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第122話 教えてくれて、ありがとう
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「誤解させちゃって、ごめん」
時間が経って。
ようやく落ち着いてきた日和を解放し、まずは頭を下げた。
勘違いさせてしまったこと、辛い思いをさせてしまったことを、心の底から謝罪した。
そっと、頭に何かが触れる感覚。
面をあげると、目元を真っ赤に腫らした日和が微笑んでいる。
「気にしないで」
僕の頭に添えられていた手が、頬に降りてくる。
「私が勝手に勘違いしただけだし……むしろ、高低差? があって良かったかも?」
「高低差?」
「うん」
目をくしくしと拭ってから、日和が静かに言う。
「てっきり、長い間がっつり待つと思ってたから……これからも一緒に居れるって知って……すごく、すごく嬉しかった」
ああ……なるほど。
へなへなと、肩から力が抜けた。
物事をプラスの方向に考えを変えてしまう、日和の視点。
僕が惚れた、日和のマインドの一つだ。
「私も」
日和が、視線をこちらに寄越して口を開く。
頬を朱に染めて、恥ずかしそうに。
「治くんが、好きです」
僕の気持ちが、一方通行でないことを証明する言葉。
何度耳にしたって飽き足らない言葉が、空気を、心を震わせる。
「大好きです、超好き。好きで好きでたまらないくらい好き、語彙力崩壊したっていい……うん、そうだね言葉だけじゃ足りないくらい、大好き」
「……改めて言われると恥ずかしいね、それ」
「さっきのお返し! もうっ、本当に恥ずかしかったんだから」
ぷくーと頬を膨らませてから、日和がへにゃりと笑う。
何度見ても飽き足らない、可憐な笑顔。
「あーあ、でも、本当に、言葉じゃ足りないなあ」
目元を指先で擦りながら、日和が言う。
「今この瞬間、私がどれだけ嬉しいか、幸せか、私が身をもって証明したいくらいだよ!」
先ほどの泣き顔とは一転、水を得た魚のように快活さを披露する日和。
ここ最近のハリボテの空元気とは違う、日和本来の元気が戻ってきたみたいで僕の胸に温かいものが宿った。
やっぱり、これが日和だなって、思った。
「証明なんてしなくても、充分に伝わってる」
「もっと証明したいの。もっともっと、うーんと、たくさん!」
「それは、こっちも同じだよ」
感情が抑えきてないと言わんばかりに両腕を広げる日和の頭を、そっと撫でる。
すると日和は目を細めて、言った。
「じゃあ、証明して」
端正な顔立ちが、愛おしい笑顔に変わる。
ふわりふわりと、包んでずっと側に置いて起きたくなるような、笑顔。
僕の大好きな、笑顔。
息を呑みながら、かろうじて残っていた理性を動かす。
言葉以外での、好きという証明。
改めて考えてみると、難しい。
手を繋ぐ、頭を撫でる、ハグをする。
どれもしっかりとした愛情表現だけど、今この瞬間に的確な行為なのかと問われれば、どうなのだろう。
ちょっと違うような気がする。
そう思った瞬間、脳裏にある光景が浮かんだ。
アニメや漫画のクライマックスとかで、想いを通じ合わせた主人公とヒロインが行う、とある愛情表現。
フレンチだとかディープだとか馴染みのない種類のあるその行為は確かに、証明としては非常にわかりやすく深い部分での行為に思えて……っていやいや待て待て何考えてる。
雑念を払うように目を閉じ、頭をぶんぶんと横に振る。
「ごめん、我慢できないや」
流石にそれは段階飛ばしすぎだし、同意を得ずに”それ”をするのは相手にも失礼にあた……今、なんて言った?
