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第七章 インサイド
35.探し物
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「私の本…!」
お姉さまはミネルウァ様の手に持つ赤い本を指差した。
ミネルウァ様は首をかしげる。なんのことだかよくわかってない様子だ。
「あなたの本?」
「そうよ!私が書いたの!」
「まぁ…。セレナさんが、この物語の作者さんだったのね。」
「物語というか私の人生そのまんまだけど、まぁそれはいいわ。それ返してちょうだい。私の課題の本にするんだから。」
本を受け取ろうと差し出される手に、ミネルウァ様はしばらく固まった。
「人生…そうだったの。良かったわ。」
「え?」
「この本、途中で終わっていたから、主人公がどうなったか気になってたの。続きがみられるのね。」
ミネルウァ様は納得したようにうなずき、お姉さまの手のひらに本を置き、そしてその上に自分の手も重ねた。
「…?何言ってるのぉ?続きを書くつもりはないわよ?」
「今、あなたが見せてくれるじゃないですか。」
そう言うと、フクロウが飛んできてミネルウァ様の肩にとまった。
「セレナさん、この子を見て。」
ミネルウァ様が目を閉じると、フクロウの目がキラリと光った。
「…そういうことね。」
お姉さまはミネルウァ様が何をしようとしてるかわかってるようだ。
フクロウに目を合わせると、手に乗せてる本が光を放った。
(ー…!?この光は…!)
その光の眩しさに僕は顔をそらす。
僕も二人が今何をしているのかやっと理解した。
(今まさに、課題の答え合わせをしているんだ…!)
これはアリア様が出した課題を解いた時と同じ光の色。
けれど、あの時よりもっと目映く強い光だ。
「…うん、わかりました。残念です、セレナさん。この本はあなたを表してるものとは言えません。」
(…え!?)
光が止むと、ミネルウァ様はにっこりと微笑んでお姉さまにそう告げた。
この一瞬の間に、どうやって課題の合否を判断したのだろうか。
「私を表してない?この本は私が書いたものなのよ?」
「ええ。ですが、これは以前のあなたを表面的に描いているものであって、今のセレナさんを表してはいないのです。」
「ミネルウァの屁理屈じゃない。」
「いいえ、これはこの子の判断。私はただこの子の声を聞いたまでですよ。」
お姉さまは納得いかないようで、フクロウを睨みつけた。
「声を聞いてるですって?その鳥に何がわかるって言うのよぉ。」
「私の力を通して本とあなたの本質を見抜ける、とても賢い子なんです。そんな言い方やめてくださいっ。」
言い方がまるで子を溺愛する親だ。
ミネルウァ様はぷくっと頬を膨らます。
そして、フクロウを撫でながら僕のほうを向いた。
「あなたは?課題の本は見つかりました?」
「ま、まだです。」
「努力はしてるみたいね。」
彼女の視線は僕のスカートのポケットからはみ出している紙にあった。
「…お二人に特別にヒントをあげましょうか。」
「なんのつもりぃ?」
自分の本を不合格にされたお姉さまは、敵意むき出しでトゲトゲしく聞く。
そんなお姉さまをミネルウァ様はものともしない。
「興味深い本を見せてくれたお礼です。
特別課題は…、生徒会のアイデアを元にルイ校長が考え、出題されます。」
「そんなの誰でも知ってるわよ。」
「生徒会が課題のアイデアを出す前に、校長は私に依頼したのですよ。今回は私がアイデアを考えろと。」
(…?)
ミネルウァ様は、何が言いたいのだろうか。
「転生が決まってるから、最後の仕事をくれたんじゃないのぉ?」
「それもありますね。」
なかなか本題に入らないミネルウァ様に、お姉さまは痺れを切らした。
「それが何の関係があるのよぉ?さっさとヒントを教えなさいよ!」
「セレナさん、己を知らずして人や世界を助けることなどできない…と、学園は考えているのですよ。」
つまり、自分自身をわかってないと、女神になっても役目は果たせない、と。
だから、"己を知っている"ミネルウァ様が女神になるというこのタイミングで、課題を出すよう依頼したって言いたいのか?
