(完結)見捨てられた令嬢は王子と出会う。[アルファ、scraiv専用]

書くこと大好きな水銀党員

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お酒にご用心

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 学園、冬休みまで数日を残し。授業も疎かになる時間。長き昼休憩は私はカフェテリアで過ごす。

 大きな令嬢の集団がストーブを占拠し周りを囲って談笑をしている。それを横目に私たちは窓ガラス側の席に座った。

 少し寒いように見えて小さい暖房機器具が用意されていてそこまで寒くはない。足もとを暖めてくれる。

「お嬢様。聞いてください………彼がですね私の名前を一度も呼ばないんです」
「………呼ばないのですか?」
「恥ずかしいからと………全く情けないです」

 短く切り揃えられた赤い髪を押さえながらワルダは呆れる。他は大丈夫なんですけどっと付け加えて。

「仲がよろしいのですね。私たちみたいにね、ワルダ」
「お嬢様ほどではないです。一緒にしないでください」
「ワルダ? 言葉にトゲがあるわよ?」
「あそこまで仲がよろしいのもどうかと思います。人前であんな…………廊下で…………」

 この前、廊下で跪き。私に対して褒め殺しを敢行されて。戸惑っている所にワルダが来たのだ。スゴく恥ずかしかった。

「騎士様ならするのではないでしょうか?」
「私の婚約者も南方騎士団ですがそんなことは無かったです。どちらかと言えば………触ることが多いです」
「私も良く触っていただいてます。頬とか頭とか………スゴく大きい手で暖かいです」
「…………ごめんなさい。そういう意味では無かったのですが。初夜はまだですね」
「しょ、初夜ですか………」

 そういえば考えたことがあったけど忘れていた。私は唇に触れて考え事を行う。

「お嬢様?」
「そうですね。相談します。いつかいいですかと」
「…………お嬢様、最近変わりましたね?」
「そうですか?」
「自信がついたっという感じです」
「はい………トラストさん…………いいえ。トラストに一生ついていくつもりですから」

 そう考えると邪念も何も感じなくなった。だからだろうか…………声をかけられたとき。

「アメリアさん」
「はい」

 昔よりもはっきり返事が出来るようになったのだ。声の主は…………私は知らない人だった。いいえ、同じクラスだったかも。

「ご一緒大丈夫ですか?」
「どうぞ。私はアメリア・ヴィス。あなたは誰ですか?」
「………リリー・マリアンヌです。リトス姉様をご存知ですか? 同じクラスなんですけど?」
「ごめんなさい。記憶力が悪くて………同じクラスでしたね」

 リリー・マリアンヌ。リトス姉様の妹君の一人だろう。彼女は空席に座る。

「お姉さまが最近元気ない理由はご存知ですか?」
「元気ないですか? 私を睨みつけるぐらい元気でしょう?」
「お、お嬢様!?」

 ワルダが私の喧嘩腰に驚いた声を出す。トラストさんから話は聞いていた。皆で別れさせようとしたことを。足を引っ張ろうとしたのだ。

 結果はトラストさんの勝利。私は胸の内を伝えられたし。トラストさんも余計に構ってくるようになった。私も嬉しい。

「…………トラスト・アフトクラトル様が南方騎士団の騎士様ですね」
「ええ」
「何故、知り合え………婚約まで行けたのですか?」
「…………知りたい?」
「ええ。知りたいです」
「実はわからないんです。気付いたら出会い。手を引いてもらい。腕の中でした。きっと………辛かった日々を見かねて助けてくれたんだと思います。あと趣味が同じなんですよ? ふふふ」
「……………どこで差が開いたんでしょうか」
「………ん?」
「あなたと私たちは何処で差が開いたんでしょうか………」
「差ですか………たまたまです。ここにサイコロがあったとしますね。これを6回、転がして6の目を出す事は出来るでしょうか? 出来ますよね?」
「何度かすればですよね?」
「そうです。私は多分………1の目を出し続けて最後に6の目を出したのだと思います」