「────ッ」
一瞬の事だった。
首に回される二本の腕。
唇に押し当てられる、しっとりと湿っていて柔らかい感触。
ゼロ距離に、今まで何度も見惚れてきた日和の顔立ち。
嗅ぎ慣れた甘い匂いが強く神経を震わせてから僕は、日和に唇を奪われた事に気付く。
柔らかそうだなーと思っていた唇は、やっぱり柔らかかった。
先ほどまでの葛藤が吹き飛んで思考が退行してしまうくらい、ふわふわで、蕩けるような感覚だった。
ごくごく自然な流れで、目を閉じる。
日和の両腕に手を添え、優しく引き寄せる。
「んぅっ……」
耳心地の良い、甘美な嬌声が鼓膜を震わせる。
今まで聞いたことのない声に、自分の思考が少しだけ冷静さを取り戻して唇を離した。
僕の唇を奪った急襲者は、端正な顔立ちをぽーっとさせていた。
瞳はとろんとしていて、口元はたらんと筋力を失っている。
まるで、陽に当てたチョコレートみたいだ。
「……甘い」
味覚が反応して、呟く。
注意深く神経を尖らせると、口内に糖分の気配があった。
「さっき、チョコケーキ食べたから」
そこでようやく、テーブル上のチョコレートケーキの存在に気づく。
僕と日和の一連のやりとりを見守られていたかと思うと、相手がチョコレートケーキといえど恥ずかしい。
「……ああ、なるほど」
パッとしない声で答えると、
「本命、だよ?」
間を置かず、日和が言った。
情報量の多いその言葉に胸の内側らへんが、きゅうっと締まる。
「ねえねえ」
ちょいちょいと、日和が袖を引っ張ってきた。
「次は……治くんからしてほしい、なんて」
おかわりのお願いだった。
乱れた吐息、今にも溶けてしまいそうな双眸、艶かしい唇。
全ての本能に訴えかけられて、拒否するという選択を取れるはずがない。
こういう時、なんて言えばいいんだっけ。
考えるよりも先に、口が動いた。
「……目、閉じて」
「ん……」
上下の瞼を素直にハグさせた日和の唇を、今度は自分の意思で奪う。
しっかりと意志を持って行(おこな)った”好きの証明”はとても甘美なもので、全身が震えるほどの多幸感をもたらした。
身体の内側から、優しくて温かいものが溢れ出してくる。
これまで歩んできた人生の中で感じたことのない、『繋がり』を実感する。
ああ、これこそが、幸せという感情なのだろう。
半年前の僕なら決して持ち得なかった感情。
日和と過ごす日々の中で生じた自分の変化の数々。
僕が日和を好きな理由、日和が僕を好きな理由、なんて並べたらきりがないだろうけど。
お互いがお互いの気持ちを確認するのに、言葉はもう、必要なかった。
さっきよりも長い接吻を終えてから、お互いに向き合う。
にへへと、幸せそうに笑う日和の頭をそっと撫でてから、自分の言いたいことを口にした。
「ありがとう、日和」
「ん……それは、何に対してのお礼かな?」
「全部だよ。僕と出会ってくれたことから、僕を好きになってくれたことまで、全部」
感謝の気持ちと愛おしさが抑えきれなくなって、日和を抱き締める。
「ただ、ありがとうにも順位があるなら……一番のありがとうはこれだと思う」
恐らく、これから日和の過ごしていく人生の中で、何度も言う事になるであろう一番の感謝を口にした。
「僕に、感情を教えてくれて、ありがとう」
嬉しさ、怒り、悲しみ、楽しい、そして、愛おしい。
これらの感覚──総じて感情というものは、人が人として生きていく中で一番大切なものだと、僕は実感した。
他の誰でもない、日和のおかげで。
何かを経験する事、誰かと関わる事。
文字に起こしただけだと味気ない事象も、そこに感情が付け加わる事で大きく彩られる。
ご飯を食べて美味しい、ぐっすり寝られて気持ちいい。
誰かと一緒にいて嬉しい、誰かと一緒に遊んで楽しい。
何気ない日常の一コマも、感情という魔法が加わることできらきらと輝く宝物のようになる。
人生を、豊かにしてくれる。
大げさかもしれないけど、本当だ。
ちょっと前まではドライで無感情で、目に映るものを『事象』にしか捉えられなかった僕にとって、それほどの変化があったのだ。
日和には本当に、感謝しかない。
ありがとう、ありがとうと、何度も何度も繰り返した。
そんな僕の感謝に対して、日和はただ一言、
「こちらこそ」
そう言って、僕をぎゅっと抱き締めてくれた。
なんの憂慮もしがらみもない、ただただ幸せな抱擁だった。
しばらく体温をシェアし合ってから身体を離し、再び向き合う。
冷静になってみると、さっきまでのやりとりに対する羞恥が今更感と共にやってきて、擽ったい気持ちになる。
それは日和も同じみたいだったけど、僕とは違ってすぐにスイッチを切り替えたようで。
照れ臭そうに口元を緩ませた日和は、ぱっと太陽のような笑顔を咲かせて言った。
「ケーキ、一緒に食べよっか」
きっと、これから日和と食べるチョコレートケーキは、僕の人生の中で忘れられない感情をもたらしてくれるだろう。
時間が経って。
ようやく落ち着いてきた日和を解放し、まずは頭を下げた。
勘違いさせてしまったこと、辛い思いをさせてしまったことを、心の底から謝罪した。
そっと、頭に何かが触れる感覚。
面をあげると、目元を真っ赤に腫らした日和が微笑んでいる。
「気にしないで」
僕の頭に添えられていた手が、頬に降りてくる。
「私が勝手に勘違いしただけだし……むしろ、高低差? があって良かったかも?」
「高低差?」
「うん」
目をくしくしと拭ってから、日和が静かに言う。
「てっきり、長い間がっつり待つと思ってたから……これからも一緒に居れるって知って……すごく、すごく嬉しかった」
ああ……なるほど。
へなへなと、肩から力が抜けた。
物事をプラスの方向に考えを変えてしまう、日和の視点。
僕が惚れた、日和のマインドの一つだ。
「私も」
日和が、視線をこちらに寄越して口を開く。
頬を朱に染めて、恥ずかしそうに。
「治くんが、好きです」
僕の気持ちが、一方通行でないことを証明する言葉。
何度耳にしたって飽き足らない言葉が、空気を、心を震わせる。
「大好きです、超好き。好きで好きでたまらないくらい好き、語彙力崩壊したっていい……うん、そうだね言葉だけじゃ足りないくらい、大好き」
「……改めて言われると恥ずかしいね、それ」
「さっきのお返し! もうっ、本当に恥ずかしかったんだから」
ぷくーと頬を膨らませてから、日和がへにゃりと笑う。
何度見ても飽き足らない、可憐な笑顔。
「あーあ、でも、本当に、言葉じゃ足りないなあ」
目元を指先で擦りながら、日和が言う。
「今この瞬間、私がどれだけ嬉しいか、幸せか、私が身をもって証明したいくらいだよ!」
先ほどの泣き顔とは一転、水を得た魚のように快活さを披露する日和。
ここ最近のハリボテの空元気とは違う、日和本来の元気が戻ってきたみたいで僕の胸に温かいものが宿った。
やっぱり、これが日和だなって、思った。
「証明なんてしなくても、充分に伝わってる」
「もっと証明したいの。もっともっと、うーんと、たくさん!」
「それは、こっちも同じだよ」
感情が抑えきてないと言わんばかりに両腕を広げる日和の頭を、そっと撫でる。
すると日和は目を細めて、言った。
「じゃあ、証明して」
端正な顔立ちが、愛おしい笑顔に変わる。
ふわりふわりと、包んでずっと側に置いて起きたくなるような、笑顔。
僕の大好きな、笑顔。
息を呑みながら、かろうじて残っていた理性を動かす。
言葉以外での、好きという証明。
改めて考えてみると、難しい。
手を繋ぐ、頭を撫でる、ハグをする。
どれもしっかりとした愛情表現だけど、今この瞬間に的確な行為なのかと問われれば、どうなのだろう。
ちょっと違うような気がする。
そう思った瞬間、脳裏にある光景が浮かんだ。
アニメや漫画のクライマックスとかで、想いを通じ合わせた主人公とヒロインが行う、とある愛情表現。
フレンチだとかディープだとか馴染みのない種類のあるその行為は確かに、証明としては非常にわかりやすく深い部分での行為に思えて……っていやいや待て待て何考えてる。
雑念を払うように目を閉じ、頭をぶんぶんと横に振る。
「ごめん、我慢できないや」
流石にそれは段階飛ばしすぎだし、同意を得ずに”それ”をするのは相手にも失礼にあた……今、なんて言った?
