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第210話 コラボ配信!
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男子中学生セックス義務化が始まるそうなので、世の女性達がどう思っているのか調べるため、市場調査という名の雑談配信を『見て見てTube』で始めました。
以前に夏子さんや桜さん、アリスさんから聞いた話を思い出すと、世の男性は横暴な態度や高圧的な人が多くいるらしく、そこら辺も心配しているのです。
そんな事もあって雑談配信をやってみましたが、コメントを見た感じだと今のところ肯定的な意見が多いですね。でも実際に始まってからクレームとかいっぱい出るのかも……?
色々と気になる事はあるんだけど、現実逃避はそれくらいにしようと思います。だって何故か本物の総理大臣であるキッシーさんが視聴者に紛れ込んでいたのですよ。
「え、えっと、いま『つぶやいたー』のメールでボクのデスコIDを送りました。これで会話出来ると思いますー」
突発コラボにアタフタしてしまったボクですが、こう見えてもアドリブには強いので自信があります。強気の姿勢が大事なのですよ。相手は総理大臣さんですが、『検討する』が口癖の総理大臣さんらしいじゃないですか。こっちは世界規模で展開する超一流企業であるサンガリー、その社長さんとお話しした事があるくらいレベル高いですからね。余裕っしょ!!
そんな感じで首脳会談がスタートしたのでした。意味あってるよね?
「繋がりましたか? 皆さんこんにちは。総理大臣の岸文子でございます。誉れ高きユウタ様のチャンネルに出演させて頂けて幸せでございます」
「えへへ、嬉しいです。キッシーさんもお仕事お疲れ様です。日本のためにいつもありがとうございますー!」
嬉しい事を言ってくれる人ですね。さすが政治家さんですよ、リップサービス抜群です。
『ユウタ様が総理大臣と通話してる……だと?』
『めっちゃ馴れ馴れしいユウタ、やはり大物か』
『単にアホな子ってだけだと思うよ?』
『総理大臣をキッシーさんって言ってるしwww』
『放送事故になりそうな予感!!』
『お嫁さん誰か居ないのかな? 止めないで大丈夫か?』
何やらコメントが凄い速さで流れていますが、きっとボクを称賛するコメントでしょう。『ユウタ様も総理大臣と電話する仲になったのかー』とか、『ユウタは私が育てた』とか、ボクの急成長を喜ぶコメントが沢山あるに違いない。
せっかくの総理大臣とのコラボですからね、記者になった気分で色々と話しを聞いてみたいと思います。
「でもまさかキッシーさんがボクのチャンネルを見てくれていたなんて知りませんでした。さてはキッシーさん、ボクのファンですね?」
「うふふ、バレてしまいましたか。市民党の中でもユウタ様の話題が良く出てくるので調べているうちにファンになってしまいました。うん、美味しいです!! っていう決めセリフ面白いですよね。それにゲーム配信も見ていて楽しいです。エッチなやつも欠かさず見てますよ」
「ちょっ、やめてください。あれは決めセリフじゃないですよ~!」
キッシーさんはジョークも言える素敵な方というのが判明しました。政治家さんってお金の事しか考えてない人っていうイメージでしたが、キッシーさんを見て考えがちょっと変わりました。日本の未来を何とかしようと頑張る良い総理大臣かもしれません。
『キッシーおもろいw』
『決めセリフwww』
『あれってネタだったのか!』
『エッチなやつ。そう言えば中学生男子がセックス解禁って事は、動画とかの視聴制限も緩和されるんかなー』
『色々と法律が変わりそうな予感』
むむっ、コメントで良い内容のがあったぞ。これこそキッシーさんに聞くしかない!!
