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1、悪女の侍従にございます
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俺はとある貴族のお嬢様にお仕えしていた。
悪女と名高い、超クセつよお嬢様だ。
どれくらい悪女かというと、「辺境の獣伯」とも呼ばれる国境を守る任に就く領主に嫁がされると決まるや否や初夜、俺にスケスケベビードールを着せて逃げた、と言えば分かりやすいだろうか。
これは女装させられたうえ、悪女の身代わりとして「辺境の獣伯」に嫁がされた俺が殺されるまでの話だ。
「悪女」と「辺境の獣伯」なんて、なんかお似合いの響きだなぁ。
冷酷無常、血も涙もない、悪逆非道といった冠言葉を欲しいままにするお嬢様の縁談がまとまった時、そんな事を思った。
お嬢様は派手で化粧映えする顔で、間違いなく美人と言えた。
それもいけなかった。
蝶よ花よとアクジョノ家総出でチヤホヤした結果、とんでもない性悪わがまま女に育ってしまった。まぁ生まれ持っての素質も多分にあったのだろうと思わずにはいられないが。
アクジョノ家旦那様は商売上手だ。事業は全てうまくいっている。普通ならお嬢様は引く手あまただろうに縁談が来ない。
親もお手上げ、見放す段階まで来ていた。
どんだけだよ、お嬢様。
そう思っていたらトントン拍子に、「辺境の獣伯」との縁談が進んだのだから人生何が起きるか分からないものだ。
これでお嬢様は国の最果てに送られ、俺はお役御免で屋敷を放り出されるか、やっぱりお嬢様の使いっぱしりもとい奴隷として一緒に送られるか━━
などと自分の身の振りを考える間がほぼないままに、これまたとんとん拍子に俺は挙式にて世話係として参加させられていた。
あーあ、だよ。
参列者に向かって立つ司祭様と、司祭様の前に立つ二人の顔が良く見える祭壇の袖にて待機している。
有事の際にはここに立て籠もる事もできるのだと、その辺りにぽつぽついた旦那様の部下みたいな人の一人が教えてくれた。
一見素朴に見えるが荘厳なつくりの教会。キラキラけばけばしい王都に比べ、なんとも重厚で身の引き締まるような空間だ。日頃の習慣で腰の下あたりで両手を重ねるように前に組み、まっすぐに立つ。いつもより一層背筋が伸びる気がした。
そこに満ちるのは結婚式だというのに異様に緊迫した空気。
それは誓いのキスの場面になってピークに達した。
お嬢様が誓いのキスを拒んだのだ。
前を向いたまま微動だにしないお嬢様。
はい、安定のお嬢様! 何やってんだ。
ただ、隣に立つ軍様式の盛装姿の旦那様もすごかった。全く動じていない。
旦那様ことザイオン・リョシュー様もまたその体格同様どっしりと構え、眉ひとつ動かさなかった。
二人とも前を向いたままで、進行役と参列者だけが何とも言えないソワソワとした空気を発していた。
結局お嬢様は、ベールを上げる事もなかった。
獣伯っていうから髪の毛ボーボーの山賊かケダモノみたいな男かと思っていたのに、旦那様はコワモテの男前だと思う。
そりゃ初めて見た時は愕然とした。
え、こんな怖い顔した人に人に嫁ぐの? とお嬢様に少しだけ、ほんの少しだけ同情してしまったほどだ。
鋭い眼光に真一文字に結ばれた口元。武骨で、今日も眉間に深いしわが刻まれている。
例えるならば、古代に存在したと言われている魔王のような風格。黒い盛装がより威圧感を強くし、子供なら泣くか、黙ってチビる。
でもこの人は忙しい合間を縫って王都のアクジョノ家まで足を運んでくださったのだ。貴族の婚姻だ。
「挙式当日に初めて顔合わせ」なんて場合もなくはないというのに。
お嬢様、アタリです!
大当たりですよ!?
何が不満なんですか、アンタやりたい放題しすぎて王都じゃ貰い手ないんだから、黙って貰われてくださいよ!
顔が怖い? 野蛮?
アンタが言うなですよ。
そりゃ確かに顔には大きな刀傷があるけど、国のために戦って負った傷でしょうが。感謝こそすれ怖がるのは失礼ってもんだわ。
って言うか、旦那様が妥協してくれたと思いますよ!?
お嬢様、ご自分の年齢分かってらっしゃいます!?
アンタもう御年27歳ですよ!
27って他国じゃどうか知りませんけど、そもそもアンタはお貴族様です。
この国じゃ目も当てられないじゃないですか!
旦那様は別にアンタを貰わないといけない筋合い、無いと思うんですよね!
国防の要を担う重要なポジションの、実に尊いお方ですよ?
むしろよく貰ってくれる気になりましたね、みたいな!
……いやマジで、なんでこんな悪女を貰おうという気になったんだ?
「乱暴者」とか「無法者」とか「血に飢えた獣」とか聞くけど、そんな人が国境を守ってくれてるんだろ? 心強い事、このうえないじゃないか。
鋭い目元に、引き結ばれた口元。
俺が男だからそう思うのか、傷の走る顔もかっこいいし、なにかと実績もあるご領主様。
顔は怖いものの選び放題に見えるのに、よりにもよってなぜお嬢様。
金か?
お嬢様のご両親、この悪魔を手放したくてしょうがなかったから。
もらってくれるなら出せるだけ出す、みたいなことも言ってたし。
でも国境を守る領地が金欠という事も考えにくい。そうだとしたら国の危機に直結しそうで嫌だ。
まっすぐに立つ旦那様の背を見れば見るほど、男として羨ましいと感嘆のため息が出そうだ。
体なんて俺の倍の厚みと幅がありそうな、実に猛々しい体躯。首も俺より一回りは太い。
いいなぁ……
あれだけ強そうだったら、自分で人生を選び、俺も堂々と生きていけただろう。
ああ、そうか。
旦那様は単にこういうヤベェ女がどストライクという可能性もある。
誓いのキスを拒否されたにもかかわらず、あれだけ平然と立っていられるのは強い精神力と、揺るがない自信があっての事だろう。
しかも「獣伯」なんて呼ばれるくらいだ。そっちの獣という説も考えられる。
そう考えると、領地の女はみんな抱いた!って風にも見えて来た。
そんな御仁なら「たまには変わり種を」とか「じゃじゃ馬を飼いならしたい」的な高尚なご趣味があるのかもしれない。
堂々と悪女を選ぶ。
うん、内容はともかく響きとしてはかっこいい。
世の中には拾う神もあったのだ。
旦那様、あとはよろしくお願いします。
なんて思っていた。
悪女と名高い、超クセつよお嬢様だ。
どれくらい悪女かというと、「辺境の獣伯」とも呼ばれる国境を守る任に就く領主に嫁がされると決まるや否や初夜、俺にスケスケベビードールを着せて逃げた、と言えば分かりやすいだろうか。
これは女装させられたうえ、悪女の身代わりとして「辺境の獣伯」に嫁がされた俺が殺されるまでの話だ。
「悪女」と「辺境の獣伯」なんて、なんかお似合いの響きだなぁ。
冷酷無常、血も涙もない、悪逆非道といった冠言葉を欲しいままにするお嬢様の縁談がまとまった時、そんな事を思った。
お嬢様は派手で化粧映えする顔で、間違いなく美人と言えた。
それもいけなかった。
蝶よ花よとアクジョノ家総出でチヤホヤした結果、とんでもない性悪わがまま女に育ってしまった。まぁ生まれ持っての素質も多分にあったのだろうと思わずにはいられないが。
アクジョノ家旦那様は商売上手だ。事業は全てうまくいっている。普通ならお嬢様は引く手あまただろうに縁談が来ない。
親もお手上げ、見放す段階まで来ていた。
どんだけだよ、お嬢様。
そう思っていたらトントン拍子に、「辺境の獣伯」との縁談が進んだのだから人生何が起きるか分からないものだ。
これでお嬢様は国の最果てに送られ、俺はお役御免で屋敷を放り出されるか、やっぱりお嬢様の使いっぱしりもとい奴隷として一緒に送られるか━━
などと自分の身の振りを考える間がほぼないままに、これまたとんとん拍子に俺は挙式にて世話係として参加させられていた。
あーあ、だよ。
参列者に向かって立つ司祭様と、司祭様の前に立つ二人の顔が良く見える祭壇の袖にて待機している。
有事の際にはここに立て籠もる事もできるのだと、その辺りにぽつぽついた旦那様の部下みたいな人の一人が教えてくれた。
一見素朴に見えるが荘厳なつくりの教会。キラキラけばけばしい王都に比べ、なんとも重厚で身の引き締まるような空間だ。日頃の習慣で腰の下あたりで両手を重ねるように前に組み、まっすぐに立つ。いつもより一層背筋が伸びる気がした。
