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11月-3 白熱‼︎球技大会
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さて、あの件からバスケの猛特訓が始まった。
ユリにも練習に付き合ってもらって、途中でユリのかわいさから元気をもらいながら頑張った。
しかし、佐倉優莉は奏汰にとって何なのか、この答えだけはいつまでも出せずにいた。
そして、球技大会その日が来た。
「さあーてと、奏汰さんや、練習の成果を発揮してやってくださいな」
潤羽が軽めのストレッチを行いながら僕を鼓舞してくれる。
彼女は卓球選択で、優勝には申し分ない実力なのでこっちは心配しなくてもいいから綾子くんとの勝負頑張れ、とのことだ。
奏汰たちのチームがビブスを着てコートに入ると、随分前から待ち構えていたお嬢様が近づいてきた。
「ご機嫌よう、七瀬さん。尻尾を巻いて逃げなかっただけ偉いじゃありませんの」
「か、奏汰様がそんなことする訳ないじゃない!勝手なこと言……」
「取り巻きは黙ってくださいまし。この勝負はわたくしと七瀬の間での勝負ですわよ。関係のない方は発言を許可しておりませんわ」
聖麗院綾子の言葉に怖気付き、沈黙してしまった。
「ま、まあまあ。他の子が怖がるからあまり威嚇するのは控えなよ。ひとまず今日はお互いいい勝負をしよう」
「ええこちらこそ。目にもの見せてあげますわ。」
バチバチと2人の間に電流が走った。
意外にも僕たちが勝負するということはかなり広まっているようで、ファンの子はもちろんのこと、試合を見物しに来た上級生や有能な人材を引き抜こうと目論むバスケ部など多くの見物人が見られた。
そしてーー先生のホイッスルと共にコートに入り、それぞれの持ち場についた。
始めにジャンプポールをするのだが流れを作る上でかなり重要となってくるのでここはとっておきたかった。
一応奏汰は綾子より背は高いとは言え綾子は現役バスケ部であるので、いくら奏汰が何でも出来るタイプだったとしてもとても厳しい戦いになるのは必至だった。
審判の先生がバスケボールを天井へと上げる。
奏汰がボールに手を伸ばし自陣へと引き寄せる前にそれを遥かに凌駕するスピードで奏汰の後方へと押しやられた。
「舐めるんじゃない、ですわ」
しまった、先手を取られた。
だが奏汰が考える暇もなく敵方は容赦なく攻めてくる。
急いで自分の役目を果たそうと図るが敵チームのメンバーに阻まれる。
あっという間に向こう側に点数が入ってしまった。
「やっぱり強いね綾子くん」
「当然ですわ。あなたに勝つためだけの戦略を練ってきましたもの。七瀬さんもわたくしに期待外れな思いをさせないでくださいまし」
綾子が上機嫌だが真摯な表情を崩さないで伝えてくる。
最初こそ取られてしまったが、一旦落ち着いて次へと切り替える。
笛が再び鳴り響きこちら側からドリブルを仕掛けた。
2人3人とフェイントも使ってかわし、練習の成果を発揮しながら風を切って進んでゆく。
再び目の前に綾子が立ち塞がった。
綾子の右後ろに味方を見つけ、マークされていなさそうなので何とかして繋げたい。
だが左右フェイントで抜かそうと試みるものの、全くといっていいほど隙がない。
それならばと味方とアイコンタクトをとり、身長の利点を活かしてジャンピングパスを行った。
思った通り向こう側に目が行ったのでその隙にゴール下まで素早く移動し、何人かを経由しながらボールをもらい、そのままレイアップを決めた。
「ふん、小手調べはこのくらいにしてそろそろ叩きのめして差し上げますわ」
綾子が自信満々に述べる。
「(これで様子見か)……そうだね、準備運動はこの辺にしておこうかな。まだお互い一回ずつしか入ってないし。これから魅せてあげるよ」
若干引きながら綾子に返答する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
木暮潤羽がサラッと優勝して体育館に来てみればちょうど前半終了のホイッスルを告げられた。
