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レイの特別指導(レッスン)の開始
サラサラと水の流れる音が聞こえる。
ピチョン、ピチョンと雫の垂れる音、そして近くでザーと大量の水が流れ落ちる気配。
眠っていたティアの頭が微かに眠りから覚める。
・・・んー、何かいやに水音が大きく聞こえる・・・
でも、あったか~い、それに新鮮な森の緑の香りがする・・・
無意識に身体に触れる温もりに縋り付いたティアは、髪にかかる温かい息に、何か違和感を覚え、パチっと目を開けた。
突然目に入る裸の逞しい胸、うっ、わああ・・・心で叫びながら腕に力を込めて、一気に上半身を持ち上げる。
えっ? なにこの手触り?・・・
見ると、硬い地面の感触はなく、綿の詰まった分厚いマットの上に自分はいつの間にか寝ている。
はれ? こんなアイテム持ってたっけ?
ティアが頭の中で首を傾げていると、んっ、と腰に巻きついたぬくもりが動く気配がした。
隣には裸のレイがティアの起きた気配で目をこすっている。
「な、なんで裸なのよ!レイ!」
「・・・おはよう、の挨拶は?」
「うっ、おはよう! 服はどうしたの、服は?!」
「おはよう、ティア、ちなみに君も裸だ。」
掠れた声で指摘され、は? 何を・・・自分の身体を見下ろすと、すっぽんぽんだ。
「き・きゃー!」
慌てて手に触れた毛布を急いで自分の体に巻きつける、と、毛布の下からレイの逞しい裸体が現れた。
「ぎゃー!」
「ティア、そんな剥ぎ取らなくても、見たいなら言えばいい。」
堂々と、前も隠さず、何からナニまで丸見えのレイの姿に、ティアは真っ赤になって、毛布を頭から被った。
ち、違う、そんなつもりじゃ・・・・
「ティア、なんで毛布を被ってるんだ? 顔が見えないじゃないか。」
「きゃあ、ナニするのよ!」
ひょい、と毛布を剥がされてそのまま押し倒されたティアは、裸のレイにのしかかられて完全にパニックだ。
(あたってる、ナニが太ももに当たってる。)
毛布を剥いだ時から目に入れないようにしていたレイの一部が、さっきチラリと見えた時より、明らかに嵩が増している!
「れ、レイ!あたってる!」
「ん、そりゃ、起きた途端魅力的な女性の裸に身をすり寄せられたら、こうなるだろ。責任取ってくれるよな。」
「へ?」
あ、そう言えば、さっき寝ぼけてレイに抱きついたような・・・
(これってあの所為なの? いや、だけど、責任取れって言われても・・・)
「ティアは女性だから分からないだろう、男はこうなったら、とても辛い。」
「えっ、そうなの?」
「そうだ、だから責任取って俺に、つきあえ。」
「はい?」
上から見下ろすレイのエメラルド色の熱い視線、手首を抑えながら告げるまだ少し掠れた声にティアはなぜか興奮を覚え、レイを青紫の瞳で一瞬見つめ返すと、ゆっくり視線を下げてゆく。
確かに、初めてじっくり見る男性の大きくそそり勃ったそれは、思わずじっと見てしまったティアの視線を感じたのか、びくん、と動いて、透明の雫のようなものが先端からじんわりと出ている。なんだか見ているとティアの身体がじわじわと熱を感じて心臓の音が早まり、身体がウズウズする。
だ、大丈夫なの? 辛いって、痛いのかしら?・・・どうやって治せば・・・
傷薬の類では効かないような気がする・・・じゃあ、内服液のポーション?・・・
そのままうーんと考え込んでいると、いつの間にか耳の横でやんわりと押さえつけられていたティアの両手が頭の上に持っていかれ、魔法で柔らかく拘束された。
「悪いが魔法を封じさせてもらう、いきなり水に襲われるのはいただけない。」
「しないわよ!」
「ティア、君、恋人いたことないだろ。」
「えっ、そりゃ、ないけど。なんでそんなこと・・」
「だったら、今にわかる。」
「へ? なにが、んんっ・・・」
「こら、昨日教えただろ、ちゃんと息しろ。」
「ん、ふっ・・・」
いきなり口を塞がれてパニックになりかけ、レイの言葉で昨日の夜、レイと何度も重ねたキスを思い出す。
あっ、そうだった・・・口と鼻で息するんだっけ・・・
