ふたりの愛らぶyou

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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俺を、助けて…

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僕は、目が覚めた。

起き上がって、水をもらった。

みんなもいるよね。

ペットボトルの水を持っていく。

「おはよう」

「おはよう」

華君と晴海君から、10歳と17歳の月(るい)がやってきたのを聞いた。

「たぶん、今出てきてるのは、月君に何かがおきた時に出来てる人格達なんだと思う。」

「中心もって事?」

「違う。中心は、月(るい)君の心ができた時に産まれてる。こっちにどうにか連れてきてあげなきゃ、1つになれない。」

「どうしたらいいの?」

「たぶん、でてくる人格がヒントをくれるはずなんだよ。こっちからのヒントもあげると、中で話してくれるはずなんだ。」

華君は、考えてる。

「外にでてきた人格と話をすればいいんだよね?」

「うん」

「二人は、休んで。僕が、起きてるから」

「わかった。」

華君と晴海君が、出ていった。

僕は、水を置いた。

「月(るい)、僕を一人にしないでよ。」

月の手を握りしめた。

「リュリュー。」

小さな子供みたいな月(るい)がでてきた。

「水、飲む?」

「うん」

水を飲ませてあげた。

「優しいんだね。」

「喋れるの?」

「うん、12歳だから」

「へー。」

「リュリュは?」

「えっと…」

「星(ひかる)って人に伝えてくれる?時間がないから」

「うん」

「俺に愛を送ってきてって。後…」

「うん」

「リュリュ、リュリュ。駄目だ、駄目。でてこないで。くわよー。だから…。あー、あー」

くっついてるけど、バラバラなんだ。

「大丈夫だよ。大丈夫」

僕は、ワンワン泣いてる月(るい)の頭を優しく撫でる。

「星(ひかる)って人に伝えて、ただいまって伝えて。会いたいよって伝えて。見つけてって伝えて。もう、時間がない。リュリュー。あー。あー。」

「大丈夫だよ」

月は、寝てしまった。

大人の月が、伝言を頼んだのだ。

「月(るい)、愛してるよ」

月の頬に、僕の涙があたる。

「星(ひかる)、見つけて。」

「月、僕を知ってる、月なの?」

「星(ひかる)、動けるようになったら月はあっちに行ってしまう」

「どこに?」

「動けないように出来るのは、その雨(あい)だけなんだ。」

月が、僕にキスをしてきた。

涙が、とまらない。

唇を離した。

僕の頬に手を当てる。

「触(ふ)れていたい。でも、時間がない」

「月(るい)。行かないで」

「ごめん。長くいれない。愛を送って。」

「どうするの?」

「今みたいに。」

「キスをすればいいの?」

「わからない。ただ、あっちに行ったら全部わすれ…る…ま……ひ」

月は、また眠ってしまった。

僕は、月の手を握りしめた。

「愛してるよ、月。」

「もどってきてよ、月」

「月、バラバラにならないで」

僕を忘れないで…。

「触るな」

誰?

「誰?」

「俺は、男は好きじゃない」

「何歳?」

「23歳だ。女は?」

「さあー。わからない」

「お前は、誰だ?男のくせに、触(さわ)ってくんな。」

「ごめんなさい。」

「何だよ。変なやつ」

荒れてた時期だよね。

この月(るい)は、何か嫌だよ。

僕は、泣いてしまった。

「何、泣いてんだよ」

苛立たせてしまってる。

「俺を、助けて」

そう言って、頬に手をあててきた。

「さっきの月は?」

「時間がない。俺は、あんまりこっちにはこれない。」

「嫌だよ。」

「聞いて。小さい俺が一番動けてる。小さい俺にたくさん話しかけてあげて」

「月、嫌だよ。」

「大人の俺は、星が嫌いな俺がくる。それをあいつが望んでる」

「あいつって誰?」

「俺を助けて…星」

「時間がかかるよ」

「もたない。時間をかけたら俺が消える」

「もう、消えた人格がいるの?」

「まだ、だけど。あっちから近づいてきてる気配がする」

「中心は、何歳?」

「星、俺を助けて」

「月の中心は?どこなの?」

「泣かないで。」

そう言って、月はまた僕に優しくキスをしてくれた。

キスしたら、聞けないよ。

でも、キスしてくれるのを拒めないよ。

拒みたくないよ。

月が、いなくなったらこんな風に出来ないよ。

嫌だよ。

嫌だよ。

「お前、まじなんなの?」

「えっ?」

「気持ち悪いんだけど。キスとかすんなよな」

また、きた。

嫌いなやつ。

心が、折れそう。

「泣いたって、許さないから」

冷たい目をしてる。


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