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グシオンの目的
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ネプチューンのクリニックは、二階建ての一軒家の一階部分を占めている。診察室の奥にある階段を上がると、その先には彼が日常生活を送るための居住スペースが広がっていた。
「それで?どうして君は、あの場所にいたんだ?」
リビングの中央に置かれたアンティークの椅子に座り、ムーンはグシオンを見遣った。目の前のテーブルには、主治医お手製のスープリゾットが用意され、芳しい香りと湯気を漂わせている。久しぶりの食事を規則的に咀嚼しつつ、ムーンは合間を縫って会話を切り出した。
「どうしてって、あんたが心配だったからさ」
おこぼれに預かったグシオンは、早速食べ終わった皿にスプーンを放り白々しく答える。ところが、壁際に立ったネプチューンに睨まれた途端、速やかに降参した。
「……嘘だよ。俺はあんたを疑ってたんだ。仮に、あんたがセイガの情報を掴めたとして、それを正直に俺に伝えるかは分からねぇからな」
いくら情報の提供者だとはいえ、セイガとの“ビジネス”を欲する者に、全てを打ち明ける可能性は低い。もしかしたらグシオンが裏切って、セイガの味方につくかも知れないからだ。無論、かといって相手の危険性を知っているグシオンが、直接の接触を図れるはずもない。だから彼はムーンを巧みに誘導し、盗聴で真実を確かめるという手法を選択したのである。
「そもそも君は、どこでセイガの情報を得た?」
尤もらしい考えに納得し、ムーンは次の質問をぶつけた。今度はグシオンも、下手な時間稼ぎは止めて正直に回答する。
「それは、前にあんたにも話した通りさ。セイガは恐怖で周りを支配してる。強引なやり方に、不満を持ってる奴はごまんといるんだ。そういうのを一人でも見つけたら、愚痴を聞くふりをして、知りたいことを引き出せばいい。簡単だろ?」
「なるほど。セイガはそれを逆手に取って、君を……自分のことを探る輩を、出し抜いたというわけか」
忠誠心の低い者は、酒でも入れば湯水のように情報を漏らす。彼らの心理を、セイガは非常に巧妙にコントロールし入念な罠を張り巡らせていたのだろう。つまりはグシオンも、彼の計略に踊らされた一人ということになる。
「本当に、知らなかったんだな?」
「あぁ……俺だって、腹が立ってるんだ。まさか、最初っから全部計画の内だったなんてな」
屈辱からか怒りからか、グシオンは分かりやすく頬を紅潮させ、握り締めた手をテーブルに叩き付けた。振動で空になった皿が跳ね、ガチャンと耳障りな音を立てる。
「なら、フェンリルは?彼女は君が用意したんじゃないのか?」
「あ?」
それにも構わず尋問を続けると、グシオンは苛ついた眼差しでムーンを睨み、忙しなく足を組み替えた。ムーンは先程より穏やかな口調で、もう一度問いかける。
「フェンリルだ。恐らく、あの店の近くで商売をしている。きっと、君の協力者だと思ったんだが」
「そんな名前の女は知らねぇな。大体、この件にはサクラなんか入れてねぇぞ。俺が一人でやってたことだ」
多少詳細な説明を加えてみたが、グシオンは一貫して心当たりがないと主張するばかりだった。とはいえ、嘘をついているとも思えなかったので、ムーンは話題を変える。
「では何故、君はセイガに近付こうとしていたんだ?危険な相手だと知りながら……本当に協力するつもりだったのか?彼と、ビジネスをしようと?」