「ん・・・」
「よし、覚えが早いな。」
「んんっ・・」
繰り返し重なる唇に、ティアも昨夜のぼんやりのぼせた頭ではなく、朝のクリアな頭でレイとのキスも大分慣れてきた。
手を縛られてレイの身体を引き寄せられないので、顎を上げて、レイの口づけに応える。
ちゅ、ちゅう、と唇を吸い返し、段々物足りなくなってきたティアは、昨夜レイがティアにしたように、柔らい舌を伸ばして、つつっとレイの唇の縁を舐めた。
いつもは鋭いレイの眼差しが、ティアとキスを交わす間中とって変わって優しくティアを包み込む様に見つめていたが、この、明らかなティアからの挑発にエメラルドの瞳が深い緑になり目を細めて唇を開くと、熱い舌を望んだようにティアの口内に侵入させる。
「ふっ、んんっ・・」
レイの柔らかく熱い舌がティアの舌を絡めとり、口内を探り、歯や歯茎の裏にまで舌を這わせてティアを隅々まで味わう。
んっ、何かこれってお互いの身体をちょっとずつ探り合っているみたい・・・・
ティアも同じことをレイにも施して、気持ちいい、と身体を震わせば、レイは察して、そこを重点的に探ってくる。ティアも勿論レイの反応を見ながら舌を絡める。
溢れる唾液を飲みこみ徐々にリズムに乗ると、レイの唇が頬にずれて今度は耳を甘くかじられた。
ゃあん、なんかこそばいけど、気持ちいい・・・クチュと熱い舌を耳に入れられて、ヒャン、と声が漏れてしまう。
ティア、と耳元でレイの掠れた声が聞こえ、そのまま、ふぅ、と濡れた耳に息を吹きかけられた。
びくん、とティアの背中が揺れ、レイは敏感な耳たぶを甘くかじりながら、片手でそっとティアの肩を撫でさする。
そのまま肌を触れるか触れないかのギリギリ、つうー、と長い指が滑るようにティアの素肌を辿っていく。
やがて、ゆっくり胸にたどり着いた指はそうっとピンと尖ってきた赤ずんだ乳首を僅かにかすり、大きな手のひらが胸を包み込んだ。
「ティア、どうしてほしい?」
どうして・・って、自分はレイにどうしてほしんだろう?
胸の音がとくん、とくん、とハッキリ聞こえ、足の間と胸の先のとんがりがウズウズする。
・・・こそばいけど、なんだか気持ちいい、この感覚をなんと言えばいいのか・・・
無意識に拘束された手の縄を引っ張ってしまい、自分で疼く身体に触れない、と気がついて、言葉は自然に唇に乗る。
「レイ、ウズウズするの。もっと強く触って。」
「どこを触ってほしい?」
「ぇっと、胸の中心と足の間・・・」
「分かった。」
息が上がってきてピンクがかった頬を染めながら、恥ずかしいことを頼んでいる、と理性は告げているのに、レイに触れて欲しい欲望に、あっさり飲み込まれる。
レイの熱い息が耳から頬、顎の下鎖骨、と移動し、胸の中心に近ずいてくる。
とくん、とくん、となっていた胸が、トク、トクと早鐘の様に速く鳴りだす。
レイが乳首を熱い舌で押さえ付けながらクチュ、と口に含むとズキン、と腰の奥が強く疼いた。
何かがキュウ、と身体の中で締まる。
「ああっ」
ティアは思わず縛られた手を握りしめ、と、同時に、ぱちゃん、と洞窟の中を流れる小川の水が勢いよく跳ねた。
「今、身体が感じたな、心で感じたその感覚をただ放つのではなく、思念に、・・・そうだな、色でイメージしろ。」
へ?・・今感じた感覚を色に?
レイの言葉に彼の顔を伺うと、ティアを力づける様に頷いた。
・・色、色、えとぉ・・訳の分からないレイの命令に、戸惑いながらも、考えてみる。
レイは、う~ん、なんとなく緑のイメージ、だから・・私が透明な青い水だとしたら、そこにエメラルドグリーンが雫のようにポトンと落ちた感じ?・・・
「イメージが湧いたか? 感覚を色で思い描くんだ。」
レイが強く乳首を吸い上げると、ズキン、と身体の奥がまた疼く。
「あん・・」
また手を握りしめてしまったが、目を瞑ってレイに言われた通りに感じたそのまま、頭に浮かぶのは、透明な青に緑の雫がポトポト落ちたイメージ・・・
「飲み込みが早いな、そうだ、俺は緑、君は青、二つの色が混じって南の海の色のようだな。」
えっ、レイは私のイメージが分かるの?