 昨日、トラストさまが小説を読み6回連続で6の目に挑戦するというカワイイ事があった。小説より奇なる事があり、10回連続で出したのだ。二人で盛り上がったし。トラストさんは書きもしないのに小説用のネタ帳に記入して10回までなら気合いで行けると言っていた。あまりの自信満々な子供のようなドヤ顔を思い出す。

「くすっ……くすくす」
「お嬢様?」
「………どうして笑うんですか?」
「い、いいえ。昨日ですね。トラストさん6回連続6の目に挑戦するっと言って成功させたんですよ。その時の彼の表情がおかしくっておかしくって………ふふふ。格好いい方なんですけど………」

 子供のように遊ぶ事をする。本当に……

「…………なんで……ですか!! なんで努力もなにもしてないようなあなたがそんな幸せそうなんですか!!」
「………それは何ででしょうね? 本当に気紛れのような感じがします。不幸だったのに」
「リリーさん!! 黙って聞いていれば!! お嬢様は苦労された。母親から見捨てられ一人で育ってきました!! あなたたちとは違うのを認めてください‼ 現にトラスト様の婚約者です!! 羨ましいから妬むあなたたちは果たして殿方に見せられますか?」
「くぅ………」
「…………まぁその。たまたまいい人だっただけです。家柄は気にしてません。彼も気にしてません」
「…………なら。私たちでも」
「それはない」

 私は彼から嫌なことを聞いた。

「彼………家で人を判断する人は嫌いらしいです。だから……リトスお姉さまは振られたんです」
「…………お話ありがとうございました」
「あと一つ。彼は私の婚約者です。諦めてくださいね」

 離れていく彼女に強くいい放つ。ドキドキするが私は胸を張り続ける。やっと………自信もって断れた。トラストさんに報告しよう。うん。


§


 騎士団の仕事帰り。父上と冬に決闘を申し込んだ。西方騎士団に編入し。そこそこ時間が経ち、やっと慣れた思う。黒騎士で外回りするより穏やかな空気と殺伐としていないのが好印象だった。父上の人徳も高く期待されているのが分かる。

 そして、そんな帰宅途中。おれは見たことがある男とすれ違った。

「トラスト・アフトクラトル。元婚約者が世話になっているね」
「………ああ。思い出したアルツ・ヌツェルさんですね」

 金髪の青年。ヌツェル家の長男だ。俺は振り返り彼を見る。

「最近、黒騎士を首になり。南方騎士団に編入したトラストさん。あのときはどうも」
「ええ、あのときはどうもすいませんでした。ここで待っていたんですか?」
「はい。交渉をっと思いまして。ヴィス家のアメリアさんと破棄撤回を行いたいと思います」
「………」
「後から、考えてのです。彼女は必要なんです。そこで………これを」

 ある薄い本を手渡される。これは……父上から貰った物と同じだ。

「新しい婚約者ですか?」
「はい。交渉っと言うのは分家や私の妹君等どどうでしょうかと言うのです」
「交換ですか?」
「人的保証です。有名な令嬢もいらっしゃいますどうですか?」
「…………わざわざヴィス家を選ばずに、ご自身でその中から選べばいいじゃないですか?」
「トラストさんが選ぶ女性はこれらより価値が上では?」

 否定はしたくない。だが………

「…………いいえ。だけど、すでに婚約者の契りは行いました。残念ですが彼女は私の者です」

 面倒だ。否定をし、俺は踵を返して去ろうとする。

「偽善者」

 俺は立ち止まる。その言葉は耳が痛い。

「辛い日々だったと聞きました。私は何もしらず悪いことをしてしまった」
「………」
「あなたは偽善者だ。だから、かわいそうな事情を知って助けたのでしょう。私はそれを知らずに婚約しておりました。同情ではなく愛で………しかし。私の家は認めてはくれませんでいした。しかし!! やっと!! 認めてくれたのです!! 破棄後でしたが!!」

 俺は舌打ちをした。下品に、彼女に見せられないほど醜く。偽善者っと俺を罵る事に苛立ちを覚える。

 そんなもの!! 俺が一番知っている!!