さりげなく、あくまで平然とした調子で核心に踏み込む。だが、グシオンから尤もらしい返答が寄越されることはなかった。彼は箱から抜き取ったタバコを咥え、ライターで火を付けようとする。すかさず、足早に近寄ったネプチューンが彼からタバコを奪った。
「禁!煙!ヨッ!!」
摘んで捨てられたそれは、グシオンの飲んでいた水のグラスに落ち、かすかな音を立てて潰える。グシオンは意外にも無言で一連の光景を眺めていたが、やがて行き場を失った手をテーブルに伏せ、諦めた様子で息を吐いた。気力に欠けた声音で、億劫そうに告げる。
「……ビジネスは、ビジネスさ。俺にとっちゃあ、な。だが、あんたの見立て通り、俺はあいつと手を組む気なんてなかった。むしろ、敵に回してもいいと思ってたんだ。そうまでして、あいつから奪いたい物があった」
「……不死鳥の心臓か」
「ご名答ぉ!!」
ピンときたムーンが独り言ちると、彼は指を鳴らして名推理を讃えた。その態度にはどこか、揶揄いと皮肉に似た感情が滲んでいる。
「不死鳥の心臓?子供向けの絵本に出てくる、伝説の物語じゃないの。確か、古代遺物とかっていう……」
セイガの目的を知らないネプチューンが、訝しげに首を捻った。ムーンは後で話すと目顔で伝え、グシオンに視線を戻す。
「君まで古代遺物を狙っているとは思わなかった。一体、何のためだ?君も、不死身の肉体が欲しいのか?」
牽制を込めて見据えると、グシオンは楽しそうに肩を揺らして笑った。
「カカカッ、ま、それも一つの選択だよな!けど、残念ながら、俺の目的はそうじゃねぇ……金だよ。至ってシンプル。単純明快この上ない!だろ?」
彼ら魔界に生きる悪魔たちは、確かに人間よりは長寿だが決して不死ではない。着実に近付く終わりを恐れ、延命を求める者たちは数えきれないほど存在するはずだ。しかも、彼らのほとんどは手に入れた権力や地位、金銭を失わないために長生きを願っている。彼らの前に不死の技術を差し出せば、グシオンにはきっと、文字通り莫大な金と利権が与えられることだろう。それは今まで貧しい生活を強いられてきた彼にとって、途方もない魅力であった。
しかし、ネプチューンにしてみれば、単なる俗物的な思考としか映らなかったらしい。彼はグシオンをまじまじと凝視すると、頬に手を当てて芝居がかった嘆きを見せた。
「……ほんっと、馬鹿な男」
「ハッ、何とでも言え。どうせあんたらは、取り返しがつかなくなってから気付くのさ。最後に笑うのは、他の誰もない、この俺だってな」
だがどんな文句を言われようとも、グシオンが決して動じなかった。むしろ、想定を上回る反応を示さない彼らを、鼻を鳴らして嘲笑する。挑発的な態度にネプチューンは眉を吊り上げたが、彼が口を開くより早く、ムーンの声が割って入った。
「だから、僕を助けたのか。ヘリオス・ラムダを囮にして、セイガから古代遺物を盗むために」
彼は赤い瞳を怜悧に煌めかせ、淡々と考察を述べる。それを聞いたグシオンは、一つ頷いて肯定を表した。
「……最初は俺も、半信半疑だったさ。不死鳥の心臓なんて、そんな怪しげなもんが実在するはずはねぇ。あったとしたら、とっくに話題になってるだろうってな。だが、少なくともあの野郎は遺物の力を本気で信じてるみたいだった。なら、ちょいと小細工でもして、奴が目を離した隙にいただいちまっても文句ねぇだろ?俺はあいつに騙されたんだ。いいようにしてやられた“返し”をしてやらなきゃ、気が治らねぇ!」
だから彼はムーンを助け、彼の協力者になろうとしているのだ。己を欺き弄んだセイガに怒りをぶつけ、報復をするために。ついでとばかりに、本来の目的である不死鳥の心臓も上手くせしめるつもりでいる。しかし、それらの仕事を全てグシオン一人でこなすことは出来ない。厄介な敵の注意を引き付け、彼の目的を密かにサポートしてくれる何者かが必要になった。そして彼が白羽の矢を立てたのが、ヘリオス・ラムダひいてはムーンだったわけである。
