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第二章 恋せよ女神
5.たくさんあってうれしいもの
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(たくさんあると嬉しいもの…。)
ありちゃんを見て、僕も同じくらいの年の頃はよくツインテールにしていたことを思い出した。
僕の双子の妹とお揃いのツインテール。
お出かけするときも、保育園に行くときも、お互いに母に結んでくれとせがった。
それは決してお揃いが好きだからというわけでなく、ただ、可愛いからという単純なもの。
「僕もね、昔は髪が長かったんだ。」
ここくらいまであったんだよ、と胸上らへんをトントン叩いた。
「そーなの?」
「そう。ありちゃんみたいに二つ結びにしてた。」
「おそろい!一緒だ!」
無邪気にそう言うありちゃんに表情が少し緩んだ。
「いまは一緒じゃない…?」
「そうだね、切っちゃったから。」
「短いの好き?」
「好きか…わかんないや。」
「えー??」
ありちゃんは納得がいかない様子で足をバタバタ動かしている。
僕は耳にかかる毛先を触れ、その先にないものを惜しむように空をとかした。
その動きをありちゃんも真似した。
「短いけど、長いみたいー。」
はっとして、手を引っ込める。
未練がましい自分を見透かされているみたいで恥ずかしくなった。
「どうして短く切っちゃったの?」
「どうしてって…。」
そんな責めるように言われると…。
ううん、ただ興味があって聞いてるだけってわかってる。でも理解よりも先に、僕を責めるように困った顔をする、あの人の顔が頭に浮かんできてしまう。
「そうしなきゃ、いけなかったから。」
自分になるためには。
「えいっ。」
くりくり、と僕の眉間に小さな指先が押し付けられた。
「え…、え?」
「しわしわ飛んでけー!」
「しわっ…?!」
え、え、もしかして僕は老けた?
あれ?見た目は変わってないと思うけど、浦島太郎的な何かがいつの間にか起こっていた?
「えっ、ありちゃん僕そんなしわしわ?」
「うん、ここがぎゅって、しわしわ。」
ここ、と言って眉間に人差し指を食い込ませた。
気づかぬうちに顔に力が入ってたようだった。
ありちゃんに、怖い顔を見せちゃったかもしれない。
「変な顔してごめんね。」
「うん、あ、しわしわ飛んでったよー!」
「うっ、ありがと。」
僕は、自分で変な顔と言っておきながら即答て同意されたことに少しグサッときて、思わず心臓の辺りをさすった。
「なんで、そうしなきゃいけなかったコン?」
ありちゃんは手を狐のような形をさせ、パクパクと動かしながら首を傾げた。
その様子が微笑ましくて可笑しくて、少し笑ってしまった。
笑った僕を見て、ありちゃんも嬉しそうに笑った。
(…ああ、この子なりに、気を使ってくれているのかな。)
それなら、その気持ちに応えよう。
僕は座り直し、変に体に力が入っていないことを確認してから話し始めた。
「僕には双子の妹がいるんだ。学園でいうような妹のことじゃなくて、本当の妹…。」
僕も妹も、小さな頃ら同じくらい髪が長くて、よくお母さんに結んでもらっていた。
カラフルなビーズがついた髪ゴムは僕のお気に入りで、それで結んでもらった日はすごく気分が良かったんだ。
でも、ある夏の日に、凄く蒸し暑い日に、お母さんは僕と妹の髪をいつものように結んでから言ったんだ。
『お姉ちゃんは何だか違うわね』って。
そろそろ短く切ってもいいかもね、そのほうがきっと似合うって。
好きなツインテールができなくなると思って、凄く嫌だった。短くなんてしたくないって言ったよ。
でもね、お母さんは外でうるさく鳴き続ける蝉の音を止めるように、夏が終わる頃には僕の髪を切ってしまった。
切ってる間お母さんが『きっとかっこよくなるよ!』って嬉しそうに何度も何度も言うから、僕は何も言えなかったんだ。
ぱらぱらと落ちていく髪は僕ごと切り取られていくようで見ていられなかったし、ただ、その様子を見ている妹の、夏風に揺れるツインテールをじっと眺めているしかなかった。
切り終わるとお母さんは僕に手鏡を渡した。かっこよくなった、こっちのほうが好きだよって、お母さんは言った。
僕は、自分を見るのが嫌だった。
だから代わりに鏡のなかに映るお母さんの頬笑む顔を見てた。
僕の好きなものは、お母さんは好きじゃないの?
