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最後の戦い
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車を降りたムーンは歩道の角に佇み、正面に聳える巨大な建物を見上げる。朝日を背景にしてどっしりと構えるSGPの研究所は、まるでSF映画に登場する宇宙人の住処を思わせる外観をしていた。眩いばかりの白い壁と、曲線的にカーブしたガラス窓。植木の類は一本もなく、ところどころに銀色の謎のオブジェが飾られている。
そろそろ出勤時刻になるからか、アスファルト舗装の道路にはちらほらと、仕事に向かう職員たちの姿が見受けられた。おまけに、大規模な爆破事件の直後でもあるため、道の端々には警察官らしき人影が点在している。一般市民に気が付かれまいと、懸命に身を潜めている彼らを、ムーンは無情にも丁寧に看破していく。同様のやり方で、セイガもどこかに隠れているのではないかと想像し、彼はレンズの奥の瞼を細く開いた。
「あぁ~……やっと時間か。待ちくたびれて、肩が凝っちまったよ」
続いて外に出たグシオンが、スライド式のドアを閉め、両腕を思い切り伸ばす。肩甲骨辺りの関節が、バキリと音を立てるのが聞こえてきた。
「君も、本当に行くのか?グシオン」
「はぁ?何言ってんだよ、ムーンさん。そんなの、今更聞くまでもねぇだろうが」
ムーンはグシオンの方を振り返り、短く質問をぶつける。彼としては優しさを示したつもりだったが、グシオンは心底呆れ果てた様子であしらった。その瞳には、狙っていた獲物がようやく手に入るという期待と興奮が宿り、獰猛な光を湛えている。
「君の狙いは、分かっているぞ。だが、もし本当に不死鳥の心臓が存在して、永遠の命をもたらす効果があるのだとしたら……君に渡すわけにはいかない。君は、ヘリオス・ラムダを敵に回すことになるんだぞ?」
グシオンの目的を察しているムーンは、低い声音を発し彼を牽制した。相手を射竦める眼差しには、若干の殺意さえこもっていたにも関わらず、彼はまるで微動だにしない。やがて、グシオンはゆっくりと口の両端を持ち上げたかと思うと、悪事を企んでいる者特有の卑劣な笑みを作った。ムーンが応じて眉間にわずかな皺を刻むと、彼はパッと表情を変え、月並みな凡人の演技に立ち戻る。そして、つまらなさげに話題を変えた。
「そういや、この前あんたと一緒にいた男はどこ行ったんだ?ほら、あの三流記者みたいな格好の、地味な奴」
いつ見ても慣れない華麗な豹変ぶりに、ムーンは数秒沈黙し、思考を切り替える間を設ける。グシオンの用いた侮辱的な描写にも、どう反応するか迷ったが、結局諦めて口を開いた。
「……マティーニのことを言っているなら、彼は来ないよ。表の仕事でハデスに行って、帰れなくなったらしい。何でも、近郊の都市に天使の粛清が布告されたせいで、街から出ることが禁じられたとか」
「マジか。そりゃ、厄介だな」
説明を聞いたグシオンは、大きな目を見開いて愕然とする。アメジストの街を離れたことがない彼でも、やはり天使の恐ろしさは身に沁みて分かっているのだろう。
「安全な場所なんて、この広い魔界のどこにもねぇってことだな~」
「アラ、違うわヨ!」
頭の後ろで手を組み、したり顔で呻く彼の言葉をネプチューンが否定した。
「だからこそ、ワタシたちが力を尽くして、平和を守らなくちゃならないのヨ!誰もが安心して、豊かに暮らせる場所を作らなきゃ!あんただって、馬鹿じゃないんだから分かるはずでしょ!?」
彼は二人の会話に割って入ると、熱心な調子で捲し立てる。肩を掴まれて不快に感じたのか、もしくはその生真面目な言動が癪に触ったか、グシオンは何故か皮肉げな薄笑いを浮かべた。
「でもよ、センセェ。人の営為にゃ限りってもんが」
「アラ!何ヨ、あんた、随分可愛い服着てるじゃない!!」
ところが、彼の挑発的な発言を、ネプチューンは聞いてさえいない。彼は相手の意見を途中で遮ると、グシオンが纏っている鮮やかな柄のシャツを指差した。
「鯉かしらン?ちょっとブサイクだけど、そこがいいってやつネ!」
「鯉じゃねぇ、龍魚だよ!勝負服なんだぞ!!」
