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白昼夢
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「うっ……!?」
何者かに回し蹴りを食らったムーンは、呆気なく吹っ飛ばされ、空中に身を躍らせる。直後、背中からバックドアに衝突して、わずかな呻きを漏らした。
「はっ!?おい、ムーン!?」
ガイアモンドが慌てた声を上げているが、答えている暇はない。どうやら彼がぶつかった勢いで、車のロックが壊れてしまったせいだった。両開きのドアが最大まで開け放たれ、ムーンはその隙間から車外に転げ落ちそうになる。後少しでも体勢を立て直すのが遅ければ、今頃はどうなっていたか想像するのも恐ろしい。
「や、やめろ!離せっ!」
やっとの思いで這い上がると、ガイアモンドともう一人の仲間が、激しく揉み合っているところであった。
しかし、奴は一体どこから現れたのだろう。まるで本当に何もない場所から、急に姿を見せたかのように思われた。恐らく、何らかの魔法を用いていたのだろうが、ムーンが看破出来なかったとは相当のものだろう。
「離せったら!ムーン、早くこいつを」
「動くな」
他の男たちと違い、その人物だけは黒いフェイスカバーで顔を隠していた。目元にも黒いゴーグルをつけ、フードを目深に被っている。もはや、肌が見えている箇所は一部もなく、男女の区別さえつきそうになかった。相手は暴れるガイアモンドにナイフを突き付けると、意図的に作った低い声で運転手に告げる。
「車を止めるな。走らせ続けろ。変わらず、目的地までだ。分かったな?」
「あ、あぁ!」
頼もしい味方がいて安堵したのか、彼の肩からは若干力が抜けて、瞳にも希望が戻ってきていた。フードはそれを顧みることもなく、ナイフを握ったまま今度はムーンに呼びかける。
「お前も、抵抗するな。さもなくば、この男の目玉を抉り出すぞ」
仕方なく、ムーンは肩を竦めて降参を示した。しかし、当の本人たるガイアモンドは、珍しく怯えた表情をしていない。彼は、自分を脅す人物の声色に、どこか聞き覚えがあることに気付いたのだった。
「君は……!」
そのことを相手も察知したらしい。ナイフを持つ手がピクリと反応し、切先がガイアモンドの首筋から逸れる。
「っ!!」
ムーンはわずかな隙を突いて、置いてあった板を掴み、フードに向かって投擲した。相手は何とか手刀でそれを叩き割ったが、視界が塞がれたほんの一瞬の内に、ムーンは銃を構えていた。
放たれた弾丸が相手の二の腕を掠める。鮮血が飛び散り、フードの人物は小さく呻きを漏らした。
「貴様……!」
ナイフを強く握り直すと、一足飛びにムーンのもとへ接近する。怒りに火が付くと周りが見えなくなる性質なのか、もうガイアモンドには目もくれていない。
ムーンは落ち着いて襲撃に対処しようとしたが、額の傷口が塞がらないせいで、左の瞼が開けられなかった。片目のみの視界では、普段通り動くことが出来ず、ナイフに肩口を切り裂かれてしまう。それでもフードは手を緩めることなく、追撃を仕掛けてくる。必死にもう一枚の板を持ち上げて防御するものの、相手は怯まず刺してくるため、木目にはどんどんと切り傷が作られていった。素早く無駄のない動作からは、若干猟奇的な気配さえ漂っているように感じられる。さっさと片付けないと、自分自身まで細切れに刻まれてしまうだろう。ムーンは板を踵で蹴り付け、角の部分を相手の薄い腹に食い込ませる。そして、再び引き金に指をかけた。
「やめろぉっ!!」
そこへ、ガイアモンドが割って入った。彼は無謀にもフードの肩を押し退けると、ムーンとの間に立ち塞がる。自らの身を呈してムーンを庇う彼に、奴は躊躇なくナイフを突き刺すかと思いきや。
はたと、動きが止まった。
異常な事態にムーンは気を取られ、咄嗟に他への意識が回らなくなってしまう。
「うぉお!」
運転手の叫び声と共に、ガタンと強い揺れが車を襲った。原因は、小さな石ころを踏み付けたという、通常時ならただのアクシデントに過ぎない出来事。しかしながら、スピード超過の最中にあっては、致命傷となる。タイヤは瞬く間にグリップ機能を失い、バンの車体は大きく横に傾いた。こうなってはもはや、バランスを保つことも、コントロールすることも叶わない。車は呆気なく横転し、勢い余って何度も何度も路面の上を転がった。
