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【蛹は、蝶の夢を見る。】
TV【蛹は、蝶の夢を見る。】⑬
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喫茶店にいる、南条。
スマホを見つめるが、連絡がない。
泣きながら、食べ終わった南条はお会計をして喫茶店を出た。
「あー、俺。いい事?あったよ。めちゃくちゃ」
ちょうど、さっきの男に会ってしまった。
向こうは、南条に気づかずに通りすぎる。
「そうそう、セフレとした。あいつ妊娠したから出来ないからさー。だろ?」
その言葉に、嫌な予感がした。
小太郎が、傷つけられたのではないか?
涙を拭って、南条が走り出す。
【堕天使(ケルビム)のgoが流れ出す】
♪走り出すんだ。君の元へと…
大丈夫、平気って、泣いてる♪
ガチャ
鍵が開いてる。
南条は、部屋を見渡す。
お風呂場かな?
うっすらと開いてる扉を開く。
はだけたシャツと、パンツだけの朝倉が座っていた。
「小太郎?大丈夫か?」
「触(さわ)るな」
触(ふ)れようとしたら、拒まれる。
「どうした?小太郎」
「汚(きたな)いから、こないで」
「気にしない」
俺は、小太郎に近づいた。
「衛、汚(きたな)いから」
「綺麗にしてやるから」
朝倉の目から、涙が流れ続けてる。
その涙を、隣に座って拭ってあげる。
スマホの画面に、俺の番号がうつっていた。
「掛けようとしたの?」
朝倉は、首を縦に振った。
「それだけで、嬉しいわ。俺」
南条は、泣きながら笑って、小太郎の頭を撫でる。
「衛、玩具は嫌だよ」
朝倉は、南条の頬に触(ふ)れる。
「玩具じゃないよ。小太郎は、大事な人だよ」
朝倉は、南条の首に手を回した。
「隆二が、好きな気持ちを消したい。いらない。こんな気持ちいらない。」
「うん、わかってる。俺が、消せないか?上書きしてやるから」
朝倉は、南条の手を引く。
「どうした?」
ザァーー、シャワーを無言で捻り出した。
「小太郎?」
朝倉の目に涙が溜まっていく。
「どうした?小太郎」
「衛、綺麗にして。」
そう言って、シャツがシャワーで濡れてく。
体についた赤色の何かが流れていく。
「小太郎、俺が綺麗にしてやる」
南条は、小太郎のシャツのボタンをゆっくりとはずしていく。
「衛」
バチャ…と水を含んだシャツを床に落とした。
「小太郎、俺がずっといるから」
「いつか、好きだって言うから待っていてくれる?」
「当たり前だよ。小太郎」
南条は、朝倉にキスをする。
「んー、ハァー」
朝倉の吐息が、漏れる。
びしょ濡れの服を脱いでいく南条
「衛、僕を愛して欲しい」
もぎ取られた羽根を掴むように、朝倉は南条にしがみついた。
ザァーーと、シャワーの音が響いてる。
「始まりは、逆だけど。俺は、小太郎を愛してるって言い切れるよ。時間なんか、関係ない。小太郎が、あいつとって思ったら苦しいんだよ。」
朝倉は、南条の胸に手を当てる。
南条は、その手を握りしめる。
「衛、綺麗にして」
その言葉に、南条は朝倉を引き寄せた。
朝倉の全身を幸せが、駆け抜ける。
さっきと違う。
愛されているのを強く感じた。
幸せすぎて、涙が流れてきた。
「風邪引くといけないから、あがろうか?」
南条の言葉に、頷いた。
朝倉は、南条にタオルを差し出した。
南条は、朝倉の体を丁寧に拭いてくれる。
足の指、一本、一本さえも丁寧に拭いてくれる。
今まで、こんな風に優しくされた事があっただろうか?
隆二は、こんな風に僕を愛してなどくれなかった。
南条のものに、なってしまいたい。
心も体も、全て捧げてしまいたい。
でも、怖かった。
南条に、拒否されてしまったら…
いらないと言われたら…
そう考えるだけで、立ち止まってしまう自分がいる。
「衛…」
南条は、優しく服を着せる。
「していいんだよ。」
「大丈夫。そんな事しなくても、小太郎は綺麗だよ。」
そう言って、抱き締められる。
心の奥の方から、綺麗になっていくのを感じる。
上書きをするだけじゃない、南条の優しさが、身体中に広がって満たされていくのを感じている。
スマホを見つめるが、連絡がない。
泣きながら、食べ終わった南条はお会計をして喫茶店を出た。
「あー、俺。いい事?あったよ。めちゃくちゃ」
ちょうど、さっきの男に会ってしまった。
向こうは、南条に気づかずに通りすぎる。
「そうそう、セフレとした。あいつ妊娠したから出来ないからさー。だろ?」
その言葉に、嫌な予感がした。
小太郎が、傷つけられたのではないか?
