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デコボココンビとの再会
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「あ・・レイ」
優しく重ねられた唇に、開け、と唇をやんわりと舐められ、くすぐるようなその誘いにティアは口を開いて応える。
自分からレイの熱い舌を口内に引き込み、優しく舌を絡め合わせて、舌の先で探り合うようにいたずらに睦み合った。
ティアはお風呂を出た後、レイに優しく全身をタオルで拭かれて、そのままサイズが大きくなったベッドにそっと降ろされた。
レイは枕元の大きなクッションにもたれ掛かり、ティアを向かい合わせに引き寄せるとティアの濡れた髪をそっと掴んで風魔法で暖かい風を起こし、丁寧に髪を乾かしていく。
何だか、くすぐったい、ふふ。
レイの優しい手ぐしに、身体がリラックスして、レイにされるまま目を瞑ってしまう。
髪を乾かし終えたレイは、ティア、と掠れた声でティアの声を優しく呼ぶ。
ゆっくり目を開けたティアに、レイの熱い視線が注がれる。
ティアの乾いたプラチナブロンドの髪をレイは大きな手で掬い、そのまま口許にキラキラした柔らかい月の光の束を運ぶ。熱いエメラルド色の瞳でティアの目を見つめながら、ゆっくり頭を下げて慈しむように髪に口づけされた。
ふぁ、また髪にキスされただけなのに、すっごく恥ずかしくなってきた・・・
みるみる頬を薔薇色に染めてレイを恥ずかしそうに見るティアに、レイは目を細めて堪らない、とゆっくり口づけてきた。
「んっ・・・」
濡れた舌が口内に侵入して絡まり合い、レイの長い指がティアの髪を探り、何度も何度もゆっくり繰り返される甘い口づけ。
優しくティアの身体を包み込むように抱き寄せて、大きな手が背中を優しく撫でてくる。
素肌に感じる暖かい温もりは、お互いの身体をピッタリとくっつけるとさらに増し、愛しい気持ちが溢れ出す。
味わい尽くすようなレイの舌に口の中を探られ、舌をじゅうっと吸われると、ティアの身体に甘い痺れが走ってしまう。
どうしよう、何だか、身体がムズムズしてきちゃった。
身体を宥めよう、と身を捩るが、大きな手でレイの胸元に戻される。
「んんっ・・レイ」
「いい子だ、ティア。俺を感じろ。」
熱い息をティアの敏感な耳に吹き込みながら、耳たぶを甘噛みしてくるレイ。掠れたレイの声がティアの耳元をかすめて敏感な耳たぶを擽ぐり、ティアは思わず甘い吐息を漏らしてしまった・・・
大きな男らしい手が、素肌を辿ってティアの胸の膨らみにゆっくり這い上がってくる。
ふ・・うわ、ドキドキが止まらない、胸が熱くなってきた・・・
胸の鼓動がレイに聞こえるんじゃないかしら、こんなに高鳴って私、どうしちゃったの?
「ん・・ぅ、あ! ゃん・・・」
そのまま膨らみを持ち上げるようにすっぽりレイの手で包まれると、ティアの頭に、先ほど感じたコンプレックスが蘇ってくる。
「嫌! ぁ、あの・・」
「どうした、何が嫌なんだ?」
口づけを解いて叫んだティアを、レイは優しく宥めるように聞いてくる。
「だって、その、私の胸、そんな、大きくなぃヵラ・・・・」
最後は消えるような声で告げたティアの言葉に、レイは目を丸くして、それから包み込むような優しい笑い顔になった。
「ティア、君は綺麗だ。俺は君の胸が好きだよ。」
「でも、男の人って大きな胸が、好きだって聞いたわ・・・さっきの大地の精霊だって、私より、ずっと、大きかったし・・・・・」
数少ない村娘たちとの恋バナで、聞き及んだ事実だ。スレンダーな身体のティアは、胸はあるが、ハテのおかみさん達のような、胸元が溢れるボリューム感にはとてもじゃないが敵わない。
「はは、あのな、ティア、確かに男は大きい胸が好きだ。ないよりあったほうがいいさ。だけど、俺は、ティアのこの胸がとても好きだ。ちょうど俺の手にスッポリ包めて、ほら、こうして掴んでも弾力がある。」
「あん、レイったら・・・」
「ティアの胸は俺の物なんだから、俺が好きならそれでいいだろ。他の男の好みなんか知らん、気にするな。」
レイにキッパリ言われて、確かに、村の男は大きい胸が好きかもしれないが、自分が好きなのはレイだし、レイが気に入ってくれてるなら、この胸も悪くないかも、と素直に思えた。ティアの胸を俺の物扱いされても腹も立たない、むしろ、嬉しい気持ちがこみ上げてくる。
機嫌の直ったティアの、可愛い胸をレイはゆっくりそのまま慈しむように両手で揉みほぐし、親指と人差し指で尖ってきた先端を挟んで刺激を与えるようにしごいた。
「ふ、ぁん・・・レイ・・」
見られている、レイの視線を痛いほど感じる。
レイは、胸を揉んでは、形の変わるそれを楽しむようにゆっくり手を動かし、恥ずかしそうに胸から広がる甘美な刺激に身体をくねらし、熱に浮かされたように潤んだ瞳でレイを見つめ、だんだん吐く息も荒くなってゆくティアを、ジッと見ている。
レイに触れられたところから、熱が生まれてティアの肌に広がっていく。
それはやがてティアの足の間に届くと、身体の奥から熱い蜜が溢れるのを感じた。
あ、これって・・・私、感じているんだ。レイを感じてる・・・
身体に与えられる快感はレイが触れるからこそ、感じる。
これが他の男だったら嫌悪感しか湧かない。
ティアはレイが最初に言った言葉を思い出していた。
「ハッキリ、俺が抱いてるから感じる、と意識し始めれば、俺に集中するから、弊害はなくなる。心が俺に染まればいいだけの事。」
私、レイが好き。大好き。
私の心、もうレイと私の色が交わって、綺麗な碧色に染まりきってる。
強くレイを意識した途端、レイが触れてる胸からの刺激が、溢れるほどの快感になる。
や、んコレ、また、来る・・・
今朝感じた、あの快感の極まりが近づいてくる。
「は・・あぁ・・・」
ビクンビクン、と身体が勝手に震え、胸のドキドキが止まらない。
「可愛い声だな、もっと聞かせろ。」
優しく肌を滑る熱いレイの舌が、敏感になっている胸の膨らみに近づき、カプッと硬くなった胸の蕾をかじられて、ビクンビクンと身体がしなる。
