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エピローグ【凛の話5】

あなたと過ごす日々を…

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これ以上は、ないぐらいに私達は愛し合った。

「凛、死ぬって」

「だよね…」

私達は、二人とも上がった息を整えるように私達は寝転がってる。

「凛、大丈夫か?」

龍ちゃんは、そう言って私の髪を優しく撫でてくれる。

「何が?」

「そのさっきの…」

「うん、大丈夫。私は、龍ちゃんなら…」

龍ちゃんは、私の頬に手を当てる。

「星村さんが、凛の過去まで癒したんだな」

龍ちゃんは見透かしたように泣いていた。私は、何も言えなくて…
ごめんねと開こうとした唇に指を当ててきた。

「よかったよ。本当によかった。凛の過去が癒されてよかった」

どうして、そんなに優しいの?

「俺には、出来なかったから…」

私は、首を横に振った。

「龍ちゃんは、私に愛を教えてくれたんだよ。愛される事…。愛は、こんなに優しくて暖かくて幸せなものだって事を…。そして、揺るがずにここにある事を」

私の言葉に龍ちゃんは、涙を流して笑った。

「俺も役に立ってるんだな」

「当たり前だよ。龍ちゃんが一番なんだよ」

龍ちゃんより好きになれる人なんているわけないんだよ。私は、龍ちゃんを抱き締める。

「凛の役に立ってるなら、何だっていいよ」

龍ちゃんは、私を抱き締めてくれる。手に入らない願いばかりを握りしめようとしてきた。その願いばかりを大切にしてきた。

「龍ちゃん、私…」

私は、気がかりだった事を口に出していた。

「そうか…。もし、そうならそれで構わない」

龍ちゃんは、そう言って私をさらに強く抱き締めてくれる。

「いいのかな?」

「いいに決まってるよ」

この話をこれ以上する事は、やめておいた。

「いつか、答えがわかったらちゃんと言うから…」

「うん、わかった」

龍ちゃんは、そう言って私の頭を撫でてくれた。答えがわかるまで、私はその事を忘れると決めた。

「疲れちゃったね」

私の言葉に、龍ちゃんは私の頬を撫でてくれる。

「蓮見君の娘とキスしようとしたの?」

自分の事を棚にあげて聞く癖は治らなかった。

「うん。正確には、向こうからね。しようって…」

「断ったの?」

龍ちゃんは、驚いた顔で私を見つめて、「ハハハ」と笑った。

「当たり前だろ?あんな子供とキス何かしないよ!俺には、こんなに可愛い奥さんがいるんだから」

そう言って、私の唇を撫でてくる。私は、拓夢とも凛君ともしちゃったのに…。下を向こうとした私の顎を龍ちゃんが掴んだ。

「凛の苦しみや悲しみを拭えなくてごめんな。やっぱり、紙切れでもさ…夫婦ってだけで乗り越えられない事があったんだろう?それ、ちゃんとわかってるから」

龍ちゃんは、そう言って私のおでこにおでこをくっつける。龍ちゃんの優しさに溺れていく。許されない事をしてるのに、龍ちゃんはそれでも私を愛して許してくれるんだね…。
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