女性だらけの世界に迷い込んだショタが、年上のお姉さん達に色々されてドロドロに溶かされるまで

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第29話 この世界のゲームは面白いですね!

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 仲良く朝食を食べ終わった後のことである。

 どうやら今日と明日は二人ともお休みらしいのですが、みんなでお昼ご飯を食べた後にどこかへ出掛けちゃいました。どうやら戸籍の用意が出来るそうです。ついにボクもこの世界の住人になるのか……。

 あと、明日は夏子さんのご家族にお礼をしに行くそうです。何やらボクの戸籍を作るのに尽力をしてくれたのが夏子さんの妹さんらしく、やっぱりボクもお礼を言いたいと思ったのだ。夏子さんの妹さんってどんな人だろう? きっと美人さんだよね!

 そして今日はボク一人でフリーです。二人がお出掛けする前に家事とか終わらせてくれたようで、やる事が無くなってしまったのだった。

 つまり……ボクは何をしたら良いのだろうか? 主夫から家事を取ったら何が残るのか……。そう考えて居たら、午前中に届いた例のアレを思い出したのだった!





 自室のテレビに接続された銀色に輝くデスクトップパソコンのような筐体が小さく唸り声を上げて起動した。ボクは大人げなくもワクワクしてしまったのでした。

 そう、これは昨日夏子さんとデートした時に買ったパーソナルステーション7、通称PS7と呼ばれるゲーム機器である。ああ、何か似たようなものを見たことあるけど、気のせいだよね! もう一つ買った携帯型にもなるゲーム機『Smitch』はまだ開封していません。せっかくだから大画面でプレイしたかったのである。

 そしてPS7を起動して、事前に教えてもらったクレジットカード情報とかを登録して初期設定完了です。うーん、ワクワクするぞ。オンラインショップを覗いて気になったソフトを1本ダウンロードしてみようかな!
 
 ショップには数え切れないほどのソフトが用意されていた。RPGやアクションゲーム、恋愛ゲームとか色々とあるけど、美少女が少ないですね。マッチョな男性だったり王子様のような男性、そして何故かショタっ子がいた。なるほど、女性だらけの世界だからゲームくらい男性でプレイしたいのか。

 どのゲームも聞いたことの無い名前で良く分からないから、ランキング1位を買ってみよう。どれどれ……エンジェルリング? 聞いた事がないゲームですね。どうやらオープンワールドのゲームで、何度も死にながらクリアしていくやり込み系らしいです。ふふふ、ボクが大学をサボって鍛えたゲームテクニックを披露する時が来たようですね!!

 インストールが完了して男性キャラクターを作成しました。そしてゲームが始まると洋風ファンタジーな感じです。コントローラーを巧みに操りチュートリアルっぽい操作説明が終わってやっとスタートです。お、地面に文字アイコンがある。ポチっとしてみたら『エンジェルリング万歳!』って書いてあった。なんだろうこれは……。

 そして雑魚的に苦戦しながらもコソコソと進んで、やっとボスっぽいところに来ました。よし、やってやるぜー!




―― ピロン♪ ――



 ゲームを一時中断してスマホを見れば、夏子さんからのチャットでした。なになに……。

『もうすぐ着きます』

 おお? もうそんな時間なのか。気が付いたら4時間くらい熱中してプレイしていたようです。このゲーム面白いですね! 今日はこれくらいにしてお出迎えの準備をしよう。



   ◇



 何事も無く無難にお出迎えをしてリビングで談笑です。ボクは二人にアイスティーを準備して待っていました。ふふ……これも主夫のお仕事なのです。

「やっぱり外は暑いわね~」

「ユウタさんありがとうございます。アイスティー美味しいです」

「いえいえ、これくらいしかボクに出来る事ないですから」

 二人は少し汗をかいているようで、少しだけ服が透けて見える。二人とも白いブラウスなので、薄っすらと見えるブラがエッチですね!

 そうしてお茶を飲みながら雑談していると、夏子さんがバッグからカードを取り出した。なんだろうこれは……。

「はいこれ。これがユウタ君のIDカードね。支払い機能とかも付いてるから、これ一枚でお買い物も出来るから無くさないようにね。あとスマホアプリに登録しておけばスマホ決済も出来るからやっておいてね」

「こ、これは……!」

 カードの表面に名前と年齢、ID番号とか色々と記入されていた。でもこれ……。

「園田裕太になってる!?」

 そう、ボクの名前が白井裕太から変わっていたのだ。もしかしてこれは!?

