疲れた。とりあえず、まぁ…なんだ……改めて秘密の友達としてよろしくな」
俺が握手しようと手のひらを出す。
「ふふっ、こちらこそ、ユリちゃん♪」
七瀬が握り返す。
そして七瀬と連絡先を交換して、店のクーポン券をもらって帰路へとついた。
七瀬との契約が始まると同時に絶対にバレてはいけない恐怖の生活がスタートしてしまった瞬間だった。
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