66 / 136
【身体だけが繋がらない】
【身体だけが繋がらない】⑦
しおりを挟む
ピピ…ピピ…ピピ…
「慎太郎、目覚まし!!!」
私は、目覚ましを止めた。
慎太郎が、帰宅してないなんて初めてだった。
事故に遭った?
スマホを見たけど、目立った連絡はない。
リビングに行って、家電に近づいたけど留守番電話も入っていなかった。
ポットでお湯を沸かしてる間に、顔を洗って、歯磨きをした。
「ポム、おはよ」
ポムに、朝御飯をあげる。
九時過ぎだった。
慎太郎に、メッセージを送る。
【夜、話せるなら話したい】
怒って、先輩のとこに泊まったのかな?
冷凍庫から、味噌玉を取り出してお湯でといた。
私達、どうなるのかな……。
.
.
.
.
.
画面が変わって、慎太郎ー
ブー、ブー
「う、恵美子。スマホ取って」
「はい」
「うわっ」
ビックリして、タオルケットを被ったままベッドから落ちた。
「驚き過ぎだよ。」
「店長さん、何で?」
「昨日、タクシー乗って寝ちゃうから。どこに連れていけばいいかわかんないから、僕の家にきたんだよ」
「俺、裸?」
タオルケットの下を覗いた。
「だって、そうなったから。あっ!避妊具はちゃんとつけたよ。」
「そうなったって?」
「体の関係」
「えー。」
BLものが、嫌いな俺が男を抱いたのか…!!!!
「気持ちよかったよ。すごく、相性よかったみたい」
「触(さわ)るな」
恵美子に、申し訳ない。
「泣かないでよ。僕から、誘ったから」
「そんな問題じゃない。」
どうしていいかわからない。
どんな顔して、今日恵美子に会えばいいのだ。
「ごめんね。お水飲んで、落ち着こう」
店長さんは、俺を宥めていた。
.
.
.
.
恵美子は、出かける準備をしていた。慎太郎から、何の連絡もなかった。
ピンポーン
「ポム、行ってくるよ」
恵美子は、ポムを撫でて家を出る。
「こんにちは」
「こんにちは」
「どうぞ」
「どうも」
玄関の鍵を確認して、浜田さんの車に乗り込んだ。
「主人が、帰ってこなかったんです。」
「そうなんですか」
「はい、離婚とか妊娠できないとかしたくないとかいっぱいいっきに話しちゃって。多分、落ち込んだんじゃないかって思ってます。」
「そうですか」
「何か、こんな話してすみません。」
「いえ、いいんですよ。気にしないで下さい。お昼は、食べましたか?」
「まだなんです。」
「食べませんか?一緒に」
「はい」
お昼ご飯を食べに行く恵美子と友里亜。
友里亜は、恵美子といるだけで幸せだった。
初めて泣いてるのを見た時から、惹かれていた。
そんな彼女が、助手席に座ってる事実だけで充分だった。
.
.
.
.
.
一方、慎太郎と慶太ー
「心は、奥さん好きでいいから。付き合って下さい。」
「突然、どうした?」
「一目惚れです。初めてです。あっ!男同士の恋愛って、割りと早いんですよ。だって、じっくり時間なんかかけてたら年取っちゃいますし。」
「そうだけど…」
「もう、奥さんとは、出来ないって泣いてました。だったら、僕と身体だけの関係でいいから…。お願いします。」
「待ってくれ。考えさせて欲しい。そんな、いきなり言われても困る。」
「そうですよね。わかってます。すみません。」
「店長さん、名前は?」
「笹森慶太です。」
「俺は、三上慎太郎」
「よろしくお願いします。」
「よろしく」
順番が、アベコベになってしまったけど…。
何だか、無下に出来なかった。
「子供出来ない事に、すごく苦しめられたんですね。昨日、そう何度も言ってました。恵美子、ごめん。って…。」
「そっか。そうだな!15年間の結婚生活で、13年間は子供を欲しがっていた。恵美子は、薬を飲まないと排卵しないらしい。でも、飲むと重度の副作用が出るんだ。だから、お医者さんがやめようって!これ以上すると、アナフィラキシーになる可能性があるって!恵美子は、怖くなったって泣いていた。でも、子供は欲しいと言っていたから…。自分で排卵を促す方法を調べてはやっていた。でも、排卵チェッカーは真っ白のままでね。俺も、精子の運動率が悪いんだって!だから、余計に出来なかったのかもな。もっと、若くて元気な精子なら恵美子に子供授けてあげられたのかな?」
笹森さんは、俺にハンカチを差し出してくれた。
「本当に愛してるんですね」
「ごめん。」
俺は、ハンカチをもらって涙を拭った。
愛しているのに、どうにもできない。
そんな事が、存在するって思わなかった。
「慎太郎、目覚まし!!!」
私は、目覚ましを止めた。
慎太郎が、帰宅してないなんて初めてだった。
事故に遭った?
スマホを見たけど、目立った連絡はない。
リビングに行って、家電に近づいたけど留守番電話も入っていなかった。
ポットでお湯を沸かしてる間に、顔を洗って、歯磨きをした。
「ポム、おはよ」
ポムに、朝御飯をあげる。
九時過ぎだった。
慎太郎に、メッセージを送る。
【夜、話せるなら話したい】
怒って、先輩のとこに泊まったのかな?
冷凍庫から、味噌玉を取り出してお湯でといた。
私達、どうなるのかな……。
.
.
.
.
.
画面が変わって、慎太郎ー
ブー、ブー
「う、恵美子。スマホ取って」
「はい」
「うわっ」
ビックリして、タオルケットを被ったままベッドから落ちた。
「驚き過ぎだよ。」
「店長さん、何で?」
「昨日、タクシー乗って寝ちゃうから。どこに連れていけばいいかわかんないから、僕の家にきたんだよ」
「俺、裸?」
タオルケットの下を覗いた。
「だって、そうなったから。あっ!避妊具はちゃんとつけたよ。」
「そうなったって?」
「体の関係」
「えー。」
BLものが、嫌いな俺が男を抱いたのか…!!!!
「気持ちよかったよ。すごく、相性よかったみたい」
「触(さわ)るな」
恵美子に、申し訳ない。
「泣かないでよ。僕から、誘ったから」
「そんな問題じゃない。」
どうしていいかわからない。
どんな顔して、今日恵美子に会えばいいのだ。
「ごめんね。お水飲んで、落ち着こう」
店長さんは、俺を宥めていた。
.
.
.
.
恵美子は、出かける準備をしていた。慎太郎から、何の連絡もなかった。
ピンポーン
「ポム、行ってくるよ」
恵美子は、ポムを撫でて家を出る。
「こんにちは」
「こんにちは」
「どうぞ」
「どうも」
玄関の鍵を確認して、浜田さんの車に乗り込んだ。
「主人が、帰ってこなかったんです。」
「そうなんですか」
「はい、離婚とか妊娠できないとかしたくないとかいっぱいいっきに話しちゃって。多分、落ち込んだんじゃないかって思ってます。」
「そうですか」
「何か、こんな話してすみません。」
「いえ、いいんですよ。気にしないで下さい。お昼は、食べましたか?」
「まだなんです。」
「食べませんか?一緒に」
「はい」
お昼ご飯を食べに行く恵美子と友里亜。
友里亜は、恵美子といるだけで幸せだった。
初めて泣いてるのを見た時から、惹かれていた。
そんな彼女が、助手席に座ってる事実だけで充分だった。
.
.
.
.
.
一方、慎太郎と慶太ー
「心は、奥さん好きでいいから。付き合って下さい。」
「突然、どうした?」
「一目惚れです。初めてです。あっ!男同士の恋愛って、割りと早いんですよ。だって、じっくり時間なんかかけてたら年取っちゃいますし。」
「そうだけど…」
「もう、奥さんとは、出来ないって泣いてました。だったら、僕と身体だけの関係でいいから…。お願いします。」
「待ってくれ。考えさせて欲しい。そんな、いきなり言われても困る。」
「そうですよね。わかってます。すみません。」
「店長さん、名前は?」
「笹森慶太です。」
「俺は、三上慎太郎」
「よろしくお願いします。」
「よろしく」
順番が、アベコベになってしまったけど…。
何だか、無下に出来なかった。
「子供出来ない事に、すごく苦しめられたんですね。昨日、そう何度も言ってました。恵美子、ごめん。って…。」
「そっか。そうだな!15年間の結婚生活で、13年間は子供を欲しがっていた。恵美子は、薬を飲まないと排卵しないらしい。でも、飲むと重度の副作用が出るんだ。だから、お医者さんがやめようって!これ以上すると、アナフィラキシーになる可能性があるって!恵美子は、怖くなったって泣いていた。でも、子供は欲しいと言っていたから…。自分で排卵を促す方法を調べてはやっていた。でも、排卵チェッカーは真っ白のままでね。俺も、精子の運動率が悪いんだって!だから、余計に出来なかったのかもな。もっと、若くて元気な精子なら恵美子に子供授けてあげられたのかな?」
笹森さんは、俺にハンカチを差し出してくれた。
「本当に愛してるんですね」
「ごめん。」
俺は、ハンカチをもらって涙を拭った。
愛しているのに、どうにもできない。
そんな事が、存在するって思わなかった。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる