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淀んだ戦況
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「こっちだ、ムーン!」
崩れかけた非常階段を、二人の男が急いで駆け降りる。先を行くガイアモンドは、魔力不足による虚脱感に苛まれながらも、腕を振って背後のムーンを導いた。
突き当たりの扉を潜ると、彼らは三階の廊下に辿り着いた。すぐそばには、一階ホールまで真っ直ぐ続く、長い幅広階段が伸びている。階段から見て左側の壁には、例の大時計が掲げられていた。かなり高い位置に設置されてはいるものの、魔法を用いれば十分手が届く高さだ。
「あぁ……っ、ゴホッ、ゴホ!」
ガイアモンドに従うムーンは、埃っぽい空気に耐え切れず何度も咳き込んだ。ぼんやりと彷徨わせた指先が、ひび割れた壁面に赤い弧を描く。それを見咎めたガイアモンドは、足を止めて尋ねた。
「どうした?血が出ているぞ。もしかして君、まだ怪我が治っていないのか?」
ムーンは指先の汚れを不快げに一瞥し、ハンカチで拭う。たったそれだけの仕草だというのに、傷口が引き攣れてピリリと痛んだ。ジャケットの下は恐らく、肩から手首まではっきりと、血の流れた跡が刻まれていることだろう。
「さぁ、どうだろうね……さっき目覚めたばかりだから、よく分からないな」
「惚けるな!そんな体で、どうして来たんだ!無謀は君の悪い癖だぞ、ムーン!」
片手を広げて精一杯白を切るムーンに、ガイアモンドは語気を荒げて詰め寄った。彼の手が無事な方の肩を軽く突くが、ムーンは易々と払い退けてしまう。
「熱を出しても働いていた君に言われたくないね」
「うるさい……っ!僕には事情が」
皮肉で応酬されたガイアモンドは、声を一段と高くして反駁した。ところが、最後まで言い終わらない内に、ムーンの指が彼に沈黙を命じる。
彼らの佇む廊下は、六階まで続く巨大な吹き抜けに面しており、おかげで何物にも遮られずホールの様子を窺い知ることが出来た。ムーンはそばの壁に背を押し付けると、息を殺して階下の状況を確かめる。そして唐突に、辺り一帯の煙の量が、他の場所と比べて少ないことに気が付いた。もちろん異臭や煤は漂っているものの、火の手はあまり回っておらず、破壊や損傷の度合いも小さい。むしろ、外からビルを眺めていた時の方が、強い危機感を抱いたくらいだ。黒煙も、焼け落ちた外壁や天井の隙間から見える炎も、盛んに渦巻いて惨状を主張していた。まるで、酷い事件が起きたことを、意図的に演出するかのように。
(爆発は、加減されたもの……?しかし、何のために……)
「何だ、あれは?」
疑念を覚える彼の耳に、ガイアモンドの呟きが飛び込んでくる。彼が指す先に視線を投げて、ムーンは赤い瞳を光らせた。
一階フロア、階段の付近に十人程の男女が固まって跪いていた。彼らは皆両手を後ろで縛られ、銃を持った男たちに囲まれて座っている。男の格好は特殊部隊のそれに似て、防刃仕様のベストを着用し、顔を隠せる大きなゴーグルをつけていた。中には黒光りする盾や、サーベルを携えている者もいる。
「誰なんだ、あいつらは……うちの社員をどうする気だ!」
人質たちを心配して、ガイアモンドが声を上げた。ムーンは慌てて彼を嗜め、静かにしろと囁く。
「落ち着け、ガイア。今ここで僕たちが喚いても、何にもなりはしない。それよりも、君に聞きたいことがある」
「何だ、この状況で、僕に聞きたいことだと?」
尋ねられたガイアモンドは、険しい表情でムーンを睨んだ。彼を責めても仕方がないはずなのに、その瞳は怒りともどかしさに燃えている。だが、ムーンは華麗に素知らぬふりをして問うた。
「あぁ、とても重要なことだ。よく考えて答えてくれ。君は、セイガと知り合いか?あるいは、過去にどこかで見かけたとか。彼の家族との面識は?」
「はぁ?何だ、それは……」
いきなり突拍子もない質問をぶつけられ、ガイアモンドは困惑に眉根を寄せる。冗談かと身振りで伝える彼を、ムーンはただじっと見返した。それによって、彼は冗談を言っているのではないと理解し、ガイアモンドは答える。
「僕はセイガとも、奴の家族とも会ったことはない。全くの他人だ。名前だって、最近まで知らなかった。大体、この僕がテロリストなんかと関わるはずがないだろう!」
自分からしてみれば当たり前の事実を、何故わざわざもったいぶって、切羽詰まった状況の中で聞かれなければならないのか。そのような下らない、訳の分からない雑談に付き合っている暇はないのだと、彼は早口に捲し立てる。喋っている間により一層ヒートアップしていく彼を、ムーンはまたもや黙らせた。
「分かった、分かったから。静かにしてくれ……僕だって別に、意味もなく聞いたわけじゃない。確かめたかったんだ。セイガが、君を恨む理由を」
