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婚約破棄
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わたくしは義理の兄と慕ってきたアンドレイ様と婚約しました。
アンドレイ様はわたくしを実の妹のように可愛がってくれました。
わたくしは孤児院出身で出自は不明。
わたくしが7歳の時、ウラ子爵家に引き取られました。
何故孤児院から引き取られたかと言いますと、アンドレイ様が妹が欲しい……と思ったからだそう。
アンドレイ様が生まれた時には両親は既に高齢。
これ以上出産をしてしまうと、ウラ子爵夫人が危ないし、子供も危ないから産めない……とのことでした。
こうしてわたくしは貴族の一員として生きてきました。
わたくしが18歳の誕生日を迎えた時、アンドレイ様と婚約をしました。
わたくしは18歳まで、アンドレイ様を「お兄様」と呼んでいました。
婚約してからは「アンドレイ様」と呼んでいます。
アンドレイ様はわたくしを自室に呼びました。
わたくしはアンドレイ様の自室に来ました。
トントン。
「ターニアだな? 入れ!」
わたくしはドアノブを捻り、アンドレイ様の部屋に入りました。
と、その刹那。
我が目を疑う光景が!!
なんと、アンドレイ様が見知らぬ女性の頭を撫でているのです。
おまけにお酒まで。
お酒大好きなアンドレイ様ですが、邸では滅多にお酒を飲みません。
普段と違う……。
眉毛の高さの茶髪をど真ん中で分け、茶色の瞳に切れ長の目。鈎鼻に出っ歯で猫背。
それが目の前の男、アンドレイ様。
そして、その横にいるのがうぐいす色の髪を二つに分けて横で束ね、緑の瞳に吊り目。下唇が異様に厚い。爪を長く伸ばし、ピンク色に塗りたくっている。
「実は話があってな、ターニア」
「なん……ですか?」
わたくしは怯んでしまいました。
「俺、ケイトと婚約したんだ」
「あれ? わたくしが本来のアンドレイ様の婚約相手ではありませんでしたこと?」
「違うんだ!!」
アンドレイ様は部屋中に響き渡る大きな声を出した。
「どういうことなんですの?」
「すまん! お前はニセ聖女だよな?」
「なぜですの?」
「オレがそう思ったからだ。だから婚約を破棄してくれ!」
「受け入れられないですわ!! なぜ浮気をしていたんですの?」
わたくしはゴクリと唾を飲み込みました。
「往生際の悪いご令嬢ですこと、ニセ聖女さん」
隣にいる女が口を開いた。
威圧感のあるアルトの声。
もう、この人たちには何を言っても無駄かもしれない。
わたくしはそう直感しました。
「婚約破棄、受け入れますわ!」
「そうか。それなら嬉しいぞ、ターニア。それと、申し訳ないけど、この家から出ていってもらえるかな?」
アンドレイ様は半分ニヤついた顔をしてこちらを見てくる。
「わかりました。今日すぐに出ていきますわ。今までありがとうございました。アンドレイ様。お幸せに」
わたくしはそう吐き捨て部屋を出た。
そこに二匹の犬がいた。
「ベン、トム」
わたくしは犬たちを撫でまわしました。
この子たちとももうお別れね……。
わたくしの行く先といえばもう決まっている。
あそこしか無い。
アンドレイ様はわたくしを実の妹のように可愛がってくれました。
わたくしは孤児院出身で出自は不明。
わたくしが7歳の時、ウラ子爵家に引き取られました。
何故孤児院から引き取られたかと言いますと、アンドレイ様が妹が欲しい……と思ったからだそう。
アンドレイ様が生まれた時には両親は既に高齢。
これ以上出産をしてしまうと、ウラ子爵夫人が危ないし、子供も危ないから産めない……とのことでした。
こうしてわたくしは貴族の一員として生きてきました。
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婚約してからは「アンドレイ様」と呼んでいます。
アンドレイ様はわたくしを自室に呼びました。
わたくしはアンドレイ様の自室に来ました。
トントン。
「ターニアだな? 入れ!」
わたくしはドアノブを捻り、アンドレイ様の部屋に入りました。
と、その刹那。
我が目を疑う光景が!!
なんと、アンドレイ様が見知らぬ女性の頭を撫でているのです。
おまけにお酒まで。
お酒大好きなアンドレイ様ですが、邸では滅多にお酒を飲みません。
普段と違う……。
眉毛の高さの茶髪をど真ん中で分け、茶色の瞳に切れ長の目。鈎鼻に出っ歯で猫背。
それが目の前の男、アンドレイ様。
そして、その横にいるのがうぐいす色の髪を二つに分けて横で束ね、緑の瞳に吊り目。下唇が異様に厚い。爪を長く伸ばし、ピンク色に塗りたくっている。
「実は話があってな、ターニア」
「なん……ですか?」
わたくしは怯んでしまいました。
「俺、ケイトと婚約したんだ」
「あれ? わたくしが本来のアンドレイ様の婚約相手ではありませんでしたこと?」
「違うんだ!!」
アンドレイ様は部屋中に響き渡る大きな声を出した。
「どういうことなんですの?」
「すまん! お前はニセ聖女だよな?」
「なぜですの?」
「オレがそう思ったからだ。だから婚約を破棄してくれ!」
「受け入れられないですわ!! なぜ浮気をしていたんですの?」
わたくしはゴクリと唾を飲み込みました。
「往生際の悪いご令嬢ですこと、ニセ聖女さん」
隣にいる女が口を開いた。
威圧感のあるアルトの声。
もう、この人たちには何を言っても無駄かもしれない。
わたくしはそう直感しました。
「婚約破棄、受け入れますわ!」
「そうか。それなら嬉しいぞ、ターニア。それと、申し訳ないけど、この家から出ていってもらえるかな?」
アンドレイ様は半分ニヤついた顔をしてこちらを見てくる。
「わかりました。今日すぐに出ていきますわ。今までありがとうございました。アンドレイ様。お幸せに」
わたくしはそう吐き捨て部屋を出た。
そこに二匹の犬がいた。
「ベン、トム」
わたくしは犬たちを撫でまわしました。
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わたくしの行く先といえばもう決まっている。
あそこしか無い。
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