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3、事件「朝チュン」の真相
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「は━━?」
イケメンの眉間の皺が深くなったがここまで来たら後戻りは出来ない。
「いや、一回試してみたいとは思ってたんだけど娼館で女の子に後ろ弄ってもらうのも恥ずかしいし、噂になったらさすがに隊長としての面目が立たないから挑戦できなかったんだよ。なぁ一回も二回も同じだと思って。ちょっともう一回、な?」
「ヤッてないですよ。ヤるわけないじゃないですか」
包み隠さず正直に頼んでみたのに秒で断られた。
「え、でも足腰痛いしケツ穴も……」
「足腰痛いのは店を出たあと『どこまで足が上がるか』って道端でラズル隊が街路樹相手に勝負してたせいですし、尻は一昨日激辛鍋食べたからだと思います。飲み会で自分で言っていましたよ。ていうかなんで任務前にそんなもの総出で食べに行くんですか。自覚が足りないにも程があるでしょう」
これだから体育会系の思考は! とばかりに怒られた。
景気づけに有志だけ募って噂の激辛鍋に行ってみただけなのに。総出といっても男十人くらいだけなのに。
そうそう、あれからトイレが大変だったんだ。思い出した。
思い出したけど。
「え、じゃあなんで俺全裸なんだ?」
「脱ぐなというのに笑いながら自分で勝手に脱いだんですよ。寝間着着せようとしても暑いだなんだ言って着なかったんです」
……酔ってたからなぁ。「着ろと言われたら抵抗したくなる」的な面倒な酔っ払いだったワケか。
「あーそりゃ悪かったな」
てか着替えさせてくれようとしたのかよ。意外と人がいいなオイ。
「ってなんでベッドで一緒に寝てたんだよ」
「筋肉達磨みたいな貴方に拘束されて俺が逃げられるとでも?」
それはそれは冷たい目で見られた。
筋肉質な全裸中年に抱きつかれて逃げられなかった、と。
そりゃひでぇ。完全に犯罪じゃねぇか。
俺だったら無理だ。全裸のおっさんにベッドで抱きつかれるなんて気持ちワリィ。
「拘束してくれて良かったのに」
「プライベートで他人への攻撃魔術の施術は規定違反です。身の危険を感じれば正当防衛になりますが、やろうと思ったら貴方がすぐに寝てしまって完全にタイミングを逃しました」
いやいやいや、真面目すぎるだろ。
……あれ?
「……でもお前、ガン勃ちしてたよな?」
「朝の生理現象に加えてこちらだって任務明けですよ? そりゃ勃つでしょう。貴方、無駄に胸筋柔らかいわベタベタ触ってくるわ堪ったもんじゃないですよ」
あー、それで限界が来て起こされたのか。てか綺麗な顔して「勃つ」とか平気で言うんだな。
それに俺の自慢の胸筋が無駄だと言われた。軽くショックなんだけど。
だが好都合だ。
「ギンギンのそれ、ちょっと挿れてみねぇ?」
「激辛鍋で爛れた穴に突っ込めと? ていうかとっくに萎えてます」
「え、俺のケツ穴爛れてんの?」
「知りませんよ」
嫌そうに冷たくあしらわれたが、ここまで暴露しちまったついでにワンチャンに掛けてみようという気になった。
「ちょっと治癒してくれたら大丈夫だって」
「挿入するために治すとか、クズじゃないですか。だいたい攻撃魔法じゃないんですよ。治癒の方が手間も時間もかかるって分かってるでしょう」
ああ、存じ上げておりますとも。もちろん重々承知の上で言ってみたんだよ。
「あ? そもそもなんでうちにお前いるの?」
「方角が一緒でおたくの副隊長に丸投げされたんですよ。いい加減、服着たらどうですか」
怒るでも焦るでもなく、淡々と対応されれば従わざるを得ない。
帰ろうとするキース隊長にせめてもの詫びにと具だくさんスープと卵とウィンナー炒め、そしてパンの朝飯を出した。今日は昨日の後処理で職場に行くと言う。まじめな男だ。
色々と赤裸々にぶっちゃけたが、とくに口止めする事も無く「いってら」と送りだした。
この堅物隊長にこんな下世話な話をするような相手がいるとは思えなかったし、そもそも吹聴するような男ではないだろうと思って。
イケメンの眉間の皺が深くなったがここまで来たら後戻りは出来ない。
「いや、一回試してみたいとは思ってたんだけど娼館で女の子に後ろ弄ってもらうのも恥ずかしいし、噂になったらさすがに隊長としての面目が立たないから挑戦できなかったんだよ。なぁ一回も二回も同じだと思って。ちょっともう一回、な?」
「ヤッてないですよ。ヤるわけないじゃないですか」
包み隠さず正直に頼んでみたのに秒で断られた。
「え、でも足腰痛いしケツ穴も……」
「足腰痛いのは店を出たあと『どこまで足が上がるか』って道端でラズル隊が街路樹相手に勝負してたせいですし、尻は一昨日激辛鍋食べたからだと思います。飲み会で自分で言っていましたよ。ていうかなんで任務前にそんなもの総出で食べに行くんですか。自覚が足りないにも程があるでしょう」
これだから体育会系の思考は! とばかりに怒られた。
景気づけに有志だけ募って噂の激辛鍋に行ってみただけなのに。総出といっても男十人くらいだけなのに。
そうそう、あれからトイレが大変だったんだ。思い出した。
思い出したけど。
「え、じゃあなんで俺全裸なんだ?」
「脱ぐなというのに笑いながら自分で勝手に脱いだんですよ。寝間着着せようとしても暑いだなんだ言って着なかったんです」
……酔ってたからなぁ。「着ろと言われたら抵抗したくなる」的な面倒な酔っ払いだったワケか。
「あーそりゃ悪かったな」
てか着替えさせてくれようとしたのかよ。意外と人がいいなオイ。
「ってなんでベッドで一緒に寝てたんだよ」
「筋肉達磨みたいな貴方に拘束されて俺が逃げられるとでも?」
それはそれは冷たい目で見られた。
筋肉質な全裸中年に抱きつかれて逃げられなかった、と。
そりゃひでぇ。完全に犯罪じゃねぇか。
俺だったら無理だ。全裸のおっさんにベッドで抱きつかれるなんて気持ちワリィ。
「拘束してくれて良かったのに」
「プライベートで他人への攻撃魔術の施術は規定違反です。身の危険を感じれば正当防衛になりますが、やろうと思ったら貴方がすぐに寝てしまって完全にタイミングを逃しました」
いやいやいや、真面目すぎるだろ。
……あれ?
「……でもお前、ガン勃ちしてたよな?」
「朝の生理現象に加えてこちらだって任務明けですよ? そりゃ勃つでしょう。貴方、無駄に胸筋柔らかいわベタベタ触ってくるわ堪ったもんじゃないですよ」
あー、それで限界が来て起こされたのか。てか綺麗な顔して「勃つ」とか平気で言うんだな。
それに俺の自慢の胸筋が無駄だと言われた。軽くショックなんだけど。
だが好都合だ。
「ギンギンのそれ、ちょっと挿れてみねぇ?」
「激辛鍋で爛れた穴に突っ込めと? ていうかとっくに萎えてます」
「え、俺のケツ穴爛れてんの?」
「知りませんよ」
嫌そうに冷たくあしらわれたが、ここまで暴露しちまったついでにワンチャンに掛けてみようという気になった。
「ちょっと治癒してくれたら大丈夫だって」
「挿入するために治すとか、クズじゃないですか。だいたい攻撃魔法じゃないんですよ。治癒の方が手間も時間もかかるって分かってるでしょう」
ああ、存じ上げておりますとも。もちろん重々承知の上で言ってみたんだよ。
「あ? そもそもなんでうちにお前いるの?」
「方角が一緒でおたくの副隊長に丸投げされたんですよ。いい加減、服着たらどうですか」
怒るでも焦るでもなく、淡々と対応されれば従わざるを得ない。
帰ろうとするキース隊長にせめてもの詫びにと具だくさんスープと卵とウィンナー炒め、そしてパンの朝飯を出した。今日は昨日の後処理で職場に行くと言う。まじめな男だ。
色々と赤裸々にぶっちゃけたが、とくに口止めする事も無く「いってら」と送りだした。
この堅物隊長にこんな下世話な話をするような相手がいるとは思えなかったし、そもそも吹聴するような男ではないだろうと思って。
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