お気に入りの服を揶揄われ、グシオンは憤慨した調子で反論する。ムーンもつられて視線を注いだが、白い生地の中を不規則に泳ぐ魚類は、確かに奇怪としか説明出来ないデザインをしていた。サイケデリックな赤い体色と捻じ曲がった背骨、眼窩からこぼれ落ちそうなほど膨れた眼球は、魚というよりエイリアンに思える。
「えっと……うん、そうだね、何と言うか……個性的なデメキンだ。体調が悪い時って、こんな雰囲気の夢を見るよね」
「あんた、仮眠もせずにふらふら出てったかと思ったら、こんなもの取りに行ってたわけ?」
「お前らなぁ……!」
愛想笑いを浮かべてコメントに窮するムーンと、せっかくの貴重な時間を無駄にしたのかと憤るネプチューン。遠慮も慈悲もない彼らの振る舞いに、グシオンはひくひくと片頬を引き攣らせた。
「話は終わったか?早く行くぞ。このまま待っていても、目撃者が増える一方だ」
彼らの下らない会話を、ガイアモンドの冷淡な声音が断ち切る。先刻までの激昂が鎮まった彼は、一転して厳かな面持ちと、落ち着いた態度とを携えていた。短時間とはいえ睡眠を取ったおかげか、彼の顔には多少の血の気が戻り、心なしか足取りも軽くなっている。仕立ての良いダブルのスーツを着込んだ様は、普段通り隙がなく、颯爽とした雰囲気を添えていた。丁寧に整えられた艶やかな黒髪が、風に吹かれて一房はためく。
「そうネ。やってやりましょ、皆♡」
同意したネプチューンが、パフォーマーかモデルを彷彿とさせる、洗練されたポーズを決めた。しかし、今日の彼は女装ではなく男の格好をしているせいで、その動作はいつも以上に異様な光景に映る。戦いに備えるため、迷彩柄のカーゴパンツを履き、黒いタンクトップから隆々とした腕を剥き出した風貌は、どう考えても傭兵にしか見えなかった。ムーンよりも高い背丈と、日に焼けたスキンヘッドが尚更威圧的な印象を与えている。にも関わらず、慣れた仕草で流し目を送りウィンクを飛ばしてくるのだから、不自然で仕方がない。
「あぁ。何としても、真相を暴き、不死鳥の心臓を奪取するんだ。セイガより先にね」
だが、ムーンは紳士的な対応でネプチューンを無視し、先頭に立って歩き出した。車内で拾った消臭スプレーを振ると、ジャケットに染み付いたタバコの匂いを消し去る。後についていく二人を、グシオンが欠伸を噛み殺しつつ小走りに追いかけた。そして四人は、これからセイガとの最終対決を迎えることになる、謎に包まれた地へと踏み込んでいったのだ。
そろそろ出勤時刻になるからか、アスファルト舗装の道路にはちらほらと、仕事に向かう職員たちの姿が見受けられた。おまけに、大規模な爆破事件の直後でもあるため、道の端々には警察官らしき人影が点在している。一般市民に気が付かれまいと、懸命に身を潜めている彼らを、ムーンは無情にも丁寧に看破していく。同様のやり方で、セイガもどこかに隠れているのではないかと想像し、彼はレンズの奥の瞼を細く開いた。
「あぁ~……やっと時間か。待ちくたびれて、肩が凝っちまったよ」
続いて外に出たグシオンが、スライド式のドアを閉め、両腕を思い切り伸ばす。肩甲骨辺りの関節が、バキリと音を立てるのが聞こえてきた。
「君も、本当に行くのか?グシオン」
「はぁ?何言ってんだよ、ムーンさん。そんなの、今更聞くまでもねぇだろうが」
ムーンはグシオンの方を振り返り、短く質問をぶつける。彼としては優しさを示したつもりだったが、グシオンは心底呆れ果てた様子であしらった。その瞳には、狙っていた獲物がようやく手に入るという期待と興奮が宿り、獰猛な光を湛えている。
「君の狙いは、分かっているぞ。だが、もし本当に不死鳥の心臓が存在して、永遠の命をもたらす効果があるのだとしたら……君に渡すわけにはいかない。君は、ヘリオス・ラムダを敵に回すことになるんだぞ?」
グシオンの目的を察しているムーンは、低い声音を発し彼を牽制した。相手を射竦める眼差しには、若干の殺意さえこもっていたにも関わらず、彼はまるで微動だにしない。やがて、グシオンはゆっくりと口の両端を持ち上げたかと思うと、悪事を企んでいる者特有の卑劣な笑みを作った。ムーンが応じて眉間にわずかな皺を刻むと、彼はパッと表情を変え、月並みな凡人の演技に立ち戻る。そして、つまらなさげに話題を変えた。
「そういや、この前あんたと一緒にいた男はどこ行ったんだ?ほら、あの三流記者みたいな格好の、地味な奴」