「ああ、そうです。偽善者です…………今日は遅いのでお話は後日何処かで」
「…………わかりました。後日何処かで出会いましょう」

 彼はニヤリっと笑い去っていく。俺はため息を吐く。気付かなかったがアメリアは綺麗な女の子になった。他の貴族が手を出そうとしても問題ない。何故なら結局…………婚約者のままだからだ。

「待つと言ったのがここで………弊害が出るとは」

 婚約者を誘惑し取ることは許されている。そんなのは何度も耳にした。

 だからか、今日は酒場によって葡萄酒を買おうと思うのだった。



§



 今日の夜。彼の寝室へ出向いたら葡萄酒が数本用意されていた。食後なのだが皿には美味しそうなチーズが切り分けられている。

「トラストさん、どうしたんです?」
「トラストです。アメリアさん」
「あっ………ごめんなさい」
「いいえ。今日は飲みたい気分なんですよ」
「白ワインですか? 甘口ですね」
「他の方は赤が好きでしょうが私は安くほんのり甘い方が好きでして。まぁ酒は強くは無くてですね………」
「………お付き合いします」

 私は席に座る。殿方を楽しませるのも令嬢の役目。

「何かあったんですね。私もありました」
「…………ええ」

 グラスは一つ。その一つに瓶を空け……空け………

「んぅん………」

 コルク抜きを差し込んで引き抜こうとするが引き抜けない。

「無理しなくていいよ。自分で空けるから」
「………へへ」
「………よいしょ……あれっ? かたいなこれ」
 トラストさまも苦戦しながら栓を抜く。それをグラスに注いだ。綺麗な薄い白。魔力が通り光を放つ。

「よし………」

 グラスの白いワインを一口含み。深いため息を吐く。何か悩んでいるのだろう。

「トラストさん。なんか悩んでます?」
「ああ、悩んでいる。でも………なんでもない」

 珍しい。何も言わないなんて。いつもの王子様のような雰囲気でもない。

「あの………美味しいですか?」
「ん、美味しいですよ」
「す、少しいただいていいですか?」

 頑なに話そうとしないと思う。なので話を変えようと思い興味があるお酒をいただこうと思った。

「未成年はダメです」
「結婚すれば成年です」
「まだ、婚約者でしょう?」
「………そうですけど。少し……少しだけでいいのでお願いします」
「まぁ、一口だけです」

 グラスをお借りし一口分だけ。注いでもらう。悪いことをしている罪悪感がある、でも気になる。

「いただきます」
「未成年はまだ未発達な部分が多い。本来は毒となる」
「そうですけど。気になるので………」
「まぁ………いつか。成人したら二人で飲み明かそう」
「………はい」

 グラスを眺める。色のついた水のようなそれでいて独特な匂いがする。あとは………トラストさんが飲んでいたグラス。

「………飲まないのかい?」
「間接キスなので心の準備をしています」
「キスはしてるじゃないか………」
「そうなんです。してるのに………意識しちゃうんです」
「………恥ずかしいね。そんなことを言われると」

 トラストさんが顔を背ける。私は一口含み飲み込んだ。

「んっ……苦い、甘い、ブドウの風味がスゴく強いです。美味しい」
「美味しいの?」
「味覚………変かもしれません。昔より変わってきて苦いの大丈夫になりました」
「………美味しいけど、成人するまでお預けだからね」
「はい」

 そのあともゆっくり彼と話をする。話をしていくうちにトラストさんの顔が赤くなり。虚ろな目になる。

「トラストさん………そろそろお休みしないと………」
「…………ああ。飲みすぎた」
「真っ赤ですよ?」
「大丈夫………赤くなりやすいだけだから」
「弱いのでは?」
「弱い………弱いよ。黒騎士の時は不安なんてなかった。今は………悩んでいる」

