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知らない世界
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使用人が去り、次は学園についての本を読む事にした。
学園は一クラスにいろんな属性の生徒達が在籍する。
魔導帝国では帝王が絶対の存在だが、学園は生徒会が絶対の存在だと書かれている。
炎の力は強く、最も帝王に近い存在だと言われてきた。
代々炎の王位継承者が生徒会長を務めて、生徒の信頼を手にしてきた。
じゃあ歩夢のパトロンも生徒会長だって言うから王位継承者なのか?
俺が戦おうとしている相手は、思ったより大きな存在だった。
それでも怯んだりしない、俺よりも歩夢が辛い思いをしているのが耐えられない。
授業は魔術を使う授業が主で、それ以外は魔導帝国の歴史やらいろいろ科目があるみたいだ。
歩夢は魔術の授業はどうしてるんだろ、人間だから免除されているのか?
危ない授業には参加してほしくないが、どうなのか分からない。
人間を入学させる事がそもそも異例中の異例だから不安が大きくなる。
なにかあればレオンハルトが教えてくれるから大丈夫だよな。
歩夢は学園では有名人みたいだし、まだ大丈夫だと言い聞かせる。
それでも、心配と不安はなくなるわけがなかった。
学園は全寮制で、寮は三つあるそうだ…一つは一般寮と呼ばれる大きな寮でもう一つは生徒会専用の寮だ…歩夢も生徒会長の嫁なら同じ寮なのかもしれない。
そしてもう一つは教員寮…先生達の寮だと書かれている。
学園から出てるバスで魔導帝国まですぐに行けて、魔導帝国で必要なものを揃えるそうだ。
不便はないな、あるとすれば人間と魔導士の違いについてだけかな。
読み物に夢中になっていたから、ふと外を見るとすっかり暗くなっていた。
部屋のドアが叩かれて「どうぞ」と言うと、レオンハルトが部屋に入ってきた。
「ただいま、なにか不便な事はなかったか?」
「大丈夫」
「そう、それは良かった」
「本、ありがとう…だいたい分かった」
レオンハルトに本を渡すと受け取って棚に戻しているのを後ろから眺めた。
何も言わないんだな、本当に俺の気持ちを尊重しているんだろう。
もしこのままずっと覚悟出来なかったらどうするんだろう。
レオンハルトならずっと待っててくれるような気がする。
レオンハルトが振り返り「風呂と夕飯どちらを先にする?」と聞いてきた。
なんか新婚みたいな言い方だな、レオンハルトには他意はなさそうだけど…
先に風呂に入ると伝えると、使用人に着替えを運ばせると言っていた。
部屋を出ようとするレオンハルトに腕を伸ばして服の袖を掴むと驚いて俺の方を見つめた。
…こんな行動をした俺の方が驚いているなんて、なんか変だな。
「…その、レオンハルトは…入らないのか?」
「え…?」
ーーーーー
ーーー
ー
ポチャンと水面に水滴がこぼれ落ちて、しばらく沈黙…
風呂の中ならゆっくり会話出来るかと思ったが、言葉が出てこない。
焦って風呂に誘ってしまったが、食事の後の方が良かっただろうか。
レオンハルトは俺がなにか言いたげなのを悟ってチラチラ見つめてくる。
あまり長湯はのぼせてしまうから、思い切ってレオンハルトの方を見る。
隣に座るレオンハルトは相変わらず羨ましい身体をしている。
「…俺、レオンハルトの事もっと知りたい」
「知りたい?何を?」
「えっと、兄弟の事とか!」
「僕に兄弟はいないよ」
そこで会話が終わってしまった、兄弟が居たら兄弟トークで盛り上がると思ったんだけどな。
落ち込む俺にレオンハルトはクスクスと笑っていた。
そして兄弟はいないが、レオンハルトは自分の事を話してくれた。
レオンハルトの事は使用人から少し聞いたが、そこに居たのはレオンハルト視点の…俺の知らないレオンハルトだった。
学園は一クラスにいろんな属性の生徒達が在籍する。
魔導帝国では帝王が絶対の存在だが、学園は生徒会が絶対の存在だと書かれている。
炎の力は強く、最も帝王に近い存在だと言われてきた。
代々炎の王位継承者が生徒会長を務めて、生徒の信頼を手にしてきた。
じゃあ歩夢のパトロンも生徒会長だって言うから王位継承者なのか?