「あのあの、いまコメントで中学生男子がセックス解禁って事で、動画とかの視聴制限も緩和されますかって内容がありました。ボクのプレミアム会員向けの動画も見れるようになりますかね? どうなるんですかキッシーさん?」
「もちろん検討しています。法改正が必要なので時間が掛かりますが、そう遠くないうちに実現出来るように関係各所と協議を進めています」
「……ほほう?」
『出たwww 検討www』
『ほんとーですかー?』
『検討する総理。不安になってきた』
『政治家らしい発言やw』
何やら上手いこと言い逃れされたような気がしますが、きっと色々と大変なのでしょう。セックスを覚えた中学生男子がネットのセックス動画を見れない……きっと凄い事が起こりそうな予感がするぞ。率先して搾精に参加したり、出会い系のような事が始まったりするかもしれない。セックスカタログを使いまくる事だって予想されるぞ。
もしかしてそれを狙って検討という言葉で濁したのかもしれません。子供の頃、河原で拾ったエロ本を思い出した。あの衝撃的な大人の世界を垣間見たボクは、もっと知りたいと思ったのだ。もっと違う本が欲しい、もっと過激な内容を知りたい。もっと女の子の事が知りたいと……。でも本屋さんでは買いたくても買えないのです。そんな世の中を嘆いた人は沢山いるでしょう。
それから色々と雑談していたところ、キッシーさんから本題の話が始まりました。
「男性であるユウタ様が男子中学生セックス義務化にご賛同頂けてとても心強く感じております。せっかくの機会ですので、男性であるユウタ様にいくつか質問をさせて頂きたいのですが……」
「質問ですか? ボクに応えられる事なら何でも聞いて下さい~。バッチコイですよー!」
総理大臣が全人類男子代表であるボクに質問ですか。女性には難しい男心っていうものをしっかりと教えてあげましょう。
『ユウタさんが満面の笑みを浮かべる。天狗になってるような?』
『ていうか総理大臣と会話してるのに緊張が見えない。凄い!』
『単にアホな子なんじゃ……?』
『ナースさん:オフレコですが、実はユウタさん昨日初めて総理大臣のお名前を知ったらしいです』
『唐突に現れたナースさんwww』
『オフレコになってないしw っていうか、止めないで良いんですかナースさん!?』
『放送事故が起きないかワクワクしてるw』
『ナースさん:暖かく見守ろうという事になりました……不安ですが』
『美羽:お嫁さん専用のチャットも大盛り上がりしてるよー! めっちゃウケルwww』
『楽しそうでいいなー!』
何やらコメントが忙しそうですが、ボクはキッシーさんとの首脳会談に集中しましょう。ボクにしか出来ないお悩み相談があるはずなのです。
「男子中学生セックス義務化がスタートする事が決定しましたが、いくつかの想定される課題というものがあります。一つ目が男性の発情についてです。ユウタ様にはあまり当て嵌らないと思いますが、性交前の段階で勃起が出来ないという男性は多いのです。男子中学生にお薬を使うのもマズいという意見もありまして、何か良い案を頂けないでしょうか?」
「ふむふむ、中学生男子が初エッチで緊張して勃起出来ないって事ですか? しかも自分好みの女性が相手ですよね。うーん、あんまり想像出来ませんねぇ」
暴発しちゃうとかそういう心配はあるかもしれませんが、いつも元気な愛棒さんがボイコットしてシナシナになっちゃうというのは考えられないぞ。
「ユウタ様は特別なのでそんな心配は無いと思いますが、世の男性には深刻な問題なのでございます。是非ユウタ様のお知恵を貸して頂きたく……」
「ふーむふむ……」
男性中学生なんて綺麗な女の人と抱き合ったら勝手に勃起すると思いますが、そのくらいじゃ刺激が足りないって事ですか。つまりもっと過激でハードな案が必要って事ですね。
『めっちゃ考えてる』
『姫子:あれはろくな事を考えてないときのユウタ様の顔ですね』
『時折ニヤニヤしてるのが可愛いw』
『男性の問題は男性にしか解決できないからねー』
『キッシーも良い相談相手を見つけたね』
『あ、ユウタきゅんの目がピカーって光った』
瞑想していたらキュピーンと閃きました。
「ボクが中学生の時なんて大人の女性を見てるだけで興奮してビンビンになっちゃってましたね~。保健室の先生の白衣姿とかそそりましたし、大人の女性を見るとドキドキしていたのを覚えています。ボクは女性との接点が少なかったので同級生と一緒にいるだけで楽しかったし、きっと同じ部屋に好きな子といれば自然とエッチな雰囲気になって興奮してやる気満々になっちゃう気がします!」
「は、はぁ……?」
キッシーさんから腑に落ちない感じの返事が聞こえて来ました。もっと具体的に言ってあげないとダメですか。もう、しょうがないなぁキッシーさんは。
「つまりですね、男子中学生のお相手は16歳以上なので必ず年上の女性という事になります。自分の好みの女性と同じ部屋に居れば勝手に盛り上がってセックスしますって! まあ、それでも不安だったら、同じ部屋でエッチな動画でも見れば良いんですよ。ソファーに並んで座ってちょっと過激な動画を見れば、『これから二人でこんなエッチな事をするんだ♡』って思って自然と興奮しますし、ふと隣に座る好みの女性に手を出しちゃうって寸法ですよ。もうそこからは止まりませんよー! エッチな動画をバックミュージックに、朝までズッコンバッコンの大乱交シコシコブラザーズですよー!!」
「そ、そうですか……? えっ、大乱交シコシコブラザーズ?」
あれ、ボクの説明じゃ通じなかったですかね?
『大乱交シコシコブラザーズwww』
『さっぱりわからんwww』
『姫子:さすがユウタ様ですね、全然イメージつかないですよー!』
『【悲報】キッシー総理、相談する相手を間違える【大惨事】』
『理解出来た人いるー?』
『ナースさん:私は理解しましたよ?』
『まじで!? ナースさん解説お願いー』
『ナースさん:初めて会う女性とやってきたラブホテルの一室で二人きりになった途端、緊張のあまりガチガチに固まってしまう男の子。女性はそんな男の子を気遣って優しく手を引いてソファーに連れて行き、肩を寄せ合って座ります。腕に当たる柔らかい感触と甘い香りにドキドキしてしまう童貞君ですが、緊張で勃起が出来ない可哀想なことになってしまった。そんな彼のために女性はエッチな動画を流し始める。動画に映る女性は自分の体を使って恥部を説明し、いやらしく自慰を始めてしまうエッチな動画だった。二人の居る狭い部屋には動画から流れる女性の喘ぎ声が響き渡る。それをジッと見つめる二人、ふと横を向けば偶然にも二人の視線が交差した。自然と手が繋がりそっとキスを始め、あとはもうズッコンバッコンで朝まで大乱交シコシコブラザーズって訳です』
『ながーい!!』
『めっちゃそれっぽい。さすがナースさん!!』
『やっぱしユウタ君のお嫁さんはぶっ飛んでる人しかなれないんだねー』
「えへへ、さすがナースさんですね。大正解ですよー!! 題して『セックスしないと出られない部屋大作戦』でーす!! ピンク色のエッチな照明が怪しく煌めく狭い部屋で男女が二人、エチエチな動画を見て大興奮! うひひ、堪りませんなぁ~」
「とても良いシチュエーションだと思いますけど、男性が興奮する動画というのを用意するのが難しいような……? そんなものがあれば搾精でも苦労しませんし」
「ぐ、ぐぬぬ……」
正に完璧な作戦だ、そう思ったけれど何やらキッシーさんからダメ出しをされてしまいましたよ?
「さすがのユウタ様でもそんな動画を作るなんて無理ですよね。あ~、どこかに男心を理解している優しくてイケメンでカリスマ溢れる魅力的な男性、そして何より演劇に深く理解のあるプロフェッショナルな殿方はいないでしょうか~」
キッシーさんの声はまるでボクを嘲笑うかのような口調に聞こえました。中学生男子が興奮するようなエッチな動画ですか、そんなの余裕でしょ! だからボクは、ついつい言ってしまったのです。
「できらぁ!!」
「えっ…………今、何と?」
「ボクなら出来るって言いました! 男子中学生が見たら興奮しておちんちんがビンビンに勃起して大変な事になっちゃうようなエッチな動画、できま~す!!!」
「あらあら!? ユウタ様が引き受けて下さるなら心強いですね。うふふ、ユウタ様に相談して良かったですわ~。では後ほど株式会社ユウタプロダクションにご相談をさせて頂きますので、宜しくお願いしますね。もちろん報酬は弾みますので良い作品をお願いします。きっと視聴者の皆さんも楽しみにしていると思いますので、期待していますよ」
「えっ、あ、あれ……?」
『美羽:めっちゃウケルwww』
『できらぁ!!』
『できらぁ!!』
『切り抜き動画作ろう』
『アリス:ユウタちゃん……後でお話しましょうね?』
『アリス社長ガチギレな予感www』
『先生:はぁ……ユウタ君ったら勝手に決めちゃって』
『ナースさん:できらぁ!!』
『ユウタ主演かな!? それともユウタ監督!? めっちゃ期待』
『自らハードルを上げるなんて、芸人のお手本みたいだねww』
もしかしてボク、またやっちゃいました?
※お知らせ※
新年あけましておめでとうございます!
本年も宜しくお願い致しますー!
以前に夏子さんや桜さん、アリスさんから聞いた話を思い出すと、世の男性は横暴な態度や高圧的な人が多くいるらしく、そこら辺も心配しているのです。
そんな事もあって雑談配信をやってみましたが、コメントを見た感じだと今のところ肯定的な意見が多いですね。でも実際に始まってからクレームとかいっぱい出るのかも……?
色々と気になる事はあるんだけど、現実逃避はそれくらいにしようと思います。だって何故か本物の総理大臣であるキッシーさんが視聴者に紛れ込んでいたのですよ。
「え、えっと、いま『つぶやいたー』のメールでボクのデスコIDを送りました。これで会話出来ると思いますー」
突発コラボにアタフタしてしまったボクですが、こう見えてもアドリブには強いので自信があります。強気の姿勢が大事なのですよ。相手は総理大臣さんですが、『検討する』が口癖の総理大臣さんらしいじゃないですか。こっちは世界規模で展開する超一流企業であるサンガリー、その社長さんとお話しした事があるくらいレベル高いですからね。余裕っしょ!!
そんな感じで首脳会談がスタートしたのでした。意味あってるよね?
「繋がりましたか? 皆さんこんにちは。総理大臣の岸文子でございます。誉れ高きユウタ様のチャンネルに出演させて頂けて幸せでございます」
「えへへ、嬉しいです。キッシーさんもお仕事お疲れ様です。日本のためにいつもありがとうございますー!」
嬉しい事を言ってくれる人ですね。さすが政治家さんですよ、リップサービス抜群です。
『ユウタ様が総理大臣と通話してる……だと?』
『めっちゃ馴れ馴れしいユウタ、やはり大物か』
『単にアホな子ってだけだと思うよ?』
『総理大臣をキッシーさんって言ってるしwww』
『放送事故になりそうな予感!!』
『お嫁さん誰か居ないのかな? 止めないで大丈夫か?』
何やらコメントが凄い速さで流れていますが、きっとボクを称賛するコメントでしょう。『ユウタ様も総理大臣と電話する仲になったのかー』とか、『ユウタは私が育てた』とか、ボクの急成長を喜ぶコメントが沢山あるに違いない。
せっかくの総理大臣とのコラボですからね、記者になった気分で色々と話しを聞いてみたいと思います。
「でもまさかキッシーさんがボクのチャンネルを見てくれていたなんて知りませんでした。さてはキッシーさん、ボクのファンですね?」
「うふふ、バレてしまいましたか。市民党の中でもユウタ様の話題が良く出てくるので調べているうちにファンになってしまいました。うん、美味しいです!! っていう決めセリフ面白いですよね。それにゲーム配信も見ていて楽しいです。エッチなやつも欠かさず見てますよ」
「ちょっ、やめてください。あれは決めセリフじゃないですよ~!」
キッシーさんはジョークも言える素敵な方というのが判明しました。政治家さんってお金の事しか考えてない人っていうイメージでしたが、キッシーさんを見て考えがちょっと変わりました。日本の未来を何とかしようと頑張る良い総理大臣かもしれません。
『キッシーおもろいw』
『決めセリフwww』
『あれってネタだったのか!』
『エッチなやつ。そう言えば中学生男子がセックス解禁って事は、動画とかの視聴制限も緩和されるんかなー』
『色々と法律が変わりそうな予感』
むむっ、コメントで良い内容のがあったぞ。これこそキッシーさんに聞くしかない!!
「あのあの、いまコメントで中学生男子がセックス解禁って事で、動画とかの視聴制限も緩和されますかって内容がありました。ボクのプレミアム会員向けの動画も見れるようになりますかね? どうなるんですかキッシーさん?」
「もちろん検討しています。法改正が必要なので時間が掛かりますが、そう遠くないうちに実現出来るように関係各所と協議を進めています」
「……ほほう?」
『出たwww 検討www』
『ほんとーですかー?』
『検討する総理。不安になってきた』
『政治家らしい発言やw』
何やら上手いこと言い逃れされたような気がしますが、きっと色々と大変なのでしょう。セックスを覚えた中学生男子がネットのセックス動画を見れない……きっと凄い事が起こりそうな予感がするぞ。率先して搾精に参加したり、出会い系のような事が始まったりするかもしれない。セックスカタログを使いまくる事だって予想されるぞ。
もしかしてそれを狙って検討という言葉で濁したのかもしれません。子供の頃、河原で拾ったエロ本を思い出した。あの衝撃的な大人の世界を垣間見たボクは、もっと知りたいと思ったのだ。もっと違う本が欲しい、もっと過激な内容を知りたい。もっと女の子の事が知りたいと……。でも本屋さんでは買いたくても買えないのです。そんな世の中を嘆いた人は沢山いるでしょう。
それから色々と雑談していたところ、キッシーさんから本題の話が始まりました。
「男性であるユウタ様が男子中学生セックス義務化にご賛同頂けてとても心強く感じております。せっかくの機会ですので、男性であるユウタ様にいくつか質問をさせて頂きたいのですが……」
「質問ですか? ボクに応えられる事なら何でも聞いて下さい~。バッチコイですよー!」
総理大臣が全人類男子代表であるボクに質問ですか。女性には難しい男心っていうものをしっかりと教えてあげましょう。
『ユウタさんが満面の笑みを浮かべる。天狗になってるような?』
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『単にアホな子なんじゃ……?』
『ナースさん:オフレコですが、実はユウタさん昨日初めて総理大臣のお名前を知ったらしいです』
『唐突に現れたナースさんwww』
『オフレコになってないしw っていうか、止めないで良いんですかナースさん!?』
『放送事故が起きないかワクワクしてるw』
『ナースさん:暖かく見守ろうという事になりました……不安ですが』
『美羽:お嫁さん専用のチャットも大盛り上がりしてるよー! めっちゃウケルwww』
『楽しそうでいいなー!』
何やらコメントが忙しそうですが、ボクはキッシーさんとの首脳会談に集中しましょう。ボクにしか出来ないお悩み相談があるはずなのです。
「男子中学生セックス義務化がスタートする事が決定しましたが、いくつかの想定される課題というものがあります。一つ目が男性の発情についてです。ユウタ様にはあまり当て嵌らないと思いますが、性交前の段階で勃起が出来ないという男性は多いのです。男子中学生にお薬を使うのもマズいという意見もありまして、何か良い案を頂けないでしょうか?」
「ふむふむ、中学生男子が初エッチで緊張して勃起出来ないって事ですか? しかも自分好みの女性が相手ですよね。うーん、あんまり想像出来ませんねぇ」
暴発しちゃうとかそういう心配はあるかもしれませんが、いつも元気な愛棒さんがボイコットしてシナシナになっちゃうというのは考えられないぞ。
「ユウタ様は特別なのでそんな心配は無いと思いますが、世の男性には深刻な問題なのでございます。是非ユウタ様のお知恵を貸して頂きたく……」
「ふーむふむ……」
男性中学生なんて綺麗な女の人と抱き合ったら勝手に勃起すると思いますが、そのくらいじゃ刺激が足りないって事ですか。つまりもっと過激でハードな案が必要って事ですね。
『めっちゃ考えてる』
『姫子:あれはろくな事を考えてないときのユウタ様の顔ですね』
『時折ニヤニヤしてるのが可愛いw』
『男性の問題は男性にしか解決できないからねー』
『キッシーも良い相談相手を見つけたね』
『あ、ユウタきゅんの目がピカーって光った』
瞑想していたらキュピーンと閃きました。
「ボクが中学生の時なんて大人の女性を見てるだけで興奮してビンビンになっちゃってましたね~。保健室の先生の白衣姿とかそそりましたし、大人の女性を見るとドキドキしていたのを覚えています。ボクは女性との接点が少なかったので同級生と一緒にいるだけで楽しかったし、きっと同じ部屋に好きな子といれば自然とエッチな雰囲気になって興奮してやる気満々になっちゃう気がします!」
「は、はぁ……?」
キッシーさんから腑に落ちない感じの返事が聞こえて来ました。もっと具体的に言ってあげないとダメですか。もう、しょうがないなぁキッシーさんは。
「つまりですね、男子中学生のお相手は16歳以上なので必ず年上の女性という事になります。自分の好みの女性と同じ部屋に居れば勝手に盛り上がってセックスしますって! まあ、それでも不安だったら、同じ部屋でエッチな動画でも見れば良いんですよ。ソファーに並んで座ってちょっと過激な動画を見れば、『これから二人でこんなエッチな事をするんだ♡』って思って自然と興奮しますし、ふと隣に座る好みの女性に手を出しちゃうって寸法ですよ。もうそこからは止まりませんよー! エッチな動画をバックミュージックに、朝までズッコンバッコンの大乱交シコシコブラザーズですよー!!」
「そ、そうですか……? えっ、大乱交シコシコブラザーズ?」
あれ、ボクの説明じゃ通じなかったですかね?
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『姫子:さすがユウタ様ですね、全然イメージつかないですよー!』
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『理解出来た人いるー?』
『ナースさん:私は理解しましたよ?』
『まじで!? ナースさん解説お願いー』
『ナースさん:初めて会う女性とやってきたラブホテルの一室で二人きりになった途端、緊張のあまりガチガチに固まってしまう男の子。女性はそんな男の子を気遣って優しく手を引いてソファーに連れて行き、肩を寄せ合って座ります。腕に当たる柔らかい感触と甘い香りにドキドキしてしまう童貞君ですが、緊張で勃起が出来ない可哀想なことになってしまった。そんな彼のために女性はエッチな動画を流し始める。動画に映る女性は自分の体を使って恥部を説明し、いやらしく自慰を始めてしまうエッチな動画だった。二人の居る狭い部屋には動画から流れる女性の喘ぎ声が響き渡る。それをジッと見つめる二人、ふと横を向けば偶然にも二人の視線が交差した。自然と手が繋がりそっとキスを始め、あとはもうズッコンバッコンで朝まで大乱交シコシコブラザーズって訳です』
『ながーい!!』
『めっちゃそれっぽい。さすがナースさん!!』
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正に完璧な作戦だ、そう思ったけれど何やらキッシーさんからダメ出しをされてしまいましたよ?
「さすがのユウタ様でもそんな動画を作るなんて無理ですよね。あ~、どこかに男心を理解している優しくてイケメンでカリスマ溢れる魅力的な男性、そして何より演劇に深く理解のあるプロフェッショナルな殿方はいないでしょうか~」
キッシーさんの声はまるでボクを嘲笑うかのような口調に聞こえました。中学生男子が興奮するようなエッチな動画ですか、そんなの余裕でしょ! だからボクは、ついつい言ってしまったのです。
「できらぁ!!」
「えっ…………今、何と?」
「ボクなら出来るって言いました! 男子中学生が見たら興奮しておちんちんがビンビンに勃起して大変な事になっちゃうようなエッチな動画、できま~す!!!」
「あらあら!? ユウタ様が引き受けて下さるなら心強いですね。うふふ、ユウタ様に相談して良かったですわ~。では後ほど株式会社ユウタプロダクションにご相談をさせて頂きますので、宜しくお願いしますね。もちろん報酬は弾みますので良い作品をお願いします。きっと視聴者の皆さんも楽しみにしていると思いますので、期待していますよ」
「えっ、あ、あれ……?」
『美羽:めっちゃウケルwww』
『できらぁ!!』
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『アリス社長ガチギレな予感www』
『先生:はぁ……ユウタ君ったら勝手に決めちゃって』
『ナースさん:できらぁ!!』
『ユウタ主演かな!? それともユウタ監督!? めっちゃ期待』
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