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オルソーラー商会
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静まり返った尋問室に、レティシアの声が落ち着いた調子で話す。
「――あなたがここで何も語らずとも、私たちはいずれ真実に辿り着きます。ただ、それはきっと、あなたにとって最悪の形で訪れます」
ライネルの眉がわずかに動いた。縄に縛られた両手が、かすかに震える。
「けれど、今この場で、誠実な言葉を選ぶのなら……たとえ罪は消えずとも、その処遇について、再考の余地はあると思っています」
ヴァルトロフが無言で腕を組んだまま見守る中、レティシアは一歩、机の前に進み出る。
「私は、貴方を“死刑”に処すためにこの場にいるのではありません。真に問われるべきは、“誰が”貴方にその行動を命じたか――です」
ライネルはしばらくの沈黙の末、深く息を吐いた。
「……本当に、それを……保証してくださるのなら」
レティシアは頷いた。
「その代わり、今ここで“名前”を明かしてください。誰が、どの組織が、あなたをここに送り込んだのか。少なくとも、“口火”を切るだけの誠意がなければ、何一つ前に進みませんわ」
ライネルは俯き、かすかに唇を噛んだ。
しばしの沈黙の後――
「……“オルソーラー商会”です」
重い沈黙。レティシアがゆっくりと目を見開いたその隣で、ヴァルトロフはわずかに身じろぎし、腕を組んだまま低く唸る。
「オルソーラー、だと……?」
その名を聞いた瞬間、空気が変わった。
オルソーラー商会――表向きは、彼の王国最大の物流と交易を担う、国営準拠の特権商会であり、その実態は国家公認の“お抱え”組織として政財に深く食い込む存在である。
王国がノーグレイブ家を失った後、その空白を埋めるようにして、オルソーラー商会は急速に影響力を拡大した。かつて本家が担っていた諸機能――徴税、交易、軍需供給――それらを肩代わりする形で、国の裏側に根を張ったのである。
“国家公認”の特権を有する商会は、世界でも指折りの存在に限られている。実際、その地位に並ぶのは、西方の大国の《クレタリア》、そして遥か東の《シュレンガル帝国》の商会くらいのものだ。
彼かの王国には、もはや商会があってこそ国家が成り立っているようなものだった。
名目上は民間組織であっても、実態はほとんど“第二の王政”とでも呼ぶべき権力機構。王政がノーグレイブ家を手放した代償として、得たのはただの操り人形だったという訳である。
「本当に、それが貴様の背後にある組織の名なのか?」
問いかけに、ライネルは頷く。それだけで、この場の空気が一段と重くなる。
レティシアはわずかに身を乗り出し、静かな声で尋ねた。
「では――貴方がオルソーラー商会に関与していたという“証拠”は、何かあるのですか?」
ライネルは短く息を吐くと、ゆっくりと足元を見た。
「……左の上着のポケットに、“刻印入りの金貨”が入っています。」
表面は王国の貨幣と同じですが、裏にはオルソーラーの印が……偽金、です。
ライネルの言葉に、ヴァルトロフは無言のまま一歩前へと進み出た。
「失礼する」
低く呟いて、ヴァルトロフは男の左胸元に手を伸ばす。乱れた上着の襟をかき分け、内ポケットに指を差し込むと――
カチリ、と硬質な感触が指先に触れた。
ヴァルトロフは慎重にそれをつまみ出す。
現れたのは、一枚の金貨。掌の上に載せられたそれは、確かに彼の王国の通常貨幣と見分けがつかないほど精巧に造られていた。
「……これが?」
レティシアの反応に対し、ライネルは、縛られたまま視線を落とし、静かに頷いた。
「表面は王国の貨幣と同じですが、裏には……“オルソーラー”の印が彫られている。流通には出ない、内部通貨です。任務の指示が成功裏に終わった時、次の“任務”と交換できるようになっていました。だから、持っているだけで……」
彼はそこで言葉を止めた。もはや多くを語る必要もなかった。
ヴァルトロフは金貨をひっくり返すと、そこに刻まれた印章をじっと見つめた。
――剣と秤を模した、歪な双頭の鷲。その両翼の下には、かすかに浮かぶ“S”の文字。
それは確かに、かの名門商会の象徴たる刻印だった。
「……これは、確かに“ただの賊”ではないな」
レティシアもまた、金貨に目を落とす。瞳の奥に、冷えた光が灯る。
「――オルソーラー商会が、本気で動いているとすれば……これは、偶発的な“密偵事件”では済みませんわね」
その口調は静かだったが、その実、冷徹な分析と警鐘が込められていた。