どうしてそんな顔をするの?
ぐるぐる色んなことを考えたけど、口にできたのは『妹はどうして切らないの』って言葉だけだった。
「ちーちゃんのお母さんは、なんて?」
「お母さんはね、あの子は長いほうが似合うからって言ったよ。」
それで、僕も長いほうがよかったって絞り出すように言ったんだ。
お母さんはそれを聞いて、眉をひそめて困った顔をして言った。
『どうしてそんなこと言うの?』
あれから、あのカラフルなゴムを使うことはなくなった。
お母さんは、僕が似合ってる格好をする僕でいると笑顔になる。
短い髪型に似合う服を着せられて、その服が似合うことが気に入ってる風に装って、いつしか自分のことを僕って呼ぶようになっていた。
「僕って言うのはさ、自分でも驚くけど、なんだかしっくりきちゃったんだ。」
「そうなの?」
「うん、お母さんの言う通り、これが似合ってるし合ってるんだなって思ったよ。」
妹に似合うのはツインテール。
僕に似合うのはショートカット。
もうお気に入りのゴムがどこにあるのかもわからない。
髪を結んで喜んでいた自分は消えていなくなってしまった。
「そっか…。」
ありちゃんは少し何か思ったような顔をしてから僕に言った。
「ちーちゃんの"僕"は、今のちーちゃんってことなんだね。」
「今の、自分?」
「うん、ちーちゃんが決めた、自分。」
「僕が決めた…。」
僕は選んだ。
自分の輪郭がなくなっていくなかで、最後に選んだこと。
お母さんが決めたんじゃなくて、自分で、自分から、"僕"って言い始めた。
(そっか…。)
混沌のなかで、少し手足を動かせる感覚。
掴めないけれど何かを感じたような。
(自分のことをわからないのは、自分の全部がお母さんで出来ているから…だったのかな。)
「僕のたくさんあって嬉しいもの、わかったよ。」
僕は、僕はきっと。
「お母さんの笑顔がたくさんあったら、嬉しかった。」
だから、僕と呼ぶことを僕が決めた。
それだけは紛れもない自分だった。
「ちーちゃん。」
「うん?」
「ありちゃんも、ちーちゃんの笑顔たくさんなら嬉しい!」
にこっとした顔につられ、僕も笑う。
(あ…。)
そういえば、セレナお姉さまはよく笑う。
勝ち気に笑う顔、何かたくらんでるようなニヤリとした顔、そしてありちゃんと同じ無邪気な笑顔。
今はどんな顔をしているだろうか。
(少なくとも、笑顔じゃないな…。)
僕は、お姉さまに酷いことをしてしまったのかもしれない。
「ありちゃん、ごちそうさま。僕そろそろ戻らなきゃ。」
「うん、お話楽しかったよ!ありがと!」
「僕も。聞いてくれてありがとう。」
ありちゃんの部屋のドアを閉めたあと、僕はあの部屋に向かって歩みだした。
どのくらいありちゃんの部屋に居たのか定かではないが、短い時間でなかったことはオレンジ色に染まる廊下でわかる。
「ちーちゃーん!」
振り返ると、ありちゃんが『てとてと』という表現がぴったりの走り方で僕のもとへきて、ぴょんっと抱きついてきた。
ちっちゃな体はお日様みたいに温かかった。
「また遊んでね!」
「うん、約束する。」
「せれちゃんも一緒にね。」
「うん…、え?」
せれちゃん?
せれちゃん、セレナお姉さまのこと?
