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プロローグ ー王蛇との密約ー2
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「よく見れば……けっこうそそられる顔をしている……肉も柔らかそうだ…………」
命を助けてもらって契約を結んだのだ。逆らうのはダメと頭で分かっていても、身体が勝手に逃げはじめる。
イザベルの悲鳴など聞こえないように、がっしり全身に巻きついた大蛇の拘束は緩まない。どころか、足首に巻きついた蛇の尾でゆっくりふくらはぎを撫でられた。
「ぁっ、やっ、やめ……っ」
「ーーイザベル、決まった人はいるか?」
這いつくばったまま剥き出しのうなじを、蛇の長い舌が味わうように一舐めした。すると、否応なしに隷属魔法が発動する。頭の中に直接聞こえる大蛇の低い囁きに身体のあちこちがびくっと反応する。
逆らえない。マリンブルーのその双眸に見つめられると、ぼーとしてくる。
「き、決まった……人……?」
「恋人や婚約者はいるかと、聞いている」
そんなの、いるわけがない。
そもそも貴族の子女なのに、こんな辺境の討伐隊に加わったのも、元はと言えばそれが原因だ。
大蛇が突然、大きくなってイザベルの胴を抱え直し、トグロを巻いたその上に上体を起こさせた。つまりは、大蛇の胴体の上にお座りの格好だ。
「ならかまわないな。私のものになると誓ったのだし」
労わるような優しげな声に、イザベルはますます混乱した。
はっと我に帰った時には、くねらせた胴体で胸を柔らかく揉まれ、尻尾で内股をさすられていた。
「あっ……」
掠れた声しか出ない。早鐘を打つ鼓動が耳元で反響して聞こえる。
「い、ぃや……」
「いやでも付き合え」
弱々しい抗議に構わず、ドレスの上から尖った胸先を尻尾の先でイジっていた大蛇が、思ったよりいいと呟き、ドレスに噛みついてぐいと引き下ろした。
森のひんやりした空気に素肌が触れ、胸のピンク色の蕾二つがあらわになったイザベルは身震いする。
「せっかく手に入れたからには、可愛がってやらねばな」
いやだーーそう思ってるはずなのに、胸部を刺激されると先端が芯を持ってくる。
頭を振ってとっさに両手で胸をかばおうとしたが、びくともしない拘束によけい胸を突き出す格好となった。
「あばれるな……傷つけはしない。これから長い付き合いになるからな」
大蛇は伸ばした舌で耳たぶをねっとり舐め、「可愛がるだけだ」と冷たい唾液で濡れた耳の中までねちゃねちゃと舐りはじめた。どこか魅力あるその声に、どうやっても逆らえない。
ーー命を……救ってもらったのよ。
殺されるよりマシなのだと、隷属魔法でぼうとした頭で言い聞かせようとするけど、反発する心は止められない。感じなければいいのに、身体が反応してしまって羞恥心で一気に血が上った。恋人もいたことがなく、こんな風に弄られるのは初めてで、どうしても声が漏れる。
「あっ……」
「心臓がドキドキ鳴っているな」
含み笑いで指摘されると、否定したい気持ちに駆られる。けど実際は、スベスベの蛇皮の感触は気持ち良く、だけど人肌でない気色悪さも感じて、変な声が漏れるのを我慢するので精一杯だ。
「ん~~っ~~」
「触り心地もいい。なめらかで……良い肌だ……」
豊かな両胸を揉みしだくように大蛇は巧みに長い胴体をくねらせイザベルを翻弄する。恐怖や怯えからくる震えと、勝手に反応する身体。心臓が早鐘を打つせいで荒くなる息。全身から力が抜けてしまって、くたっと大蛇にもたれかかったイザベルの無防備なうなじを、鋭く尖った牙が軽くひっかいた。
「ひっ……」
つぅーーっと、そのまま柔らかい素肌をなぞられて、ゾクゾクっと強烈な痺れがイザベルの身体中を走り抜けた。
恐怖なのかもう分からない。
速まった鼓動はひたすら打ち続け一向に収まらない。
「はぁ、ハぁ……ぁ、あっ……んぅっ」
「気持ちいいか……?」
耳たぶに舌を這わせる大蛇が囁いてくる。
気持ちいい……? これはそう……なのだろうか?
されるままの頭は飽和状態だ。大蛇の魔物に凌辱されかけているのに、恥ずかしい声が止まらない。
「ひゃん、あぁぁっ!」
胸をぷるんと震わせ仰け反ったイザベルは、身体に走った甘い痺れに一瞬呆然とした。
信じられない。こんな淫らな反応をしてしまうなんて!
いやあ、恥ずかしいと大蛇相手になぜだか羞恥心を覚えただけではない。優しく身体のあちこちをさすられ、甘い声で「綺麗な肌だ」などと呟かれると、はしたなくも自分から動いてしまいそうになる。
モヤのかかった頭に警音が鳴り響いたのは、大蛇の頭が胸の膨らみに近づいてからだった。
「……や、あぁっ、ま、待ってっくださ……」
「聞けない。と言いたいがーー間が悪いな」
大蛇は何らかの気配を感じ取ったらしい。そのまま静観するように動かなかった。するとしばらくして、「イザベルっ、無事なのーー?」と呼ぶ、かすかな声が遠くで聞こえた。何人もが落ち葉を踏むガサガサと微かな音も続く。
この声は間違いなく同僚のもの。助けが来たっ!
安堵より、イザベルは焦った。
視線を下げると半分以上脱げたローブと引き下ろされたドレスが目に入る。胸元に留まるマリンブルーの眼は動じず、むしろ見せつけるようにピンク色の胸の蕾をその長い舌でぺろりと舐めてみせた。
ビクン。小さく震える半裸の身体は大蛇に絡みとられ、その尻尾で太ももを撫でられるせいで力が抜けて抵抗もできず胸を突き出した格好……
「ぉ、お願いですわ……同僚が……」
ピンと立った乳首を、蛇の長い舌でちろちろと嬲られるるとあられもない喘ぎが漏れるーー白日の下で晒される醜態に頭はパニック。なのに、どうしても大蛇を押し除ける力が出ない。
「ーー私は、召喚された従魔だ。分かるな? こうして腰や首に巻きつくが決して逃げるな」
視線を合わせたまま命令されて、イザベルは下唇を噛んだ。すると言い聞かせるように急に乳首を強くしゃぶられる。
「ぁんっ……わ、わかりましたわ……」
それ以外、何と言えばよかったのだろう。
俯いたイザベルの頭にいろんな後悔の言葉が浮かんだが、もう手遅れだ。
ーーやっと解放されたけど、これからどうすればいいの……
下を向いて表情を隠したイザベルは、心の中で絶望的なため息をついた。
命を助けてもらって契約を結んだのだ。逆らうのはダメと頭で分かっていても、身体が勝手に逃げはじめる。
イザベルの悲鳴など聞こえないように、がっしり全身に巻きついた大蛇の拘束は緩まない。どころか、足首に巻きついた蛇の尾でゆっくりふくらはぎを撫でられた。
「ぁっ、やっ、やめ……っ」
「ーーイザベル、決まった人はいるか?」
這いつくばったまま剥き出しのうなじを、蛇の長い舌が味わうように一舐めした。すると、否応なしに隷属魔法が発動する。頭の中に直接聞こえる大蛇の低い囁きに身体のあちこちがびくっと反応する。
逆らえない。マリンブルーのその双眸に見つめられると、ぼーとしてくる。
「き、決まった……人……?」
「恋人や婚約者はいるかと、聞いている」
そんなの、いるわけがない。
そもそも貴族の子女なのに、こんな辺境の討伐隊に加わったのも、元はと言えばそれが原因だ。
大蛇が突然、大きくなってイザベルの胴を抱え直し、トグロを巻いたその上に上体を起こさせた。つまりは、大蛇の胴体の上にお座りの格好だ。
「ならかまわないな。私のものになると誓ったのだし」
労わるような優しげな声に、イザベルはますます混乱した。
はっと我に帰った時には、くねらせた胴体で胸を柔らかく揉まれ、尻尾で内股をさすられていた。
「あっ……」
掠れた声しか出ない。早鐘を打つ鼓動が耳元で反響して聞こえる。
「い、ぃや……」
「いやでも付き合え」
弱々しい抗議に構わず、ドレスの上から尖った胸先を尻尾の先でイジっていた大蛇が、思ったよりいいと呟き、ドレスに噛みついてぐいと引き下ろした。
森のひんやりした空気に素肌が触れ、胸のピンク色の蕾二つがあらわになったイザベルは身震いする。
「せっかく手に入れたからには、可愛がってやらねばな」
いやだーーそう思ってるはずなのに、胸部を刺激されると先端が芯を持ってくる。
頭を振ってとっさに両手で胸をかばおうとしたが、びくともしない拘束によけい胸を突き出す格好となった。
「あばれるな……傷つけはしない。これから長い付き合いになるからな」