なんで? 今まで、こんな、胸に触れられただけで、ここまで感じたこと・・・ぁん・・ん、だめ、感じるの止められない・・・
レイは含んだ蕾にねっとり舌を絡ませて、ぎゅう、と押したり、ちゅう、と吸ったりしてくる。
胸の先端を含みながら視線を上げたレイとバッチリ目が合ってしまって、いや、そんな見ないで! と思わず視線を逸らし、次の瞬間には、そうっと目を合わせた。
レイは、目を細めて、そのまま視線を下げ、ティアの胸に夢中になる。
尖った先端の蕾をねっとり舐められ、強く吸ってはわざと焦らして蕾の周りの肌を舐られる。
もどかしさに、つい両手で彼の頭を胸に強く引き寄せて、もっと感じさせて、と無意識に彼を煽ってしまう。
はあ~、気持ちイィ、レイが私の胸、気に入ってくれてよかった・・・
幾度となくレイの口の中に消える小さな蕾に、与えられる刺激はただただ気持ち良く、もう一つの胸も先端の蕾を指で擦り合わせて可愛がられる。
腰の奥が熱を持って、ジンジンと足の間が疼いてくる。思わず太ももを擦り合わせたティアに気づいたレイは、満足そうに目尻を和ませ、レイの片手がするりとティアの白い太ももに降りてきて優しく指先で柔らかな内股の肌をなぞられた。
胸の蕾を可愛がっていた彼の唇が、戻ってきてまたティアの唇に重なり、ティアも両手をレイの首に回して彼を迎え、滑り込んできた熱い舌と舌を絡めあう。
口づけられながら、同時に胸と感じる太ももの内側を撫でていた手が、奥にゆっくり移動して、濡れた秘所を探られ身体が感じてゆくの止められない。
「もうこんなに濡れてる、可愛いな。」
一旦塞いでいた唇を離すと今度は耳タブをかじられて嬲られ、恥ずかしい事実を告げられる。
耳を濡らす熱い吐息に、ティア、と、優しく名前を呼ばれて、身体がまたビクビク震えてしまう。溢れてくる蜜でレイの指はぬるぬる濡れて、クチュ、クチュと指が滑る水音が下から聞こえてくる。
身体が熱く蕩けていく。
「・・んん・・ぁ」
「トロトロだ、これなら。」
蜜が溢れる秘所の花びらを掻き分けてレイの指が優しく蜜口の周りをなぞる。
様子を伺うように彷徨っていた指が突然クチュ、と蜜口に浅く入り、異物が身体に入る感覚にティアは思わずレイの首に回していた手をぎゅっと強め、レイの名前を呼ぶ。
「レイ、レイ、何か変・・・」
「ああ、慣らしているだけだ、今日は痛くしないから、大丈夫だ。」
今日は? ・・・いつかは痛くされるのだろうか・・・
でも、レイが触れてくれるのなら、多少の痛みぐらい・・・
レイの指が浅く蜜口の周りに触れていて、少しばかりの異物感を伴うが、それより彼が自分に触れて求めてくれるのがただ嬉しい。
彼の、だんだん熱くなる息遣い、額の汗、身体に擦り付けられるビンと大きくなった屹立、全てが彼も興奮している、とティアに伝えてくる。
レイの長い指や熱い唇、こんなにも甘く情熱を持って私に触れてくれる・・・
ああ、また身体が・・・
高鳴る胸と共にビクンビクンと身体が痙攣して、蜜が溢れ、二人の汗と混ざり芳潤な独特の香りがあたりに漂う。
レイはいつでも森の新鮮な空気の匂いがする。もっとレイを感じたい、感じさせて。
そっと首に回していた腕をほどき、二人の身体の間にそそり立つ固くなったレイに、ティアはやんわり自ら手を這わせる。
「っ、ティア・・・」
「レイも感じて・・」
レイに教えられた通りに、特に敏感な先端をゆっくり優しく撫でて、彼の好みの強さでギュ、っと握り込む。
レイの額に汗が滑り落ちて、何かを堪えるような滅多に見れないレイの余裕のない顔が現れる。
ああ、この顔、レイのこの顔も好き。
自分の濡れた秘所を擦り付けて、手が滑りやすいように蜜をレイに塗りたくると、レイが、息を止めて、目を瞑る。
ふふ、いくわよ。
ゆっくり上下に扱き出したティアも、レイがお返しとばかりに蜜口の上部にある膨れた花芽を指で探ってくると、そんな余裕吹き飛んでしまった。
は・ぁ・ぁ・・ん
首筋を舐められ、うなじにキスされて、火照って薔薇色の柔らかい頬をたどった唇は、甘い唇に辿り着くと、いきなり深く口付けられる。
レイが舌を伸ばし、ティアの舌を見つけると強く絡め取って、じゅう、と音を立てて吸い込まれる。
捕食されているような深い口づけ、レイの力強い蹂躙は、敏感に膨らんだ花芽をいじられながら続けられ、あ、もう・・・ダメ、腰が勝手に・・・
先ほどからイキッぱなしの身体はいや、止めないでとティアに訴え、快感に朦朧としてきた頭は、もうこれ以上は持たない・・・と訴える。
せめぎあう相反する感覚に、レイが強く花芽を摘んだ時、とうとうティアは、ああぁと艶かしい声で叫んで身体が甘く震え、キュウと力を入れてレイを握ってしまう。
「っ・・・」
硬いレイを握った手に、どろっと熱い液体がかかるのを感じた。
胸がキュウンと締め付けるように切なくなり、レイが唇を離し、彼の熱い息と激しい息遣いを頬に感じると、思わずティアは、ぎゅう、と彼の逞しい身体を抱きしめる。
「レイ・・レイ・・・」
「ティア・・・」
また可愛くて堪らない、と優しく何度も口づけをされて、息を整えよう、と思うのに、ティアも夢中でレイの頭を引き寄せて口づけを返しながら、甘く激しいレイと自分の息を同時に飲み込んでしまう。
はぁ、はぁ、レイ、やっぱり貴方が好き・・・
心を込めた口づけに、レイもティアの身体を離さず、いつまでも甘い口づけを貪っている。そのままベッドに押し倒されて、ぐりっとお腹に感じる硬い感触に、えっ、まだイッテなかったの? と思わず目を開けて、彼の顔を見れば、彼もじっと何か言いたそうにティアを見つめてくる。
「ティア・・・」
「レイ、あなたまだ・・・」
「ああ、これはティアが欲しくてたまらないだけだ。気にするな。」
「でも、確か前にとても辛いって・・・」
「1回イッている、大丈夫だ。さあ、今日はもう寝よう。明日も早い。」
レイは起き上がってバスルームでタオルを濡らすと戻ってきて、丁寧にティアの手や身体を拭いてくれた。