得点板を見ればーー
42-16 奏汰たちのチームは善戦したものの叩きのめされてしまっていた。
ユリにも練習に付き合ってもらって、途中でユリのかわいさから元気をもらいながら頑張った。
しかし、佐倉優莉は奏汰にとって何なのか、この答えだけはいつまでも出せずにいた。
そして、球技大会その日が来た。
「さあーてと、奏汰さんや、練習の成果を発揮してやってくださいな」
潤羽が軽めのストレッチを行いながら僕を鼓舞してくれる。
彼女は卓球選択で、優勝には申し分ない実力なのでこっちは心配しなくてもいいから綾子くんとの勝負頑張れ、とのことだ。
奏汰たちのチームがビブスを着てコートに入ると、随分前から待ち構えていたお嬢様が近づいてきた。
「ご機嫌よう、七瀬さん。尻尾を巻いて逃げなかっただけ偉いじゃありませんの」
「か、奏汰様がそんなことする訳ないじゃない!勝手なこと言……」
「取り巻きは黙ってくださいまし。この勝負はわたくしと七瀬の間での勝負ですわよ。関係のない方は発言を許可しておりませんわ」
聖麗院綾子の言葉に怖気付き、沈黙してしまった。
「ま、まあまあ。他の子が怖がるからあまり威嚇するのは控えなよ。ひとまず今日はお互いいい勝負をしよう」
「ええこちらこそ。目にもの見せてあげますわ。」
バチバチと2人の間に電流が走った。
意外にも僕たちが勝負するということはかなり広まっているようで、ファンの子はもちろんのこと、試合を見物しに来た上級生や有能な人材を引き抜こうと目論むバスケ部など多くの見物人が見られた。
そしてーー先生のホイッスルと共にコートに入り、それぞれの持ち場についた。
始めにジャンプポールをするのだが流れを作る上でかなり重要となってくるのでここはとっておきたかった。
一応奏汰は綾子より背は高いとは言え綾子は現役バスケ部であるので、いくら奏汰が何でも出来るタイプだったとしてもとても厳しい戦いになるのは必至だった。
審判の先生がバスケボールを天井へと上げる。
奏汰がボールに手を伸ばし自陣へと引き寄せる前にそれを遥かに凌駕するスピードで奏汰の後方へと押しやられた。
「舐めるんじゃない、ですわ」
しまった、先手を取られた。
だが奏汰が考える暇もなく敵方は容赦なく攻めてくる。
急いで自分の役目を果たそうと図るが敵チームのメンバーに阻まれる。
あっという間に向こう側に点数が入ってしまった。
「やっぱり強いね綾子くん」
「当然ですわ。あなたに勝つためだけの戦略を練ってきましたもの。七瀬さんもわたくしに期待外れな思いをさせないでくださいまし」
綾子が上機嫌だが真摯な表情を崩さないで伝えてくる。
最初こそ取られてしまったが、一旦落ち着いて次へと切り替える。
笛が再び鳴り響きこちら側からドリブルを仕掛けた。
2人3人とフェイントも使ってかわし、練習の成果を発揮しながら風を切って進んでゆく。
再び目の前に綾子が立ち塞がった。
綾子の右後ろに味方を見つけ、マークされていなさそうなので何とかして繋げたい。
だが左右フェイントで抜かそうと試みるものの、全くといっていいほど隙がない。
それならばと味方とアイコンタクトをとり、身長の利点を活かしてジャンピングパスを行った。
思った通り向こう側に目が行ったのでその隙にゴール下まで素早く移動し、何人かを経由しながらボールをもらい、そのままレイアップを決めた。
「ふん、小手調べはこのくらいにしてそろそろ叩きのめして差し上げますわ」
綾子が自信満々に述べる。
「(これで様子見か)……そうだね、準備運動はこの辺にしておこうかな。まだお互い一回ずつしか入ってないし。これから魅せてあげるよ」
若干引きながら綾子に返答する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
木暮潤羽がサラッと優勝して体育館に来てみればちょうど前半終了のホイッスルを告げられた。
得点板を見ればーー
42-16 奏汰たちのチームは善戦したものの叩きのめされてしまっていた。
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