「何だって?」
彼の説明を耳にすると、ガイアモンドは愕然とした面持ちになって、黒い目を瞬かせる。ムーンは嘘ではないと頷いて示し、更に付け足した。
「セイガの目的は、君への復讐だ。そのために、古代遺物“不死鳥の心臓”を探している……この爆発も、恐らくは事故じゃない。君を陥れるために、セイガが意図的に仕組んだものだろう」
無論、セイガの仕業であることを証明する、決定的な証拠があるわけではない。しかし、それ以上に納得のいく仮説がないのも、また確かな事実だった。ガイアモンドを憎んでいるセイガにとって、オメガ社の破壊もきっと一番の目的ではないだろう。だからこそ、外観ばかりを派手に損傷させ、大きな騒ぎを引き起こした。街の危機だと世間が思い込み、混乱して注意を他に逸らしている隙に、ガイアモンドを殺害するために。あの謎の連中が、逃げ遅れた社員を人質に取っているのも、彼を誘き出す計画の一環かも知れなかった。
「ふざけるな……!そんなことのために、会社を爆破し、社員を危険に晒しているというのか?僕を殺すために?」
ムーンの推理に耳を傾けたガイアモンドは、激怒のあまり顔中を強張らせていた。握り締められた拳は、力が入り過ぎて白くなり、垂れ下がった前髪の一房が身体に合わせて小刻みに震えている。彼はそれでも懸命に声量を落とし、困惑と憤りの滲んだ口調で呟いた。
「そもそも、セイガは何故僕を狙うんだ……!僕が、何をした!」
「それが分からないから、君に聞いたんだ。だが、心当たりはないようだな」
「当たり前だろう!」
どこまでも落ち着いたムーンの返事に、彼が食ってかかろうとした時。下から聞き覚えのある声がしたかと思うと、彼らの視界の端を見慣れた緑のスーツと紫のポニーテールが掠める。二人は男たちに銃を突き付けられて、人質の集まりに加われと強制されているところであった。彼らの横暴に腹を立てたのか、レジーナが文句を言おうとしているが、寸前でネプチューンに止められる。いくら特級エージェントの彼でも、一般市民の周りで複数人と戦うのは分が悪い。もしくは、大っぴらに暴れることで、彼らがヘリオス・ラムダの一員だと看破される可能性もあった。そうなれば、セイガの手でどれほど酷い扱いを受けるかも分からないのだから、大人しくしている方が無難だろう。
「レジーナ!それに、ネプチューンも!」
「目立った怪我はないな。ひとまず従っていた方が、安全だと判断したんだろう」
同じ理由で、彼らを助けることが出来ないガイアモンドとムーンは、膠着した状況に焦燥と苛立ちを感じていた。
崩れかけた非常階段を、二人の男が急いで駆け降りる。先を行くガイアモンドは、魔力不足による虚脱感に苛まれながらも、腕を振って背後のムーンを導いた。
突き当たりの扉を潜ると、彼らは三階の廊下に辿り着いた。すぐそばには、一階ホールまで真っ直ぐ続く、長い幅広階段が伸びている。階段から見て左側の壁には、例の大時計が掲げられていた。かなり高い位置に設置されてはいるものの、魔法を用いれば十分手が届く高さだ。
「あぁ……っ、ゴホッ、ゴホ!」
ガイアモンドに従うムーンは、埃っぽい空気に耐え切れず何度も咳き込んだ。ぼんやりと彷徨わせた指先が、ひび割れた壁面に赤い弧を描く。それを見咎めたガイアモンドは、足を止めて尋ねた。
「どうした?血が出ているぞ。もしかして君、まだ怪我が治っていないのか?」
ムーンは指先の汚れを不快げに一瞥し、ハンカチで拭う。たったそれだけの仕草だというのに、傷口が引き攣れてピリリと痛んだ。ジャケットの下は恐らく、肩から手首まではっきりと、血の流れた跡が刻まれていることだろう。
「さぁ、どうだろうね……さっき目覚めたばかりだから、よく分からないな」
「惚けるな!そんな体で、どうして来たんだ!無謀は君の悪い癖だぞ、ムーン!」
片手を広げて精一杯白を切るムーンに、ガイアモンドは語気を荒げて詰め寄った。彼の手が無事な方の肩を軽く突くが、ムーンは易々と払い退けてしまう。
「熱を出しても働いていた君に言われたくないね」
「うるさい……っ!僕には事情が」
皮肉で応酬されたガイアモンドは、声を一段と高くして反駁した。ところが、最後まで言い終わらない内に、ムーンの指が彼に沈黙を命じる。
彼らの佇む廊下は、六階まで続く巨大な吹き抜けに面しており、おかげで何物にも遮られずホールの様子を窺い知ることが出来た。ムーンはそばの壁に背を押し付けると、息を殺して階下の状況を確かめる。そして唐突に、辺り一帯の煙の量が、他の場所と比べて少ないことに気が付いた。もちろん異臭や煤は漂っているものの、火の手はあまり回っておらず、破壊や損傷の度合いも小さい。むしろ、外からビルを眺めていた時の方が、強い危機感を抱いたくらいだ。黒煙も、焼け落ちた外壁や天井の隙間から見える炎も、盛んに渦巻いて惨状を主張していた。まるで、酷い事件が起きたことを、意図的に演出するかのように。