俺が戦おうとしている相手は、思ったより大きな存在だった。
それでも怯んだりしない、俺よりも歩夢が辛い思いをしているのが耐えられない。
授業は魔術を使う授業が主で、それ以外は魔導帝国の歴史やらいろいろ科目があるみたいだ。
歩夢は魔術の授業はどうしてるんだろ、人間だから免除されているのか?
危ない授業には参加してほしくないが、どうなのか分からない。
人間を入学させる事がそもそも異例中の異例だから不安が大きくなる。
なにかあればレオンハルトが教えてくれるから大丈夫だよな。
歩夢は学園では有名人みたいだし、まだ大丈夫だと言い聞かせる。
それでも、心配と不安はなくなるわけがなかった。
学園は全寮制で、寮は三つあるそうだ…一つは一般寮と呼ばれる大きな寮でもう一つは生徒会専用の寮だ…歩夢も生徒会長の嫁なら同じ寮なのかもしれない。
そしてもう一つは教員寮…先生達の寮だと書かれている。
学園から出てるバスで魔導帝国まですぐに行けて、魔導帝国で必要なものを揃えるそうだ。
不便はないな、あるとすれば人間と魔導士の違いについてだけかな。
読み物に夢中になっていたから、ふと外を見るとすっかり暗くなっていた。
部屋のドアが叩かれて「どうぞ」と言うと、レオンハルトが部屋に入ってきた。
「ただいま、なにか不便な事はなかったか?」
「大丈夫」
「そう、それは良かった」
「本、ありがとう…だいたい分かった」
レオンハルトに本を渡すと受け取って棚に戻しているのを後ろから眺めた。
何も言わないんだな、本当に俺の気持ちを尊重しているんだろう。
もしこのままずっと覚悟出来なかったらどうするんだろう。
レオンハルトならずっと待っててくれるような気がする。
レオンハルトが振り返り「風呂と夕飯どちらを先にする?」と聞いてきた。
なんか新婚みたいな言い方だな、レオンハルトには他意はなさそうだけど…
先に風呂に入ると伝えると、使用人に着替えを運ばせると言っていた。
部屋を出ようとするレオンハルトに腕を伸ばして服の袖を掴むと驚いて俺の方を見つめた。
…こんな行動をした俺の方が驚いているなんて、なんか変だな。
「…その、レオンハルトは…入らないのか?」
「え…?」
ーーーーー
ーーー
ー
ポチャンと水面に水滴がこぼれ落ちて、しばらく沈黙…
風呂の中ならゆっくり会話出来るかと思ったが、言葉が出てこない。
焦って風呂に誘ってしまったが、食事の後の方が良かっただろうか。
レオンハルトは俺がなにか言いたげなのを悟ってチラチラ見つめてくる。
あまり長湯はのぼせてしまうから、思い切ってレオンハルトの方を見る。
隣に座るレオンハルトは相変わらず羨ましい身体をしている。
「…俺、レオンハルトの事もっと知りたい」
「知りたい?何を?」
「えっと、兄弟の事とか!」
「僕に兄弟はいないよ」
そこで会話が終わってしまった、兄弟が居たら兄弟トークで盛り上がると思ったんだけどな。
落ち込む俺にレオンハルトはクスクスと笑っていた。
そして兄弟はいないが、レオンハルトは自分の事を話してくれた。
レオンハルトの事は使用人から少し聞いたが、そこに居たのはレオンハルト視点の…俺の知らないレオンハルトだった。
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