そして、いつものようにベッドの横になると、ティアの身体を抱き寄せ、肩にティアの頭を乗せ腕にティアの身体をくるんで目を瞑る。
「おやすみ、ティア。」
「おやすみなさい、レイ。」
いつの間にかほのかに光っていた部屋の照明も消えて、ティアは幸せな気持ちで、レイに、大切な宝物のように優しく抱き込まれながら、眠りについた。
次の日の昼過ぎ、昼食のイノシシ鍋を美味しく食べた後、大きな街の近郊の森に迷彩した卵を着陸させた二人は、そのまま街に繰り出した。
レイが、この街は早馬であと半日ぐらいでファラドンに着く距離にある、と上から見下ろして判断し、卵でだと、王都まで多分もうちょっとの距離だ、と判明したからだ。
「少し街に出て、王都の様子を探りたい。」
「探る?」
「ああ、街の人々の噂や動向などが知りたいんだ。」
「ふ~ん、わかったわ。じゃあ、街に出かけましょう。」
チリにもらった町娘の青い服を着込んで、ティアはレイと一緒に街道に出て普通に歩いて街に入った。
郊外にもたくさんの家々が並ぶその街は、町外れの街道に衛兵の詰所があって、道行き交う人々に目を配っている。ミドルの街では、チリと一緒だったので住人専用門を使って簡単に街に入ることが出来た。ここではさすが王都に近いだけあって、旅行者用の門の前には何列も行列が並んでいた。
「次!」
「レイ、私たちの番よ。」
「ああ、一緒に来い。」
レイと一緒に衛兵の検閲に向かうと、騎士の身分書を見た衛兵はご苦労様です、とレイに挨拶して、ティアに目を向けた。ティアはハテの村長が発行してくれた身分証明書を出そうとしたが、レイが衛兵に一言、俺の連れだ、というと衛兵は目を丸くして、ティアの顔と目の色を見つめ、レイが、美人だろ、と自慢げにいうと、笑ってティアにも敬礼してさっさと通してくれた。
恥ずかしい! こんなたくさんの人の前で、それもお役人になんて事を!
すれ違いざま、レイのお腹を握りこぶしでどついてさっさと衛兵の前を通る。
あまり痛そうにも見えず、それでもお腹をさすりながら、衛兵にウィンクして通り過ぎるレイを、ティアは、懲りてない!、と軽く睨む。
「なんだ、そんなに照れなくても、本当のことなんだから。」
だめだ、全然わかってない!
真っ赤な顔のティアの頭をレイは、よしよし、と撫でる。
「俺は、役所に行ってくる。ティアは好きにしていいぞ。買い物でもしてこい。そうだな、一刻ぐらいにあの噴水の前で待ち合わせをしよう。」
レイの顔をジト目で見ながら、それでも初めて訪れる街に好奇心が疼き、素直に頷く。
レイと別れて、街をぶらぶら歩いていたティアは、美味しそうな屋台のお菓子に惹かれて街の広場のような所で戦利品を齧っていると、通りの反対側を見覚えのある二人組が近づいてきた。
「あ、イズミにゼロ、だっけ?」
「イゼルとジュノ、だ! なんでお前が、こんな所に? ティア、だったよな、確か?」
「あっ、もしかして、まさか、だんちょ・・・じゃなかった、レイもこの街に?」
「ええ、レイなら役所に行ったわよ。」
「ええっ!! 何? どうやって俺たちより早くこの街にたどり着けたんだ! ちっくしょう、こちとら強行軍、休みなしでハテから戻ってくる途中だぞ?!」
頭を抱えて叫ぶジュノに、なんと言っていいか分からず、取り敢えずは、手に持ったお菓子を齧っておく。
「さすが、・・・・・だな。おいお前、ちょっと一緒に役所に来い。お前の言葉を疑うわけではないが、万が一の時、このまま見逃す訳にはいかん。」
「そうだな、レイが無事な姿を確認したら、解放してやっから。」
まあ、確かに、普通は何ヶ月もかかる道のりをたった1週間足らずで、それも卵の魔道具でここまで来た、とは言えず、事実を確かめたくなるのも仕方ないわね、と素直に二人についていく。
こうして、馬に乗りっぱなしでケツが痛い、とぼやくジュノの文句を聞きながら、ティアは凸凹コンビにひきづられて役所に出向いた。
「ちょっとこの娘、見張っておいてもらえるか?、俺たちは奥に用がある。」
そう行ってイゼルが見せた身分証明書に、役所の衛兵は頷き、男二人は疲れた様子で役所の奥に入って行った。
しばらくして、ティアが手持ち無沙汰に’魔草で作る簡単なポーション’と題のついた本を読んでいると、レイ、イゼル、ジュノが並んで奥から出てきた。
「丁度良かった。ティア、俺は今から急いで王都に向かわねばならん。ちょっとゴタゴタしてて、君を一緒に連れて行けないから、君はこの二人と一緒に後から馬で王都に来てくれるか? 今日はゆっくりこの二人とこの街に泊まって、明日王都に来てくれ。」
「具合が良くないの?」
「そんなとこだ。」
レイが持ち帰るルナデドロップは、王都にいる病人の為だと聞いている。もしかして症状が悪くなったのか?、と暗に聞いてみたのだが、どうやら、図星だったらしい。
どうしよう、私の持ってるポーション渡したほうが・・・
でも、王都は学園都市ともいわれるほど学問が発達している。すでに掛り付けの医者や専門家が診ているのであれば、余計なお世話かもしれない。
どうせ、明日は王都入りするのだから、様子を見てからでも・・・
なんせ強力なスウのポーション、即効性すぎて、前もハテで注目を集めてしまった。
今は、あれは偶然の産物、として目立たないよう、ポーションを薄めて皆が変に感じないよう効き目を、ある程度調整して完治するまで時間をおくよう操作して売っている。
だが、もちろん、今ティアが所持しているのは、スウのもっとも強力な、ご自慢の出来で、即効性はもちろん、呪詛なら症状が治るだけでなく呪詛返ししてしまう。
(もし、必要なら明日渡せば、いいかな。)
今、ティアが無理してついていっても、右も左もわからぬ王都で、レイの任務の足手纏いになるだけだ、と分かっていた。
「わかったわ、気を付けてね。」
「ああ、ゆっくり買い物でもしておいで。この二人も休息が必要だろう。お前達、ティアを宜しく頼む。」
「了解でさあ。任して下さい。」
「お気を付けて。」
最初に会った時はタメ口をきいていたが、どうやらレイの方が立場は上のようだ。
だんちょ、って言いかけたってことはもしかして団長?って事?