びっくりして目を開けたティアに、微笑んで見下ろすレイが映る。
「加護持ちは滅多にいない。それに、普通の加護持ちなら弊害はない。だが、ティア、君は魔力がとても強い。その上、無詠唱で魔法を構成できる。君の心が激しく動くと、無意識に魔力を放つ。そこで君に殺意なんか抱かれたら、攻撃魔法をドッカンだ。」
「・・・・・」
「今は魔法を封じてるから、ただ魔力を放つだけだが、やはりエレメントが強い影響を受ける。つまり、ティアの場合、水を降らせたり、魔力を知らず知らず放って、近くの水に影響を与えるんだ。」
あっ、そう言えば手を握りしめた時、魔力放ちゃったかも・・・
「要は慣れだ。今は身体の刺激が強くて、俺が抱いている、という意識が少ないだろ。ティアの身体は、ただ快感だけを追っている。」
「だって、なんか、ウズウズして気持ちいい・・・・」
「ハッキリ、俺が抱いてるから感じる、と意識し始めれば、俺に集中するから、弊害はなくなる。心が俺に染まればいいだけの事。」
「?よくわからないけど、要するに慣れればいいって事?」
「まあ、そうだな、俺に慣れればいい、そういう事だ。小さい頃とか、魔法を使った覚えがないのに、悲しい時とか喜んだ時とか、何か事故がなかったか?」
ああ、そう言えば、10年前、家族と離れなければならない、と悟った時、ずっと雨が止まなかった・・・・
それに、この国に海を渡って来る時も、ティアの乗ってる船は水の加護のおかげで揺れなかったが、ティアが捕まるかもしれない、と震えている間、追っ手は激しい波に揉まれてティアの船に追いつけなかった。
「大丈夫だ、俺が教えてやるから。まあ、最初はとにかく好奇心が先に走るからな。早く好奇心じゃなく、俺に興味を持て。そうすれば普通にできる。」
「できるって、何が?」
「まあ、いろいろだ。行くぞ。」
「えっ、ひゃあん。」
再び乳首をレイの口に含まれて、大きな手でゆっくり優しく揉まれる。
身体に広がる快感に、ひゃん、あん・・と翻弄されて、水がパシャパシャと揺れていたが、レイが口に咥えたままティアに言った。
「ティア、今、お前の身体に触れているのは誰だ?」
えっ、レイに決まってるじゃない・・・レイがこんな事するから身体が熱くなってきて・・・あん、じれったい・・レイ・・・もっと強く・・
「レイ、もっと強く吸って・・・」
「ん、よし、俺に集中したな。今日はこれくらいにしておくか。」
水の揺れが収まり、ティアがもっと、と要求した途端、レイは顔を離した。
ええっ、やめちゃうの?・・・残念そうな顔のティアの頭をレイは笑って優しく撫でる。
「俺がもう限界だ。縄を解いてやるから、手を貸せ。」
「ぇ・・やっ、そんなトコ」
「俺に触るのは嫌か?」
縄を解いた手をレイの昂りに導かれて、条件反射でとっさに引っ込めた手をじっとティアは見つめる。
(いや? 嫌というより、なんだろ、これは・・・・)
「なんか恥ずかしい・・・」
「おいおい、触られているのは俺だぞ。」
そうか、そうよね・・じゃあ、この気恥ずかしい気持ちはなんだろ・・・
ううっ、やっぱり私が恥ずかしい、と真っ赤になりながらもそろそろと、手を昂りに戻すと、そうっと触れてくるティアにレイが嬉しそうに優しく笑って一緒に握りしめる。
「あ、熱い、思ったより熱い、それにスベスベ・・・」
「もう少し力を入れて握ってくれ、ん、そうだ。」
「レイ、痛くないの?さっき、辛いって言ってた。」
「先端は引っ掻いたりしたら痛い。敏感だからな。噛むのもダメだ。」
「噛む?」
「ああ、気にするな、そのうちな。俺と一緒に動かすぞ。」
「へ?」
レイの指導で昂りの中でも特に感じるところ、触り方、などを教わり、ティアにとっては初めての異性の生物学に思わず熱心に耳を傾けて、じっと観察してしまう。だんだん早く激しく上下に動く手の動きに、思わず、大丈夫なのかしら・・と高ぶりを見ていると、レイのもう一つの大きな手が顎にかかり、クイっと顔を上げられて、熱い唇が重なってきた。
「んっ、ん・・」
熱い舌を差し入れられ、レイとのキスに慣れてきたティアがレイに応えて絡めて強く吸うと、ん、と一瞬レイが動きを止めて、二人の手と身体に熱い飛沫がかかる。一瞬ビクッと身体が反応したが、ティアはレイとのキスに夢中になっていたので、水は反応しなかった。
レイ・・・
どろっとした熱い感覚が手を覆っていく。
ああ、なんか、無性にレイが愛しい・・
肩を抱き寄せられ、レイとの戯れで興奮して火照った肌がレイの熱い肌と重なる。
静まってゆく、ゆっくり刻む心音と重なるリズムで甘く舌を絡まれて、ん・・と心が甘く痺れる。
チュッと最後に強く唇を吸われて、お互いゆっくり額を寄せて鼻をこすり合わせる。
「ティア、上手にできたな。俺も気持ちよかった。」
「ほんと? 私、上手くできた?」
「ああ、俺がイッたの感じただろ?」
イった?