「────ッ」
一瞬の事だった。
首に回される二本の腕。
唇に押し当てられる、しっとりと湿っていて柔らかい感触。
ゼロ距離に、今まで何度も見惚れてきた日和の顔立ち。
嗅ぎ慣れた甘い匂いが強く神経を震わせてから僕は、日和に唇を奪われた事に気付く。
柔らかそうだなーと思っていた唇は、やっぱり柔らかかった。
先ほどまでの葛藤が吹き飛んで思考が退行してしまうくらい、ふわふわで、蕩けるような感覚だった。
ごくごく自然な流れで、目を閉じる。
日和の両腕に手を添え、優しく引き寄せる。
「んぅっ……」
耳心地の良い、甘美な嬌声が鼓膜を震わせる。
今まで聞いたことのない声に、自分の思考が少しだけ冷静さを取り戻して唇を離した。
僕の唇を奪った急襲者は、端正な顔立ちをぽーっとさせていた。
瞳はとろんとしていて、口元はたらんと筋力を失っている。
まるで、陽に当てたチョコレートみたいだ。
「……甘い」
味覚が反応して、呟く。
注意深く神経を尖らせると、口内に糖分の気配があった。
「さっき、チョコケーキ食べたから」
そこでようやく、テーブル上のチョコレートケーキの存在に気づく。
僕と日和の一連のやりとりを見守られていたかと思うと、相手がチョコレートケーキといえど恥ずかしい。
「……ああ、なるほど」
パッとしない声で答えると、
「本命、だよ?」
間を置かず、日和が言った。
情報量の多いその言葉に胸の内側らへんが、きゅうっと締まる。
「ねえねえ」
ちょいちょいと、日和が袖を引っ張ってきた。
「次は……治くんからしてほしい、なんて」
おかわりのお願いだった。
乱れた吐息、今にも溶けてしまいそうな双眸、艶かしい唇。
全ての本能に訴えかけられて、拒否するという選択を取れるはずがない。
こういう時、なんて言えばいいんだっけ。
考えるよりも先に、口が動いた。
「……目、閉じて」
「ん……」
上下の瞼を素直にハグさせた日和の唇を、今度は自分の意思で奪う。
しっかりと意志を持って行(おこな)った”好きの証明”はとても甘美なもので、全身が震えるほどの多幸感をもたらした。
身体の内側から、優しくて温かいものが溢れ出してくる。
これまで歩んできた人生の中で感じたことのない、『繋がり』を実感する。
ああ、これこそが、幸せという感情なのだろう。
半年前の僕なら決して持ち得なかった感情。
日和と過ごす日々の中で生じた自分の変化の数々。
僕が日和を好きな理由、日和が僕を好きな理由、なんて並べたらきりがないだろうけど。
お互いがお互いの気持ちを確認するのに、言葉はもう、必要なかった。
さっきよりも長い接吻を終えてから、お互いに向き合う。
にへへと、幸せそうに笑う日和の頭をそっと撫でてから、自分の言いたいことを口にした。
「ありがとう、日和」
「ん……それは、何に対してのお礼かな?」
「全部だよ。僕と出会ってくれたことから、僕を好きになってくれたことまで、全部」
感謝の気持ちと愛おしさが抑えきれなくなって、日和を抱き締める。
「ただ、ありがとうにも順位があるなら……一番のありがとうはこれだと思う」
恐らく、これから日和の過ごしていく人生の中で、何度も言う事になるであろう一番の感謝を口にした。
「僕に、感情を教えてくれて、ありがとう」
嬉しさ、怒り、悲しみ、楽しい、そして、愛おしい。
これらの感覚──総じて感情というものは、人が人として生きていく中で一番大切なものだと、僕は実感した。
他の誰でもない、日和のおかげで。
何かを経験する事、誰かと関わる事。
文字に起こしただけだと味気ない事象も、そこに感情が付け加わる事で大きく彩られる。
ご飯を食べて美味しい、ぐっすり寝られて気持ちいい。
誰かと一緒にいて嬉しい、誰かと一緒に遊んで楽しい。
何気ない日常の一コマも、感情という魔法が加わることできらきらと輝く宝物のようになる。
人生を、豊かにしてくれる。
大げさかもしれないけど、本当だ。
ちょっと前まではドライで無感情で、目に映るものを『事象』にしか捉えられなかった僕にとって、それほどの変化があったのだ。
日和には本当に、感謝しかない。
ありがとう、ありがとうと、何度も何度も繰り返した。
そんな僕の感謝に対して、日和はただ一言、
「こちらこそ」
そう言って、僕をぎゅっと抱き締めてくれた。
なんの憂慮もしがらみもない、ただただ幸せな抱擁だった。
しばらく体温をシェアし合ってから身体を離し、再び向き合う。
冷静になってみると、さっきまでのやりとりに対する羞恥が今更感と共にやってきて、擽ったい気持ちになる。
それは日和も同じみたいだったけど、僕とは違ってすぐにスイッチを切り替えたようで。
照れ臭そうに口元を緩ませた日和は、ぱっと太陽のような笑顔を咲かせて言った。
「ケーキ、一緒に食べよっか」
きっと、これから日和と食べるチョコレートケーキは、僕の人生の中で忘れられない感情をもたらしてくれるだろう。
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〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
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