364 / 646
エピローグ【凛の話2】
龍ちゃんはね、それでも…
しおりを挟む
「何で、二人いんの?意味わかんないんだけどー」
彼女は、そう言いながら私と理沙ちゃんを交互に見つめる。私達が、話そうとすると彼女は、すぐに話し出す。
「まあ、いっか」
そう言って、ニコニコ笑ってる。
「あの、龍ちゃんの奥さんだよね!」
そう言って、私を指差している。
「はい」
「そっかー。思ったより綺麗なおばさん」
そう言って、嬉しそうに笑っている。
「あの、龍次郎さんとはどういう?」
「えっ?それ聞いちゃうのー。ウケる」
彼女は、楽しそうに笑いながら、「龍ちゃんはね!私の彼氏だよー」って笑って言う。
「嘘!!」
理沙ちゃんは、私の代わりにそう叫んだ。
「はあ?」
「そんなの嘘でしょ?本当の事言いなさいよ!」
「ってか、あんたに関係ないじゃん」
理沙ちゃんは、私の代わりに彼女に怒ってくれていた。
「理沙ちゃん、大丈夫だから」
私は、そう言って理沙ちゃんに笑いかけたつもりだった。
「やっぱり、子供出来ないって可哀想だねー」
彼女は、私を見つめて大きな声で言った。
「どういう意味ですか?」
「龍ちゃんはね!信じないって言ったの」
彼女の言葉の意味が理解出来ずにいる。
「これは、合成だって言ったの」
そう言って、彼女はスマホの画面を私に見せてくる。
「これ…」
「あんたさー。赤ちゃん産めない体のくせに!若い男とセックスしてどうすんの?」
それは、凛君と私だった。
「どうして、それを…」
彼女は、私の困った顔が面白いのか楽しそうに笑っている。
「これは、凛がある人物に送ったんだけどね!私がもらったの!だって、使えるでしょ?」
そう言いながら写真を見て笑ってる。
「おばさんさー。凛に愛されてるって本気で思ってるなら痛いよねー」
私は、何も答えられずにいる。
「龍ちゃんは、信じないって聞かないから…。動画も見せてあげたの!ちゃんと音声もバッチリ入ってるよ!そしたら、龍ちゃんやっと信じてくれてね」
「それを、龍次郎さんに見せたの?」
私は、彼女のスマホを指差した。
「そうだよ!あっ、違う。現像した写真も渡したから…。龍ちゃんって優しいよねー。凄く、優しい。それを見せてもあんたが好きだって言うんだよ!凛さん」
そう言って、彼女はもう一枚の写真を見せてくる。画像がさっきと違って粗いのがわかる。それが、何か私はわかった。
「ねぇー。そんなにお父さんのは、美味しかった?」
お父さんと言われて、私は彼女を見つめる。
「さっきから、誰かに似てるって思ってたんじゃない?」
確かに、さっきから彼女が俯く度に心臓がざわめいているのを感じていた。その正体が、彼女のお父さんって言葉でわかった。
彼女は、そう言いながら私と理沙ちゃんを交互に見つめる。私達が、話そうとすると彼女は、すぐに話し出す。
「まあ、いっか」
そう言って、ニコニコ笑ってる。
「あの、龍ちゃんの奥さんだよね!」
そう言って、私を指差している。
「はい」
「そっかー。思ったより綺麗なおばさん」
そう言って、嬉しそうに笑っている。
「あの、龍次郎さんとはどういう?」
「えっ?それ聞いちゃうのー。ウケる」
彼女は、楽しそうに笑いながら、「龍ちゃんはね!私の彼氏だよー」って笑って言う。
「嘘!!」
理沙ちゃんは、私の代わりにそう叫んだ。
「はあ?」
「そんなの嘘でしょ?本当の事言いなさいよ!」
「ってか、あんたに関係ないじゃん」
理沙ちゃんは、私の代わりに彼女に怒ってくれていた。
「理沙ちゃん、大丈夫だから」
私は、そう言って理沙ちゃんに笑いかけたつもりだった。
「やっぱり、子供出来ないって可哀想だねー」
彼女は、私を見つめて大きな声で言った。
「どういう意味ですか?」
「龍ちゃんはね!信じないって言ったの」
彼女の言葉の意味が理解出来ずにいる。
「これは、合成だって言ったの」
そう言って、彼女はスマホの画面を私に見せてくる。
「これ…」
「あんたさー。赤ちゃん産めない体のくせに!若い男とセックスしてどうすんの?」
それは、凛君と私だった。
「どうして、それを…」
彼女は、私の困った顔が面白いのか楽しそうに笑っている。
「これは、凛がある人物に送ったんだけどね!私がもらったの!だって、使えるでしょ?」
そう言いながら写真を見て笑ってる。
「おばさんさー。凛に愛されてるって本気で思ってるなら痛いよねー」
私は、何も答えられずにいる。
「龍ちゃんは、信じないって聞かないから…。動画も見せてあげたの!ちゃんと音声もバッチリ入ってるよ!そしたら、龍ちゃんやっと信じてくれてね」
「それを、龍次郎さんに見せたの?」
私は、彼女のスマホを指差した。
「そうだよ!あっ、違う。現像した写真も渡したから…。龍ちゃんって優しいよねー。凄く、優しい。それを見せてもあんたが好きだって言うんだよ!凛さん」
そう言って、彼女はもう一枚の写真を見せてくる。画像がさっきと違って粗いのがわかる。それが、何か私はわかった。
「ねぇー。そんなにお父さんのは、美味しかった?」
お父さんと言われて、私は彼女を見つめる。
「さっきから、誰かに似てるって思ってたんじゃない?」
確かに、さっきから彼女が俯く度に心臓がざわめいているのを感じていた。その正体が、彼女のお父さんって言葉でわかった。
0
あなたにおすすめの小説
偽りの愛の終焉〜サレ妻アイナの冷徹な断罪〜
紅葉山参
恋愛
貧しいけれど、愛と笑顔に満ちた生活。それが、私(アイナ)が夫と築き上げた全てだと思っていた。築40年のボロアパートの一室。安いスーパーの食材。それでも、あの人の「愛してる」の言葉一つで、アイナは満たされていた。
しかし、些細な変化が、穏やかな日々にヒビを入れる。
私の配偶者の帰宅時間が遅くなった。仕事のメールだと誤魔化す、頻繁に確認されるスマートフォン。その違和感の正体が、アイナのすぐそばにいた。
近所に住むシンママのユリエ。彼女の愛らしい笑顔の裏に、私の全てを奪う魔女の顔が隠されていた。夫とユリエの、不貞の証拠を握ったアイナの心は、凍てつく怒りに支配される。
泣き崩れるだけの弱々しい妻は、もういない。
私は、彼と彼女が築いた「偽りの愛」を、社会的な地獄へと突き落とす、冷徹な復讐を誓う。一歩ずつ、緻密に、二人からすべてを奪い尽くす、断罪の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
【完結】指先が触れる距離
山田森湖
恋愛
オフィスの隣の席に座る彼女、田中美咲。
必要最低限の会話しか交わさない同僚――そのはずなのに、いつしか彼女の小さな仕草や変化に心を奪われていく。
「おはようございます」の一言、資料を受け渡すときの指先の触れ合い、ふと香るシャンプーの匂い……。
手を伸ばせば届く距離なのに、簡単には踏み込めない関係。
近いようで遠い「隣の席」から始まる、ささやかで切ないオフィスラブストーリー。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる