16 / 18
リンクするサンキューコンビ
しおりを挟む
僕は、その日記を持ち出して部屋に入った。
俺は、竹君が寝るのを見届けてリビングにきた。
僕は、ベッドに横になってスマホを見つめていた。
俺は、ソファーにもたれかかってスマホの写真を見つめていた。
僕は、八(はち)に出会ってあの指をいれられた時に支配されたいと思った。
俺は、たつくんに告白を強要された時に支配されたいと思った。
なのに、僕は、今、八(はち)を支配したくて堪らなかった。
俺は、竹君を支配したくて堪らなかった。
八(はち)は、優しい。僕のゆう事に何でも跪いてくれるのがわかる。フリーターで、仕事でも支配される側の人間の癖に…。
八(はち)を支配したいなんて…。
竹君は、優しい。俺のゆう事を何でも聞いてくれるのがわかる。
俺は、仕事では支配されている側だ。竹君を支配したいなんて…
嫌、これは自然の摂理なんだ。
仕事で、支配されているからプライベートは支配したいのだ。
僕【俺】は、弱い犬なのだ。
なぜか、僕は三(さん)に発信していた。
俺は、九(きゅう)にかけたくなった。
「もしもし」
『もしもし、九(きゅう)。どうした?』
「何かさ、三(さん)と同じ事考えてる気がして電話したんやけど。」
『奇遇やな。俺も、思っててん』
やっぱり、僕と三(さん)は親友だった。
「昔から、双子みたいによく意見重なったよな?覚えとう?」
『ああ、覚えとる。頭の中のアホなとこまでソックリやったな』
三(さん)は、笑ってる。
「僕な、竹君と兄弟なるねん。」
『へー。そうなんや』
三(さん)は、嘘つくの下手くそ。
「なあー。三(さん)。好きな人教えてや。ひかへんし、嫌いにならんから。内緒にされてんの嫌や」
三(さん)は、少し黙っていた。
『たつくんと付き合ってた。亡くなるまで…。16歳の時からずっとたつくんが好きやった。でもな、墓場までもってくつもりやってん。やのに、バレてて』
「三(さん)は、嘘つくん下手やからすぐバレるやろ。兄ちゃんを好きになってくれてありがとうな」
『きもないん?』
「全然」
『何で?』
「何でって言われても、兄ちゃんは昔から男にも女にも人気あったし。だから、別に不思議な事やないし。キモくもない」
『そうゆうてくれたら、何か胸の支えがとれたわ。とれたついでにゆうけど、俺、今、竹君と付き合ってる。たつくんが、決めたことやから』
そう言って、三(さん)は笑った。
「決めた事、律儀に守らんでええやん。死んだ人の言いなりならんでええやん」
三(さん)は、僕の言葉にお腹を抱えて笑いだした。
「なんやねん」
『いやー。アカン。涙でてきた。九(きゅう)が、真剣な顔してゆってくれてるんやろなーってわかってるから。せやけど、俺は、そんなお人好しちゃうで』
「どうゆう意味や?」
『小さい時は、竹君に興味あったって話。せやないと、こんな約束守らんから。そやろ?好きになれるかわからん人にキスなんかできんやろ?』
「じゃあ、三(さん)は竹君が好きなんやな」
『恋のそれには、まだいってないんはわかっとる。せやけど、竹君を幸せにしてあげたいし。竹君の目に映っていたいと思ってるよ。俺な、竹君を支配したくて堪らんねん。だって、竹君優しいねんで。なんでもゆう事聞いてくれる。でもな、アカンって思ってる。竹君は、誰かに支配される事を必要とされてるって思って、それを愛情やと思ってるねん。俺には、わかる。俺が、竹君に無理やりキスしたら嬉しそうに笑うし、嫌なんか?ってゆうたらええよってゆうた。玩具でもなんでもええよって』
三(さん)が、泣いてるのがわかる。
「僕も八(はち)を支配したい。やけど、やめる。八(はち)も竹君と同じで優しい。だから、同じやって三(さん)からの言葉聞いてわかった。やから、僕もやめる。」
『九(きゅう)も、八(はち)さんにちゃんとした愛情を教えてあげや。俺も、竹君に教えるから。なんやかんやゆうても、俺は、両親に愛されて育った人間やからな』
「せやな」
僕は、三(さん)と笑いあった。
「三(さん)、今度家(うち)こいよ。飯食おうや」
『ああ!行くわ』
「ほんなら、おやすみ」
『おやすみ』
僕と三(さん)は、電話を切った。
リンクした気持ちが、外れたのを感じて僕は眠りについた。
俺は、竹君が寝るのを見届けてリビングにきた。
僕は、ベッドに横になってスマホを見つめていた。
俺は、ソファーにもたれかかってスマホの写真を見つめていた。
僕は、八(はち)に出会ってあの指をいれられた時に支配されたいと思った。
俺は、たつくんに告白を強要された時に支配されたいと思った。
なのに、僕は、今、八(はち)を支配したくて堪らなかった。
俺は、竹君を支配したくて堪らなかった。
八(はち)は、優しい。僕のゆう事に何でも跪いてくれるのがわかる。フリーターで、仕事でも支配される側の人間の癖に…。
八(はち)を支配したいなんて…。
竹君は、優しい。俺のゆう事を何でも聞いてくれるのがわかる。
俺は、仕事では支配されている側だ。竹君を支配したいなんて…
嫌、これは自然の摂理なんだ。
仕事で、支配されているからプライベートは支配したいのだ。
僕【俺】は、弱い犬なのだ。
なぜか、僕は三(さん)に発信していた。
俺は、九(きゅう)にかけたくなった。
「もしもし」
『もしもし、九(きゅう)。どうした?』
「何かさ、三(さん)と同じ事考えてる気がして電話したんやけど。」