いつ見ても慣れない華麗な豹変ぶりに、ムーンは数秒沈黙し、思考を切り替える間を設ける。グシオンの用いた侮辱的な描写にも、どう反応するか迷ったが、結局諦めて口を開いた。
「……マティーニのことを言っているなら、彼は来ないよ。表の仕事でハデスに行って、帰れなくなったらしい。何でも、近郊の都市に天使の粛清が布告されたせいで、街から出ることが禁じられたとか」
「マジか。そりゃ、厄介だな」
説明を聞いたグシオンは、大きな目を見開いて愕然とする。アメジストの街を離れたことがない彼でも、やはり天使の恐ろしさは身に沁みて分かっているのだろう。
「安全な場所なんて、この広い魔界のどこにもねぇってことだな~」
「アラ、違うわヨ!」
頭の後ろで手を組み、したり顔で呻く彼の言葉をネプチューンが否定した。
「だからこそ、ワタシたちが力を尽くして、平和を守らなくちゃならないのヨ!誰もが安心して、豊かに暮らせる場所を作らなきゃ!あんただって、馬鹿じゃないんだから分かるはずでしょ!?」
彼は二人の会話に割って入ると、熱心な調子で捲し立てる。肩を掴まれて不快に感じたのか、もしくはその生真面目な言動が癪に触ったか、グシオンは何故か皮肉げな薄笑いを浮かべた。
「でもよ、センセェ。人の営為にゃ限りってもんが」
「アラ!何ヨ、あんた、随分可愛い服着てるじゃない!!」
ところが、彼の挑発的な発言を、ネプチューンは聞いてさえいない。彼は相手の意見を途中で遮ると、グシオンが纏っている鮮やかな柄のシャツを指差した。
「鯉かしらン?ちょっとブサイクだけど、そこがいいってやつネ!」
「鯉じゃねぇ、龍魚だよ!勝負服なんだぞ!!」
お気に入りの服を揶揄われ、グシオンは憤慨した調子で反論する。ムーンもつられて視線を注いだが、白い生地の中を不規則に泳ぐ魚類は、確かに奇怪としか説明出来ないデザインをしていた。サイケデリックな赤い体色と捻じ曲がった背骨、眼窩からこぼれ落ちそうなほど膨れた眼球は、魚というよりエイリアンに思える。
「えっと……うん、そうだね、何と言うか……個性的なデメキンだ。体調が悪い時って、こんな雰囲気の夢を見るよね」
「あんた、仮眠もせずにふらふら出てったかと思ったら、こんなもの取りに行ってたわけ?」
「お前らなぁ……!」
愛想笑いを浮かべてコメントに窮するムーンと、せっかくの貴重な時間を無駄にしたのかと憤るネプチューン。遠慮も慈悲もない彼らの振る舞いに、グシオンはひくひくと片頬を引き攣らせた。
「話は終わったか?早く行くぞ。このまま待っていても、目撃者が増える一方だ」
彼らの下らない会話を、ガイアモンドの冷淡な声音が断ち切る。先刻までの激昂が鎮まった彼は、一転して厳かな面持ちと、落ち着いた態度とを携えていた。短時間とはいえ睡眠を取ったおかげか、彼の顔には多少の血の気が戻り、心なしか足取りも軽くなっている。仕立ての良いダブルのスーツを着込んだ様は、普段通り隙がなく、颯爽とした雰囲気を添えていた。丁寧に整えられた艶やかな黒髪が、風に吹かれて一房はためく。
「そうネ。やってやりましょ、皆♡」
同意したネプチューンが、パフォーマーかモデルを彷彿とさせる、洗練されたポーズを決めた。しかし、今日の彼は女装ではなく男の格好をしているせいで、その動作はいつも以上に異様な光景に映る。戦いに備えるため、迷彩柄のカーゴパンツを履き、黒いタンクトップから隆々とした腕を剥き出した風貌は、どう考えても傭兵にしか見えなかった。ムーンよりも高い背丈と、日に焼けたスキンヘッドが尚更威圧的な印象を与えている。にも関わらず、慣れた仕草で流し目を送りウィンクを飛ばしてくるのだから、不自然で仕方がない。
「あぁ。何としても、真相を暴き、不死鳥の心臓を奪取するんだ。セイガより先にね」
だが、ムーンは紳士的な対応でネプチューンを無視し、先頭に立って歩き出した。車内で拾った消臭スプレーを振ると、ジャケットに染み付いたタバコの匂いを消し去る。後についていく二人を、グシオンが欠伸を噛み殺しつつ小走りに追いかけた。そして四人は、これからセイガとの最終対決を迎えることになる、謎に包まれた地へと踏み込んでいったのだ。
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