たぶん熱く白いどろっとした液体を出した事だろう。
それが赤ちゃんの素になる、という知識ぐらいはティアにはあった。
「この分だと、次は魔法を封じる必要ないな。」
悪戯っぽくエメラルドの瞳を輝かせてレイはティアの身体をそっと持ち上げると、岩風呂に向かい、ゆっくりティアの身体をお湯の中に下ろす。お湯に浸かって二人の身体の汚れを優しく肌を撫でる様に落としてゆく。
「ちょっと待ってろ。」
ティアの濡れた前髪を優しく搔き上げると、もう一度深いキスをして、ざばっと湯から上がる。
そして、洞窟の奥に戻ってマットや敷物を胸にぶら下がっているペンダントにしまうと、レイの裸を興味深そうに見ているティアを振り向いて言った。
「腹が減ったな。飯にするか。」
「あっ、ごめん、まだ用意してない!」
「二人ですればいいさ、先ずは、俺が外に出るから、合図が聞こえたら出てこい。」
お腹はとっくに空いているはずなのに、レイの逞しい身体に目を奪われて思わずじっと見つめていたティアは、レイに言われるまでその事に気がつきもしなかった。
濡れて光る逞しいレイの身体。
レイの男らしいがっしりした立ち姿は大分見慣れてきたが、全裸の身体は今まで想像で補っていた部位を余すことなくティアの前に晒し、思わず目を奪われる。
広い肩や硬い胸板、引き締まった腰回りに長い脚。堂々とした態度は雄々しさを増して、その精悍な顔と身体を見ていると、ティアの中で何か熱い感情が湧いてくる。
やだ私、レイに、もっと触れたい・・・と思ってる・・・
レイが泳いで滝の外へ出て行く。
その頼もしい後ろ姿を眺めながら、ティアは、何か秘密めいた、だけど二人にとって大切な事をしたような、隠秘な匂いが微かにする洞窟を見渡してそうっと溜め息をついた。
レイも私もずっと裸だったのよね、何か、これって普通なの?
ティアが知っている男女のお付き合い、とは、ティアが幼い頃、マリスの宮殿で過ごした頃の記憶と重なる。
宮廷で男性がお目当ての女性にダンスを申し込み、せっせと、女性の家に通って、仲良くお茶や散歩を一緒にする、基本この程度だった。
流石に大きくなるにつれ、それだけではない、とわかってきたが、具体的にどうするのか、は残念ながら村の友達の体験談の断片的な聞きかじりの知識ばかりだ。
ティアの家は村外れの森にあり、村の若者がデートする姿も滅多に目にしない。
村の娘達と恋バナはするが、男女とも、村の若者達はティアをちょっと自分達と微妙に違うと感じているようで、仲良しだが、男女のことに関してはティアの前であからさまな話は滅多にしなかった。
ティアにしても自分は恋人がいないので、疎外感も半端なく、話についていけないので堂々と聞いたこともない・・・
なのでティアにとって、恋人同士のお付き合いって何?って感じだ。
マリスでも村の祭りでも恋人同士がキスをするのは見ていたので、キスは知っているし、ティアに初めて月のものが始まった時、スウがこれで赤ちゃんが出来る身体になった事は教えてくれた。が、スウの教育に保健は入っておらず、代わりに歴史、政治、魔法、魔法草などとかなり偏った知識に特化していた。
「ティア様の旦那様になる方にじっくり教えて貰えますから、大丈夫ですよ。」
スウはティアの頭を優しく撫でてそう言ってくれた。
ジンはもっぱら体捌き、武器の使い方と攻撃魔法担当だったし、流石に初恋の人に男女のことを聞くのは気恥ずかしかった。
もちろんティアに恋人ができたこともなく、実地体験など夢の夢。
つまりティアの男女の知識は9歳からほとんど変わらず、村娘達からたまに入る情報以外でティアの知識が増える機会はなく、レイが施した指導はティアにとっては初めての事ばかりだったのだ。
(私がレイに森の案内をしてあげてるから、こんなに熱心に教えてくれるの? ・・・いや、でも、好意を持ってくれてるって事だよね。あっ、でも男の人は気持ちがなくても、男女の行為は気持ちがいいからできる、とも聞いたっけ。)
聞きかじりの知識を総動員して考えてみる。
スウは、お付き合いの基本はギブアンドテイク、だと言ってた。あげすぎてもいけないし、取り過ぎても上手くいかないって。それなら、今回レイの案内役を引き受けたのは、金銭的にもプラスだし、案外悪くないのかも・・・
初めての体験に浮かれて気分は高揚していたが、先ほどレイと二人で交わした行為は、いつもは身に起こった事を全て隠さずスウとジンに話すティアも、なんとなく親代わりのスウやジン、もちろん他の誰にも話したくない。
あの二人に隠し事なんて初めて、でも・・・
恋人がいないティアにとって、好意を抱く男性であるレイに優しく触られるのは恥ずかしいが気持ちが良いばかりだ。
未知の体験は刺激的で心が高まってドキドキした。
・・・う~んやっぱり、と、初めてキスをした事やレイに直接触れた事は、レイとティア、二人だけの胸にしまっておきたい気がした。
はじめは、憂鬱な気持ちで森の案内を引き受けたが、今はレイと一緒にいるのは純粋に楽しいし・・・。
レイと一緒なら、何だか知らない世界に思い切って足を踏み込むのも、悪くない。
そういえば、レイも同じようなことを言ってたよね、確か。
ティアと一緒にいると面白い、知らないことが多いと思い知らされる、とレイも言っていた。
私達、二人でいると感じる、何だろう、この全能感・・・
「ティアー、大丈夫だ、外に出てこい。」
外からのレイの呼びかけに、はーい、と返事をして泳ぎだしながら、ティアの顔は自然に笑っていた。
ピチョン、ピチョンと雫の垂れる音、そして近くでザーと大量の水が流れ落ちる気配。
眠っていたティアの頭が微かに眠りから覚める。
・・・んー、何かいやに水音が大きく聞こえる・・・
でも、あったか~い、それに新鮮な森の緑の香りがする・・・
無意識に身体に触れる温もりに縋り付いたティアは、髪にかかる温かい息に、何か違和感を覚え、パチっと目を開けた。
突然目に入る裸の逞しい胸、うっ、わああ・・・心で叫びながら腕に力を込めて、一気に上半身を持ち上げる。
えっ? なにこの手触り?・・・
見ると、硬い地面の感触はなく、綿の詰まった分厚いマットの上に自分はいつの間にか寝ている。
はれ? こんなアイテム持ってたっけ?