『奇遇やな。俺も、思っててん』
やっぱり、僕と三(さん)は親友だった。
「昔から、双子みたいによく意見重なったよな?覚えとう?」
『ああ、覚えとる。頭の中のアホなとこまでソックリやったな』
三(さん)は、笑ってる。
「僕な、竹君と兄弟なるねん。」
『へー。そうなんや』
三(さん)は、嘘つくの下手くそ。
「なあー。三(さん)。好きな人教えてや。ひかへんし、嫌いにならんから。内緒にされてんの嫌や」
三(さん)は、少し黙っていた。
『たつくんと付き合ってた。亡くなるまで…。16歳の時からずっとたつくんが好きやった。でもな、墓場までもってくつもりやってん。やのに、バレてて』
「三(さん)は、嘘つくん下手やからすぐバレるやろ。兄ちゃんを好きになってくれてありがとうな」
『きもないん?』
「全然」
『何で?』
「何でって言われても、兄ちゃんは昔から男にも女にも人気あったし。だから、別に不思議な事やないし。キモくもない」
『そうゆうてくれたら、何か胸の支えがとれたわ。とれたついでにゆうけど、俺、今、竹君と付き合ってる。たつくんが、決めたことやから』
そう言って、三(さん)は笑った。
「決めた事、律儀に守らんでええやん。死んだ人の言いなりならんでええやん」
三(さん)は、僕の言葉にお腹を抱えて笑いだした。
「なんやねん」
『いやー。アカン。涙でてきた。九(きゅう)が、真剣な顔してゆってくれてるんやろなーってわかってるから。せやけど、俺は、そんなお人好しちゃうで』
「どうゆう意味や?」
『小さい時は、竹君に興味あったって話。せやないと、こんな約束守らんから。そやろ?好きになれるかわからん人にキスなんかできんやろ?』
「じゃあ、三(さん)は竹君が好きなんやな」
『恋のそれには、まだいってないんはわかっとる。せやけど、竹君を幸せにしてあげたいし。竹君の目に映っていたいと思ってるよ。俺な、竹君を支配したくて堪らんねん。だって、竹君優しいねんで。なんでもゆう事聞いてくれる。でもな、アカンって思ってる。竹君は、誰かに支配される事を必要とされてるって思って、それを愛情やと思ってるねん。俺には、わかる。俺が、竹君に無理やりキスしたら嬉しそうに笑うし、嫌なんか?ってゆうたらええよってゆうた。玩具でもなんでもええよって』
三(さん)が、泣いてるのがわかる。
「僕も八(はち)を支配したい。やけど、やめる。八(はち)も竹君と同じで優しい。だから、同じやって三(さん)からの言葉聞いてわかった。やから、僕もやめる。」
『九(きゅう)も、八(はち)さんにちゃんとした愛情を教えてあげや。俺も、竹君に教えるから。なんやかんやゆうても、俺は、両親に愛されて育った人間やからな』
「せやな」
僕は、三(さん)と笑いあった。
「三(さん)、今度家(うち)こいよ。飯食おうや」
『ああ!行くわ』
「ほんなら、おやすみ」
『おやすみ』
僕と三(さん)は、電話を切った。
リンクした気持ちが、外れたのを感じて僕は眠りについた。
0
あなたにおすすめの小説
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
前世が教師だった少年は辺境で愛される
結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。
ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。
雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
【完結】毎日きみに恋してる
藤吉めぐみ
BL
青春BLカップ1次選考通過しておりました!
応援ありがとうございました!
*******************
その日、澤下壱月は王子様に恋をした――
高校の頃、王子と異名をとっていた楽(がく)に恋した壱月(いづき)。
見ているだけでいいと思っていたのに、ちょっとしたきっかけから友人になり、大学進学と同時にルームメイトになる。
けれど、恋愛模様が派手な楽の傍で暮らすのは、あまりにも辛い。
けれど離れられない。傍にいたい。特別でありたい。たくさんの行きずりの一人にはなりたくない。けれど――
このまま親友でいるか、勇気を持つかで揺れる壱月の切ない同居ライフ。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
青龍将軍の新婚生活
蒼井あざらし
BL
犬猿の仲だった青辰国と涼白国は長年の争いに終止符を打ち、友好を結ぶこととなった。その友好の証として、それぞれの国を代表する二人の将軍――青龍将軍と白虎将軍の婚姻話が持ち上がる。
武勇名高い二人の将軍の婚姻は政略結婚であることが火を見るより明らかで、国民の誰もが「国境沿いで睨み合いをしていた将軍同士の結婚など上手くいくはずがない」と心の中では思っていた。
そんな国民たちの心配と期待を背負い、青辰の青龍将軍・星燐は家族に高らかに宣言し母国を旅立った。
「私は……良き伴侶となり幸せな家庭を築いて参ります!」
幼少期から伴侶となる人に尽くしたいという願望を持っていた星燐の願いは叶うのか。
中華風政略結婚ラブコメ。
※他のサイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる