【完結】復讐に燃える帝国の悪役令嬢とそれに育てられた3人の王子と姫におまけ姫たちの恋愛物語<キャラ文芸筆休め自分用>

書くこと大好きな水銀党員

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令嬢・ガブリエル

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「母上……ガブリエル。ミカエル入ります」


「はい」


 屋敷の寝室、母上に呼ばれ。すぐに伺う。中に入るとワインを飲む母上が妖艶な笑みを向けていた。怖く震えるミカエルに僕が許しをこう。


「母上……申し訳ありません。ミカエルは自分が連れ出しておりました。王子の身でありながら……」


「黙りなさい」


「………」


 空気が重くなる。


「見逃してた。知ってたわ」


 母の言葉にミカエルが驚く。自分はすでに知っていた。なら……何故呼ばれたかがわからない。


「門は閉鎖した。ちょうど東側に4人づれが逃げている情報が上がったわ」


「………」


「悔しくない? やられっぱなしは? 復讐したくない?」


 母が嬉しそうに語る。まるで……殺ってこいと言わんばかりに。


「悔しい……悔しいです母上」


「ミカエル?」


 そんな問いにミカエルはしっかりと胸を張り言い切った。


「兄を汚した。許せません」


「ミカエル!?」


「行こう。ガブ兄」


「ふふふ………もし終わったら。ガブリエルだけで来なさい。それと不問にするわ」


「「ありがとうございます」」


 その日、僕は何も言わずにミカエルと一緒に人を殺めた。何も話をせずに。







 私が捕まってから数週間。ミカエルから離れることになった。母親は令嬢として私を育てることを決めたらしく。父親に殺すなと釘を刺したようだった。もちろん。父親は驚き……私に土下座をしたが母親と一緒にふんずけて終わりにする。歪みを正すと母親の意思だった。外交で婚約者も選べるからだろうから。


 皆は驚いていた。本当に母親しか知らなかったらしい。そして……私は言葉も全部。女として調教された。


 しかし、母親の予想よりも覚えがよく。数週間で作法を覚えきる。元々多くの令嬢と触れあって来たために目で覚えていた。


 だが、一番は心持ちが変わったからだろう。もう兄貴を出来ないと言う心持ちが男を捨てさせたのだ。


 だが……ある日。母のつきっきりの調教明けのガゼボで大人しくしていた日だった。


「……ガブリエル兄さん」


「……あら。ミカエル……」


 赤い髪の弟が優しい笑みを浮かべて近寄ってくれる。昔のように。


「母さんから聞いた。俺のためにありがとう……ずっと我慢してたんだろ?」


「………違うわ。男として育てられ今さら変えるのもと思っただけよ……それに。兄弟だったから」


「ガブ兄さん。笑わなくなったね」


「………」


「大人しくなった。昔は飄々として、いつだって俺の前に立ってさ。かっこつけて」


 私は今はドレスを着ている。なれるために……そのスカートを強く握った。


「ごめん。ミカエル。もう………お兄さんでいられないんだ。3男じゃない……長女だよ。それに護る事も必要ないぐらい強いミカエルは」


 そう、もう終わり。この関係も……ギクシャクしたままで……


「………はぁ? ガブリエル兄さんらしくない。兄さん何か変なもん食った? それよりも前から兄さん女だったの俺は知ってたし。俺だけが知ってるかと思ってた」


「……えっ?」


「一月1回調子は悪くなる。風呂も昔は一緒に入ってたが今は入らない。その時に……あれがついてないのも知ってたし……全く気にしなかったよ。まぁ色々とあっての事だろうと憶測で考えてね」


「なら……どうして今までお兄さんって!?」


 私は机を叩き、体を乗り出した。バレてないと思っていたのは私だけなのかと。


「どうして? そんなもん。ウリエル兄ちゃん、ラファエル兄ちゃん。ガブリエル兄ちゃんが俺の自慢の兄貴たちだからだよ。この世でガブリエル兄ちゃんは目の前の人だけだ」


「…………」


「まぁ、もう令嬢だけどね。姫として生きていくって聞いてるから。兄貴なんて言わず姉さん呼びにしなきゃいけないだろうけど。今まで護って貰ったガブリエル兄さんは世界でたった一人だけさ。まぁいつも通りではないけど、少しずつなれてくよ。また外抜け出そうぜ~兄さん」


 私は目頭が熱くなりポロポロ溢れる。


「う、うぐ……ぐす……」


「ええ!? 泣くの!? はぁ……全く女になって弱くなったか? でも……まぁ女性だし。姉さんだし……」


「ごめん……ごめん……でも……嬉しくって……」


「なんかわからんけど。姉さんに今まで護って貰った分。今度は俺が騎士として姉さん護るよ。姫のようにな……なーんてね。綺麗だよ姉さん。安心してね」


「くくく……私より弱いくせに」


「油断はしないし捕まらない」


「ええ、ええ………そうね。また抜け出しましょう」


 そう、私は……本当に隠し事のない兄弟になれた気がしたのだった。








「でっ……そういう告白を私は受けたの。ミカエルの姫として」


「ガブリエル姉さん!? あれ!? 告白じゃないよ!?」


「うおおおおおんうおおおおおん!!」


「父上……泣かないでください。にしても……ガブリエルに会ったとき驚いた」


「ウリエルと一緒に屋敷に帰ってきたら綺麗な婚約者がと思ったよ。でも、一瞬で見抜いた。ミカエルがいたからね」


 ウリエルとラファエルは腕を組んで頷く。


「……まぁ。ミカエルがしっかりとね。一緒に居てくれたから。令嬢として居られたのよ。それに……その時からね。ここが暖かく。ミカエルが他の令嬢と仲良くしてると痛くなるのよ。ウリエル兄さん、ラファエル兄さん。これが私が……ミカエルとの懐かしい想い出です」


「ガブ姉さん……昔のが」


「ミカエル」


「ミカエルくん」


「はい。兄ちゃん」


「君は罪作りだ」


「惚れてもおかしくない格好いいですね」


「でしょう!! だから……私は頑張った。色んな婚約者を用意されるのを拒むため。母と主席卒業したら自由にしてもいいと言う約束をつけてね」


「…………あれ? おかしいなぁ~俺逃げられない?」


「ふふ、ミカエル。母親は驚いてたけど約束は約束よ」


 ミカエルが頭を押さえガブリエルは笑顔で首に巻き付く、ミェースチが昼食をメイドと一緒に持って机に置きながら。仲がいいのねと……諦めた声でガブリエルを見るのだった。


「全く……ガブリエルは令嬢なのになーんも役にたたないわ」


「それを許してくれてるお母さん大好きです」


「ミカエルの婚約者を用意するまでよ。それまで卒業しなさい」


「では、一生大丈夫ですね!! 得意なんです……令嬢の寝取り。暗殺」


「ウリエル兄ちゃん……助けて欲しい」


「運命を受け入れろ」


「ウリエル兄ちゃんが諦めた!?」


「ミカエル~ミカエル~ふふふ……ふふふ」


 幸せそうにガブリエルはミカエルの名前を呼び続けるのだった。

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