ティアが頭の中で首を傾げていると、んっ、と腰に巻きついたぬくもりが動く気配がした。
隣には裸のレイがティアの起きた気配で目をこすっている。
「な、なんで裸なのよ!レイ!」
「・・・おはよう、の挨拶は?」
「うっ、おはよう! 服はどうしたの、服は?!」
「おはよう、ティア、ちなみに君も裸だ。」
掠れた声で指摘され、は? 何を・・・自分の身体を見下ろすと、すっぽんぽんだ。
「き・きゃー!」
慌てて手に触れた毛布を急いで自分の体に巻きつける、と、毛布の下からレイの逞しい裸体が現れた。
「ぎゃー!」
「ティア、そんな剥ぎ取らなくても、見たいなら言えばいい。」
堂々と、前も隠さず、何からナニまで丸見えのレイの姿に、ティアは真っ赤になって、毛布を頭から被った。
ち、違う、そんなつもりじゃ・・・・
「ティア、なんで毛布を被ってるんだ? 顔が見えないじゃないか。」
「きゃあ、ナニするのよ!」
ひょい、と毛布を剥がされてそのまま押し倒されたティアは、裸のレイにのしかかられて完全にパニックだ。
(あたってる、ナニが太ももに当たってる。)
毛布を剥いだ時から目に入れないようにしていたレイの一部が、さっきチラリと見えた時より、明らかに嵩が増している!
「れ、レイ!あたってる!」
「ん、そりゃ、起きた途端魅力的な女性の裸に身をすり寄せられたら、こうなるだろ。責任取ってくれるよな。」
「へ?」
あ、そう言えば、さっき寝ぼけてレイに抱きついたような・・・
(これってあの所為なの? いや、だけど、責任取れって言われても・・・)
「ティアは女性だから分からないだろう、男はこうなったら、とても辛い。」
「えっ、そうなの?」
「そうだ、だから責任取って俺に、つきあえ。」
「はい?」
上から見下ろすレイのエメラルド色の熱い視線、手首を抑えながら告げるまだ少し掠れた声にティアはなぜか興奮を覚え、レイを青紫の瞳で一瞬見つめ返すと、ゆっくり視線を下げてゆく。
確かに、初めてじっくり見る男性の大きくそそり勃ったそれは、思わずじっと見てしまったティアの視線を感じたのか、びくん、と動いて、透明の雫のようなものが先端からじんわりと出ている。なんだか見ているとティアの身体がじわじわと熱を感じて心臓の音が早まり、身体がウズウズする。
だ、大丈夫なの? 辛いって、痛いのかしら?・・・どうやって治せば・・・
傷薬の類では効かないような気がする・・・じゃあ、内服液のポーション?・・・
そのままうーんと考え込んでいると、いつの間にか耳の横でやんわりと押さえつけられていたティアの両手が頭の上に持っていかれ、魔法で柔らかく拘束された。
「悪いが魔法を封じさせてもらう、いきなり水に襲われるのはいただけない。」
「しないわよ!」
「ティア、君、恋人いたことないだろ。」
「えっ、そりゃ、ないけど。なんでそんなこと・・」
「だったら、今にわかる。」
「へ? なにが、んんっ・・・」
「こら、昨日教えただろ、ちゃんと息しろ。」
「ん、ふっ・・・」
いきなり口を塞がれてパニックになりかけ、レイの言葉で昨日の夜、レイと何度も重ねたキスを思い出す。
あっ、そうだった・・・口と鼻で息するんだっけ・・・
「ん・・・」
「よし、覚えが早いな。」
「んんっ・・」
繰り返し重なる唇に、ティアも昨夜のぼんやりのぼせた頭ではなく、朝のクリアな頭でレイとのキスも大分慣れてきた。
手を縛られてレイの身体を引き寄せられないので、顎を上げて、レイの口づけに応える。
ちゅ、ちゅう、と唇を吸い返し、段々物足りなくなってきたティアは、昨夜レイがティアにしたように、柔らい舌を伸ばして、つつっとレイの唇の縁を舐めた。