「……早急に、本件を本家へ持ち帰り、上層と協議せねばなるまいな」
レティシアも黙って頷く。
オルソーラー商会――その勢力は、すでにローゼンの内部にまで広がっていた。交易を名目にした拠点、流通網、そして民間を通じた人材の浸透。表向きには合法で、目立つ違法行為もない。だからこそ、これまでローゼンは、彼らの活動を“黙認”していたのだ。
理由は明白である。
彼の王国とは現在、不仲ではあっても正式な敵対関係にあるわけではなかった。今この瞬間も、外交的な緊張の糸が細く張られているだけで、いつ断ち切れるとも知れぬ関係――だからこそ、ローゼンとしても無闇に敵を作りたくはなかった。
“経済の線”だけは保っておく。その判断が、今までは一定の均衡をもたらしていた。
だが――
「……その裏で“諜報”をしていたとなれば話は別ですわね」
ヴァルトロフは組んだ腕を解き、ゆっくりと椅子の背にもたれながら言葉を継いだ。
「それに他国で、商会を介して諜報活動をしていた――などという事実が公になれば、さすがのオルソーラーも無傷では済まぬでしょうな」
彼の口調には、冷静ながらもわずかに痛烈なものが含まれていた。
「特に、オルソーラーのような国営準拠の大規模商会であれば、各国にも支部や協定先を持っているはず。……となれば、同様の“被害”がすでに他国にも波及している可能性は高い」
レティシアは静かに頷いた。
「……今ここで、私たちが何を“掴んだ”のか。それをどう活かすのかが問われますわね」
レティシアの言葉に、ヴァルトロフは深く頷き、立ち上がった。
「レティシア様。この件――ライネルの身柄については、本家へ引き渡したく存じます。正式な手続きは私が取り計らいますが、ご承認いただけますか」
これは“報告”ではなく、“要請”だった。
レティシアはしばし沈黙し、目の前の男――未だ俯いたままのライネルを見やった。そして静かに息を吐いた。
「……分かりました。本家の判断で裁かれるべき案件ですわね。私たちの範囲でどうにかなる話ではないです」
ヴァルトロフは軽く頭を下げ、続けた。
「可能な限り、死刑には至らぬよう善処します。……この男が持つ情報は、まだ尽きていないはずですし、なにより“後ろ”にいる者を引きずり出すことが、我々にとって何より重要ですからな」
その言葉に、レティシアはわずかに目を細めた。
「…~引きずり出せるのであれば、命の価値もあるということですね」
金貨はすでに証拠袋に収められ、机の上に置かれていた。重く、冷たく光るその一枚が運命を変えようとしていた。
「――あなたがここで何も語らずとも、私たちはいずれ真実に辿り着きます。ただ、それはきっと、あなたにとって最悪の形で訪れます」
ライネルの眉がわずかに動いた。縄に縛られた両手が、かすかに震える。
「けれど、今この場で、誠実な言葉を選ぶのなら……たとえ罪は消えずとも、その処遇について、再考の余地はあると思っています」
ヴァルトロフが無言で腕を組んだまま見守る中、レティシアは一歩、机の前に進み出る。
「私は、貴方を“死刑”に処すためにこの場にいるのではありません。真に問われるべきは、“誰が”貴方にその行動を命じたか――です」
ライネルはしばらくの沈黙の末、深く息を吐いた。
「……本当に、それを……保証してくださるのなら」
レティシアは頷いた。
「その代わり、今ここで“名前”を明かしてください。誰が、どの組織が、あなたをここに送り込んだのか。少なくとも、“口火”を切るだけの誠意がなければ、何一つ前に進みませんわ」
ライネルは俯き、かすかに唇を噛んだ。
しばしの沈黙の後――
「……“オルソーラー商会”です」
重い沈黙。レティシアがゆっくりと目を見開いたその隣で、ヴァルトロフはわずかに身じろぎし、腕を組んだまま低く唸る。
「オルソーラー、だと……?」
その名を聞いた瞬間、空気が変わった。
オルソーラー商会――表向きは、彼の王国最大の物流と交易を担う、国営準拠の特権商会であり、その実態は国家公認の“お抱え”組織として政財に深く食い込む存在である。
王国がノーグレイブ家を失った後、その空白を埋めるようにして、オルソーラー商会は急速に影響力を拡大した。かつて本家が担っていた諸機能――徴税、交易、軍需供給――それらを肩代わりする形で、国の裏側に根を張ったのである。
“国家公認”の特権を有する商会は、世界でも指折りの存在に限られている。実際、その地位に並ぶのは、西方の大国の《クレタリア》、そして遥か東の《シュレンガル帝国》の商会くらいのものだ。
彼かの王国には、もはや商会があってこそ国家が成り立っているようなものだった。
名目上は民間組織であっても、実態はほとんど“第二の王政”とでも呼ぶべき権力機構。王政がノーグレイブ家を手放した代償として、得たのはただの操り人形だったという訳である。
「本当に、それが貴様の背後にある組織の名なのか?」
問いかけに、ライネルは頷く。それだけで、この場の空気が一段と重くなる。
レティシアはわずかに身を乗り出し、静かな声で尋ねた。
「では――貴方がオルソーラー商会に関与していたという“証拠”は、何かあるのですか?」
ライネルは短く息を吐くと、ゆっくりと足元を見た。
「……左の上着のポケットに、“刻印入りの金貨”が入っています。」
表面は王国の貨幣と同じですが、裏にはオルソーラーの印が……偽金、です。
ライネルの言葉に、ヴァルトロフは無言のまま一歩前へと進み出た。
「失礼する」
低く呟いて、ヴァルトロフは男の左胸元に手を伸ばす。乱れた上着の襟をかき分け、内ポケットに指を差し込むと――
カチリ、と硬質な感触が指先に触れた。
ヴァルトロフは慎重にそれをつまみ出す。
現れたのは、一枚の金貨。掌の上に載せられたそれは、確かに彼の王国の通常貨幣と見分けがつかないほど精巧に造られていた。
「……これが?」
レティシアの反応に対し、ライネルは、縛られたまま視線を落とし、静かに頷いた。
「表面は王国の貨幣と同じですが、裏には……“オルソーラー”の印が彫られている。流通には出ない、内部通貨です。任務の指示が成功裏に終わった時、次の“任務”と交換できるようになっていました。だから、持っているだけで……」
彼はそこで言葉を止めた。もはや多くを語る必要もなかった。
ヴァルトロフは金貨をひっくり返すと、そこに刻まれた印章をじっと見つめた。
――剣と秤を模した、歪な双頭の鷲。その両翼の下には、かすかに浮かぶ“S”の文字。
それは確かに、かの名門商会の象徴たる刻印だった。
「……これは、確かに“ただの賊”ではないな」
レティシアもまた、金貨に目を落とす。瞳の奥に、冷えた光が灯る。
「――オルソーラー商会が、本気で動いているとすれば……これは、偶発的な“密偵事件”では済みませんわね」
その口調は静かだったが、その実、冷徹な分析と警鐘が込められていた。
「……早急に、本件を本家へ持ち帰り、上層と協議せねばなるまいな」
レティシアも黙って頷く。
オルソーラー商会――その勢力は、すでにローゼンの内部にまで広がっていた。交易を名目にした拠点、流通網、そして民間を通じた人材の浸透。表向きには合法で、目立つ違法行為もない。だからこそ、これまでローゼンは、彼らの活動を“黙認”していたのだ。
理由は明白である。
彼の王国とは現在、不仲ではあっても正式な敵対関係にあるわけではなかった。今この瞬間も、外交的な緊張の糸が細く張られているだけで、いつ断ち切れるとも知れぬ関係――だからこそ、ローゼンとしても無闇に敵を作りたくはなかった。
“経済の線”だけは保っておく。その判断が、今までは一定の均衡をもたらしていた。
だが――
「……その裏で“諜報”をしていたとなれば話は別ですわね」
ヴァルトロフは組んだ腕を解き、ゆっくりと椅子の背にもたれながら言葉を継いだ。
「それに他国で、商会を介して諜報活動をしていた――などという事実が公になれば、さすがのオルソーラーも無傷では済まぬでしょうな」
彼の口調には、冷静ながらもわずかに痛烈なものが含まれていた。
「特に、オルソーラーのような国営準拠の大規模商会であれば、各国にも支部や協定先を持っているはず。……となれば、同様の“被害”がすでに他国にも波及している可能性は高い」
レティシアは静かに頷いた。
「……今ここで、私たちが何を“掴んだ”のか。それをどう活かすのかが問われますわね」
レティシアの言葉に、ヴァルトロフは深く頷き、立ち上がった。
「レティシア様。この件――ライネルの身柄については、本家へ引き渡したく存じます。正式な手続きは私が取り計らいますが、ご承認いただけますか」
これは“報告”ではなく、“要請”だった。
レティシアはしばし沈黙し、目の前の男――未だ俯いたままのライネルを見やった。そして静かに息を吐いた。
「……分かりました。本家の判断で裁かれるべき案件ですわね。私たちの範囲でどうにかなる話ではないです」
ヴァルトロフは軽く頭を下げ、続けた。
「可能な限り、死刑には至らぬよう善処します。……この男が持つ情報は、まだ尽きていないはずですし、なにより“後ろ”にいる者を引きずり出すことが、我々にとって何より重要ですからな」
その言葉に、レティシアはわずかに目を細めた。
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