でも、この二人はとてもじゃないが、騎士団に属しているとは思えない。
騎士団は大抵、王城の警備や衛兵の指揮などを任される為、高等教育、更に身体能力のテストをクリアして専門アカデミーを卒業する。その為、貴族の子弟、裕福な家柄からの出身者が多く、この、目の前の二人はどう見ても、イゼルはともかくジュノは特に品が足りなさすぎる。
だが、確かに最初に会った時、無詠唱ではないが魔法で強固な盾を咄嗟に出現させた。腕は一応あるのだろう。
考え込んでいたティアは、レイが側に来て身体を抱き込んでるのにも気が付かず、ハッと顔を上げると、目の前にレイの顔、あ、と思った時にはキスをされていた。
「う・・・」
「行ってくる。」
素早く舌まで入れられて、ティアに深いキスをしたレイはそのまま役所を堂々と出て行く。
残された呆気にとられた顔のイゼルとジュノ、凸凹コンビ二人と目をまん丸見開いた役場の見張り役人達を前に、真っ赤な顔のティアは、思わず叫んでいた。
「だから、場所を考えなさいよ! どうしてそんなデリカシーないのよー!!」
なんだかレイの含み笑いが聞こえたような気がして、絶対わざとよね!、とティアは憤慨している。
やっと気を取り直したらしい凸凹コンビはヒソヒソと後ろで会話していた。
「おい、マジか? 本気でこのじゃじゃ馬かよ。」
「・・・らしい、さっき聞いただろ、一応・・・・・」
「こら、そこ、悪口は本人の聞こえないところで言え!」
「すいません。」
「すいやっせん」
「もう失礼しちゃうわね! こんなか弱い乙女捕まえて。」
「「・・・・・」」
なんだか言いたい事がありそうな二人を軽く睨みつけて黙らせ、行くわよっ、と衛兵に挨拶を済ませている二人を引き連れて役所を後にする。
取り敢えずは今日の宿よね。
役所の前で一旦立ち止まって考えると、後ろをついてくる二人に聞いてみる。
「ねえ、あんた達・・・」
「イゼルとジュノですってば、あねさん。」
あねさん? 何故かあねさん呼ばわりされたティア。お前、よりは格段の進歩だが、なんか方向性が違うような・・・
どう見ても彼らの方が年上なのに、何故に、あねさん呼ばわり?
「まあ、いいわ、でイゼルとジュノ、宿はもう取った?」
「いえ、俺たちまだこの街に着いたばっかりで。」
「さっきあねさんに会った時、情報集めに回ってたんで。」
「? 宿情報って事? で、オススメの宿はあるの?」
「そうですねえ、ちょっとこれがいりますが、あっちに部屋に風呂がついた清潔な宿があるそうで。」
手でお金のマークを作りながら説明してくるジュノに、案内してもらい、さっき屋台でお菓子を頬張るために換金した、魔物グッズを売ったお金で今日の宿を確保した。
俺たちゃ、部屋の外で見張りでも、という彼らにも隣のツインを取ってやり、ついでに回復ポーションを一口づつ飲ませる。
初めは、なんだこの得体の知れない液体は? という顔でポーションを見ていた二人も、ティアが安全なことを証明するため目の前で飲んで見せると、恐る恐るポーションを口に含んだ。
「おお、こりゃ凄い! ケツの痛いのがどっか行っちまって、体が軽くなった!」
「おう、俺も調子が良くなった。」
回復ポーションですっかり二人の信頼を得たティアは、まだ昼を食べていない、という二人を連れて大きな通りに出てきた。外から見ても繁盛している、いろんな客層でガヤガヤ賑わう定食屋でお昼を奢り、ちょっと探りを入れて見る。
「ねえ、イゼル、レイってあなた達の上司なの?」
「レイは俺たちの仲間であり、まあ上司でもありますな。」
「そうだな、レイは俺っちの大切な仲間だ。」
ふーん、なんかわかったようなわからないような答えに、取り敢えず、切実な質問をする。
「ねえ、王都では私のような娘さん達はどんな服を着ているのかしら? 私、街で着れる服ってこの服しか持ってないんだけど。」
「あねさんのような娘達? 貴族の娘の服装なら俺たちゃトントですぜ? それとも町娘の格好の方ですかい?」
「町娘に決まってるじゃないの。貴族の娘がこんな格好するわけないでしょ。」
「ああ、それなら、この街の服屋で既製服買って着ればいいんじゃ。そこの角にもありましたぜ、服屋。明日には出発するから仕立て屋は勘弁ですけどね。」
案内してもらった服屋で、目立たぬ服を3着ほど買い込み、その日は明日早く出発するから、とティアは部屋に戻って、お目付役の二人を解放してあげた。
「あねさん、決してこの部屋からは出ないで下さいよ。何かあったら俺たち責任取らなくちゃならないんだから。」
「はいはい、大人しく部屋で本でも読んでるわ、じゃあね。」
久々の休暇なのか、嬉しそうに早速宿を出てどこかに元気に出かける彼らを部屋の窓から見送る。
しばらく経って、もういいだろう、思われると、ティアは早速こっそり宿を抜け出した。
優しく重ねられた唇に、開け、と唇をやんわりと舐められ、くすぐるようなその誘いにティアは口を開いて応える。
自分からレイの熱い舌を口内に引き込み、優しく舌を絡め合わせて、舌の先で探り合うようにいたずらに睦み合った。
ティアはお風呂を出た後、レイに優しく全身をタオルで拭かれて、そのままサイズが大きくなったベッドにそっと降ろされた。
レイは枕元の大きなクッションにもたれ掛かり、ティアを向かい合わせに引き寄せるとティアの濡れた髪をそっと掴んで風魔法で暖かい風を起こし、丁寧に髪を乾かしていく。
何だか、くすぐったい、ふふ。
レイの優しい手ぐしに、身体がリラックスして、レイにされるまま目を瞑ってしまう。
髪を乾かし終えたレイは、ティア、と掠れた声でティアの声を優しく呼ぶ。
ゆっくり目を開けたティアに、レイの熱い視線が注がれる。
