夫が不倫をしているようなので、離婚します。もう勝手にすれば?いつか罰が当たるから

hikari

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舞踏会

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舞踏会は王宮で行われた。

そこにはやはり、カルロスとラニーニャの姿があった。


ラニーニャは相変わらず厚化粧をしている。

しかも、蛍光色のドレスを着て、一際目立っている。


そして、八重歯を見せながら、カルロスと話をしている。


カルロスはカルロスで相変わらず髭を手ぐしでとかしている。


「カルロス野郎!!」

レイン・ボーは右手に拳を握りしめていた。

「いいのよ。放っておきましょう。いつか罰が当たりますわ、お兄様」


「ねえ、お姉様。わたくし、先程ジョシュア兵士長に会ってきたわよ」

ローズ・マリーがハイテンションに言った。

「良かったわね」

「ええ!!」 


「良かったな。憧れだもんな、ローズ」

「うふふ」


ローズの顔が赤くなっていた。


「僕はカトリーヌ王女に会いたいな」

レイン・ボーはカトリーヌ王女に憧れていた。






なんと、舞踏会にはハルヴァンの夫妻の顔が。


「あら。ロバート、レベッカ」

「ご機嫌様、シャルロッテ!」

レベッカの今日のドレスは赤く薔薇のようなドレスだった。

「あれ? シャルロッテ。カルロスと一緒じゃないのか?」

「違うわ! ほら、見てよ! カルロスはラニーニャと一緒にいるわ」 

ラニーニャは王侯貴族なら誰でも知っている。

ハルヴァン夫妻とて、例外ではなかった。

「その通りなのよ、レベッカ」

「そうなんだ。可哀想に」

「カルロス。浮気したか」

「カルロスは酷い男だわ。それに、まさかラニーニャがカルロスと一緒になるなんて」


「そう言えば、ストーム家がアトポスを退治したんだってな」

ロバートはアトポス退治の事を知っていた。

「そうみたいよ。アトポスを退治したのはストーム家。でも……」

「でも……どうしたの? シャルロッテ」

「それはラニーニャがアトポスの皮を欲しいから……じゃないかしら?」

「アトポスの皮が欲しいだなんて悪趣味だな」

ロバートは腕を組んだ。

「アトポスは魔物だからね」

と、レベッカ。


「魔物の皮が欲しいだなんて。どんな呪いがあるかわからないわ」

アトポスは強烈な痒みを出したり、石化させてしまったりする。

そんな魔物の皮が欲しいだなんて自ら災いを買っているようなものだ。


「しかし、アトポス退治するとなると莫大な費用がかかるな。その金、どこからでてきたんだ?」


「ストーム家のお金よ。カルロスはラニーニャと不倫しはじめてから、金遣いが荒くなったの」


「ラニーニャに貢いでいるわけか」

「でも、アトポス退治には高額な懸賞金がかけられていたわ」

「シフンド公も金があったもんだな」


「それに、アトポス退治をストーム家の手柄にしたかったんだわ」

「それっぽいな。カルロスは欲の深い男だな」


ラニーニャもまた欲が深い。

欲が深い者同士が一緒になると、地位や名声や財産を欲しがるようになる。


ふと、カルロスの方に視線を向けると、カルロスがラニーニャの唇にキスをしていた。

「ねぇ、見て」

シャルロッテはレベッカにカルロスの方を向くように促した。


「あ、やだ!!」

「どうしたのか?」

ロバートが怪訝な目で見る。

「カルロスがラニーニャにキスをしていたわ」

すると、今度はラニーニャがカルロスに口づけキスをした。

「人前で口づけキスなどするのかしらね?」

レベッカの頭の上には疑問符がついている。

カルロス夫妻はもはや異常者。


人前でキスをするという暴挙に出るのだから。


「見せつけなのかもね」

「本当ね」

シャルロッテはため息をついた。


と、そこへ黄金のセミロングの髪の長身の男性が会場に入ってきた。

「あ! 見てみて! シャルロッテ! ランスロット王子殿下よ」

レベッカが肩を叩いてきた。

ランスロット王子殿下。やはり素敵……。

でも、ランスロット王子殿下には婚約者が絶対にいる!!


ランスロット王子殿下は今日も婚約者と踊るんだわ。



続けてランスロット王子と同じく金色の髪をしたロン毛の女性が入ってきた。

レイン・ボーが憧れているカトリーヌ王女だ。


しかし……。


その横を見ると、銀髪の男性がいる。

カトリーヌ王女はその男性と親しげに話していた。


その男性こそ、隣国ミダリング王国の王子だった。



レイン・ボー、可哀想に……とシャルロッテは思った。






★☆★☆




舞踏会が始まった。


すると、そこにランスロット王子が現れたのだ!!


え!?


シャルロッテは我が目を疑った。


「あなたはシュペルリンク家のシャルロッテ様ですね?」


「な……なぜ私の名前を知っているのですか」


「私は小耳に挟んだんです。この国に夫の浮気で離婚した女性がいる……と」


「はい……それは間違いなく私の事です」

「ペアのお相手、いませんよね?」


「あ……はい。いませんが」


「私と踊りませんか?」


「で……でも」


ランスロット王子殿下には既に婚約者がいるはず!?


「迷惑……ですか?」


「迷惑だなんてとんでもありません」


「では、私と踊りましょう。今宵は楽しみましょうね」

ランスロット王子はウインクした。


「よろしくお願いします」

シャルロッテは深々とお辞儀をした。

「こちらこそ、よろしくお願いしますね」



こうしてシャルロッテはランスロット王子と踊る事になった。
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