「お姉さまのこと知ってるの?」
「もち!」
同じ学園で生活してるなら、知ってても不思議はないか。
「うん、お姉さまも一緒に。」
思ったよりセレナお姉さまの部屋に帰り着くのは困難だった。
来るときめちゃくちゃに走ってきたから戻りかたもわからないし、迷子状態で運よくお姉さまの部屋の前まで来れたときには日が落ちていた。
ギィ…。
なんて謝ろうか考えながらゆっくりドアを開ける。
でも、部屋は真っ暗になっていて、お姉さまもいるのかいないのかわからない状態に拍子抜けしてしまった。
戻る途中もお姉さまの声は聞こえなくなっていたし、どこかに出かけたのかもしれない。
(安心した…。)
「何が安心なのよぉ。」
耳元で聞き慣れたお姉さまの声。
微かに耳にかかる息と、するりと僕の体に絡みつく冷たい腕でわかる。
お姉さまは今、僕の真後ろに立っている。
ありちゃんを見て、僕も同じくらいの年の頃はよくツインテールにしていたことを思い出した。
僕の双子の妹とお揃いのツインテール。
お出かけするときも、保育園に行くときも、お互いに母に結んでくれとせがった。
それは決してお揃いが好きだからというわけでなく、ただ、可愛いからという単純なもの。
「僕もね、昔は髪が長かったんだ。」
ここくらいまであったんだよ、と胸上らへんをトントン叩いた。
「そーなの?」
「そう。ありちゃんみたいに二つ結びにしてた。」
「おそろい!一緒だ!」
無邪気にそう言うありちゃんに表情が少し緩んだ。
「いまは一緒じゃない…?」
「そうだね、切っちゃったから。」
「短いの好き?」
「好きか…わかんないや。」
「えー??」
ありちゃんは納得がいかない様子で足をバタバタ動かしている。
僕は耳にかかる毛先を触れ、その先にないものを惜しむように空をとかした。
その動きをありちゃんも真似した。
「短いけど、長いみたいー。」
はっとして、手を引っ込める。
未練がましい自分を見透かされているみたいで恥ずかしくなった。
「どうして短く切っちゃったの?」
「どうしてって…。」
そんな責めるように言われると…。
ううん、ただ興味があって聞いてるだけってわかってる。でも理解よりも先に、僕を責めるように困った顔をする、あの人の顔が頭に浮かんできてしまう。
「そうしなきゃ、いけなかったから。」
自分になるためには。
「えいっ。」
くりくり、と僕の眉間に小さな指先が押し付けられた。
「え…、え?」
「しわしわ飛んでけー!」
「しわっ…?!」
え、え、もしかして僕は老けた?
あれ?見た目は変わってないと思うけど、浦島太郎的な何かがいつの間にか起こっていた?
「えっ、ありちゃん僕そんなしわしわ?」
「うん、ここがぎゅって、しわしわ。」
ここ、と言って眉間に人差し指を食い込ませた。
気づかぬうちに顔に力が入ってたようだった。
ありちゃんに、怖い顔を見せちゃったかもしれない。
「変な顔してごめんね。」
「うん、あ、しわしわ飛んでったよー!」
「うっ、ありがと。」
僕は、自分で変な顔と言っておきながら即答て同意されたことに少しグサッときて、思わず心臓の辺りをさすった。
「なんで、そうしなきゃいけなかったコン?」
ありちゃんは手を狐のような形をさせ、パクパクと動かしながら首を傾げた。
その様子が微笑ましくて可笑しくて、少し笑ってしまった。
笑った僕を見て、ありちゃんも嬉しそうに笑った。
(…ああ、この子なりに、気を使ってくれているのかな。)
それなら、その気持ちに応えよう。
僕は座り直し、変に体に力が入っていないことを確認してから話し始めた。
「僕には双子の妹がいるんだ。学園でいうような妹のことじゃなくて、本当の妹…。」
僕も妹も、小さな頃ら同じくらい髪が長くて、よくお母さんに結んでもらっていた。
カラフルなビーズがついた髪ゴムは僕のお気に入りで、それで結んでもらった日はすごく気分が良かったんだ。
でも、ある夏の日に、凄く蒸し暑い日に、お母さんは僕と妹の髪をいつものように結んでから言ったんだ。
『お姉ちゃんは何だか違うわね』って。
そろそろ短く切ってもいいかもね、そのほうがきっと似合うって。
好きなツインテールができなくなると思って、凄く嫌だった。短くなんてしたくないって言ったよ。
でもね、お母さんは外でうるさく鳴き続ける蝉の音を止めるように、夏が終わる頃には僕の髪を切ってしまった。
切ってる間お母さんが『きっとかっこよくなるよ!』って嬉しそうに何度も何度も言うから、僕は何も言えなかったんだ。
ぱらぱらと落ちていく髪は僕ごと切り取られていくようで見ていられなかったし、ただ、その様子を見ている妹の、夏風に揺れるツインテールをじっと眺めているしかなかった。
切り終わるとお母さんは僕に手鏡を渡した。かっこよくなった、こっちのほうが好きだよって、お母さんは言った。
僕は、自分を見るのが嫌だった。
だから代わりに鏡のなかに映るお母さんの頬笑む顔を見てた。
僕の好きなものは、お母さんは好きじゃないの?
どうしてそんな顔をするの?
ぐるぐる色んなことを考えたけど、口にできたのは『妹はどうして切らないの』って言葉だけだった。
「ちーちゃんのお母さんは、なんて?」
「お母さんはね、あの子は長いほうが似合うからって言ったよ。」
それで、僕も長いほうがよかったって絞り出すように言ったんだ。
お母さんはそれを聞いて、眉をひそめて困った顔をして言った。
『どうしてそんなこと言うの?』
あれから、あのカラフルなゴムを使うことはなくなった。
お母さんは、僕が似合ってる格好をする僕でいると笑顔になる。
短い髪型に似合う服を着せられて、その服が似合うことが気に入ってる風に装って、いつしか自分のことを僕って呼ぶようになっていた。
「僕って言うのはさ、自分でも驚くけど、なんだかしっくりきちゃったんだ。」
「そうなの?」
「うん、お母さんの言う通り、これが似合ってるし合ってるんだなって思ったよ。」
妹に似合うのはツインテール。
僕に似合うのはショートカット。
もうお気に入りのゴムがどこにあるのかもわからない。
髪を結んで喜んでいた自分は消えていなくなってしまった。
「そっか…。」
ありちゃんは少し何か思ったような顔をしてから僕に言った。
「ちーちゃんの"僕"は、今のちーちゃんってことなんだね。」
「今の、自分?」
「うん、ちーちゃんが決めた、自分。」
「僕が決めた…。」
僕は選んだ。
自分の輪郭がなくなっていくなかで、最後に選んだこと。
お母さんが決めたんじゃなくて、自分で、自分から、"僕"って言い始めた。
(そっか…。)
混沌のなかで、少し手足を動かせる感覚。
掴めないけれど何かを感じたような。
(自分のことをわからないのは、自分の全部がお母さんで出来ているから…だったのかな。)
「僕のたくさんあって嬉しいもの、わかったよ。」
僕は、僕はきっと。
「お母さんの笑顔がたくさんあったら、嬉しかった。」
だから、僕と呼ぶことを僕が決めた。
それだけは紛れもない自分だった。
「ちーちゃん。」
「うん?」
「ありちゃんも、ちーちゃんの笑顔たくさんなら嬉しい!」
にこっとした顔につられ、僕も笑う。
(あ…。)
そういえば、セレナお姉さまはよく笑う。
勝ち気に笑う顔、何かたくらんでるようなニヤリとした顔、そしてありちゃんと同じ無邪気な笑顔。
今はどんな顔をしているだろうか。
(少なくとも、笑顔じゃないな…。)
僕は、お姉さまに酷いことをしてしまったのかもしれない。
「ありちゃん、ごちそうさま。僕そろそろ戻らなきゃ。」
「うん、お話楽しかったよ!ありがと!」
「僕も。聞いてくれてありがとう。」
ありちゃんの部屋のドアを閉めたあと、僕はあの部屋に向かって歩みだした。
どのくらいありちゃんの部屋に居たのか定かではないが、短い時間でなかったことはオレンジ色に染まる廊下でわかる。
「ちーちゃーん!」
振り返ると、ありちゃんが『てとてと』という表現がぴったりの走り方で僕のもとへきて、ぴょんっと抱きついてきた。
ちっちゃな体はお日様みたいに温かかった。
「また遊んでね!」
「うん、約束する。」
「せれちゃんも一緒にね。」
「うん…、え?」
せれちゃん?
せれちゃん、セレナお姉さまのこと?
「お姉さまのこと知ってるの?」
「もち!」
同じ学園で生活してるなら、知ってても不思議はないか。
「うん、お姉さまも一緒に。」
思ったよりセレナお姉さまの部屋に帰り着くのは困難だった。
来るときめちゃくちゃに走ってきたから戻りかたもわからないし、迷子状態で運よくお姉さまの部屋の前まで来れたときには日が落ちていた。
ギィ…。
なんて謝ろうか考えながらゆっくりドアを開ける。
でも、部屋は真っ暗になっていて、お姉さまもいるのかいないのかわからない状態に拍子抜けしてしまった。
戻る途中もお姉さまの声は聞こえなくなっていたし、どこかに出かけたのかもしれない。
(安心した…。)
「何が安心なのよぉ。」
耳元で聞き慣れたお姉さまの声。
微かに耳にかかる息と、するりと僕の体に絡みつく冷たい腕でわかる。
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