ティアの乾いたプラチナブロンドの髪をレイは大きな手で掬い、そのまま口許にキラキラした柔らかい月の光の束を運ぶ。熱いエメラルド色の瞳でティアの目を見つめながら、ゆっくり頭を下げて慈しむように髪に口づけされた。
ふぁ、また髪にキスされただけなのに、すっごく恥ずかしくなってきた・・・
みるみる頬を薔薇色に染めてレイを恥ずかしそうに見るティアに、レイは目を細めて堪らない、とゆっくり口づけてきた。
「んっ・・・」
濡れた舌が口内に侵入して絡まり合い、レイの長い指がティアの髪を探り、何度も何度もゆっくり繰り返される甘い口づけ。
優しくティアの身体を包み込むように抱き寄せて、大きな手が背中を優しく撫でてくる。
素肌に感じる暖かい温もりは、お互いの身体をピッタリとくっつけるとさらに増し、愛しい気持ちが溢れ出す。
味わい尽くすようなレイの舌に口の中を探られ、舌をじゅうっと吸われると、ティアの身体に甘い痺れが走ってしまう。
どうしよう、何だか、身体がムズムズしてきちゃった。
身体を宥めよう、と身を捩るが、大きな手でレイの胸元に戻される。
「んんっ・・レイ」
「いい子だ、ティア。俺を感じろ。」
熱い息をティアの敏感な耳に吹き込みながら、耳たぶを甘噛みしてくるレイ。掠れたレイの声がティアの耳元をかすめて敏感な耳たぶを擽ぐり、ティアは思わず甘い吐息を漏らしてしまった・・・
大きな男らしい手が、素肌を辿ってティアの胸の膨らみにゆっくり這い上がってくる。
ふ・・うわ、ドキドキが止まらない、胸が熱くなってきた・・・
胸の鼓動がレイに聞こえるんじゃないかしら、こんなに高鳴って私、どうしちゃったの?
「ん・・ぅ、あ! ゃん・・・」
そのまま膨らみを持ち上げるようにすっぽりレイの手で包まれると、ティアの頭に、先ほど感じたコンプレックスが蘇ってくる。
「嫌! ぁ、あの・・」
「どうした、何が嫌なんだ?」
口づけを解いて叫んだティアを、レイは優しく宥めるように聞いてくる。
「だって、その、私の胸、そんな、大きくなぃヵラ・・・・」
最後は消えるような声で告げたティアの言葉に、レイは目を丸くして、それから包み込むような優しい笑い顔になった。
「ティア、君は綺麗だ。俺は君の胸が好きだよ。」
「でも、男の人って大きな胸が、好きだって聞いたわ・・・さっきの大地の精霊だって、私より、ずっと、大きかったし・・・・・」
数少ない村娘たちとの恋バナで、聞き及んだ事実だ。スレンダーな身体のティアは、胸はあるが、ハテのおかみさん達のような、胸元が溢れるボリューム感にはとてもじゃないが敵わない。
「はは、あのな、ティア、確かに男は大きい胸が好きだ。ないよりあったほうがいいさ。だけど、俺は、ティアのこの胸がとても好きだ。ちょうど俺の手にスッポリ包めて、ほら、こうして掴んでも弾力がある。」
「あん、レイったら・・・」
「ティアの胸は俺の物なんだから、俺が好きならそれでいいだろ。他の男の好みなんか知らん、気にするな。」
レイにキッパリ言われて、確かに、村の男は大きい胸が好きかもしれないが、自分が好きなのはレイだし、レイが気に入ってくれてるなら、この胸も悪くないかも、と素直に思えた。ティアの胸を俺の物扱いされても腹も立たない、むしろ、嬉しい気持ちがこみ上げてくる。
機嫌の直ったティアの、可愛い胸をレイはゆっくりそのまま慈しむように両手で揉みほぐし、親指と人差し指で尖ってきた先端を挟んで刺激を与えるようにしごいた。
「ふ、ぁん・・・レイ・・」
見られている、レイの視線を痛いほど感じる。
レイは、胸を揉んでは、形の変わるそれを楽しむようにゆっくり手を動かし、恥ずかしそうに胸から広がる甘美な刺激に身体をくねらし、熱に浮かされたように潤んだ瞳でレイを見つめ、だんだん吐く息も荒くなってゆくティアを、ジッと見ている。
レイに触れられたところから、熱が生まれてティアの肌に広がっていく。
それはやがてティアの足の間に届くと、身体の奥から熱い蜜が溢れるのを感じた。
あ、これって・・・私、感じているんだ。レイを感じてる・・・
身体に与えられる快感はレイが触れるからこそ、感じる。
これが他の男だったら嫌悪感しか湧かない。
ティアはレイが最初に言った言葉を思い出していた。
「ハッキリ、俺が抱いてるから感じる、と意識し始めれば、俺に集中するから、弊害はなくなる。心が俺に染まればいいだけの事。」
私、レイが好き。大好き。
私の心、もうレイと私の色が交わって、綺麗な碧色に染まりきってる。
強くレイを意識した途端、レイが触れてる胸からの刺激が、溢れるほどの快感になる。
や、んコレ、また、来る・・・
今朝感じた、あの快感の極まりが近づいてくる。
「は・・あぁ・・・」
ビクンビクン、と身体が勝手に震え、胸のドキドキが止まらない。
「可愛い声だな、もっと聞かせろ。」
優しく肌を滑る熱いレイの舌が、敏感になっている胸の膨らみに近づき、カプッと硬くなった胸の蕾をかじられて、ビクンビクンと身体がしなる。
なんで? 今まで、こんな、胸に触れられただけで、ここまで感じたこと・・・ぁん・・ん、だめ、感じるの止められない・・・
レイは含んだ蕾にねっとり舌を絡ませて、ぎゅう、と押したり、ちゅう、と吸ったりしてくる。
胸の先端を含みながら視線を上げたレイとバッチリ目が合ってしまって、いや、そんな見ないで! と思わず視線を逸らし、次の瞬間には、そうっと目を合わせた。
レイは、目を細めて、そのまま視線を下げ、ティアの胸に夢中になる。
尖った先端の蕾をねっとり舐められ、強く吸ってはわざと焦らして蕾の周りの肌を舐られる。
もどかしさに、つい両手で彼の頭を胸に強く引き寄せて、もっと感じさせて、と無意識に彼を煽ってしまう。
