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エピローグ~月と星の交わる場所へ~【凛と拓夢の話2】
相沢さんと話をする【拓夢】
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俺は、立ち上がって引きずるようにリビングに向かった。
「疲れた」
さっきまで、キスをしていたソファーに寝転がった。
「凛……」
愛してるよりもっと強い気持ち。だけど、俺の愛は皆月龍次郎(あのひと)を越えはしない。わかってる、わかってるけど…。
それが、歯痒くて堪らない。
「くそ、くそ、くそー」
俺は、ソファーの背もたれを殴り続けた。
涙がぼとぼとと流れてくる。俺は、子供(がき)だって思い知った。
皆月龍次郎(あのひと)が凛に連絡をしなかったのは、きっと凛を信頼してたからだよな。
それ以外に…。
ピンポーン
インターホンの音がして俺は起き上がった。
「はい」
『相沢です』
「待って下さい」
俺は、そう言って鍵を開けに行く。
「コート着たままだった?」
「ああ。はい」
「お邪魔するね」
「どうぞ」
相沢さんは、俺の家に上がる。
「凛さん、ちゃんと送ってきたから」
「ありがとうございます」
「最後までしなかったんだね」
「あっ、凛に聞きましたか…」
「本当は、したかったんじゃない?」
相沢さんは、玄関の鍵をかけてからコートを脱いだ。
「あっ、いや」
「もう、凛さんの絶望を拭えなかったんだね」
相沢さんは、そう言って俺の後ろをついて歩いてくる。
「コーヒーいれますね」
「ありがとう」
俺は、相沢さんを無視するようにそう言った。
「座って下さい」
「ありがとう」
相沢さんは、ダイニングテーブルに腰をかける。俺は、キッチンでお湯を沸かした。
「荷物、纏めたんだね」
相沢さんは、周囲にある段ボールを見てそう言った。
「はい!明日、業者が来ます」
「もう、ここは手放すの?」
そう言いながら、相沢さんは鞄から何かを出していた。
「そうですね」
俺は、そう言ってから2つのマグカップにドリップコーヒーを引っ掻けてから、沸いたお湯を注いだ。
「ブラックでよかったですか?」
「大丈夫」
「わかりました」
ドリップが終わるのを確認してから、俺は相沢さんにコーヒーを渡した。
「ありがとう」
相沢さんは、そう言ってコーヒーを飲んだ。
「あの、話って?」
「あ、ああ!さっきの週刊誌の事なんだ」
相沢さんは、そう言ってタブレットを差し出してきた。
「まっつんから聞いたんですが、まっつんのお母さんがって…」
「どうもそうらしいね。それだけじゃないんだけどね」
「どういう事ですか?」
「SNOWROSEを潰したい人達がいるって事だよ」
そう言って、相沢さんは眉間に皺を寄せながらコーヒーを飲んでいた。
「さっきの話だけど、凛さんの絶望を拭えなくなったんだろ?」
俺は、何も言わずに目を伏せた。
「前に話したよね!俺も不倫してたって」
そう言って、相沢さんはタブレットを鞄に直していた。
「疲れた」
さっきまで、キスをしていたソファーに寝転がった。
「凛……」
愛してるよりもっと強い気持ち。だけど、俺の愛は皆月龍次郎(あのひと)を越えはしない。わかってる、わかってるけど…。
それが、歯痒くて堪らない。
「くそ、くそ、くそー」
俺は、ソファーの背もたれを殴り続けた。
涙がぼとぼとと流れてくる。俺は、子供(がき)だって思い知った。
皆月龍次郎(あのひと)が凛に連絡をしなかったのは、きっと凛を信頼してたからだよな。
それ以外に…。
ピンポーン
インターホンの音がして俺は起き上がった。
「はい」
『相沢です』
「待って下さい」
俺は、そう言って鍵を開けに行く。
「コート着たままだった?」
「ああ。はい」
「お邪魔するね」
「どうぞ」
相沢さんは、俺の家に上がる。
「凛さん、ちゃんと送ってきたから」
「ありがとうございます」
「最後までしなかったんだね」
「あっ、凛に聞きましたか…」
「本当は、したかったんじゃない?」
相沢さんは、玄関の鍵をかけてからコートを脱いだ。
「あっ、いや」
「もう、凛さんの絶望を拭えなかったんだね」
相沢さんは、そう言って俺の後ろをついて歩いてくる。
「コーヒーいれますね」
「ありがとう」
俺は、相沢さんを無視するようにそう言った。
「座って下さい」
「ありがとう」
相沢さんは、ダイニングテーブルに腰をかける。俺は、キッチンでお湯を沸かした。
「荷物、纏めたんだね」
相沢さんは、周囲にある段ボールを見てそう言った。
「はい!明日、業者が来ます」
「もう、ここは手放すの?」
そう言いながら、相沢さんは鞄から何かを出していた。
「そうですね」
俺は、そう言ってから2つのマグカップにドリップコーヒーを引っ掻けてから、沸いたお湯を注いだ。
「ブラックでよかったですか?」
「大丈夫」
「わかりました」
ドリップが終わるのを確認してから、俺は相沢さんにコーヒーを渡した。
「ありがとう」
相沢さんは、そう言ってコーヒーを飲んだ。
「あの、話って?」
「あ、ああ!さっきの週刊誌の事なんだ」
相沢さんは、そう言ってタブレットを差し出してきた。
「まっつんから聞いたんですが、まっつんのお母さんがって…」
「どうもそうらしいね。それだけじゃないんだけどね」
「どういう事ですか?」
「SNOWROSEを潰したい人達がいるって事だよ」
そう言って、相沢さんは眉間に皺を寄せながらコーヒーを飲んでいた。
「さっきの話だけど、凛さんの絶望を拭えなくなったんだろ?」
俺は、何も言わずに目を伏せた。
「前に話したよね!俺も不倫してたって」
そう言って、相沢さんはタブレットを鞄に直していた。
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