【完結】義理の妹のために婚約破棄になりましたが、なぜか王太子に愛されました。

hikari

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クロトフィー修道院

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「では。これより修道服を手配しなければなりませんね。まず衣装部屋に来てくれるかしら?」

「あー、はい」

「あー、はいではない。はい、だ」

「はい!!」

本当に返事にうるさい修道院だ。


ジュリエットに婚約者を奪われたがために、ヨハンの怒りを買い、修道院に来た。

(なぜ私ばかりがこのような目に遭わないといけないの?)


「ステファニー・アルバラード」

「はい」

「この服でどうかしら?」

ネイビーの修道服だった。


「はい」

「着てごらんなさい」

「はい」

ひたすら、「はい」と答えるしかなかった。

「そこで着替えられるから、そこで着替えなさい」

「はい」

ステファニーは着替えを始めた。


もう、ドレスとはしばらくお別れ。

次にドレスを着るのはいつになるのか……。

このまま一生ドレスに袖を通すことは無いのか?


やりきれない思いでいっぱいだった。


ステファニーは着替えた。

そして、鏡を見た。

(これが私の現実ね)

顔だけを見えるようにして、あとはすっぽりネイビーに覆われている。


「着替えました」

「次は」

「あなたは髪が明るすぎるわね」

え!?

と思った。


(髪の色まで決まっているの? 厳しい)

「ちょっと来てもらうわ」


先程の礼拝堂に呼ばれた。


そこには先輩5人がいた。


「ナリー。彼女の髪の色が明るすぎるわ。黒く染めてあげて」

「わかりました」

ナリーは踵を返した。


「それと髪も長いわね」

サリサがそう言うと、ティサがハサミを持ってきた。

「では、切るわ」

サリサは腰まである長い髪を肩までの長さに切った。

長い髪とのお別れ……。

床には長い髪が散らばる。



間もなくして、ナリーは礼拝堂に入ってきた。

そして、髪を染めるための道具を持ってきた。

「では髪を染めるわね」

サリサはカラーをしていく。


銀髪はみるみる黒く塗られていく。

「この修道院の修道女はあなたのような貴族の令嬢ではないの。貴族だからって特別扱いしないわよ」

サリサのその一言がとても意地悪く聞こえた。


「さあ、できたわ」

サリサは背中を思い切り叩いてきた。

(何もそんなに強く叩かなくても良いのに)

この修道院は暴力をもする、と直感した。


なんと意地の悪い修道院。


「これで正式にあなたはここの修道女となるわ」

サリサは一切笑顔を見せない。

他の5人も右に倣えだ。


「この修道院の決まりとして。無断外出禁止、葉巻は規定の場所で吸う、金品貸借禁止、奢ったり、奢られたりする事は一切禁止。見つけ次第、処罰するから、それを忘れぬよう」

サリサは続けた。

「あなたの部屋は衣装室の隣です。21時消灯を守るように」
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