「うふふ……今日から私達夫婦なのよ。よろしくね旦那様」

「えっ!? あ、はい。よろしくおねがいします」

 ボクは書類すら何も書いていないけど、どうやら結婚したようです。あれ、でも桜さんは別なのか?

「カードの裏面に私と桜ちゃんの名前が書いてあるでしょう? つまりユウタ君の結婚相手の名前が書いてあるのよ。そして私が正妻、つまり嫁1号ね」

 そうか、桜さんも結婚した事になるのか。IDカードに顔写真が無いのは個人情報保護な感じかな?

「……私が嫁1号です」

「えっと、桜さんのは自称じゃ……」

 そう、桜さんの嫁1号は『つぶやいたー』の表示名です。そんな事を考えていたら桜さんからキッと睨まれてしまった。ガクガクブルブル。

「うふふ……そんな事良いじゃない。三人で仲良く暮らして行きましょう?」

「はい、先生」

「そうですね。えっと、嬉しいです」

 そうしてこの日、ボクは夫婦になったのだった。ちなみに、結婚式は無いそうです。結婚式をやった場合、暴徒化した女性に襲われるそうです……。本当かな?

「あれ、もしかしてこれがあればボクも一人で外に行って大丈夫ですか?」

 これさえあれば、買い食いとか出来るのか!?

「そうね~。う~ん……まあ良いでしょう。出掛けるとしても私達が仕事行っている間だけね。絶対にバレないようにする事、いいわね?」

「も、もちろんです!!」

 ふぅ、何とかなりそうだ。でも嬉しいな。これでお買い物行って夕飯とか作ってあげられる。夕飯と言えば……。

「あの、お料理教室とか通って見たいんですけど、ダメですか?」

「お料理教室?」

「……お料理なら私が教えてあげられますよ?」

 うう、桜さんに教えて貰うのも良いけど、主夫として二人に喜んで貰いたいのです。二人が帰って来た時に夕飯を準備して待っている。うん、良いんじゃないかな!

「え、えっとぉ、二人がお仕事で帰って来た時にご飯を作ってお出迎えしてあげたいな~って思って。ボクが二人にしてあげられる事なんてこれくらいしかないし……その、ダメですか?」

「……そっか」

「ユウタさんらしいですね」

 どういう事だろうか、二人とも納得した感じで見つめて来る。もしかしてこの世界の男性は、料理なんてしないのかもしれない。

「じゃあ私が良いところ探しておくわね」

「ありがとうございます!」

 ふぅ、なんとかなりそうだ。あ、ゲームのお礼を言っておこう。

「あの、ゲームありがとうございます。あの、一つソフト買っちゃいました。すごく楽しいです」

「あら、遠慮せずどんどん買って良いからね」

「ゲームですか、興味あります。動画投稿のネタにもなるかもしれません」

 お、どうやら桜さんは興味あるようだ。ところで動画投稿って何ですか?

「あ、良かったら桜さんもやってみませんか? 難しいゲームですけど、楽しいですよ!」

「ふふ……じゃあちょっとやってみます」

「あらあら、じゃあ私は見学してようかしら」

 そうしてみんなでボクのお部屋でゲームをする事になりました。




「やったー! 初見クリア出来ましたよ!」

「あら、今のはボスが弱かったんじゃないかしら?」

「そうですね……ユウタさんそこまで上手じゃないですし」

 おお? どうやらボクのコントローラー捌きに納得出来ない様子ですね。ふふーん、良い事を思い付いたぞ。

「じゃあ次のボスで死んだら罰ゲームにしましょう。もし初見クリアしたら二人が罰ゲームですからね?」

「うふふ……楽しみだわ」

「何にしようか考えておきますね」

 あれ、二人ともボクの実力を疑っていますね。良いでしょう、ボクの本気を見せてあげましょう! 

 ボクはソファーから床に移動し、胡坐でプレイします。そう、ボロアパートで鍛えた本気プレイはこのスタイルなのです!

