オタク、婚活したってよ

みやび

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はじめに

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はじめに


 これは、人生の大半をオタクとして過ごした貴腐人の婚活の回顧録である。
回顧録であるから、全て過去の話であり、かつ、個別の事象については、ほぼ記憶の彼方である。具体的には、お相手については名前どころか、顔も経歴も覚えていない。
したがって、ここで書くのは、印象的なエピソードであり、マナーとして個人の特定に至るようなエピソードと無関係の情報には若干のフェイクやぼかしが入ることをご了承願いたい。

 さて、何故このようなエッセイを書こうと思ったのかをまず記す。
婚活は、受験と違って、個人の能力や努力だけではどうにもならないことが多い。そんな中で、どうやって人生の大半をオタクとして過ごした私が結婚という結果に至れたのかを分析したいという気持ちから書き始めた。このあたりにもオタク気質が表れているが、足掛け五年もいたジャンルの総括をしたいのである。
完全に自分用の文章であるが、何某かの参考になるかも知れないのと、見返しやすいという理由でWebサイトに記すことを選んだ。

 色々振り返ってみるが、私が結婚という結果に至れた理由は、ただ一つ。

これに尽きる。
え?そんなことを言ったら、何にも参考にならないじゃん!
そう思った画面の前のあなた。
あなたは正しい。
なら、意味ないじゃん!
それも一理ある。だが、考えてみても欲しい。人生の大半をガチオタで過ごし、三次元の相手には恋愛感情を抱けず、年齢=彼氏いない歴など底辺でも結婚出来た、という事実は希望にもなり得るのではないだろうか。
ただ、もう一度だけ言わせて欲しい。私は、


では、ここで婚活時点の私のスペックを軽く記載する。

年齢:アラサー
外見:特別美人でも不美人でもない(配偶者いわく、「美人でもなんでもないが、好みのタイプだった」らしいなので、お察し案件)
職業:安定した正規雇用(結婚、出産後も働きやすい環境)
体型:BMIは標準、身長は女性にしては高め
学歴:大卒(相談所判定では、一応高学歴の部類らしいが、全くすごくはない)
居住環境:一人暮らし
趣味(表):読書(週平均5冊くらい)
趣味(裏):オタク(具体的には、リーブラをひっくり返した建物に、出展側で出ているくらい)

この時点で、なんでこいつ結婚出来たんだ?って思われるだろうが、更にお相手に求める条件を以下に記載する。

年齢:±3(ギリギリ±5)
職業:正規雇用の給与所得者
年収:400万以上(産休や育休時に困らない金額を考えて算出)
体型:BMIがやせ~やや太め、身長にこだわりはない
学歴:大卒以上(国公立or私大ならMARCH以上)
居住環境:一人暮らし
特記事項:共働きで家事育児分が出来る
容姿や身長については希望なし

仲人さんからしたらぶっ飛ばしたくなるレベルの高望みだろう。だが、安定した正規雇用に就いている私は、定年まできちんと働けば、老後も困らないし、結婚はしたいが、条件に当てはまらないなら生涯独身もやむなしと考えていた。
いま思えば、「あと一年で結婚出来なければ、独身でいい!」という決断をしてからの婚活が縁を引き寄せたのかも知れない。
全ての条件を満たした上に、オタク趣味に理解があり過ぎる配偶者との結婚に至ることが出来、現在進行形でどっぷりオタクである。

私の戦場は、ほぼ相談所である。
パーティーは二回行ったが、合わなくてすぐに離脱した。
アプリは、彼氏いない歴=年齢、かつ、恋愛スキルも恋愛感情もゼロの私にはハードルが高過ぎて選択肢になかった。確実に未婚だと分からないのも怖いし、嘘を見抜くスキルにも自信がない。トラブルに巻き込まれるのも嫌だった。

足かけ五年と記載したが、実質は二年程度の活動期間だった。
詳細は別途記載するが、はじめの三年間は、「なんちゃって婚活」で、婚活した気分になっていただけだった。若い時間を無駄にはしたが、そのおかげで、全てのタイミングが合致して、配偶者に巡り会えたのだから、人生とは分からないものである。
「結婚は運と縁とタイミング」と言っていた人がいたが、その通りだと思う。結婚したい時に、結婚したいと思っている人と出会い、縁があるかどうか。それに尽きる。
何もかも上手くいかない時期もあったし、落ち込んだこともあったけど、オタク活動を活発にしていたおかげで救われた面も多かった。趣味は大事である。

話が色々逸れてしまったが、次からは具体的なエピソードに入っていく。
ど底辺限界オタクの婚活記録、ここに開幕である。


なお、執筆時点で婚活は終えており、現在は既婚であることを付記しておく。
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