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回想編 幼少期
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わたくしは生まれてすぐにオルソン公爵令息のクルトと婚姻が結ばれていました。
わたくしは現在4歳。
そう。4歳でいながらわたくしには婚約者がいるのです。
生まれながらにして婚約者がいるのは王侯貴族では当たり前なのです。
いわゆる、政略結婚というものです。
本人を尊重しての婚姻ではありませんでしたが、クルト様はユーモアもあり、人気者でした。
クルト様は友達も多く、男女も問わない。
わたくしも、クルト様と一緒にいて全然飽きません。
クルト様の年齢は6歳。
わたくしの2歳お兄さんです。
ちなみにクルト様の妹のエリカとわたくしは同い年です。
この日は見事な秋晴れでした。
わたくしはクルト様のいるオルソン邸へ向かいました。
オルソン邸とカーネギー邸は割と近い。
半日はかかるけれど、それでも近い方です。
クルト様とクルト様の妹のエリカ、わたくしと3人でおままごとをしています。
わたくしは勿論、クルト様の妻です。
「クルト様。今日もお仕事お疲れ様でしたわ。ご飯、用意しましたわ」
わたくしはおもちゃの野菜やお肉、魚をおもちゃのまな板や鍋で調理していました。
「ありがとう、アンジェラ。とっても美味しいぞ」
クルト様は満面の笑みを浮かべました。
ああ……これがあと数年後に現実になる。
「エリカも食べて」
「うん」
エリカとわたくしは大の仲良し。
よく、嫁と小姑は合わないと言うけれど、わたくしはエリカとはうまくいく、と子供心ながらに思ったものです。
「エリカ。わたくしがクルト様と結婚するの、どう思いますの?」
「お似合いだと思いますわ。お兄様にはアンジェラ以外いないと思いますわ」
エリカ公認!!
わたくしは嬉しくなりました。
そう。
クルト様は王室の従医になると決まっていました。
だから、わたくしはクルト様を支える……と決意していたのです。
わたくしはクルト様が好きでした。
それは恋愛ではなく、友達として……です。
いいお兄様でした。
「クルト様。今日はお疲れですわね。ゆっくり休むと良いですわ」
わたくしはクルト様におもちゃの服を渡しました。
「ありがとう、アンジェラ」
クルト様の笑顔には癒やされますわ。
そして、横ではエリカが微笑んでいます。
そして、赤ちゃんの人形を手に取りました。
赤ちゃんの人形はわたくしとクルト様の子供。
男の子でドゥリと名付けました。
わたくしはドゥリに母乳を与えました。
胸を出しのは恥ずかしくありません。
なぜなら、クルト様は心許せるパートナーなのだから。
「美味しい? ドゥリ」
ドゥリは人形だから、何も反応しないけれど。
ドゥリをお風呂に入れないと。
ドゥリの服を脱がせ、おもちゃの風呂桶にドゥリを入れました。
風呂桶には勿論、お水は入っていません。
でも良いのです。あくまでも、おままごとなのですから。
ハンカチで身体を拭きます。
髪の毛をとかしました。
「はーい、いいお湯でちたね~」
ドゥリに服を着せてあげました。
ドゥリは男の子だから、青い服を着ています。
わたくしとクルト様の子供……。
ドゥリは銀髪です。
そう、わたくしの子供なら銀髪になるはずなのですから。
あと数年もすれば、わたくしは人形ではなく、人間の子供を持つ事になりそうです。
「結婚をしてキスをすれば二人の間に子供が授かる」
わたくしはお母様からそう聞かされていました。
わたくしはクルト様とキスをしたことは何度かあります。
でも、まだ婚約の段階で結婚はしていません。
だから、まだわたくしとクルト様の間には子供は授からないとわかっていました。
ちなみにドゥリはわたくしの人形です。
わたくしはよく、ドゥリを抱いてオルソン邸に来ています。
おままごと道具はエリカのもの。
そんなエリカも既に婚約者はいました。
婚約者はなんと王太子殿下。
