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第10章 ひとときの休息
第264話 誓いの言葉R
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ケビンがソフィーリアと暮らし始めてしばらくしたある日の昼下がり、ケビンは自身で作った釣竿を片手に川で釣りをしていた。そして、朝から全然釣れてない。魚がいないわけではないのに。
ちなみに、この【万能空間】は元々生き物がいなかった空間だったが、ソフィーリアがケビンの気を紛らわすために小動物や魚などの生命を生み出したのだった。
俗に言うアニマルセラピーである。
凶暴な肉食系などの大型動物は一切おらず、小動物をメインとした警戒心を取り除いてある品種改良で、更には自然に食物連鎖が起こるように川に魚も生みだした。
そして、全然魚を釣ることができないケビンの周りには、警戒心の薄れている小動物たちがたむろしている。
「働く女性に日々遊ぶ俺……これってヒモだよなぁ」
ちなみにソフィーリアは仕事に出かけている。神である以上やるべき仕事があるからだ。対してケビンはここ最近することがなく釣りにハマっている。
ケビン自身も遊んで暮らせるだけの金は持っており、別に仕事をしなくてもいいのだが、ここでその金は意味をなさない。
ソフィーリアは非常にできたお嫁さんで仕事をしているというのに、家事まで全てこなしてしまうスーパー奥さんなのだ。ケビンは完全にヒモと化している。
「できた嫁さんだなぁ……あっ!」
ここに来る目的となっていたある大事なことをケビンは思い出した。そう、ソフィーリアへのプロポーズである。
しかし、ケビンは考え込んで水面を見つめる。そこにはボーッとしている自身の顔。
とてもプロポーズできるような顔ではなかった。さすがに表情に乏しい顔からはプロポーズされたくないだろうとケビンは思ってしまう。
自分の口を左右に引っ張ってみるがあまり変化は起こらない。
「どうしたもんか……」
魚が全然釣れず寝転がるケビンの体の上に、小動物たちが乗っかってくる。
「お前たちは気楽でいいよなぁ……」
そして今日もケビンは1匹も釣り上げることができずに、家へと帰るのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
半年後、ようやくケビンにも表情が少し戻ってきた時、ある一大決心をする。
その日は一時帰宅したソフィーリアとお昼を済ませて仕事へ見送ったあと、急いで家の中の準備をした。人間の仕事とは違って決まった時刻に帰ってこないからだ。それでも、遅くとも夕方頃には戻ってきて夕飯の支度を始めたりする。
ゆえに、ケビンに残された時間は今から最大でも夕方までとなる。
ケビンは【創造】を大盤振る舞いして材料がなくとも物を作り出していく。使う魔力がなくなれば小動物に囲まれながらゴロゴロして回復し、再度作業に取り掛かる。
この空間は神力と魔力に満ち溢れているため、地上よりも回復量がずば抜けていて短時間で全回復まで持っていけるのだ。
ケビンが作り出しているのは、婚約者たちに指輪を送った時の使い回していたキャンドル部屋だった。
あの時とは違い【創造】で作り出しているので、幻想的な風景がスキルによって生み出されていく。
やがて準備を終えたケビンは外でゴロゴロして、小動物と戯れながらソフィの帰りを待つことにした。
そして夕刻、辺りが茜色に染まる頃にソフィーリアは帰ってきた。ここからがケビンの大勝負となる。
「おかえり、ソフィ」
「ただいま、健」
「今日の夕飯は俺が作ったよ。大した物が作れないからスキルでだけど……」
「それでも嬉しいわ。私のために作ってくれたのだから」
「さぁ、家に入ろう」
ケビンがソフィーリアの手を引いて家の中へと入って行くと、ソフィーリアは目の前に広がる光景が幻想的で言葉を失った。
「今日はね、特別な日にしようと思って張り切ってみた」
部屋の至る所にキャンドルが置かれて天井には星空が輝いており、辺りにはキラキラとした細かな光が漂っている。全てはスキル【創造】によって成し遂げることができた技だ。
「まずは食事にしよう」
未だ呆けているソフィーリアの手を引いてケビンが席に座らせると、ケビンは対面に座り用意していた飲み物で乾杯をする。
食事が始まると今ある光景が気になるのかソフィーリアがキョロキョロしては呆けて、ハッとしては再び食事を口にするという行動を終わるまで繰り返していた。
やがて食事が終わりケビンがソフィーリアを立たせると、目の前で膝をつき新しく作った結婚指輪を【無限収納】から取り出した。
「本当なら成人してるしすぐにしたかったけど、あいにく表情がこんなんだからせめて少し戻るまではと延期してたんだ」
それからケビンは咳払いをすると、頑張って真剣な表情を浮かべてソフィーリアへの誓いの言葉を口にする。
「私、ケビン・エレフセリアは病める時も健やかなる時も女神ソフィーリアを愛し、生涯を共にすることをここに誓います。この姿での俺ともう1度結婚して欲しい」
ケビンの誓いの言葉にソフィーリアは了承の一言すら言葉を出せず、ただただ涙を流すばかりであった。
目の前の大事な人は、この時のために表情を作る練習を頑張ったに違いないと見てわかるほどに顔はぎこちなく、それでいてその頑張っている光景を想像するとソフィーリアは愛おしさが溢れ出して止まらなくなる。
いつから頑張っていたのかソフィーリアには想像もつかないが、当初ここへ来た時のケビンとは見違えるほどの表情を浮かべていた。
「……健」
ソフィーリアはケビンと同様に表情を失くし涙を流し続ける。決して感情を失ったわけではなく、目の前のケビンがただただ愛おしく、自分のために表情を取り戻して誓いの言葉を述べたことに気持ちの整理が追いつかないのだ。
「受けてくれるかい?」
「……受けないわけないじゃない……存在する全ての中であなたが1番なのよ……もうあなた無しでは生きられないの……」
涙を流しながらソフィーリアが答えると、ケビンが立ち上がりソフィーリアの左手の薬指に新しく作ったダイヤが輝く結婚指輪をそっとはめる。
ソフィーリアの薬指には健との結婚指輪とケビンとの結婚指輪が2つともはめられている状態だった。
「本当は婚約指輪を先に贈るつもりだったんだけど、そうなるとソフィを待たせてしまうと言うよりも俺が待ちきれなくなるから、すっ飛ばして結婚指輪にしたんだ」
「婚約指輪はあるの?」
「あるよ。ちゃんと用意していたから」
「それはこっちにはめて」
ソフィーリアが右手の薬指を少し浮かして差し出すと、ケビンはその薬指に婚約指輪をはめるのであった。
「こっちは心の安定で婚約とは関係ないって聞いたけど?」
「だって、左手の指輪は外したくないもの。それにあなたが作ってくれた婚約指輪をしないままにするなんて嫌よ。これで両手の薬指はあなたに包み込まれているから、あなたによって心が安定してあなたとの愛を深めるの。私の全てはあなたのものなのよ」
「これからも幸せにするよ」
2人はそれから夕食の片付けを済ませると、くつろぎながらのんびりとした時間を過ごし一緒にお風呂へと入って、仲良くベッドへと入るのであった。
「……ソフィ」
「何?」
「ソフィが欲しい」
「ふふっ、新婚初夜ね。改めて言われるとドキドキするわ」
「俺もドキドキする。この姿じゃ初めてだし、前の姿もソフィとしかしてないから」
「優しくしてね」
ケビンはそれからソフィーリアにキスをすると服を脱がしていき、その豊満な胸を愛撫する。
「んっ……ぁ……」
「ソフィの胸、前より大きくて柔らかい」
「あなたはおっぱいが好きだからあなた好みの体に変化させたのよ。そのおかげで、あなたとの子供もできるわ」
「いつ?」
「ここへ来てからよ。いつでも抱いて貰えるように」
「わからなかった」
「だってバレたら恥ずかしいじゃない。……盛ってるみたいだし。でも、本当は早く抱いて欲しかったの」
「ごめん。表情が乏しいままだとソフィが気にすると思って」
「わかってたからいいの。きっと私のためなんだなって思ってたから、私も襲わずに我慢できたわ」
「ちょっとソフィに襲われてみたいかも。淫らに乱れるソフィが見てみたい」
「もう……そのうちね。今日は健から抱いて欲しいの」
ケビンはその答えにキスをして返すと、再びソフィーリアの体にのめり込んでいく。
ケビン好みの体に作り替えたというのは本当のようで、どの部分を見てもケビンは綺麗で美しいと感じていた。
胸を揉む手は沈み込みその形を変えていき、大人の手でも収まらない程の大きさであった。ケビンは胸を揉みながらその先端を口に含み舌で転がす。
「ああっ……んん……」
いくら揉んでも揉み足りないと言わんばかりにのめり込んでいくケビンは、どんどん激しく愛撫を繰り返し先端を強く吸い込む。
「んんっ! ダメ……感じすぎちゃう……からぁ……」
それでもやめられないケビンは右を吸えば左に移動し、左を吸えばまた右に移動して、最後には両方寄せて強く吸い込み舌で転がす。
「ダメ、きちゃう……あんっ、イ、イク……イクの……あっ、ああっ――!」
ケビンの胸に対する執拗な攻めでソフィーリアは早くも達してしまい、荒く呼吸を繰り返しているが、ソフィーリアの体にのめり込んでいるケビンは止まらない。
胸からどんどん舌を這わせて下りていき、ソフィの立てている両足を掴むと大きく広げた。
「ぃや……恥ずかしぃ……」
ソフィーリアが恥ずかしさから抵抗するが、イッたばかりの力ないソフィーリアの抵抗は虚しくケビンは秘部へと顔を埋める。
そこからはとめどめなく愛液が漏れだしており、テカテカと光っていたのでケビンは舌を這わせる。
「ッ! あんっ、あっ、んっ……」
ケビンはそれを綺麗にするかのように舐め取るが、後から後から漏れだしてキリがない。ケビンは栓をしようと思い、舌を尖らせ中へと入れ込んだ。
「――ッ!」
中に入れた舌をグリグリと動かしては先端で彼方此方をつついていく。
「ああっ! あっ、あんっ、んんっ……」
ひとしきり中を蹂躙したケビンは舌を出して、そのまま上へと這わせてプクッとした突起に到達すると、ソフィーリアの体がビクッと反応する。
「ッ!! ダ、ダメ! そこはっ、刺激が強い……からぁ……あっ、あっ……」
ソフィーリアが懇願するもケビンの勢いは止まらない。舌先でペロペロと執拗に舐め回す。
「ああっ、あっ、あっ、んん……」
そして、ケビンは突起を吸い出した。
「んんっ! ダメ、またイッちゃう……イク、イクッ、ああっ――!」
ソフィーリアはビクビクと痙攣して激しく達してしまう。そんなソフィーリアにケビンが声をかける。
「ソフィ……入れるよ?」
「はぁはぁ……きて……」
ケビンは先端を愛液で塗らせながら入口へ当てると、ソフィーリアへ気遣うようにゆっくりと進めていく。
「ッ! ぃた……」
「え……ソフィ?」
ソフィーリアがボソッと呟いたのをケビンは聞き逃さず進みを止めて、その疑問を確認するとソフィーリアからその答えが返ってくる。