そこに満ちるのは結婚式だというのに異様に緊迫した空気。
それは誓いのキスの場面になってピークに達した。
お嬢様が誓いのキスを拒んだのだ。
前を向いたまま微動だにしないお嬢様。
はい、安定のお嬢様! 何やってんだ。
ただ、隣に立つ軍様式の盛装姿の旦那様もすごかった。全く動じていない。
旦那様ことザイオン・リョシュー様もまたその体格同様どっしりと構え、眉ひとつ動かさなかった。
二人とも前を向いたままで、進行役と参列者だけが何とも言えないソワソワとした空気を発していた。
結局お嬢様は、ベールを上げる事もなかった。
獣伯っていうから髪の毛ボーボーの山賊かケダモノみたいな男かと思っていたのに、旦那様はコワモテの男前だと思う。
そりゃ初めて見た時は愕然とした。
え、こんな怖い顔した人に人に嫁ぐの? とお嬢様に少しだけ、ほんの少しだけ同情してしまったほどだ。
鋭い眼光に真一文字に結ばれた口元。武骨で、今日も眉間に深いしわが刻まれている。
例えるならば、古代に存在したと言われている魔王のような風格。黒い盛装がより威圧感を強くし、子供なら泣くか、黙ってチビる。
でもこの人は忙しい合間を縫って王都のアクジョノ家まで足を運んでくださったのだ。貴族の婚姻だ。
「挙式当日に初めて顔合わせ」なんて場合もなくはないというのに。
お嬢様、アタリです!
大当たりですよ!?
何が不満なんですか、アンタやりたい放題しすぎて王都じゃ貰い手ないんだから、黙って貰われてくださいよ!
顔が怖い? 野蛮?
アンタが言うなですよ。
そりゃ確かに顔には大きな刀傷があるけど、国のために戦って負った傷でしょうが。感謝こそすれ怖がるのは失礼ってもんだわ。
って言うか、旦那様が妥協してくれたと思いますよ!?
お嬢様、ご自分の年齢分かってらっしゃいます!?
アンタもう御年27歳ですよ!
27って他国じゃどうか知りませんけど、そもそもアンタはお貴族様です。
この国じゃ目も当てられないじゃないですか!
旦那様は別にアンタを貰わないといけない筋合い、無いと思うんですよね!
国防の要を担う重要なポジションの、実に尊いお方ですよ?
むしろよく貰ってくれる気になりましたね、みたいな!
……いやマジで、なんでこんな悪女を貰おうという気になったんだ?
「乱暴者」とか「無法者」とか「血に飢えた獣」とか聞くけど、そんな人が国境を守ってくれてるんだろ? 心強い事、このうえないじゃないか。
鋭い目元に、引き結ばれた口元。
俺が男だからそう思うのか、傷の走る顔もかっこいいし、なにかと実績もあるご領主様。
顔は怖いものの選び放題に見えるのに、よりにもよってなぜお嬢様。
金か?
お嬢様のご両親、この悪魔を手放したくてしょうがなかったから。
もらってくれるなら出せるだけ出す、みたいなことも言ってたし。
でも国境を守る領地が金欠という事も考えにくい。そうだとしたら国の危機に直結しそうで嫌だ。
まっすぐに立つ旦那様の背を見れば見るほど、男として羨ましいと感嘆のため息が出そうだ。
体なんて俺の倍の厚みと幅がありそうな、実に猛々しい体躯。首も俺より一回りは太い。
いいなぁ……
あれだけ強そうだったら、自分で人生を選び、俺も堂々と生きていけただろう。
ああ、そうか。
旦那様は単にこういうヤベェ女がどストライクという可能性もある。
誓いのキスを拒否されたにもかかわらず、あれだけ平然と立っていられるのは強い精神力と、揺るがない自信があっての事だろう。
しかも「獣伯」なんて呼ばれるくらいだ。そっちの獣という説も考えられる。
そう考えると、領地の女はみんな抱いた!って風にも見えて来た。
そんな御仁なら「たまには変わり種を」とか「じゃじゃ馬を飼いならしたい」的な高尚なご趣味があるのかもしれない。
堂々と悪女を選ぶ。
うん、内容はともかく響きとしてはかっこいい。
世の中には拾う神もあったのだ。
旦那様、あとはよろしくお願いします。
なんて思っていた。
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