胸に月を抱いて~大正時代に大活躍した名女優が、現代に転生して恋人を探す話~

小金丸大和

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占い師との出会い

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ファンに声を掛けられ慣れているせいか。
須磨子は明るい調子で挨拶を返した。

「こんにちは」
「占い、如何ですか?」

怪しい男の正体は、占い師のようだ。
逆に警戒する佐々野。

「須磨子さん、ダメです、こういう手合いを相手にしちゃ」
「ちょ、おま、失礼な奴だな」
「だって占いなんて、適当な事を言って凄いお金取るんでしょう。関わり合いになっちゃダメですよ」

占い師は、大袈裟によろけてみせた。

「それは占い師のプライドを傷つけるぞ。傷ついたぞ。困っているようだから、助けてやろうと思ったのに!」

これに、須磨子が喰いついてしまった。

「本当か!?」
「本当です」
「頼む。私は困っている」
「須磨子さん!?」
「占ってしんぜよう。私は運命を司る者、人呼んで、渋谷の父。・・・須磨子さん」
「どうして私の名前を?」
「占いにそう出ている」

無邪気に佐々野を振り向く須磨子。

「凄いな!」
「いや、呼んだから。さっき俺が名前呼んだから!」
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