いつもは鋭いレイの眼差しが、ティアとキスを交わす間中とって変わって優しくティアを包み込む様に見つめていたが、この、明らかなティアからの挑発にエメラルドの瞳が深い緑になり目を細めて唇を開くと、熱い舌を望んだようにティアの口内に侵入させる。
「ふっ、んんっ・・」
レイの柔らかく熱い舌がティアの舌を絡めとり、口内を探り、歯や歯茎の裏にまで舌を這わせてティアを隅々まで味わう。
んっ、何かこれってお互いの身体をちょっとずつ探り合っているみたい・・・・
ティアも同じことをレイにも施して、気持ちいい、と身体を震わせば、レイは察して、そこを重点的に探ってくる。ティアも勿論レイの反応を見ながら舌を絡める。
溢れる唾液を飲みこみ徐々にリズムに乗ると、レイの唇が頬にずれて今度は耳を甘くかじられた。
ゃあん、なんかこそばいけど、気持ちいい・・・クチュと熱い舌を耳に入れられて、ヒャン、と声が漏れてしまう。
ティア、と耳元でレイの掠れた声が聞こえ、そのまま、ふぅ、と濡れた耳に息を吹きかけられた。
びくん、とティアの背中が揺れ、レイは敏感な耳たぶを甘くかじりながら、片手でそっとティアの肩を撫でさする。
そのまま肌を触れるか触れないかのギリギリ、つうー、と長い指が滑るようにティアの素肌を辿っていく。
やがて、ゆっくり胸にたどり着いた指はそうっとピンと尖ってきた赤ずんだ乳首を僅かにかすり、大きな手のひらが胸を包み込んだ。
「ティア、どうしてほしい?」
どうして・・って、自分はレイにどうしてほしんだろう?
胸の音がとくん、とくん、とハッキリ聞こえ、足の間と胸の先のとんがりがウズウズする。
・・・こそばいけど、なんだか気持ちいい、この感覚をなんと言えばいいのか・・・
無意識に拘束された手の縄を引っ張ってしまい、自分で疼く身体に触れない、と気がついて、言葉は自然に唇に乗る。
「レイ、ウズウズするの。もっと強く触って。」
「どこを触ってほしい?」
「ぇっと、胸の中心と足の間・・・」
「分かった。」
息が上がってきてピンクがかった頬を染めながら、恥ずかしいことを頼んでいる、と理性は告げているのに、レイに触れて欲しい欲望に、あっさり飲み込まれる。
レイの熱い息が耳から頬、顎の下鎖骨、と移動し、胸の中心に近ずいてくる。
とくん、とくん、となっていた胸が、トク、トクと早鐘の様に速く鳴りだす。
レイが乳首を熱い舌で押さえ付けながらクチュ、と口に含むとズキン、と腰の奥が強く疼いた。
何かがキュウ、と身体の中で締まる。
「ああっ」
ティアは思わず縛られた手を握りしめ、と、同時に、ぱちゃん、と洞窟の中を流れる小川の水が勢いよく跳ねた。
「今、身体が感じたな、心で感じたその感覚をただ放つのではなく、思念に、・・・そうだな、色でイメージしろ。」
へ?・・今感じた感覚を色に?
レイの言葉に彼の顔を伺うと、ティアを力づける様に頷いた。
・・色、色、えとぉ・・訳の分からないレイの命令に、戸惑いながらも、考えてみる。
レイは、う~ん、なんとなく緑のイメージ、だから・・私が透明な青い水だとしたら、そこにエメラルドグリーンが雫のようにポトンと落ちた感じ?・・・
「イメージが湧いたか? 感覚を色で思い描くんだ。」
レイが強く乳首を吸い上げると、ズキン、と身体の奥がまた疼く。
「あん・・」
また手を握りしめてしまったが、目を瞑ってレイに言われた通りに感じたそのまま、頭に浮かぶのは、透明な青に緑の雫がポトポト落ちたイメージ・・・
「飲み込みが早いな、そうだ、俺は緑、君は青、二つの色が混じって南の海の色のようだな。」
えっ、レイは私のイメージが分かるの?