 暗い洞窟を進んで行くと、ボス戦を示す金色のモヤモヤが見えた。ここを越えるとボス戦が始まるのだ。

「ここからボス戦です。今から楽しみですね!」

 そしてボクがボタンを押してボス部屋に入った瞬間、それは起こった。

「え、ちょ!? それはダメでしょー!?」

「ふふ……応援ですよ」

 桜さんがボクの後ろから抱き着いて来た。そしてボクの耳をペロリと舐めたのだ。背中に当たる柔らかい感触と甘い香りがボクを誘惑する。だがしかし、ボス部屋の中には何度も戦ったカボチャを被った大男が2体いるだけだった。これならいける!!

「あらあら、ユウタ君上手ね。1体倒しちゃったわ」

「ふふふ、これくらいじゃ負けませんよ!! あ、耳はダメです……」

 頑張って1体を倒し、もう1体の攻略を始めたところで異変が起こった。桜さんの手が、ボクの愛棒を攻撃してきたのだ。くっ、鎮まれ愛棒! 君の出番はまだ先だ……。

「うっ、ちょ、桜さんずるいですって。それは反則ですよ!」

「何ですかユウタさん。ほらほらガンバレー。あ、すごいダメージ受けてますよ?」

「あ、あああああ……」

 愛棒を鎮めることに夢中でボスのラッシュを食らってしまい、画面には『YOU DIED』と赤い文字が浮かんでいたのだ。ああ、負けてしまった。でも桜さんが悪いよね!?

「卑怯ですよ桜さん! こんな事されたら誰だって負けるに決まってるじゃないですか!」

「ふふ……プリプリ怒るユウタさんも可愛いですね」

「可愛くなんてありません! 今のはノーカンです!」

「はぁ……しょうがないですね。じゃあ私が同じ事してクリア出来たらユウタさんが罰ゲームですからね?」

「ふふん、桜さんじゃクリア出来ませんからそれで良いですよ」

 このゲーム、ちょっと難しいのです。回避動作とかしっかりとやらないとすぐに死んでしまうのです。初心者の桜さんじゃ絶対に無理ですね!

 そして桜さんがボクの隣に座りゲームを初めたところ、あっという間にボス部屋に来てしまった。あれ、ボクより早くなかった?

「さてボスですね。覚悟は良いですかユウタさん?」

「くっ、まだこれからですよ」

 そしてボス部屋に入ってからすぐに1体を倒してしまった。これはまずい……。そうだ、ボクがやられたようにお返ししよう!!

 女の子座りしている桜さんの背後から、ガバッと抱き着いた。そしてブラウスの上から桜さんの胸をモミモミしてみたのだ。

「んっ……」

 よし、ボスの攻撃が直撃してHPが大きく減ったぞ。だけど桜さんは落ち着いているのか、すぐに回復薬を使って体勢を立て直した。やりますね……。

 モミモミしてもダメそうだから、最後の手段に出る事にした。

「んっ……あっ、ダメです……」

 片手をスカートの中に突っ込み、パンツの中へ手を入れたのだ。そしてプニプニとした柔らかい肌をマッサージした。そして桜さんの良い匂いのする髪に顔を埋め、耳元で愛を囁いた。

「桜さん大好きです。愛してます。ペロペロしたいです。良い匂いがして幸せです。髪が綺麗で素敵です。キスしたいです。それから……」

 卑怯かもしれないけど、もうボクに出来る事はこれくらいしかないのです。そしてしばらくした後、ボスを倒した時の音が聞こえてきたのだった……。ああ、ボクは負けてしまったのか……。

「はぁ、残念ですがボクの負けですね。何でも言って下さい。ボクに出来る事だったら……んっ!?」

 急に桜さんがボクを押し倒し、キスをしてきた。鼻息も荒く、興奮しているようなのだ。ふと自分の右手を見ると、ヌメヌメしていた。もしかして、やっちゃいました?

「フー……フー……ユウタさんが悪いんですよ?」

 その声は、とても蠱惑的だった。

「あらあら、私も混ぜて~」

 そして夏子さんまで襲い掛かって来た。ボクはゲームと同じように、一人でボス2体と戦わなければならないのだ。……愛棒はやる気満々だけど、ゲームで使ってた武器より弱そうだぞ。

 そうしてボクは二人にトロトロに溶かされてしまい、最後に見た視界には『YOU DIED』の文字が浮かんでいたのだった。あれ、ボス倒した後に放置してたから、雑魚にやられたのか……。
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