「く……っ!!」
ガイアモンドは反射的に、自分と周囲の者を守るための魔法を半ば強引に発動させる。途端、薄紫色に輝く半透明の多面体が、彼の付近に出現した。
だが、彼は忘れていた。己には魔力を制御する力が乏しく、更に言うなれば、この魔法は数ある中でも特に苦手とする一つであったことを。
パキッ、と多面体にわずかな亀裂が走る。注ぐ魔力が多過ぎて、魔導回路がショートを起こしたのだ。似たような暴走状態は、他にも沢山起こしてきた。だから、彼は理解する。
「まずい、ガイア!」
同様にムーンも、危機を察して口を開いた。彼がガイアモンドに呼びかけた瞬間、限界を迎えた魔法が派手に炸裂する。込められていた莫大なエネルギーが、流れる場所を失い、一気に外部へと放出され始めたのだ。そしてそれは、現実の世界では爆発と呼ばれる現象を起こして、街中に轟音と振動とを響かせる。
* * *
大きな音を立てて、ガイアモンドの身は水中に投げ出された。身体中に纏わりつく冷たく濁った液体に、まるでスクリーンに投影された映画のように、過去の記憶が明確に浮かび上がってきた。
『恋人への贈り物なのに、自信を持てないの?』
彼の前で繰り広げられるのは、過去の夢。かつて実際に体験し目撃した、人生で最も重大な日の出来事だった。あの時と同じレストランに、あの時と同じ青い小箱。向かいに座っている彼女の顔も、全く変化していない。
彼女は、箱が開いた瞬間こそ無言で見入っていたが、すぐにいつもの気高さを取り戻すと、高飛車な調子で言い放ったものである。
「だからこそだ……大事な物は、君の好みを第一に考えたい。もし、気に入らないのなら、別の物を買って」
『お金で解決しようとしないで』
彼は出来るだけ穏やかに答えようとしたが、アデレードはそれを遮って、恋人を咎める。
「じゃあ、どうすればいいって言うんだ」
冷ややかな眼差しに、ガイアモンドは困り果てて嘆息した。アデレードは彼を真っ直ぐに見据え、膝の上で手を重ね合わせると、おもむろに口を開く。
『あなたの気持ちを聞かせてほしいの。私のこと、どう思ってるか教えて?』
「そっ!?そんなの、これを見れば、分かるだろう!」
それは、聞き分けの悪い生徒を諭す時の、女教師の口ぶりに似ていた。直截に切り込まれ、ガイアモンドは思わず動揺する。一気に血が上って、自分でも頬が赤くなるのが分かった。
『口で言われなきゃ分かんない。たとえ分かったって、言ってもらわなきゃ嬉しくないわ』
アデレードは引き下がることなく、テーブルの上で組んだ両手に、顎を乗せて畳みかけてくる。ガイアモンドはすぐには返事をしかねて、声にならない呻きを漏らした。
「な……な……っ!」
『恥ずかしいんでしょ?ほんっと、プライド高男』
「誰がだっ!」
図星を突かれて、更に顔の熱さが上昇する。火照りを冷まそうと水を飲む彼を、アデレードは揶揄うような微笑みで眺めていた。
『私の好みを第一に考えてくれるって、言ったのはどちら様でしたっけ?社長?』
「ぐ……」
とうとうトドメを刺されて、もはやぐうの音も出なくなる。
「……分かった。分かったよ。言うから。少し、待ってくれ……少しだけ」
彼は降参だと手を挙げて、適切な言葉を探すべく、時間稼ぎを試みた。テーブルの下で足を組み、長い指で自身の上唇に触れる。たった数秒の沈黙だったが、その間に彼の脳みそは有り得ないほど高速で回転を続け、ありとあらゆる選択を想定したシミュレーションを行なっていた。
言うべきことは、沢山ある。言わなければならない事柄も。だが、結局のところ、伝えたい思いは一つだけだ。ならば、余計な装飾や誇張を入れずに、端的に告げるべきだろう。ありのままに、己の声で。
「僕と、結婚してほしい。アデレード」
ストレートな言い方に、彼女も若干呆気に取られたらしい。アデレードは、美しい瞳を丸くして、華奢な両手を膝の上に戻した。
彼女は何と答えるだろう。応じてもらえるのだろうか。
どちらも何も喋らない時間が、針のように、ガイアモンドの肌を突き刺す。彼がその痛みに耐えきれなくなった頃、ようやく、アデレードの表情が和らいだ。
彼女はしばらくの間の後、心底満足そうに、幸福そうに微笑む。
あの瞬間の表情は、今でも、ガイアモンドの網膜にはっきりと焼き付いていた。これからも、忘れることはないだろう。いいや、忘れ得ぬものだ。忘却なんて許されない。だって、あの後彼女は……