「…ルイは本好きのミネルウァなら生徒達のためにこういう課題を出すだろうと予測したってわけ?」
「おそらく。」
ミネルウァ様は僕達に近寄り、胸の部分に手をかざした。
「女神になるには本当の自分を知ることです。
外側だけではなく、もっと奥深いところまで。」
(深いところ…。)
表面的な自分ではなく、心の奥底にある自分を知らなければならない。
(本で僕のすべてを表すんじゃなくて、僕の内側を本を通して表すってことなのかな。)
「あと半月…。それまでにまたお会いできるのを楽しみにしてます。
あ、それと…。」
ミネルウァ様は去り際に、僕の耳元で呟いた。
「あなたのエゴ、変わったお花の美しい場所ですね。」
お姉さまは自分の本を片手に机に座り、足をプラプラと揺らしている。
「ミネルウァのやつ、回りくどい言い方してわかりにくいじゃないのぉ。私の本にはケチをつけるし。」
「興味深い本って言ってましたよ?」
「私を表面的に描いているとかなんとか言ってたじゃない!名作なのにぃ。」
名作と言うなら下の階のもっと目立つ本棚とかに置けばいいのに。
見つけたときのレア感とかなぜ重視するんだ?
ミネルウァ様が本を持っていたときのお姉さまは複雑な表情してた。
まるで見つけてくれて嬉しいけどそうじゃないみたいな…。
「お姉さま、その本読んでもいいですか?」
なんとなく、自分のことを知るにはお姉さまの本に手がかりがあるような気がする。それを確かめたくてならなかった。
「え、ええ。読んでもいいけど…。今はダメよ。私のいないところで読んでちょうだい。」
僕は週末の休みの日、お使いついでに街へ行った時に読むことにした。
噴水のある広場のベンチに腰をかける。
寒さで強張った手に息を吹きかけ、いざ、本を手に取る。
しかし、お姉さまの秘密を覗くみたいで気が引けてなかなか表紙を開けない。
「…。よし。」
表紙を開くと、1ページ目からいきなり文が始まっていた。
均一にタイプされた文字ではなく、粗っぽくもどこか美しく整ってるように見える不思議な筆記体で。
(そうだ、これは日記帳を使ってお姉さまが直接書き込んだ"本"なんだったっけ。)
型にはまらない自由な感じが微笑ましい。
気持ちが和らいだ僕はやっと文に視線を落とした。
お姉さまはミネルウァ様の手に持つ赤い本を指差した。
ミネルウァ様は首をかしげる。なんのことだかよくわかってない様子だ。
「あなたの本?」
「そうよ!私が書いたの!」
「まぁ…。セレナさんが、この物語の作者さんだったのね。」
「物語というか私の人生そのまんまだけど、まぁそれはいいわ。それ返してちょうだい。私の課題の本にするんだから。」
本を受け取ろうと差し出される手に、ミネルウァ様はしばらく固まった。
「人生…そうだったの。良かったわ。」
「え?」
「この本、途中で終わっていたから、主人公がどうなったか気になってたの。続きがみられるのね。」
ミネルウァ様は納得したようにうなずき、お姉さまの手のひらに本を置き、そしてその上に自分の手も重ねた。
「…?何言ってるのぉ?続きを書くつもりはないわよ?」
「今、あなたが見せてくれるじゃないですか。」
そう言うと、フクロウが飛んできてミネルウァ様の肩にとまった。
「セレナさん、この子を見て。」
ミネルウァ様が目を閉じると、フクロウの目がキラリと光った。
「…そういうことね。」
お姉さまはミネルウァ様が何をしようとしてるかわかってるようだ。
フクロウに目を合わせると、手に乗せてる本が光を放った。
(ー…!?この光は…!)
その光の眩しさに僕は顔をそらす。
僕も二人が今何をしているのかやっと理解した。
(今まさに、課題の答え合わせをしているんだ…!)
これはアリア様が出した課題を解いた時と同じ光の色。
けれど、あの時よりもっと目映く強い光だ。
「…うん、わかりました。残念です、セレナさん。この本はあなたを表してるものとは言えません。」
(…え!?)