はあ~、気持ちイィ、レイが私の胸、気に入ってくれてよかった・・・
幾度となくレイの口の中に消える小さな蕾に、与えられる刺激はただただ気持ち良く、もう一つの胸も先端の蕾を指で擦り合わせて可愛がられる。
腰の奥が熱を持って、ジンジンと足の間が疼いてくる。思わず太ももを擦り合わせたティアに気づいたレイは、満足そうに目尻を和ませ、レイの片手がするりとティアの白い太ももに降りてきて優しく指先で柔らかな内股の肌をなぞられた。
胸の蕾を可愛がっていた彼の唇が、戻ってきてまたティアの唇に重なり、ティアも両手をレイの首に回して彼を迎え、滑り込んできた熱い舌と舌を絡めあう。
口づけられながら、同時に胸と感じる太ももの内側を撫でていた手が、奥にゆっくり移動して、濡れた秘所を探られ身体が感じてゆくの止められない。
「もうこんなに濡れてる、可愛いな。」
一旦塞いでいた唇を離すと今度は耳タブをかじられて嬲られ、恥ずかしい事実を告げられる。
耳を濡らす熱い吐息に、ティア、と、優しく名前を呼ばれて、身体がまたビクビク震えてしまう。溢れてくる蜜でレイの指はぬるぬる濡れて、クチュ、クチュと指が滑る水音が下から聞こえてくる。
身体が熱く蕩けていく。
「・・んん・・ぁ」
「トロトロだ、これなら。」
蜜が溢れる秘所の花びらを掻き分けてレイの指が優しく蜜口の周りをなぞる。
様子を伺うように彷徨っていた指が突然クチュ、と蜜口に浅く入り、異物が身体に入る感覚にティアは思わずレイの首に回していた手をぎゅっと強め、レイの名前を呼ぶ。
「レイ、レイ、何か変・・・」
「ああ、慣らしているだけだ、今日は痛くしないから、大丈夫だ。」
今日は? ・・・いつかは痛くされるのだろうか・・・
でも、レイが触れてくれるのなら、多少の痛みぐらい・・・
レイの指が浅く蜜口の周りに触れていて、少しばかりの異物感を伴うが、それより彼が自分に触れて求めてくれるのがただ嬉しい。
彼の、だんだん熱くなる息遣い、額の汗、身体に擦り付けられるビンと大きくなった屹立、全てが彼も興奮している、とティアに伝えてくる。
レイの長い指や熱い唇、こんなにも甘く情熱を持って私に触れてくれる・・・
ああ、また身体が・・・
高鳴る胸と共にビクンビクンと身体が痙攣して、蜜が溢れ、二人の汗と混ざり芳潤な独特の香りがあたりに漂う。
レイはいつでも森の新鮮な空気の匂いがする。もっとレイを感じたい、感じさせて。
そっと首に回していた腕をほどき、二人の身体の間にそそり立つ固くなったレイに、ティアはやんわり自ら手を這わせる。
「っ、ティア・・・」
「レイも感じて・・」
レイに教えられた通りに、特に敏感な先端をゆっくり優しく撫でて、彼の好みの強さでギュ、っと握り込む。
レイの額に汗が滑り落ちて、何かを堪えるような滅多に見れないレイの余裕のない顔が現れる。
ああ、この顔、レイのこの顔も好き。
自分の濡れた秘所を擦り付けて、手が滑りやすいように蜜をレイに塗りたくると、レイが、息を止めて、目を瞑る。
ふふ、いくわよ。
ゆっくり上下に扱き出したティアも、レイがお返しとばかりに蜜口の上部にある膨れた花芽を指で探ってくると、そんな余裕吹き飛んでしまった。
は・ぁ・ぁ・・ん
首筋を舐められ、うなじにキスされて、火照って薔薇色の柔らかい頬をたどった唇は、甘い唇に辿り着くと、いきなり深く口付けられる。
レイが舌を伸ばし、ティアの舌を見つけると強く絡め取って、じゅう、と音を立てて吸い込まれる。
捕食されているような深い口づけ、レイの力強い蹂躙は、敏感に膨らんだ花芽をいじられながら続けられ、あ、もう・・・ダメ、腰が勝手に・・・
先ほどからイキッぱなしの身体はいや、止めないでとティアに訴え、快感に朦朧としてきた頭は、もうこれ以上は持たない・・・と訴える。
せめぎあう相反する感覚に、レイが強く花芽を摘んだ時、とうとうティアは、ああぁと艶かしい声で叫んで身体が甘く震え、キュウと力を入れてレイを握ってしまう。
「っ・・・」
硬いレイを握った手に、どろっと熱い液体がかかるのを感じた。
胸がキュウンと締め付けるように切なくなり、レイが唇を離し、彼の熱い息と激しい息遣いを頬に感じると、思わずティアは、ぎゅう、と彼の逞しい身体を抱きしめる。
「レイ・・レイ・・・」
「ティア・・・」
また可愛くて堪らない、と優しく何度も口づけをされて、息を整えよう、と思うのに、ティアも夢中でレイの頭を引き寄せて口づけを返しながら、甘く激しいレイと自分の息を同時に飲み込んでしまう。
はぁ、はぁ、レイ、やっぱり貴方が好き・・・
心を込めた口づけに、レイもティアの身体を離さず、いつまでも甘い口づけを貪っている。そのままベッドに押し倒されて、ぐりっとお腹に感じる硬い感触に、えっ、まだイッテなかったの? と思わず目を開けて、彼の顔を見れば、彼もじっと何か言いたそうにティアを見つめてくる。
「ティア・・・」
「レイ、あなたまだ・・・」
「ああ、これはティアが欲しくてたまらないだけだ。気にするな。」
「でも、確か前にとても辛いって・・・」
「1回イッている、大丈夫だ。さあ、今日はもう寝よう。明日も早い。」
レイは起き上がってバスルームでタオルを濡らすと戻ってきて、丁寧にティアの手や身体を拭いてくれた。
そして、いつものようにベッドの横になると、ティアの身体を抱き寄せ、肩にティアの頭を乗せ腕にティアの身体をくるんで目を瞑る。
「おやすみ、ティア。」
「おやすみなさい、レイ。」
いつの間にかほのかに光っていた部屋の照明も消えて、ティアは幸せな気持ちで、レイに、大切な宝物のように優しく抱き込まれながら、眠りについた。