「体を作り替えた時に戻しておいたの。そうすれば健とケビンの2人に私の初めてをあげられるから。それぞれに結婚を申し込まれて、それぞれの結婚初夜で初めてを捧げるの。どちらも私の愛している人だから。それにあなたも初めてって聞いて、私もそれぞれの初めてを貰えるんだなって思ったら幸せすぎて胸がいっぱいよ」
「俺の初めてはソフィとって決めてたから。あと、ごめんソフィ……愛おしすぎて激しくしてしまいそう……」
「ふふっ、私の全てはあなたのものだから好きにしてもいいのよ?」
「……いや、我慢する。激しくするのはまた今度で、今日は記念すべき日だからゆっくりとソフィを味わいたい」
「いっぱい私を感じてね。あ・な・た」
ケビンはその言葉でタガが外れてしまいそうになるが、なんとか踏みとどまってゆっくりと押し進めていく。
「ぁ……ん……あなたの優しさが伝わってくるわ」
「俺もソフィの中の温かさに優しさを感じてるよ」
やがて深奥に到達するとソフィーリアが慣れるまでキスを繰り返していた。
「もう大丈夫よ」
「本当?」
「まだ少し痛むけど早くあなたをいっぱい感じたいの」
「俺もソフィを感じたい」
ケビンは少しずつ出し入れしながら、ソフィーリアの中を味わっていく。
「ん……あ……ぁん……あっ、あっ……」
段々と速度を上げていくケビンに、ソフィーリアの声音も艶やかなものに変わっていく。
「あっ、あっ、ん……あんっ、んん……」
「ソフィ……イキそうだ……」
「わ、私も……あんっ、お願い……一緒に……あっ、んん、中に出して……あっ、あっ……」
ケビンはラストスパートをかけて奥へと力強く打ち突けていく。
「ああっ、奥に、奥に出して……あっ、あっ、んっ……あなたの子供が欲しいの……」
「出すよ、ソフィ」
「きて……私もイクから……あっ、あっ、んんっ……あっ、あっ、イ、イク、イクッ――!」
ケビンが最奥にその思いの丈を吐き出すと同時に、ソフィーリアもまたビクビクと体を痙攣させてその余韻に浸る。
「愛してるよ、ソフィ」
「はぁはぁ……私も愛してるわ。お願い……今日はこのまま……入れたままで寝ましょう。あなたを感じていたいの」
「いいよ」
そして2人は肌を重ねたまま深い眠りへとつくのであった。
ちなみに、この【万能空間】は元々生き物がいなかった空間だったが、ソフィーリアがケビンの気を紛らわすために小動物や魚などの生命を生み出したのだった。
俗に言うアニマルセラピーである。
凶暴な肉食系などの大型動物は一切おらず、小動物をメインとした警戒心を取り除いてある品種改良で、更には自然に食物連鎖が起こるように川に魚も生みだした。
そして、全然魚を釣ることができないケビンの周りには、警戒心の薄れている小動物たちがたむろしている。
「働く女性に日々遊ぶ俺……これってヒモだよなぁ」
ちなみにソフィーリアは仕事に出かけている。神である以上やるべき仕事があるからだ。対してケビンはここ最近することがなく釣りにハマっている。
ケビン自身も遊んで暮らせるだけの金は持っており、別に仕事をしなくてもいいのだが、ここでその金は意味をなさない。
ソフィーリアは非常にできたお嫁さんで仕事をしているというのに、家事まで全てこなしてしまうスーパー奥さんなのだ。ケビンは完全にヒモと化している。
「できた嫁さんだなぁ……あっ!」
ここに来る目的となっていたある大事なことをケビンは思い出した。そう、ソフィーリアへのプロポーズである。
しかし、ケビンは考え込んで水面を見つめる。そこにはボーッとしている自身の顔。
とてもプロポーズできるような顔ではなかった。さすがに表情に乏しい顔からはプロポーズされたくないだろうとケビンは思ってしまう。
自分の口を左右に引っ張ってみるがあまり変化は起こらない。
「どうしたもんか……」
魚が全然釣れず寝転がるケビンの体の上に、小動物たちが乗っかってくる。
「お前たちは気楽でいいよなぁ……」
そして今日もケビンは1匹も釣り上げることができずに、家へと帰るのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
半年後、ようやくケビンにも表情が少し戻ってきた時、ある一大決心をする。
その日は一時帰宅したソフィーリアとお昼を済ませて仕事へ見送ったあと、急いで家の中の準備をした。人間の仕事とは違って決まった時刻に帰ってこないからだ。それでも、遅くとも夕方頃には戻ってきて夕飯の支度を始めたりする。
ゆえに、ケビンに残された時間は今から最大でも夕方までとなる。
ケビンは【創造】を大盤振る舞いして材料がなくとも物を作り出していく。使う魔力がなくなれば小動物に囲まれながらゴロゴロして回復し、再度作業に取り掛かる。
この空間は神力と魔力に満ち溢れているため、地上よりも回復量がずば抜けていて短時間で全回復まで持っていけるのだ。
ケビンが作り出しているのは、婚約者たちに指輪を送った時の使い回していたキャンドル部屋だった。
あの時とは違い【創造】で作り出しているので、幻想的な風景がスキルによって生み出されていく。
やがて準備を終えたケビンは外でゴロゴロして、小動物と戯れながらソフィの帰りを待つことにした。
そして夕刻、辺りが茜色に染まる頃にソフィーリアは帰ってきた。ここからがケビンの大勝負となる。
「おかえり、ソフィ」
「ただいま、健」
「今日の夕飯は俺が作ったよ。大した物が作れないからスキルでだけど……」
「それでも嬉しいわ。私のために作ってくれたのだから」
「さぁ、家に入ろう」
ケビンがソフィーリアの手を引いて家の中へと入って行くと、ソフィーリアは目の前に広がる光景が幻想的で言葉を失った。
「今日はね、特別な日にしようと思って張り切ってみた」
部屋の至る所にキャンドルが置かれて天井には星空が輝いており、辺りにはキラキラとした細かな光が漂っている。全てはスキル【創造】によって成し遂げることができた技だ。
「まずは食事にしよう」
未だ呆けているソフィーリアの手を引いてケビンが席に座らせると、ケビンは対面に座り用意していた飲み物で乾杯をする。
食事が始まると今ある光景が気になるのかソフィーリアがキョロキョロしては呆けて、ハッとしては再び食事を口にするという行動を終わるまで繰り返していた。
やがて食事が終わりケビンがソフィーリアを立たせると、目の前で膝をつき新しく作った結婚指輪を【無限収納】から取り出した。
「本当なら成人してるしすぐにしたかったけど、あいにく表情がこんなんだからせめて少し戻るまではと延期してたんだ」
それからケビンは咳払いをすると、頑張って真剣な表情を浮かべてソフィーリアへの誓いの言葉を口にする。
「私、ケビン・エレフセリアは病める時も健やかなる時も女神ソフィーリアを愛し、生涯を共にすることをここに誓います。この姿での俺ともう1度結婚して欲しい」
ケビンの誓いの言葉にソフィーリアは了承の一言すら言葉を出せず、ただただ涙を流すばかりであった。
目の前の大事な人は、この時のために表情を作る練習を頑張ったに違いないと見てわかるほどに顔はぎこちなく、それでいてその頑張っている光景を想像するとソフィーリアは愛おしさが溢れ出して止まらなくなる。
いつから頑張っていたのかソフィーリアには想像もつかないが、当初ここへ来た時のケビンとは見違えるほどの表情を浮かべていた。
「……健」
ソフィーリアはケビンと同様に表情を失くし涙を流し続ける。決して感情を失ったわけではなく、目の前のケビンがただただ愛おしく、自分のために表情を取り戻して誓いの言葉を述べたことに気持ちの整理が追いつかないのだ。
「受けてくれるかい?」
「……受けないわけないじゃない……存在する全ての中であなたが1番なのよ……もうあなた無しでは生きられないの……」
涙を流しながらソフィーリアが答えると、ケビンが立ち上がりソフィーリアの左手の薬指に新しく作ったダイヤが輝く結婚指輪をそっとはめる。
ソフィーリアの薬指には健との結婚指輪とケビンとの結婚指輪が2つともはめられている状態だった。
「本当は婚約指輪を先に贈るつもりだったんだけど、そうなるとソフィを待たせてしまうと言うよりも俺が待ちきれなくなるから、すっ飛ばして結婚指輪にしたんだ」
「婚約指輪はあるの?」
「あるよ。ちゃんと用意していたから」
「それはこっちにはめて」
ソフィーリアが右手の薬指を少し浮かして差し出すと、ケビンはその薬指に婚約指輪をはめるのであった。
「こっちは心の安定で婚約とは関係ないって聞いたけど?」
「だって、左手の指輪は外したくないもの。それにあなたが作ってくれた婚約指輪をしないままにするなんて嫌よ。これで両手の薬指はあなたに包み込まれているから、あなたによって心が安定してあなたとの愛を深めるの。私の全てはあなたのものなのよ」
「これからも幸せにするよ」
2人はそれから夕食の片付けを済ませると、くつろぎながらのんびりとした時間を過ごし一緒にお風呂へと入って、仲良くベッドへと入るのであった。
「……ソフィ」
「何?」
「ソフィが欲しい」
「ふふっ、新婚初夜ね。改めて言われるとドキドキするわ」
「俺もドキドキする。この姿じゃ初めてだし、前の姿もソフィとしかしてないから」
「優しくしてね」
ケビンはそれからソフィーリアにキスをすると服を脱がしていき、その豊満な胸を愛撫する。
「んっ……ぁ……」
「ソフィの胸、前より大きくて柔らかい」
「あなたはおっぱいが好きだからあなた好みの体に変化させたのよ。そのおかげで、あなたとの子供もできるわ」
「いつ?」
「ここへ来てからよ。いつでも抱いて貰えるように」
「わからなかった」
「だってバレたら恥ずかしいじゃない。……盛ってるみたいだし。でも、本当は早く抱いて欲しかったの」
「ごめん。表情が乏しいままだとソフィが気にすると思って」
「わかってたからいいの。きっと私のためなんだなって思ってたから、私も襲わずに我慢できたわ」
「ちょっとソフィに襲われてみたいかも。淫らに乱れるソフィが見てみたい」
「もう……そのうちね。今日は健から抱いて欲しいの」
ケビンはその答えにキスをして返すと、再びソフィーリアの体にのめり込んでいく。
ケビン好みの体に作り替えたというのは本当のようで、どの部分を見てもケビンは綺麗で美しいと感じていた。
胸を揉む手は沈み込みその形を変えていき、大人の手でも収まらない程の大きさであった。ケビンは胸を揉みながらその先端を口に含み舌で転がす。
「ああっ……んん……」
いくら揉んでも揉み足りないと言わんばかりにのめり込んでいくケビンは、どんどん激しく愛撫を繰り返し先端を強く吸い込む。
「んんっ! ダメ……感じすぎちゃう……からぁ……」
それでもやめられないケビンは右を吸えば左に移動し、左を吸えばまた右に移動して、最後には両方寄せて強く吸い込み舌で転がす。
「ダメ、きちゃう……あんっ、イ、イク……イクの……あっ、ああっ――!」
ケビンの胸に対する執拗な攻めでソフィーリアは早くも達してしまい、荒く呼吸を繰り返しているが、ソフィーリアの体にのめり込んでいるケビンは止まらない。
胸からどんどん舌を這わせて下りていき、ソフィの立てている両足を掴むと大きく広げた。
「ぃや……恥ずかしぃ……」
ソフィーリアが恥ずかしさから抵抗するが、イッたばかりの力ないソフィーリアの抵抗は虚しくケビンは秘部へと顔を埋める。
そこからはとめどめなく愛液が漏れだしており、テカテカと光っていたのでケビンは舌を這わせる。
「ッ! あんっ、あっ、んっ……」
ケビンはそれを綺麗にするかのように舐め取るが、後から後から漏れだしてキリがない。ケビンは栓をしようと思い、舌を尖らせ中へと入れ込んだ。
「――ッ!」
中に入れた舌をグリグリと動かしては先端で彼方此方をつついていく。
「ああっ! あっ、あんっ、んんっ……」
ひとしきり中を蹂躙したケビンは舌を出して、そのまま上へと這わせてプクッとした突起に到達すると、ソフィーリアの体がビクッと反応する。
「ッ!! ダ、ダメ! そこはっ、刺激が強い……からぁ……あっ、あっ……」
ソフィーリアが懇願するもケビンの勢いは止まらない。舌先でペロペロと執拗に舐め回す。
「ああっ、あっ、あっ、んん……」
そして、ケビンは突起を吸い出した。
「んんっ! ダメ、またイッちゃう……イク、イクッ、ああっ――!」
ソフィーリアはビクビクと痙攣して激しく達してしまう。そんなソフィーリアにケビンが声をかける。
「ソフィ……入れるよ?」
「はぁはぁ……きて……」
ケビンは先端を愛液で塗らせながら入口へ当てると、ソフィーリアへ気遣うようにゆっくりと進めていく。
「ッ! ぃた……」
「え……ソフィ?」
ソフィーリアがボソッと呟いたのをケビンは聞き逃さず進みを止めて、その疑問を確認するとソフィーリアからその答えが返ってくる。
「体を作り替えた時に戻しておいたの。そうすれば健とケビンの2人に私の初めてをあげられるから。それぞれに結婚を申し込まれて、それぞれの結婚初夜で初めてを捧げるの。どちらも私の愛している人だから。それにあなたも初めてって聞いて、私もそれぞれの初めてを貰えるんだなって思ったら幸せすぎて胸がいっぱいよ」
「俺の初めてはソフィとって決めてたから。あと、ごめんソフィ……愛おしすぎて激しくしてしまいそう……」
「ふふっ、私の全てはあなたのものだから好きにしてもいいのよ?」
「……いや、我慢する。激しくするのはまた今度で、今日は記念すべき日だからゆっくりとソフィを味わいたい」
「いっぱい私を感じてね。あ・な・た」
ケビンはその言葉でタガが外れてしまいそうになるが、なんとか踏みとどまってゆっくりと押し進めていく。
「ぁ……ん……あなたの優しさが伝わってくるわ」
「俺もソフィの中の温かさに優しさを感じてるよ」
やがて深奥に到達するとソフィーリアが慣れるまでキスを繰り返していた。
「もう大丈夫よ」
「本当?」
「まだ少し痛むけど早くあなたをいっぱい感じたいの」
「俺もソフィを感じたい」
ケビンは少しずつ出し入れしながら、ソフィーリアの中を味わっていく。
「ん……あ……ぁん……あっ、あっ……」
段々と速度を上げていくケビンに、ソフィーリアの声音も艶やかなものに変わっていく。
「あっ、あっ、ん……あんっ、んん……」
「ソフィ……イキそうだ……」
「わ、私も……あんっ、お願い……一緒に……あっ、んん、中に出して……あっ、あっ……」
ケビンはラストスパートをかけて奥へと力強く打ち突けていく。
「ああっ、奥に、奥に出して……あっ、あっ、んっ……あなたの子供が欲しいの……」
「出すよ、ソフィ」
「きて……私もイクから……あっ、あっ、んんっ……あっ、あっ、イ、イク、イクッ――!」
ケビンが最奥にその思いの丈を吐き出すと同時に、ソフィーリアもまたビクビクと体を痙攣させてその余韻に浸る。
「愛してるよ、ソフィ」
「はぁはぁ……私も愛してるわ。お願い……今日はこのまま……入れたままで寝ましょう。あなたを感じていたいの」
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