「それで?どうして君は、あの場所にいたんだ?」
リビングの中央に置かれたアンティークの椅子に座り、ムーンはグシオンを見遣った。目の前のテーブルには、主治医お手製のスープリゾットが用意され、芳しい香りと湯気を漂わせている。久しぶりの食事を規則的に咀嚼しつつ、ムーンは合間を縫って会話を切り出した。
「どうしてって、あんたが心配だったからさ」
おこぼれに預かったグシオンは、早速食べ終わった皿にスプーンを放り白々しく答える。ところが、壁際に立ったネプチューンに睨まれた途端、速やかに降参した。
「……嘘だよ。俺はあんたを疑ってたんだ。仮に、あんたがセイガの情報を掴めたとして、それを正直に俺に伝えるかは分からねぇからな」
いくら情報の提供者だとはいえ、セイガとの“ビジネス”を欲する者に、全てを打ち明ける可能性は低い。もしかしたらグシオンが裏切って、セイガの味方につくかも知れないからだ。無論、かといって相手の危険性を知っているグシオンが、直接の接触を図れるはずもない。だから彼はムーンを巧みに誘導し、盗聴で真実を確かめるという手法を選択したのである。
「そもそも君は、どこでセイガの情報を得た?」
尤もらしい考えに納得し、ムーンは次の質問をぶつけた。今度はグシオンも、下手な時間稼ぎは止めて正直に回答する。
「それは、前にあんたにも話した通りさ。セイガは恐怖で周りを支配してる。強引なやり方に、不満を持ってる奴はごまんといるんだ。そういうのを一人でも見つけたら、愚痴を聞くふりをして、知りたいことを引き出せばいい。簡単だろ?」
「なるほど。セイガはそれを逆手に取って、君を……自分のことを探る輩を、出し抜いたというわけか」
忠誠心の低い者は、酒でも入れば湯水のように情報を漏らす。彼らの心理を、セイガは非常に巧妙にコントロールし入念な罠を張り巡らせていたのだろう。つまりはグシオンも、彼の計略に踊らされた一人ということになる。
「本当に、知らなかったんだな?」
「あぁ……俺だって、腹が立ってるんだ。まさか、最初っから全部計画の内だったなんてな」
屈辱からか怒りからか、グシオンは分かりやすく頬を紅潮させ、握り締めた手をテーブルに叩き付けた。振動で空になった皿が跳ね、ガチャンと耳障りな音を立てる。
「なら、フェンリルは?彼女は君が用意したんじゃないのか?」
「あ?」
それにも構わず尋問を続けると、グシオンは苛ついた眼差しでムーンを睨み、忙しなく足を組み替えた。ムーンは先程より穏やかな口調で、もう一度問いかける。
「フェンリルだ。恐らく、あの店の近くで商売をしている。きっと、君の協力者だと思ったんだが」
「そんな名前の女は知らねぇな。大体、この件にはサクラなんか入れてねぇぞ。俺が一人でやってたことだ」
多少詳細な説明を加えてみたが、グシオンは一貫して心当たりがないと主張するばかりだった。とはいえ、嘘をついているとも思えなかったので、ムーンは話題を変える。
「では何故、君はセイガに近付こうとしていたんだ?危険な相手だと知りながら……本当に協力するつもりだったのか?彼と、ビジネスをしようと?」
さりげなく、あくまで平然とした調子で核心に踏み込む。だが、グシオンから尤もらしい返答が寄越されることはなかった。彼は箱から抜き取ったタバコを咥え、ライターで火を付けようとする。すかさず、足早に近寄ったネプチューンが彼からタバコを奪った。
「禁!煙!ヨッ!!」