(爆発は、加減されたもの……?しかし、何のために……)
「何だ、あれは?」
疑念を覚える彼の耳に、ガイアモンドの呟きが飛び込んでくる。彼が指す先に視線を投げて、ムーンは赤い瞳を光らせた。
一階フロア、階段の付近に十人程の男女が固まって跪いていた。彼らは皆両手を後ろで縛られ、銃を持った男たちに囲まれて座っている。男の格好は特殊部隊のそれに似て、防刃仕様のベストを着用し、顔を隠せる大きなゴーグルをつけていた。中には黒光りする盾や、サーベルを携えている者もいる。
「誰なんだ、あいつらは……うちの社員をどうする気だ!」
人質たちを心配して、ガイアモンドが声を上げた。ムーンは慌てて彼を嗜め、静かにしろと囁く。
「落ち着け、ガイア。今ここで僕たちが喚いても、何にもなりはしない。それよりも、君に聞きたいことがある」
「何だ、この状況で、僕に聞きたいことだと?」
尋ねられたガイアモンドは、険しい表情でムーンを睨んだ。彼を責めても仕方がないはずなのに、その瞳は怒りともどかしさに燃えている。だが、ムーンは華麗に素知らぬふりをして問うた。
「あぁ、とても重要なことだ。よく考えて答えてくれ。君は、セイガと知り合いか?あるいは、過去にどこかで見かけたとか。彼の家族との面識は?」
「はぁ?何だ、それは……」
いきなり突拍子もない質問をぶつけられ、ガイアモンドは困惑に眉根を寄せる。冗談かと身振りで伝える彼を、ムーンはただじっと見返した。それによって、彼は冗談を言っているのではないと理解し、ガイアモンドは答える。
「僕はセイガとも、奴の家族とも会ったことはない。全くの他人だ。名前だって、最近まで知らなかった。大体、この僕がテロリストなんかと関わるはずがないだろう!」
自分からしてみれば当たり前の事実を、何故わざわざもったいぶって、切羽詰まった状況の中で聞かれなければならないのか。そのような下らない、訳の分からない雑談に付き合っている暇はないのだと、彼は早口に捲し立てる。喋っている間により一層ヒートアップしていく彼を、ムーンはまたもや黙らせた。
「分かった、分かったから。静かにしてくれ……僕だって別に、意味もなく聞いたわけじゃない。確かめたかったんだ。セイガが、君を恨む理由を」
「何だって?」
彼の説明を耳にすると、ガイアモンドは愕然とした面持ちになって、黒い目を瞬かせる。ムーンは嘘ではないと頷いて示し、更に付け足した。
「セイガの目的は、君への復讐だ。そのために、古代遺物“不死鳥の心臓”を探している……この爆発も、恐らくは事故じゃない。君を陥れるために、セイガが意図的に仕組んだものだろう」
無論、セイガの仕業であることを証明する、決定的な証拠があるわけではない。しかし、それ以上に納得のいく仮説がないのも、また確かな事実だった。ガイアモンドを憎んでいるセイガにとって、オメガ社の破壊もきっと一番の目的ではないだろう。だからこそ、外観ばかりを派手に損傷させ、大きな騒ぎを引き起こした。街の危機だと世間が思い込み、混乱して注意を他に逸らしている隙に、ガイアモンドを殺害するために。あの謎の連中が、逃げ遅れた社員を人質に取っているのも、彼を誘き出す計画の一環かも知れなかった。
「ふざけるな……!そんなことのために、会社を爆破し、社員を危険に晒しているというのか?僕を殺すために?」
ムーンの推理に耳を傾けたガイアモンドは、激怒のあまり顔中を強張らせていた。握り締められた拳は、力が入り過ぎて白くなり、垂れ下がった前髪の一房が身体に合わせて小刻みに震えている。彼はそれでも懸命に声量を落とし、困惑と憤りの滲んだ口調で呟いた。
「そもそも、セイガは何故僕を狙うんだ……!僕が、何をした!」
「それが分からないから、君に聞いたんだ。だが、心当たりはないようだな」
「当たり前だろう!」
どこまでも落ち着いたムーンの返事に、彼が食ってかかろうとした時。下から聞き覚えのある声がしたかと思うと、彼らの視界の端を見慣れた緑のスーツと紫のポニーテールが掠める。二人は男たちに銃を突き付けられて、人質の集まりに加われと強制されているところであった。彼らの横暴に腹を立てたのか、レジーナが文句を言おうとしているが、寸前でネプチューンに止められる。いくら特級エージェントの彼でも、一般市民の周りで複数人と戦うのは分が悪い。もしくは、大っぴらに暴れることで、彼らがヘリオス・ラムダの一員だと看破される可能性もあった。そうなれば、セイガの手でどれほど酷い扱いを受けるかも分からないのだから、大人しくしている方が無難だろう。
「レジーナ!それに、ネプチューンも!」
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