その男マイペースにつき

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ギルドで初仕事

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ギルドの扉を開けると、まるで居酒屋に小さなショッピングモール有るような不思議な空間だった。
受付も分かりやすくてとても良い感じである。
受付に行き暫く行列に並んでようやく俺の番が来た。
受付の男性が気だるそうに対応してくれた。

「いらっしゃい。用件はなんだい?」

俺はどうすればこのギルドで仕事が出来るのかを聞いてみた。
ついでにルール的な物も聞くと、おもむろに水晶玉を取り出した。

「この水晶玉に自己紹介をしてくれ。
そうすれば、このギルドで仕事が
出来るようになる。
ルールは、死なないこと、以上だ。」

教えてくれた通りに水晶玉に自己紹介をすると、淡く桜色に輝いた後に俺の胸の中に入っていった。
ルールも分かりやすくそこそこに
新しい仕事を探してみた。
掲示板のような所に紹介が張ってあるので見てみた。

※アットホームな環境です!
上司の命令は絶対です!(*´・ω・`)b
月給250円~

※少し実験台になってくれないか?
報酬は100円~

※我こそはという強者はこの妖刀の錆びになってくれ!
報酬は25円~
 
※薬草を取ってきて下さい!
出来れば多くお願い致します!
一束12円  

…迷いなく最後の依頼に飛び付いた。
流石異世界、常識が別ベクトルに外れてやがる。
命の価値を学びつつも、薬草が生えていそうな
場所を聞きすぐさま向かった。
町を出て、結構歩いた所に薬草が生えていた。
かなりの量生えているのだが、薬草を守るように、上半身は人のような筋骨隆々の
足がタコのように吸盤付きの八本のお得な何かが三体居た。
…知ってた。異世界は常識に当てはまらないって。
最初の仕事は前途多難のようだ。  
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