次の日の昼過ぎ、昼食のイノシシ鍋を美味しく食べた後、大きな街の近郊の森に迷彩した卵を着陸させた二人は、そのまま街に繰り出した。
レイが、この街は早馬であと半日ぐらいでファラドンに着く距離にある、と上から見下ろして判断し、卵でだと、王都まで多分もうちょっとの距離だ、と判明したからだ。
「少し街に出て、王都の様子を探りたい。」
「探る?」
「ああ、街の人々の噂や動向などが知りたいんだ。」
「ふ~ん、わかったわ。じゃあ、街に出かけましょう。」
チリにもらった町娘の青い服を着込んで、ティアはレイと一緒に街道に出て普通に歩いて街に入った。
郊外にもたくさんの家々が並ぶその街は、町外れの街道に衛兵の詰所があって、道行き交う人々に目を配っている。ミドルの街では、チリと一緒だったので住人専用門を使って簡単に街に入ることが出来た。ここではさすが王都に近いだけあって、旅行者用の門の前には何列も行列が並んでいた。
「次!」
「レイ、私たちの番よ。」
「ああ、一緒に来い。」
レイと一緒に衛兵の検閲に向かうと、騎士の身分書を見た衛兵はご苦労様です、とレイに挨拶して、ティアに目を向けた。ティアはハテの村長が発行してくれた身分証明書を出そうとしたが、レイが衛兵に一言、俺の連れだ、というと衛兵は目を丸くして、ティアの顔と目の色を見つめ、レイが、美人だろ、と自慢げにいうと、笑ってティアにも敬礼してさっさと通してくれた。
恥ずかしい! こんなたくさんの人の前で、それもお役人になんて事を!
すれ違いざま、レイのお腹を握りこぶしでどついてさっさと衛兵の前を通る。
あまり痛そうにも見えず、それでもお腹をさすりながら、衛兵にウィンクして通り過ぎるレイを、ティアは、懲りてない!、と軽く睨む。
「なんだ、そんなに照れなくても、本当のことなんだから。」
だめだ、全然わかってない!
真っ赤な顔のティアの頭をレイは、よしよし、と撫でる。
「俺は、役所に行ってくる。ティアは好きにしていいぞ。買い物でもしてこい。そうだな、一刻ぐらいにあの噴水の前で待ち合わせをしよう。」
レイの顔をジト目で見ながら、それでも初めて訪れる街に好奇心が疼き、素直に頷く。
レイと別れて、街をぶらぶら歩いていたティアは、美味しそうな屋台のお菓子に惹かれて街の広場のような所で戦利品を齧っていると、通りの反対側を見覚えのある二人組が近づいてきた。
「あ、イズミにゼロ、だっけ?」
「イゼルとジュノ、だ! なんでお前が、こんな所に? ティア、だったよな、確か?」
「あっ、もしかして、まさか、だんちょ・・・じゃなかった、レイもこの街に?」
「ええ、レイなら役所に行ったわよ。」
「ええっ!! 何? どうやって俺たちより早くこの街にたどり着けたんだ! ちっくしょう、こちとら強行軍、休みなしでハテから戻ってくる途中だぞ?!」
頭を抱えて叫ぶジュノに、なんと言っていいか分からず、取り敢えずは、手に持ったお菓子を齧っておく。
「さすが、・・・・・だな。おいお前、ちょっと一緒に役所に来い。お前の言葉を疑うわけではないが、万が一の時、このまま見逃す訳にはいかん。」
「そうだな、レイが無事な姿を確認したら、解放してやっから。」
まあ、確かに、普通は何ヶ月もかかる道のりをたった1週間足らずで、それも卵の魔道具でここまで来た、とは言えず、事実を確かめたくなるのも仕方ないわね、と素直に二人についていく。
こうして、馬に乗りっぱなしでケツが痛い、とぼやくジュノの文句を聞きながら、ティアは凸凹コンビにひきづられて役所に出向いた。
「ちょっとこの娘、見張っておいてもらえるか?、俺たちは奥に用がある。」
そう行ってイゼルが見せた身分証明書に、役所の衛兵は頷き、男二人は疲れた様子で役所の奥に入って行った。
しばらくして、ティアが手持ち無沙汰に’魔草で作る簡単なポーション’と題のついた本を読んでいると、レイ、イゼル、ジュノが並んで奥から出てきた。
「丁度良かった。ティア、俺は今から急いで王都に向かわねばならん。ちょっとゴタゴタしてて、君を一緒に連れて行けないから、君はこの二人と一緒に後から馬で王都に来てくれるか? 今日はゆっくりこの二人とこの街に泊まって、明日王都に来てくれ。」
「具合が良くないの?」
「そんなとこだ。」
レイが持ち帰るルナデドロップは、王都にいる病人の為だと聞いている。もしかして症状が悪くなったのか?、と暗に聞いてみたのだが、どうやら、図星だったらしい。
どうしよう、私の持ってるポーション渡したほうが・・・
でも、王都は学園都市ともいわれるほど学問が発達している。すでに掛り付けの医者や専門家が診ているのであれば、余計なお世話かもしれない。
どうせ、明日は王都入りするのだから、様子を見てからでも・・・
なんせ強力なスウのポーション、即効性すぎて、前もハテで注目を集めてしまった。
今は、あれは偶然の産物、として目立たないよう、ポーションを薄めて皆が変に感じないよう効き目を、ある程度調整して完治するまで時間をおくよう操作して売っている。
だが、もちろん、今ティアが所持しているのは、スウのもっとも強力な、ご自慢の出来で、即効性はもちろん、呪詛なら症状が治るだけでなく呪詛返ししてしまう。
(もし、必要なら明日渡せば、いいかな。)
今、ティアが無理してついていっても、右も左もわからぬ王都で、レイの任務の足手纏いになるだけだ、と分かっていた。
「わかったわ、気を付けてね。」
「ああ、ゆっくり買い物でもしておいで。この二人も休息が必要だろう。お前達、ティアを宜しく頼む。」
「了解でさあ。任して下さい。」
「お気を付けて。」
最初に会った時はタメ口をきいていたが、どうやらレイの方が立場は上のようだ。
だんちょ、って言いかけたってことはもしかして団長?って事?