大蛇は伸ばした舌で耳たぶをねっとり舐め、「可愛がるだけだ」と冷たい唾液で濡れた耳の中までねちゃねちゃと舐りはじめた。どこか魅力あるその声に、どうやっても逆らえない。
ーー命を……救ってもらったのよ。
殺されるよりマシなのだと、隷属魔法でぼうとした頭で言い聞かせようとするけど、反発する心は止められない。感じなければいいのに、身体が反応してしまって羞恥心で一気に血が上った。恋人もいたことがなく、こんな風に弄られるのは初めてで、どうしても声が漏れる。
「あっ……」
「心臓がドキドキ鳴っているな」
含み笑いで指摘されると、否定したい気持ちに駆られる。けど実際は、スベスベの蛇皮の感触は気持ち良く、だけど人肌でない気色悪さも感じて、変な声が漏れるのを我慢するので精一杯だ。
「ん~~っ~~」
「触り心地もいい。なめらかで……良い肌だ……」
豊かな両胸を揉みしだくように大蛇は巧みに長い胴体をくねらせイザベルを翻弄する。恐怖や怯えからくる震えと、勝手に反応する身体。心臓が早鐘を打つせいで荒くなる息。全身から力が抜けてしまって、くたっと大蛇にもたれかかったイザベルの無防備なうなじを、鋭く尖った牙が軽くひっかいた。
「ひっ……」
つぅーーっと、そのまま柔らかい素肌をなぞられて、ゾクゾクっと強烈な痺れがイザベルの身体中を走り抜けた。
恐怖なのかもう分からない。
速まった鼓動はひたすら打ち続け一向に収まらない。
「はぁ、ハぁ……ぁ、あっ……んぅっ」
「気持ちいいか……?」
耳たぶに舌を這わせる大蛇が囁いてくる。
気持ちいい……? これはそう……なのだろうか?
されるままの頭は飽和状態だ。大蛇の魔物に凌辱されかけているのに、恥ずかしい声が止まらない。
「ひゃん、あぁぁっ!」
胸をぷるんと震わせ仰け反ったイザベルは、身体に走った甘い痺れに一瞬呆然とした。
信じられない。こんな淫らな反応をしてしまうなんて!
いやあ、恥ずかしいと大蛇相手になぜだか羞恥心を覚えただけではない。優しく身体のあちこちをさすられ、甘い声で「綺麗な肌だ」などと呟かれると、はしたなくも自分から動いてしまいそうになる。
モヤのかかった頭に警音が鳴り響いたのは、大蛇の頭が胸の膨らみに近づいてからだった。
「……や、あぁっ、ま、待ってっくださ……」
「聞けない。と言いたいがーー間が悪いな」
大蛇は何らかの気配を感じ取ったらしい。そのまま静観するように動かなかった。するとしばらくして、「イザベルっ、無事なのーー?」と呼ぶ、かすかな声が遠くで聞こえた。何人もが落ち葉を踏むガサガサと微かな音も続く。
この声は間違いなく同僚のもの。助けが来たっ!
安堵より、イザベルは焦った。
視線を下げると半分以上脱げたローブと引き下ろされたドレスが目に入る。胸元に留まるマリンブルーの眼は動じず、むしろ見せつけるようにピンク色の胸の蕾をその長い舌でぺろりと舐めてみせた。
ビクン。小さく震える半裸の身体は大蛇に絡みとられ、その尻尾で太ももを撫でられるせいで力が抜けて抵抗もできず胸を突き出した格好……
「ぉ、お願いですわ……同僚が……」
ピンと立った乳首を、蛇の長い舌でちろちろと嬲られるるとあられもない喘ぎが漏れるーー白日の下で晒される醜態に頭はパニック。なのに、どうしても大蛇を押し除ける力が出ない。
「ーー私は、召喚された従魔だ。分かるな? こうして腰や首に巻きつくが決して逃げるな」
視線を合わせたまま命令されて、イザベルは下唇を噛んだ。すると言い聞かせるように急に乳首を強くしゃぶられる。
「ぁんっ……わ、わかりましたわ……」
それ以外、何と言えばよかったのだろう。
俯いたイザベルの頭にいろんな後悔の言葉が浮かんだが、もう手遅れだ。
ーーやっと解放されたけど、これからどうすればいいの……
下を向いて表情を隠したイザベルは、心の中で絶望的なため息をついた。
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