虹色の恋

三愛 紫月 (さんあい しづき)

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レインボー

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美羽に言われた通りに、チャイムが鳴る前に席についた。

チャイムが鳴り、先生がきた。

みんなの名前を呼び、「誰だったかな?」と私を見ると美羽がすぐに「先生、りりだよ。りり」と言った。

「あー。橋野りりか、やっときたんだな。休みすぎだぞ」と怒られた。

美羽を見ると舌をべっーと出して笑っていた。

トントン後ろの席の人に叩かれた。

「えっと?」

「嘘でしょ?」ポツリと言われた。

私は、何も言えなかった。

無事に授業が終わった。

美羽が、「今日一日出てみたらと言った。」

「いや、無理だよ。」

休憩が始まると、7人の男の子が私を見る。

「えっと?」

「君は、一年生だよね?」

「あっ、はい。」

「美羽の友達?」

「そうそう。」

「桜田梨里です。初めまして」

「この人達は、レインボーって呼ばれてるんだよ」美羽が私に話す

「レインボー?」

「名字や名前に、色の名前がはいってて7人いるからレインボー」

「へぇー。」

私が、感心していると一人の人が自己紹介をした。

「俺の名前は、赤井裕太。よろしくな、りりちゃん。」

「よろしくお願いします。」

彼の自己紹介をきっかけにみんながしていく。

「俺は、如月大橙[はると]よろしく。」

「よろしくお願いします。」

「藍野真也です。よろしく」

「よろしくお願いします。」

「緑川爽です。よろしくね」

「よろしくお願いします。」

「黄川田隆二です。よろしく」

「よろしくお願いします。」

「真城紫悠[しゅう]です。よろしく」

「よろしくお願いします。」

「あいつ、人見知りだからさ。」真城さんが言う。

彼は、口を開く。「如月青です。よろしく」

ドキン、胸が強く波打った。

さっき、後ろに居た人だ。

一瞬でわかった。

私は、彼を好きになった。

一目惚れっていうのは、あんまりした事ない。

でも、ハッキリわかる。

私は、彼に恋をした。

「授業始めるぞ。」キーンコーンカーンコーン。

チャイムの音とともに先生がやってきた。

私は、また座ってる。

先生は、気にせず授業を進めた。

そんな感じで、終わる。

如月大橙「さぁ。ご飯食べに行こう。」

「美羽、りりちゃんも行こうか」
赤井さんが言う。

並んで歩きだした。

「あの子誰?」「何で、レインボーといるの?」「新入り?」

こそこそと話す声が聞こえる。

目立ってるもんね。この人達。

「りり、どうだった?授業」

「もう、嫌だよ。バレるかひやひやしたよ。」

「楽しかった?」

「まぁ、楽しかったけど。」

「次、体育だから絶対バレないよ」真城さんが笑って言った。

如月青さんは、一言も話さない。

どうしても、気になる。

少しでも近づきたい。

「俺、パン買うかな?」緑川さんが藍野さんと話している。

通る度、みんなが振り返りレインボーを見る。

如月青さんの足が早くなる。

近くに行きたい。

「りり、どうした?」

「ううん。」

まだ、誰にもバレたくなかった。

恋なのか、わからなかったから…

でも、彼の近くに行きたくて行きたくて仕方なかった。

「じゃあ、飯くってくるわ」そう言って黄川田さんと如月青さんと如月大橙さんが去っていく。

行かないでよ。

心の中では、思ってる。

「じゃあ、食ったら後で」
如月大橙さんが手をあげた。

「じゃあ、美羽もりりちゃんも食べたらあそこにおいでね」

そう赤井さんがニッコリ微笑んで他のみんなと行ってしまった。

「レインボーって、すごいでしょ?」

「うん、みんな男前だね。」

「でしょ?」

そんな話をしながら並んで歩く。

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