でも、この二人はとてもじゃないが、騎士団に属しているとは思えない。
騎士団は大抵、王城の警備や衛兵の指揮などを任される為、高等教育、更に身体能力のテストをクリアして専門アカデミーを卒業する。その為、貴族の子弟、裕福な家柄からの出身者が多く、この、目の前の二人はどう見ても、イゼルはともかくジュノは特に品が足りなさすぎる。
だが、確かに最初に会った時、無詠唱ではないが魔法で強固な盾を咄嗟に出現させた。腕は一応あるのだろう。
考え込んでいたティアは、レイが側に来て身体を抱き込んでるのにも気が付かず、ハッと顔を上げると、目の前にレイの顔、あ、と思った時にはキスをされていた。
「う・・・」
「行ってくる。」
素早く舌まで入れられて、ティアに深いキスをしたレイはそのまま役所を堂々と出て行く。
残された呆気にとられた顔のイゼルとジュノ、凸凹コンビ二人と目をまん丸見開いた役場の見張り役人達を前に、真っ赤な顔のティアは、思わず叫んでいた。
「だから、場所を考えなさいよ! どうしてそんなデリカシーないのよー!!」
なんだかレイの含み笑いが聞こえたような気がして、絶対わざとよね!、とティアは憤慨している。
やっと気を取り直したらしい凸凹コンビはヒソヒソと後ろで会話していた。
「おい、マジか? 本気でこのじゃじゃ馬かよ。」
「・・・らしい、さっき聞いただろ、一応・・・・・」
「こら、そこ、悪口は本人の聞こえないところで言え!」
「すいません。」
「すいやっせん」
「もう失礼しちゃうわね! こんなか弱い乙女捕まえて。」
「「・・・・・」」
なんだか言いたい事がありそうな二人を軽く睨みつけて黙らせ、行くわよっ、と衛兵に挨拶を済ませている二人を引き連れて役所を後にする。
取り敢えずは今日の宿よね。
役所の前で一旦立ち止まって考えると、後ろをついてくる二人に聞いてみる。
「ねえ、あんた達・・・」
「イゼルとジュノですってば、あねさん。」
あねさん? 何故かあねさん呼ばわりされたティア。お前、よりは格段の進歩だが、なんか方向性が違うような・・・
どう見ても彼らの方が年上なのに、何故に、あねさん呼ばわり?
「まあ、いいわ、でイゼルとジュノ、宿はもう取った?」
「いえ、俺たちまだこの街に着いたばっかりで。」
「さっきあねさんに会った時、情報集めに回ってたんで。」
「? 宿情報って事? で、オススメの宿はあるの?」
「そうですねえ、ちょっとこれがいりますが、あっちに部屋に風呂がついた清潔な宿があるそうで。」
手でお金のマークを作りながら説明してくるジュノに、案内してもらい、さっき屋台でお菓子を頬張るために換金した、魔物グッズを売ったお金で今日の宿を確保した。
俺たちゃ、部屋の外で見張りでも、という彼らにも隣のツインを取ってやり、ついでに回復ポーションを一口づつ飲ませる。
初めは、なんだこの得体の知れない液体は? という顔でポーションを見ていた二人も、ティアが安全なことを証明するため目の前で飲んで見せると、恐る恐るポーションを口に含んだ。
「おお、こりゃ凄い! ケツの痛いのがどっか行っちまって、体が軽くなった!」
「おう、俺も調子が良くなった。」
回復ポーションですっかり二人の信頼を得たティアは、まだ昼を食べていない、という二人を連れて大きな通りに出てきた。外から見ても繁盛している、いろんな客層でガヤガヤ賑わう定食屋でお昼を奢り、ちょっと探りを入れて見る。
「ねえ、イゼル、レイってあなた達の上司なの?」
「レイは俺たちの仲間であり、まあ上司でもありますな。」
「そうだな、レイは俺っちの大切な仲間だ。」
ふーん、なんかわかったようなわからないような答えに、取り敢えず、切実な質問をする。
「ねえ、王都では私のような娘さん達はどんな服を着ているのかしら? 私、街で着れる服ってこの服しか持ってないんだけど。」
「あねさんのような娘達? 貴族の娘の服装なら俺たちゃトントですぜ? それとも町娘の格好の方ですかい?」
「町娘に決まってるじゃないの。貴族の娘がこんな格好するわけないでしょ。」
「ああ、それなら、この街の服屋で既製服買って着ればいいんじゃ。そこの角にもありましたぜ、服屋。明日には出発するから仕立て屋は勘弁ですけどね。」
案内してもらった服屋で、目立たぬ服を3着ほど買い込み、その日は明日早く出発するから、とティアは部屋に戻って、お目付役の二人を解放してあげた。
「あねさん、決してこの部屋からは出ないで下さいよ。何かあったら俺たち責任取らなくちゃならないんだから。」
「はいはい、大人しく部屋で本でも読んでるわ、じゃあね。」
久々の休暇なのか、嬉しそうに早速宿を出てどこかに元気に出かける彼らを部屋の窓から見送る。
しばらく経って、もういいだろう、思われると、ティアは早速こっそり宿を抜け出した。
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