びっくりして目を開けたティアに、微笑んで見下ろすレイが映る。
「加護持ちは滅多にいない。それに、普通の加護持ちなら弊害はない。だが、ティア、君は魔力がとても強い。その上、無詠唱で魔法を構成できる。君の心が激しく動くと、無意識に魔力を放つ。そこで君に殺意なんか抱かれたら、攻撃魔法をドッカンだ。」
「・・・・・」
「今は魔法を封じてるから、ただ魔力を放つだけだが、やはりエレメントが強い影響を受ける。つまり、ティアの場合、水を降らせたり、魔力を知らず知らず放って、近くの水に影響を与えるんだ。」
あっ、そう言えば手を握りしめた時、魔力放ちゃったかも・・・
「要は慣れだ。今は身体の刺激が強くて、俺が抱いている、という意識が少ないだろ。ティアの身体は、ただ快感だけを追っている。」
「だって、なんか、ウズウズして気持ちいい・・・・」
「ハッキリ、俺が抱いてるから感じる、と意識し始めれば、俺に集中するから、弊害はなくなる。心が俺に染まればいいだけの事。」
「?よくわからないけど、要するに慣れればいいって事?」
「まあ、そうだな、俺に慣れればいい、そういう事だ。小さい頃とか、魔法を使った覚えがないのに、悲しい時とか喜んだ時とか、何か事故がなかったか?」
ああ、そう言えば、10年前、家族と離れなければならない、と悟った時、ずっと雨が止まなかった・・・・
それに、この国に海を渡って来る時も、ティアの乗ってる船は水の加護のおかげで揺れなかったが、ティアが捕まるかもしれない、と震えている間、追っ手は激しい波に揉まれてティアの船に追いつけなかった。
「大丈夫だ、俺が教えてやるから。まあ、最初はとにかく好奇心が先に走るからな。早く好奇心じゃなく、俺に興味を持て。そうすれば普通にできる。」
「できるって、何が?」
「まあ、いろいろだ。行くぞ。」
「えっ、ひゃあん。」
再び乳首をレイの口に含まれて、大きな手でゆっくり優しく揉まれる。
身体に広がる快感に、ひゃん、あん・・と翻弄されて、水がパシャパシャと揺れていたが、レイが口に咥えたままティアに言った。
「ティア、今、お前の身体に触れているのは誰だ?」
えっ、レイに決まってるじゃない・・・レイがこんな事するから身体が熱くなってきて・・・あん、じれったい・・レイ・・・もっと強く・・
「レイ、もっと強く吸って・・・」
「ん、よし、俺に集中したな。今日はこれくらいにしておくか。」
水の揺れが収まり、ティアがもっと、と要求した途端、レイは顔を離した。
ええっ、やめちゃうの?・・・残念そうな顔のティアの頭をレイは笑って優しく撫でる。
「俺がもう限界だ。縄を解いてやるから、手を貸せ。」
「ぇ・・やっ、そんなトコ」
「俺に触るのは嫌か?」
縄を解いた手をレイの昂りに導かれて、条件反射でとっさに引っ込めた手をじっとティアは見つめる。
(いや? 嫌というより、なんだろ、これは・・・・)
「なんか恥ずかしい・・・」
「おいおい、触られているのは俺だぞ。」
そうか、そうよね・・じゃあ、この気恥ずかしい気持ちはなんだろ・・・
ううっ、やっぱり私が恥ずかしい、と真っ赤になりながらもそろそろと、手を昂りに戻すと、そうっと触れてくるティアにレイが嬉しそうに優しく笑って一緒に握りしめる。
「あ、熱い、思ったより熱い、それにスベスベ・・・」
「もう少し力を入れて握ってくれ、ん、そうだ。」
「レイ、痛くないの?さっき、辛いって言ってた。」
「先端は引っ掻いたりしたら痛い。敏感だからな。噛むのもダメだ。」
「噛む?」
「ああ、気にするな、そのうちな。俺と一緒に動かすぞ。」
「へ?」
レイの指導で昂りの中でも特に感じるところ、触り方、などを教わり、ティアにとっては初めての異性の生物学に思わず熱心に耳を傾けて、じっと観察してしまう。だんだん早く激しく上下に動く手の動きに、思わず、大丈夫なのかしら・・と高ぶりを見ていると、レイのもう一つの大きな手が顎にかかり、クイっと顔を上げられて、熱い唇が重なってきた。
「んっ、ん・・」
熱い舌を差し入れられ、レイとのキスに慣れてきたティアがレイに応えて絡めて強く吸うと、ん、と一瞬レイが動きを止めて、二人の手と身体に熱い飛沫がかかる。一瞬ビクッと身体が反応したが、ティアはレイとのキスに夢中になっていたので、水は反応しなかった。
レイ・・・
どろっとした熱い感覚が手を覆っていく。
ああ、なんか、無性にレイが愛しい・・
肩を抱き寄せられ、レイとの戯れで興奮して火照った肌がレイの熱い肌と重なる。
静まってゆく、ゆっくり刻む心音と重なるリズムで甘く舌を絡まれて、ん・・と心が甘く痺れる。
チュッと最後に強く唇を吸われて、お互いゆっくり額を寄せて鼻をこすり合わせる。
「ティア、上手にできたな。俺も気持ちよかった。」
「ほんと? 私、上手くできた?」
「ああ、俺がイッたの感じただろ?」
イった?
たぶん熱く白いどろっとした液体を出した事だろう。
それが赤ちゃんの素になる、という知識ぐらいはティアにはあった。
「この分だと、次は魔法を封じる必要ないな。」
悪戯っぽくエメラルドの瞳を輝かせてレイはティアの身体をそっと持ち上げると、岩風呂に向かい、ゆっくりティアの身体をお湯の中に下ろす。お湯に浸かって二人の身体の汚れを優しく肌を撫でる様に落としてゆく。
「ちょっと待ってろ。」
ティアの濡れた前髪を優しく搔き上げると、もう一度深いキスをして、ざばっと湯から上がる。
そして、洞窟の奥に戻ってマットや敷物を胸にぶら下がっているペンダントにしまうと、レイの裸を興味深そうに見ているティアを振り向いて言った。
「腹が減ったな。飯にするか。」
「あっ、ごめん、まだ用意してない!」
「二人ですればいいさ、先ずは、俺が外に出るから、合図が聞こえたら出てこい。」
お腹はとっくに空いているはずなのに、レイの逞しい身体に目を奪われて思わずじっと見つめていたティアは、レイに言われるまでその事に気がつきもしなかった。
濡れて光る逞しいレイの身体。
レイの男らしいがっしりした立ち姿は大分見慣れてきたが、全裸の身体は今まで想像で補っていた部位を余すことなくティアの前に晒し、思わず目を奪われる。
広い肩や硬い胸板、引き締まった腰回りに長い脚。堂々とした態度は雄々しさを増して、その精悍な顔と身体を見ていると、ティアの中で何か熱い感情が湧いてくる。
やだ私、レイに、もっと触れたい・・・と思ってる・・・
レイが泳いで滝の外へ出て行く。
その頼もしい後ろ姿を眺めながら、ティアは、何か秘密めいた、だけど二人にとって大切な事をしたような、隠秘な匂いが微かにする洞窟を見渡してそうっと溜め息をついた。
レイも私もずっと裸だったのよね、何か、これって普通なの?
ティアが知っている男女のお付き合い、とは、ティアが幼い頃、マリスの宮殿で過ごした頃の記憶と重なる。
宮廷で男性がお目当ての女性にダンスを申し込み、せっせと、女性の家に通って、仲良くお茶や散歩を一緒にする、基本この程度だった。
流石に大きくなるにつれ、それだけではない、とわかってきたが、具体的にどうするのか、は残念ながら村の友達の体験談の断片的な聞きかじりの知識ばかりだ。
ティアの家は村外れの森にあり、村の若者がデートする姿も滅多に目にしない。
村の娘達と恋バナはするが、男女とも、村の若者達はティアをちょっと自分達と微妙に違うと感じているようで、仲良しだが、男女のことに関してはティアの前であからさまな話は滅多にしなかった。
ティアにしても自分は恋人がいないので、疎外感も半端なく、話についていけないので堂々と聞いたこともない・・・
なのでティアにとって、恋人同士のお付き合いって何?って感じだ。
マリスでも村の祭りでも恋人同士がキスをするのは見ていたので、キスは知っているし、ティアに初めて月のものが始まった時、スウがこれで赤ちゃんが出来る身体になった事は教えてくれた。が、スウの教育に保健は入っておらず、代わりに歴史、政治、魔法、魔法草などとかなり偏った知識に特化していた。
「ティア様の旦那様になる方にじっくり教えて貰えますから、大丈夫ですよ。」
スウはティアの頭を優しく撫でてそう言ってくれた。
ジンはもっぱら体捌き、武器の使い方と攻撃魔法担当だったし、流石に初恋の人に男女のことを聞くのは気恥ずかしかった。
もちろんティアに恋人ができたこともなく、実地体験など夢の夢。
つまりティアの男女の知識は9歳からほとんど変わらず、村娘達からたまに入る情報以外でティアの知識が増える機会はなく、レイが施した指導はティアにとっては初めての事ばかりだったのだ。
(私がレイに森の案内をしてあげてるから、こんなに熱心に教えてくれるの? ・・・いや、でも、好意を持ってくれてるって事だよね。あっ、でも男の人は気持ちがなくても、男女の行為は気持ちがいいからできる、とも聞いたっけ。)
聞きかじりの知識を総動員して考えてみる。
スウは、お付き合いの基本はギブアンドテイク、だと言ってた。あげすぎてもいけないし、取り過ぎても上手くいかないって。それなら、今回レイの案内役を引き受けたのは、金銭的にもプラスだし、案外悪くないのかも・・・
初めての体験に浮かれて気分は高揚していたが、先ほどレイと二人で交わした行為は、いつもは身に起こった事を全て隠さずスウとジンに話すティアも、なんとなく親代わりのスウやジン、もちろん他の誰にも話したくない。
あの二人に隠し事なんて初めて、でも・・・
恋人がいないティアにとって、好意を抱く男性であるレイに優しく触られるのは恥ずかしいが気持ちが良いばかりだ。
未知の体験は刺激的で心が高まってドキドキした。
・・・う~んやっぱり、と、初めてキスをした事やレイに直接触れた事は、レイとティア、二人だけの胸にしまっておきたい気がした。
はじめは、憂鬱な気持ちで森の案内を引き受けたが、今はレイと一緒にいるのは純粋に楽しいし・・・。
レイと一緒なら、何だか知らない世界に思い切って足を踏み込むのも、悪くない。
そういえば、レイも同じようなことを言ってたよね、確か。
ティアと一緒にいると面白い、知らないことが多いと思い知らされる、とレイも言っていた。
私達、二人でいると感じる、何だろう、この全能感・・・
「ティアー、大丈夫だ、外に出てこい。」
外からのレイの呼びかけに、はーい、と返事をして泳ぎだしながら、ティアの顔は自然に笑っていた。
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