摘んで捨てられたそれは、グシオンの飲んでいた水のグラスに落ち、かすかな音を立てて潰える。グシオンは意外にも無言で一連の光景を眺めていたが、やがて行き場を失った手をテーブルに伏せ、諦めた様子で息を吐いた。気力に欠けた声音で、億劫そうに告げる。
「……ビジネスは、ビジネスさ。俺にとっちゃあ、な。だが、あんたの見立て通り、俺はあいつと手を組む気なんてなかった。むしろ、敵に回してもいいと思ってたんだ。そうまでして、あいつから奪いたい物があった」
「……不死鳥の心臓か」
「ご名答ぉ!!」
ピンときたムーンが独り言ちると、彼は指を鳴らして名推理を讃えた。その態度にはどこか、揶揄いと皮肉に似た感情が滲んでいる。
「不死鳥の心臓?子供向けの絵本に出てくる、伝説の物語じゃないの。確か、古代遺物とかっていう……」
セイガの目的を知らないネプチューンが、訝しげに首を捻った。ムーンは後で話すと目顔で伝え、グシオンに視線を戻す。
「君まで古代遺物を狙っているとは思わなかった。一体、何のためだ?君も、不死身の肉体が欲しいのか?」
牽制を込めて見据えると、グシオンは楽しそうに肩を揺らして笑った。
「カカカッ、ま、それも一つの選択だよな!けど、残念ながら、俺の目的はそうじゃねぇ……金だよ。至ってシンプル。単純明快この上ない!だろ?」
彼ら魔界に生きる悪魔たちは、確かに人間よりは長寿だが決して不死ではない。着実に近付く終わりを恐れ、延命を求める者たちは数えきれないほど存在するはずだ。しかも、彼らのほとんどは手に入れた権力や地位、金銭を失わないために長生きを願っている。彼らの前に不死の技術を差し出せば、グシオンにはきっと、文字通り莫大な金と利権が与えられることだろう。それは今まで貧しい生活を強いられてきた彼にとって、途方もない魅力であった。
しかし、ネプチューンにしてみれば、単なる俗物的な思考としか映らなかったらしい。彼はグシオンをまじまじと凝視すると、頬に手を当てて芝居がかった嘆きを見せた。
「……ほんっと、馬鹿な男」
「ハッ、何とでも言え。どうせあんたらは、取り返しがつかなくなってから気付くのさ。最後に笑うのは、他の誰もない、この俺だってな」
だがどんな文句を言われようとも、グシオンが決して動じなかった。むしろ、想定を上回る反応を示さない彼らを、鼻を鳴らして嘲笑する。挑発的な態度にネプチューンは眉を吊り上げたが、彼が口を開くより早く、ムーンの声が割って入った。
「だから、僕を助けたのか。ヘリオス・ラムダを囮にして、セイガから古代遺物を盗むために」
彼は赤い瞳を怜悧に煌めかせ、淡々と考察を述べる。それを聞いたグシオンは、一つ頷いて肯定を表した。
「……最初は俺も、半信半疑だったさ。不死鳥の心臓なんて、そんな怪しげなもんが実在するはずはねぇ。あったとしたら、とっくに話題になってるだろうってな。だが、少なくともあの野郎は遺物の力を本気で信じてるみたいだった。なら、ちょいと小細工でもして、奴が目を離した隙にいただいちまっても文句ねぇだろ?俺はあいつに騙されたんだ。いいようにしてやられた“返し”をしてやらなきゃ、気が治らねぇ!」
だから彼はムーンを助け、彼の協力者になろうとしているのだ。己を欺き弄んだセイガに怒りをぶつけ、報復をするために。ついでとばかりに、本来の目的である不死鳥の心臓も上手くせしめるつもりでいる。しかし、それらの仕事を全てグシオン一人でこなすことは出来ない。厄介な敵の注意を引き付け、彼の目的を密かにサポートしてくれる何者かが必要になった。そして彼が白羽の矢を立てたのが、ヘリオス・ラムダひいてはムーンだったわけである。
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