己を縛る後悔に、彼が飲み込まれる直前。真上から伸びてきた手が、ガイアモンドの腕を掴んだ。
何者かに回し蹴りを食らったムーンは、呆気なく吹っ飛ばされ、空中に身を躍らせる。直後、背中からバックドアに衝突して、わずかな呻きを漏らした。
「はっ!?おい、ムーン!?」
ガイアモンドが慌てた声を上げているが、答えている暇はない。どうやら彼がぶつかった勢いで、車のロックが壊れてしまったせいだった。両開きのドアが最大まで開け放たれ、ムーンはその隙間から車外に転げ落ちそうになる。後少しでも体勢を立て直すのが遅ければ、今頃はどうなっていたか想像するのも恐ろしい。
「や、やめろ!離せっ!」
やっとの思いで這い上がると、ガイアモンドともう一人の仲間が、激しく揉み合っているところであった。
しかし、奴は一体どこから現れたのだろう。まるで本当に何もない場所から、急に姿を見せたかのように思われた。恐らく、何らかの魔法を用いていたのだろうが、ムーンが看破出来なかったとは相当のものだろう。
「離せったら!ムーン、早くこいつを」
「動くな」
他の男たちと違い、その人物だけは黒いフェイスカバーで顔を隠していた。目元にも黒いゴーグルをつけ、フードを目深に被っている。もはや、肌が見えている箇所は一部もなく、男女の区別さえつきそうになかった。相手は暴れるガイアモンドにナイフを突き付けると、意図的に作った低い声で運転手に告げる。
「車を止めるな。走らせ続けろ。変わらず、目的地までだ。分かったな?」
「あ、あぁ!」
頼もしい味方がいて安堵したのか、彼の肩からは若干力が抜けて、瞳にも希望が戻ってきていた。フードはそれを顧みることもなく、ナイフを握ったまま今度はムーンに呼びかける。
「お前も、抵抗するな。さもなくば、この男の目玉を抉り出すぞ」
仕方なく、ムーンは肩を竦めて降参を示した。しかし、当の本人たるガイアモンドは、珍しく怯えた表情をしていない。彼は、自分を脅す人物の声色に、どこか聞き覚えがあることに気付いたのだった。
「君は……!」
そのことを相手も察知したらしい。ナイフを持つ手がピクリと反応し、切先がガイアモンドの首筋から逸れる。
「っ!!」
ムーンはわずかな隙を突いて、置いてあった板を掴み、フードに向かって投擲した。相手は何とか手刀でそれを叩き割ったが、視界が塞がれたほんの一瞬の内に、ムーンは銃を構えていた。
放たれた弾丸が相手の二の腕を掠める。鮮血が飛び散り、フードの人物は小さく呻きを漏らした。
「貴様……!」
ナイフを強く握り直すと、一足飛びにムーンのもとへ接近する。怒りに火が付くと周りが見えなくなる性質なのか、もうガイアモンドには目もくれていない。
ムーンは落ち着いて襲撃に対処しようとしたが、額の傷口が塞がらないせいで、左の瞼が開けられなかった。片目のみの視界では、普段通り動くことが出来ず、ナイフに肩口を切り裂かれてしまう。それでもフードは手を緩めることなく、追撃を仕掛けてくる。必死にもう一枚の板を持ち上げて防御するものの、相手は怯まず刺してくるため、木目にはどんどんと切り傷が作られていった。素早く無駄のない動作からは、若干猟奇的な気配さえ漂っているように感じられる。さっさと片付けないと、自分自身まで細切れに刻まれてしまうだろう。ムーンは板を踵で蹴り付け、角の部分を相手の薄い腹に食い込ませる。そして、再び引き金に指をかけた。
「やめろぉっ!!」
そこへ、ガイアモンドが割って入った。彼は無謀にもフードの肩を押し退けると、ムーンとの間に立ち塞がる。自らの身を呈してムーンを庇う彼に、奴は躊躇なくナイフを突き刺すかと思いきや。
はたと、動きが止まった。
異常な事態にムーンは気を取られ、咄嗟に他への意識が回らなくなってしまう。
「うぉお!」
運転手の叫び声と共に、ガタンと強い揺れが車を襲った。原因は、小さな石ころを踏み付けたという、通常時ならただのアクシデントに過ぎない出来事。しかしながら、スピード超過の最中にあっては、致命傷となる。タイヤは瞬く間にグリップ機能を失い、バンの車体は大きく横に傾いた。こうなってはもはや、バランスを保つことも、コントロールすることも叶わない。車は呆気なく横転し、勢い余って何度も何度も路面の上を転がった。
「く……っ!!」
ガイアモンドは反射的に、自分と周囲の者を守るための魔法を半ば強引に発動させる。途端、薄紫色に輝く半透明の多面体が、彼の付近に出現した。
だが、彼は忘れていた。己には魔力を制御する力が乏しく、更に言うなれば、この魔法は数ある中でも特に苦手とする一つであったことを。
パキッ、と多面体にわずかな亀裂が走る。注ぐ魔力が多過ぎて、魔導回路がショートを起こしたのだ。似たような暴走状態は、他にも沢山起こしてきた。だから、彼は理解する。
「まずい、ガイア!」
同様にムーンも、危機を察して口を開いた。彼がガイアモンドに呼びかけた瞬間、限界を迎えた魔法が派手に炸裂する。込められていた莫大なエネルギーが、流れる場所を失い、一気に外部へと放出され始めたのだ。そしてそれは、現実の世界では爆発と呼ばれる現象を起こして、街中に轟音と振動とを響かせる。
* * *
大きな音を立てて、ガイアモンドの身は水中に投げ出された。身体中に纏わりつく冷たく濁った液体に、まるでスクリーンに投影された映画のように、過去の記憶が明確に浮かび上がってきた。
『恋人への贈り物なのに、自信を持てないの?』
彼の前で繰り広げられるのは、過去の夢。かつて実際に体験し目撃した、人生で最も重大な日の出来事だった。あの時と同じレストランに、あの時と同じ青い小箱。向かいに座っている彼女の顔も、全く変化していない。
彼女は、箱が開いた瞬間こそ無言で見入っていたが、すぐにいつもの気高さを取り戻すと、高飛車な調子で言い放ったものである。
「だからこそだ……大事な物は、君の好みを第一に考えたい。もし、気に入らないのなら、別の物を買って」
『お金で解決しようとしないで』
彼は出来るだけ穏やかに答えようとしたが、アデレードはそれを遮って、恋人を咎める。
「じゃあ、どうすればいいって言うんだ」
冷ややかな眼差しに、ガイアモンドは困り果てて嘆息した。アデレードは彼を真っ直ぐに見据え、膝の上で手を重ね合わせると、おもむろに口を開く。
『あなたの気持ちを聞かせてほしいの。私のこと、どう思ってるか教えて?』
「そっ!?そんなの、これを見れば、分かるだろう!」
それは、聞き分けの悪い生徒を諭す時の、女教師の口ぶりに似ていた。直截に切り込まれ、ガイアモンドは思わず動揺する。一気に血が上って、自分でも頬が赤くなるのが分かった。
『口で言われなきゃ分かんない。たとえ分かったって、言ってもらわなきゃ嬉しくないわ』
アデレードは引き下がることなく、テーブルの上で組んだ両手に、顎を乗せて畳みかけてくる。ガイアモンドはすぐには返事をしかねて、声にならない呻きを漏らした。
「な……な……っ!」
『恥ずかしいんでしょ?ほんっと、プライド高男』
「誰がだっ!」
図星を突かれて、更に顔の熱さが上昇する。火照りを冷まそうと水を飲む彼を、アデレードは揶揄うような微笑みで眺めていた。
『私の好みを第一に考えてくれるって、言ったのはどちら様でしたっけ?社長?』
「ぐ……」
とうとうトドメを刺されて、もはやぐうの音も出なくなる。
「……分かった。分かったよ。言うから。少し、待ってくれ……少しだけ」
彼は降参だと手を挙げて、適切な言葉を探すべく、時間稼ぎを試みた。テーブルの下で足を組み、長い指で自身の上唇に触れる。たった数秒の沈黙だったが、その間に彼の脳みそは有り得ないほど高速で回転を続け、ありとあらゆる選択を想定したシミュレーションを行なっていた。
言うべきことは、沢山ある。言わなければならない事柄も。だが、結局のところ、伝えたい思いは一つだけだ。ならば、余計な装飾や誇張を入れずに、端的に告げるべきだろう。ありのままに、己の声で。
「僕と、結婚してほしい。アデレード」
ストレートな言い方に、彼女も若干呆気に取られたらしい。アデレードは、美しい瞳を丸くして、華奢な両手を膝の上に戻した。
彼女は何と答えるだろう。応じてもらえるのだろうか。
どちらも何も喋らない時間が、針のように、ガイアモンドの肌を突き刺す。彼がその痛みに耐えきれなくなった頃、ようやく、アデレードの表情が和らいだ。
彼女はしばらくの間の後、心底満足そうに、幸福そうに微笑む。
あの瞬間の表情は、今でも、ガイアモンドの網膜にはっきりと焼き付いていた。これからも、忘れることはないだろう。いいや、忘れ得ぬものだ。忘却なんて許されない。だって、あの後彼女は……
己を縛る後悔に、彼が飲み込まれる直前。真上から伸びてきた手が、ガイアモンドの腕を掴んだ。
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