涙を拭って、南条が走り出す。
【堕天使(ケルビム)のgoが流れ出す】
♪走り出すんだ。君の元へと…
大丈夫、平気って、泣いてる♪
ガチャ
鍵が開いてる。
南条は、部屋を見渡す。
お風呂場かな?
うっすらと開いてる扉を開く。
はだけたシャツと、パンツだけの朝倉が座っていた。
「小太郎?大丈夫か?」
「触(さわ)るな」
触(ふ)れようとしたら、拒まれる。
「どうした?小太郎」
「汚(きたな)いから、こないで」
「気にしない」
俺は、小太郎に近づいた。
「衛、汚(きたな)いから」
「綺麗にしてやるから」
朝倉の目から、涙が流れ続けてる。
その涙を、隣に座って拭ってあげる。
スマホの画面に、俺の番号がうつっていた。
「掛けようとしたの?」
朝倉は、首を縦に振った。
「それだけで、嬉しいわ。俺」
南条は、泣きながら笑って、小太郎の頭を撫でる。
「衛、玩具は嫌だよ」
朝倉は、南条の頬に触(ふ)れる。
「玩具じゃないよ。小太郎は、大事な人だよ」
朝倉は、南条の首に手を回した。
「隆二が、好きな気持ちを消したい。いらない。こんな気持ちいらない。」
「うん、わかってる。俺が、消せないか?上書きしてやるから」
朝倉は、南条の手を引く。
「どうした?」
ザァーー、シャワーを無言で捻り出した。
「小太郎?」
朝倉の目に涙が溜まっていく。
「どうした?小太郎」
「衛、綺麗にして。」
そう言って、シャツがシャワーで濡れてく。
体についた赤色の何かが流れていく。
「小太郎、俺が綺麗にしてやる」
南条は、小太郎のシャツのボタンをゆっくりとはずしていく。
「衛」
バチャ…と水を含んだシャツを床に落とした。
「小太郎、俺がずっといるから」
「いつか、好きだって言うから待っていてくれる?」
「当たり前だよ。小太郎」
南条は、朝倉にキスをする。
「んー、ハァー」
朝倉の吐息が、漏れる。
びしょ濡れの服を脱いでいく南条
「衛、僕を愛して欲しい」
もぎ取られた羽根を掴むように、朝倉は南条にしがみついた。
ザァーーと、シャワーの音が響いてる。
「始まりは、逆だけど。俺は、小太郎を愛してるって言い切れるよ。時間なんか、関係ない。小太郎が、あいつとって思ったら苦しいんだよ。」
朝倉は、南条の胸に手を当てる。
南条は、その手を握りしめる。
「衛、綺麗にして」
その言葉に、南条は朝倉を引き寄せた。
朝倉の全身を幸せが、駆け抜ける。
さっきと違う。
愛されているのを強く感じた。
幸せすぎて、涙が流れてきた。
「風邪引くといけないから、あがろうか?」
南条の言葉に、頷いた。
朝倉は、南条にタオルを差し出した。
南条は、朝倉の体を丁寧に拭いてくれる。
足の指、一本、一本さえも丁寧に拭いてくれる。
今まで、こんな風に優しくされた事があっただろうか?
隆二は、こんな風に僕を愛してなどくれなかった。
南条のものに、なってしまいたい。
心も体も、全て捧げてしまいたい。
でも、怖かった。
南条に、拒否されてしまったら…
いらないと言われたら…
そう考えるだけで、立ち止まってしまう自分がいる。
「衛…」
南条は、優しく服を着せる。
「していいんだよ。」
「大丈夫。そんな事しなくても、小太郎は綺麗だよ。」
そう言って、抱き締められる。
心の奥の方から、綺麗になっていくのを感じる。
上書きをするだけじゃない、南条の優しさが、身体中に広がって満たされていくのを感じている。
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