光が止むと、ミネルウァ様はにっこりと微笑んでお姉さまにそう告げた。
この一瞬の間に、どうやって課題の合否を判断したのだろうか。
「私を表してない?この本は私が書いたものなのよ?」
「ええ。ですが、これは以前のあなたを表面的に描いているものであって、今のセレナさんを表してはいないのです。」
「ミネルウァの屁理屈じゃない。」
「いいえ、これはこの子の判断。私はただこの子の声を聞いたまでですよ。」
お姉さまは納得いかないようで、フクロウを睨みつけた。
「声を聞いてるですって?その鳥に何がわかるって言うのよぉ。」
「私の力を通して本とあなたの本質を見抜ける、とても賢い子なんです。そんな言い方やめてくださいっ。」
言い方がまるで子を溺愛する親だ。
ミネルウァ様はぷくっと頬を膨らます。
そして、フクロウを撫でながら僕のほうを向いた。
「あなたは?課題の本は見つかりました?」
「ま、まだです。」
「努力はしてるみたいね。」
彼女の視線は僕のスカートのポケットからはみ出している紙にあった。
「…お二人に特別にヒントをあげましょうか。」
「なんのつもりぃ?」
自分の本を不合格にされたお姉さまは、敵意むき出しでトゲトゲしく聞く。
そんなお姉さまをミネルウァ様はものともしない。
「興味深い本を見せてくれたお礼です。
特別課題は…、生徒会のアイデアを元にルイ校長が考え、出題されます。」
「そんなの誰でも知ってるわよ。」
「生徒会が課題のアイデアを出す前に、校長は私に依頼したのですよ。今回は私がアイデアを考えろと。」
(…?)
ミネルウァ様は、何が言いたいのだろうか。
「転生が決まってるから、最後の仕事をくれたんじゃないのぉ?」
「それもありますね。」
なかなか本題に入らないミネルウァ様に、お姉さまは痺れを切らした。
「それが何の関係があるのよぉ?さっさとヒントを教えなさいよ!」
「セレナさん、己を知らずして人や世界を助けることなどできない…と、学園は考えているのですよ。」
つまり、自分自身をわかってないと、女神になっても役目は果たせない、と。
だから、"己を知っている"ミネルウァ様が女神になるというこのタイミングで、課題を出すよう依頼したって言いたいのか?
「…ルイは本好きのミネルウァなら生徒達のためにこういう課題を出すだろうと予測したってわけ?」
「おそらく。」
ミネルウァ様は僕達に近寄り、胸の部分に手をかざした。
「女神になるには本当の自分を知ることです。
外側だけではなく、もっと奥深いところまで。」
(深いところ…。)
表面的な自分ではなく、心の奥底にある自分を知らなければならない。
(本で僕のすべてを表すんじゃなくて、僕の内側を本を通して表すってことなのかな。)
「あと半月…。それまでにまたお会いできるのを楽しみにしてます。
あ、それと…。」
ミネルウァ様は去り際に、僕の耳元で呟いた。
「あなたのエゴ、変わったお花の美しい場所ですね。」
お姉さまは自分の本を片手に机に座り、足をプラプラと揺らしている。
「ミネルウァのやつ、回りくどい言い方してわかりにくいじゃないのぉ。私の本にはケチをつけるし。」
「興味深い本って言ってましたよ?」
「私を表面的に描いているとかなんとか言ってたじゃない!名作なのにぃ。」
名作と言うなら下の階のもっと目立つ本棚とかに置けばいいのに。
見つけたときのレア感とかなぜ重視するんだ?
ミネルウァ様が本を持っていたときのお姉さまは複雑な表情してた。
まるで見つけてくれて嬉しいけどそうじゃないみたいな…。
「お姉さま、その本読んでもいいですか?」
なんとなく、自分のことを知るにはお姉さまの本に手がかりがあるような気がする。それを確かめたくてならなかった。
「え、ええ。読んでもいいけど…。今はダメよ。私のいないところで読んでちょうだい。」
僕は週末の休みの日、お使いついでに街へ行った時に読むことにした。
噴水のある広場のベンチに腰をかける。
寒さで強張った手に息を吹きかけ、いざ、本を手に取る。
しかし、お姉さまの秘密を覗くみたいで気が引けてなかなか表紙を開けない。
「…。よし。」
表紙を開くと、1ページ目からいきなり文が始まっていた。
均一にタイプされた文字ではなく、粗っぽくもどこか美しく整ってるように見える不思議な筆記体で。
(そうだ、これは日記帳を使ってお姉さまが直接書き込んだ"本"なんだったっけ。)
型にはまらない自由な感じが微笑ましい。
気持ちが和らいだ僕はやっと文に視線を落とした。
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