 酒が入ったせいか自制が弱くなる。

「悩みですか………私でよければお聞きします」
「じゃぁ………ベットの上で膝枕をしてほしい」
「は、はい………」

 いきなりの申し出に困惑する。だけど、トラストさんのわがままなんて珍しく。私はベットに移動する。

「どうぞ、トラスト」

 私のベットに横になって膝の上に頭を乗せるトラスト。綺麗な横顔をみながら私は彼の髪を撫でる。

 一回り上の男の人だけど。何故か同じ年のように接する事ができる。私に心を許しているのが最近わかってきた。

「やわらかいね。アメリアは」
「………女ですから」

 ちょっと。ドキドキする。

「今日、悩んでいた事なんだが………いいや………ずっと前から………」
「うん?」
「自分は偽善者なのだろう」
「………どうしたんですか?」
「怒らせるかもしれない。アメリア」
「なんでしょうか?」
「最初にあったとき。かわいそうな子だって知っていたんだ。小説を読んでいるのを見てね。小説は好きさ、話もできるのは嬉しい。同じ趣味で理解があるのは良かった」
「それで、なぜ偽善者なんですか?」

 言葉が脱線したりして。私との共通点を褒め出した。

「俺は、小説の王子に憧れていたんだと思うんだ。かわいそうな姫を救う王子に。自分に酔い、たった一人の女の子を救うことに喜びを感じるような偽善者だ。アメリアを愛してるんじゃない。救っている自分を愛してるじゃないかって………」

 それを聞いた私は怒ると言うより笑ってしまった。クスクスと。

「何故………笑うんだい?」
「だって………愛してない事ないと思います」
「………わからないんだ。教えてくれ」
「まずは一つ、私にリンゴを剥いて欲しいっと他の人に言いますか?」
「言わない」
「二つ、出逢いは同情だったかもしれません。ただの優しさだったかもしれません。ですが………キスしたのは何故ですか?」
「…………」
「最後に………膝枕してますね」

 私は彼の頭を撫でる。最初に慰めてくれた彼のようにやさしく撫でた。

「そっか。考えてみれば……そうだね。バカだった」
「そうです。偽善者なら………自分を愛してるなら。私じゃなくてリトスさんとも婚約してます。誰でもいいでしょうから」
「ああ。そうだ……簡単な話だ。俺は君を……」

 ガバッ!!

 トラストさんが立ち上がる。そして、私の肩を両手でつかんだ。

「トラストさん?…………きゃっ!?」

ドサッ

 力強くベットに押し倒された。そして、私の顔に近付けて来たのを私は堪らず顔を背けてしまう。

「綺麗な黒髪、綺麗な肌。そして優しく。一緒にいて落ち着く。令嬢はみな、家を大事にする。しかし、君は俺を大事にしてくれる。ああ、そうだ。愛してる」
「は、はい………知って………ん!?」

 トラストさんの手が胸の上へ移動。ボタンを外す。

「トラストさん!?………ふぁ!?」

 彼が私の首に顔を近付けて舌の生暖かい感触が伝わる。私は手をトラストさんに触れるが何もできない押し退けることもなにも。吐息がお酒臭い。

「トラストさん……えっ!?」

 ボタンが外れ。下着があらわになり……下着ごと強く胸を握られた。

「んくぐ……痛いです」

 強く握り潰すような強さ。そして………覆い被さる。

「トラストさん!?」

 大きいからだで圧迫されて私は緊張する。このまま私は………営みを………

「すぅ…………すぅ…………」
「トラスト………さん?」

 耳元で寝息が聞こえる。トラストさんは寝てしまったようだ。吃驚した体が弛緩し。そして………彼を抱き締める。

「………お疲れだったんですね。おやすみなさい。そして、いつもありがとうございます」

 寝ている彼を抱き締めながら。聞こえていないだろう感謝の言葉を口にしたのだった。それにしてもスゴく重たかった。
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