さすがは筆頭公爵家のご令嬢だけあります。
オルソン家は犬を二匹飼っています。
おままごとをする時は鳥のぬいぐるみを持ち込んでいます。
鳥のぬいぐるみもエリカのもの。
「僕、鳥飼いたいんだよね」
と、クルト様。
オルソン家は鳥を飼っていません。
クルト様はあまり犬には興味が無いようです。
クルト様に「犬と猫、どちらが好き?」と問えば、「いや、鳥だ」と答えます。
ちなみにわたくしは犬も猫も好きです。
だから、「犬も猫も」と答えます。
すると、必ず言われます。
「外道」と。
しかし、それでも犬も猫もと欲張ってしまいます。
鳥の名前はダリ。
「ねぇ、エリカ。ダリに餌をあげて」
いつもこんな感じ。
ダリは本物の鳥のケージの中にあります。
クルト様がねだるから、公爵様が鳥を飼えない代わりにケージを与えたのだという。
餌も本物のどんぐりやヒマワリの種を使っています。
「クルト様。わたくしはクルト様をお慕いもうしあげますわ」
お決まりのこの一言。
「ああ、僕もだよ。アンジェラ」
クルト様は次期公爵当主。
わたくしはいずれ公爵夫人になるのです。
「わたくしは公爵夫人になれますか?」
「勿論だよ」
自分が公爵夫人になる。
アンジェラ・オルソンになる。
わたくしはイマイチ実感が掴めませんでしたが、いずれは現実になります。
「アンジェラ。僕には君しかいない」
クルト様はおもちゃの結婚指輪をくれました。
いや、結婚指輪というよりも、ただの指輪ですが。
わたくしはオルソン家に行く度におもちゃの指輪をはめていました。
「う~ん」
クルト様は髭を伸ばしたいのでしょう。
わたくしと会うときはいつも髭をペンで描いていました。
葉巻も吸いたいのか、紙で葉巻を作り、咥えているのです。
クルト様って紳士的!!
わたくしはますますクルト様に惚れました。
クルト様は勉強だけでなく、音楽にも長けています。
クルト様の歌声にはうっとりとしてしまいます。
「僕はね、歌を歌うのが好きなんだ。僕は鳥たちと共に森で合唱するのが夢なんだ」
とよく言っていました。
鳥たちと歌う。
とはいえ、クルト様には動物と意思疎通をとれるスキルは持っていませんが。
「クルト様、ひげそりはしないのです?」
「髭は男の象徴だ。剃るわけにはいかないよ」
「そうですか」
「アンジェラが長い髪を切らないようにね」
確かに。
わたくしはクルト様が将来のパートナーだと信じて疑わなかった。
「クルト様。浮気をしないで下さいね」
「勿論だよ、アンジェラ」
わたくしは現在4歳。
そう。4歳でいながらわたくしには婚約者がいるのです。
生まれながらにして婚約者がいるのは王侯貴族では当たり前なのです。
いわゆる、政略結婚というものです。
本人を尊重しての婚姻ではありませんでしたが、クルト様はユーモアもあり、人気者でした。
クルト様は友達も多く、男女も問わない。
わたくしも、クルト様と一緒にいて全然飽きません。
クルト様の年齢は6歳。
わたくしの2歳お兄さんです。
ちなみにクルト様の妹のエリカとわたくしは同い年です。
この日は見事な秋晴れでした。
わたくしはクルト様のいるオルソン邸へ向かいました。
オルソン邸とカーネギー邸は割と近い。
半日はかかるけれど、それでも近い方です。
クルト様とクルト様の妹のエリカ、わたくしと3人でおままごとをしています。
わたくしは勿論、クルト様の妻です。
「クルト様。今日もお仕事お疲れ様でしたわ。ご飯、用意しましたわ」
わたくしはおもちゃの野菜やお肉、魚をおもちゃのまな板や鍋で調理していました。
「ありがとう、アンジェラ。とっても美味しいぞ」
クルト様は満面の笑みを浮かべました。
ああ……これがあと数年後に現実になる。
「エリカも食べて」
「うん」
エリカとわたくしは大の仲良し。
よく、嫁と小姑は合わないと言うけれど、わたくしはエリカとはうまくいく、と子供心ながらに思ったものです。
「エリカ。わたくしがクルト様と結婚するの、どう思いますの?」
「お似合いだと思いますわ。お兄様にはアンジェラ以外いないと思いますわ」
エリカ公認!!
わたくしは嬉しくなりました。
そう。
クルト様は王室の従医になると決まっていました。
だから、わたくしはクルト様を支える……と決意していたのです。
わたくしはクルト様が好きでした。
それは恋愛ではなく、友達として……です。
いいお兄様でした。
「クルト様。今日はお疲れですわね。ゆっくり休むと良いですわ」
わたくしはクルト様におもちゃの服を渡しました。
「ありがとう、アンジェラ」
クルト様の笑顔には癒やされますわ。
そして、横ではエリカが微笑んでいます。
そして、赤ちゃんの人形を手に取りました。
赤ちゃんの人形はわたくしとクルト様の子供。
男の子でドゥリと名付けました。
わたくしはドゥリに母乳を与えました。
胸を出しのは恥ずかしくありません。
なぜなら、クルト様は心許せるパートナーなのだから。
「美味しい? ドゥリ」
ドゥリは人形だから、何も反応しないけれど。
ドゥリをお風呂に入れないと。
ドゥリの服を脱がせ、おもちゃの風呂桶にドゥリを入れました。
風呂桶には勿論、お水は入っていません。
でも良いのです。あくまでも、おままごとなのですから。
ハンカチで身体を拭きます。
髪の毛をとかしました。
「はーい、いいお湯でちたね~」
ドゥリに服を着せてあげました。
ドゥリは男の子だから、青い服を着ています。
わたくしとクルト様の子供……。
ドゥリは銀髪です。
そう、わたくしの子供なら銀髪になるはずなのですから。
あと数年もすれば、わたくしは人形ではなく、人間の子供を持つ事になりそうです。
「結婚をしてキスをすれば二人の間に子供が授かる」
わたくしはお母様からそう聞かされていました。
わたくしはクルト様とキスをしたことは何度かあります。
でも、まだ婚約の段階で結婚はしていません。
だから、まだわたくしとクルト様の間には子供は授からないとわかっていました。
ちなみにドゥリはわたくしの人形です。
わたくしはよく、ドゥリを抱いてオルソン邸に来ています。
おままごと道具はエリカのもの。
そんなエリカも既に婚約者はいました。
婚約者はなんと王太子殿下。
さすがは筆頭公爵家のご令嬢だけあります。
オルソン家は犬を二匹飼っています。
おままごとをする時は鳥のぬいぐるみを持ち込んでいます。
鳥のぬいぐるみもエリカのもの。
「僕、鳥飼いたいんだよね」
と、クルト様。
オルソン家は鳥を飼っていません。
クルト様はあまり犬には興味が無いようです。
クルト様に「犬と猫、どちらが好き?」と問えば、「いや、鳥だ」と答えます。
ちなみにわたくしは犬も猫も好きです。
だから、「犬も猫も」と答えます。
すると、必ず言われます。
「外道」と。
しかし、それでも犬も猫もと欲張ってしまいます。
鳥の名前はダリ。
「ねぇ、エリカ。ダリに餌をあげて」
いつもこんな感じ。
ダリは本物の鳥のケージの中にあります。
クルト様がねだるから、公爵様が鳥を飼えない代わりにケージを与えたのだという。
餌も本物のどんぐりやヒマワリの種を使っています。
「クルト様。わたくしはクルト様をお慕いもうしあげますわ」
お決まりのこの一言。
「ああ、僕もだよ。アンジェラ」
クルト様は次期公爵当主。
わたくしはいずれ公爵夫人になるのです。
「わたくしは公爵夫人になれますか?」
「勿論だよ」
自分が公爵夫人になる。
アンジェラ・オルソンになる。
わたくしはイマイチ実感が掴めませんでしたが、いずれは現実になります。
「アンジェラ。僕には君しかいない」
クルト様はおもちゃの結婚指輪をくれました。
いや、結婚指輪というよりも、ただの指輪ですが。
わたくしはオルソン家に行く度におもちゃの指輪をはめていました。
「う~ん」
クルト様は髭を伸ばしたいのでしょう。
わたくしと会うときはいつも髭をペンで描いていました。
葉巻も吸いたいのか、紙で葉巻を作り、咥えているのです。
クルト様って紳士的!!
わたくしはますますクルト様に惚れました。
クルト様は勉強だけでなく、音楽にも長けています。
クルト様の歌声にはうっとりとしてしまいます。
「僕はね、歌を歌うのが好きなんだ。僕は鳥たちと共に森で合唱するのが夢なんだ」
とよく言っていました。
鳥たちと歌う。
とはいえ、クルト様には動物と意思疎通をとれるスキルは持っていませんが。
「クルト様、ひげそりはしないのです?」
「髭は男の象徴だ。剃るわけにはいかないよ」
「そうですか」
「アンジェラが長い髪を切らないようにね」
確かに。
わたくしはクルト様が将来のパートナーだと信じて疑わなかった。
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